パロディあり。探索するほどネタが見つかる。でも中身は意外としっかりホラーTPSアクション。
“BitSummit 2026”に試遊版が出展されている、DDDistortionが開発中の『NIGHTMARE OPERATOR』はそんなタイトルだ。
ここでは事前に遊ばせていただいた試遊バージョンのプレイインプレッションをお届け。なお、まだまだ開発中なので、製品版とは異なる部分があるとのこと。

怪異×中野ブロードウェイ
舞台となるのは2036年の近未来。この世界は何かしらの影響で崩壊に向かっているようで、東京には妖怪が蔓延り壊滅。残された人類は隔離された都市・新千葉にまとめられた。そんな世界で妖怪狩りを生業とする公安オペレーター・ミーシャが主人公だ。



中央が主人公のミーシャ
試遊版は、ミーシャが行方不明となったオペレーターを探すべく、中野にやってくるところからスタート。サブカルショップが集まる中野ブロードウェイに行くと、幽霊のような妖怪や、アニメフィギュアの姿をした怪異などに遭遇していく。



なお試遊版は、中野ブロードウェイの3階向かう最中で終了。ボスには遭遇しなかったが、だいたいのシステムと中野ブロードウェイの異常なほどの作り込みは確認できた。



中野ブロードウェイの手前で男性に話しかけると、ミーシャに依頼があるようだ。おそらくサブクエスト的な存在だろう。話を聞いてみると、「歴史的資料だからアダルトビデオを取ってきてほしい」と伝えてくるではないか。おお、そうだね、平和だった時代の資料価値があるよね。決してね。そういう興味ではなくてね。

そうしてビデオを求めて探索を進めてみたが、どうやらお金の概念があったり、プレゼント用アイテムの存在も確認できたが、用途はわからなかった。このあたりの要素が製品版でどのような扱いになるのか、楽しみだ。



ローポリ世界の観光が楽しい!
グラフィックはプレイステーションやセガサターン時代の3Dを感じさせるローポリ具合になっている(当時のものはもっとローポリだけど)。ゲーム全体の雰囲気作りに役立っているほか、とくに得体の知れない怪異たちの表現と相性がいいように思う。くっきり描かれないからこそ、より存在を捉えきれない不気味さを醸し出す。


荒廃した日本が舞台の世界観や、妖怪や情勢などが絡むストーリーの片鱗は味わえたが、その魅力の全容はまだまだつかみきれない。

たっぷり味わえたのは、任務で探索することになる中野ブロードウェイの中。中野ブロードウェイといえばアニメショップや同人ショップなどが並ぶ、サブカルチャーの聖地。実際に行くとファッション店や食品店も多いのだが、イメージ的にはディープなオタクの聖地その2といったところだろうか。

某怪獣映画を彷彿とさせるポスターたち。

マンガ雑誌は表紙グラフィックもちゃんと用意されている。

カプセルトイ屋といえば、日本ならでは。

ショーケースに入ったフィギュアも陳列。中野っぽい。

怪異っぽいんだけど、それよりもビーファイ〇ーらしきものとかに目がいってしまう。ふつう、こういうのって仮面〇イダーのパロをしがちなのに。
多彩なパロディが盛り込まれていて、内部を探索するうちに“それっぽい”ものがたくさん目に入る。筆者のように、ゲーム内のポスターなどを眺めたくなるタイプにはうってつけのタイトルだ。中古ホビーショップらしき“まんどれいく”(=Mandrake。ローマ字読みすると……)が登場したり、ゲームセンターに公道最速理論を追い求めていそうなゲームが置いてあったりと、ゲームとは関係なく探し回る楽しさがあった。

筆者は、ゲーム内にあるゲームセンターが好きだ。どんなゲームが稼動しているのか見るだけでも楽しい。

おお、麻雀ゲーム。脱衣か!? よく見ると、筐体がしっかり麻雀用コントロールパネルになっていた。芸コマ。

ロボットゲームのようにも見えるが、おそらく奥スクロールの3Dシューティングだろう。

スケバンの女の子は何やら旧時代で人気作だったよう。中野ブロードウェイの中でフィギュアやゲームが多数見つかる。

なんだこのアレっぽいキャラクターパネルは!? と思ったら、タイトル名はスーパードリフトDX。

やっぱりソレっぽい!

プライズも完備されていて、こういった細かい部分を見て楽しめる人ほど、本作が好きになるはず。
ユニークなコマンド入力武器変更バトル
バトルは剣術による近接アクションと、銃を構えて敵を撃つTPSが融合した作り。ただ基本はTPS寄りになっていて、敵を狙い撃つことが戦闘のメインになる。今回はキーボード&マウスで遊んだが、ロックオンがあるのでコントローラー操作でもプレイしやすいだろう。


近接攻撃はサブ要素というよりも、こちらをメインにして戦うことも可能な作りに感じた。ステップ移動による回避のほか、攻撃を受け止めて怯ませるパリィもある。銃撃と剣戟を織り交ぜて戦うことも可能のようだが、アクション自体はかなりシンプルゆえ、本作ならではの戦いとは言えなさそう。

ゲージを消費して時間を止め、すべての動作を中断(いわゆるキャンセル)しながらステップする“ディスチャージキャンセル”というアクションもあるが、試遊範囲内では緊急回避手段くらいにしか使えず、ほかにどのような使い道があるのかは不明。ただ、遊び込めば見えてきそうなところもある。

ユニークなシステムとして注目したいのは、銃にパーツをいくつか組み込むことでガチャガチャと変形し、アサルトライフルやショットガンのような性能に変化する“モジュラーガン”。単純に装備を変更するのではなく、コマンド入力で武器変更をするシステムだ。めっちゃ独特。

モジュールは装備品になっている。
コマンドは完全に対戦格闘ゲームをなぞっており、ボタンを押しながらコマンドを入れると、その武器(モジュール)に変形する仕組み。これを駆使してうまいこと戦闘をこなすところも体験したかったが、今回の体験範囲ではボス敵に遭遇することもなかったので出番はなかった。

ボタンを押し続けると、モジュール変更の構えになる。

右のコマンドリストに従ってコマンドを入れると……。

コマンドに対応した武器へとガチャガチャっと変形する。
なお、コマンドはいわゆる波動拳コマンド、ヨガフレイムコマンドなどで構成されている。このコマンドにしている意味は格ゲーファンとしてはニヤリとするものの、個人的にはもっとシンプルなコマンドのほうが遊びやすいのでは、と感じた。コマンドが格ゲーっぽすぎて、機械を扱っている感が薄れてしまっているような。格ゲーコマンドを採用した設定的な理由は気になるところだ。
ちなみにコマンドは1個キーが抜けていようともざっくり反応してくれたりするので、それなりにアシストが効いている模様。おもしろくなりそうな匂いは感じるのだが、いまのところは武器変更がコマンド入力になっているだけ、という印象もあった。製品版では、コマンド入力だからこその恩恵や楽しさ、戦術性などに期待したいところ。

敵をフリーズさせる冷凍弾なども発射できた。
今回の試遊で使用できた武器は単発ライフル、アサルトライフル、毒属性のライフルなどなど。武器種ごとにも属性などがあるようで、装備品を集める楽しさがありそう。
探索とサバイバル要素
この手のホラーアクションは弾丸数でバランスを取っていたりするが、本作に弾数制限の要素はない。代わりにオーバーヒートシステムを採用しており、ヒートゲージが溜まりすぎるとオーバーヒートを起こし、一定時間射撃できなくなる(近接攻撃は可能)。

体力回復アイテムもあるが、敵を倒すなどすると溜まるゲージを消費していつでも体力回復できるシステムがあったので、難易度としてはかなりカジュアルに感じる。アイテム管理部分での難しさみたいなものは、とくに感じなかった。

光る玉みたいなものを拾うと、さまざまなシステムに使用するゲージが溜まる。光る玉は敵への攻撃などでもドロップするようだ。
気になったのは、床に謎の紋章が隠されていた点。隠し要素もいろいろあるのだろう。説明がなかったので何なのかはわからなかったが、細かい探索が何かにつながる予感。また、スキル取得要素もあるようだが、成長システムはただメニューにあるのを確認できただけなので、詳細は不明。

なお、目的地へのナビやマップなどはなく、現代のゲームとしてはやや不親切な場面もちらほら。スイッチのオンオフで道が開く謎解き要素があったが、そのオンオフ自体も何が正解だったのか、本当に合っているのかよくわからないまま最後まで進んでいた。

敵や怪異などで、ほんのりナビしていることはわかるが、しっかり道を覚えないと迷いやすいかも。現実の中野ブロードウェイと同じように。

階層を解放する場所は、すごくわかりやすくゲームナイズされたりもしている。

うーん、このスイッチはどっちがオンでどっちがオフなのか。たぶん青か。でもオンにしたら何なんだろう。みたいなところがちらほら。でも最後まで行けたから正解だったんだろうけど。
都市伝説や民間伝承がモチーフに
節々でまだまだ制作途中なのだなと感じられる部分はあったが、全体的な雰囲気はかなり好み。現代的にアレンジされた妖怪たちを退治していく、というのもイイ。都市伝説や日本の民間伝承をもとに、さまざまな怪異が現れるとのことで、このあたりも非常に楽しみだ。

体験した限りだと、有名な怪異は存在しなかったように思う。このフィギュアが……。

怖い感じに現れる、みたいな怪異もあったが、基本は幽霊のような存在が襲ってくるのがメインだった。

戦闘システムは何か光るものを感じるが、現在の試遊バージョンでは武器変更が特殊なだけのシンプルなアクションTPSに感じた。武器変更コマンドシステムはユニークなので、ゲーム的に何かしらの部分で魅力を感じさせてほしいところ。ガチャガチャと変わる見た目や操作感の部分に楽しさは感じるので、ここからの展開に期待したい。
演出面も漢字を使用した警告やエフェクトが出たり、なぜか印を結ぶようなポーズをとって回復したり、いろいろな部分から「ああ、こういうのが好きな人たちが作っているんだな」みたいな気配が見え隠れする。そこに共感できると、さらに楽しさがアップするだろう。

忍者っぽい印を結ぶと“快”の文字が浮かんで回復。

漢字を使ったエフェクトまわりは、かなりカッコイイ。ちなみに相手は、能面みたいな敵(タレットになっている)。
なお、試遊版はまだまだ開発中のもので、アイテム名なども仮置きのものが多かった。テキストも現時点では機械翻訳っぽい感じだったが、これから製品版に向けてしっかり調整されていくという。
また今回の先行プレイ版ではボス戦を体験できなかったが、BitSummitの現地会場で展示されるものにはボス戦が用意されており、楽しめるようだ。現地でチャレンジできる人はプレイしてみてほしい。


発売時期なども不明だが、少なくとも“好きな人には間違いなく刺さる”タイプの作品なことはわかった。開発陣を応援しながら、発売を心待ちにしよう。あ、そうだ! えっちなビデオどこかにあった!? 見つけられなかった!
