“属性の情報過多”が好きだ。「ピンク髪のツインテでメイドでお姉ちゃんだけど年下で竜の血を引いているがそれゆえに短命で……」みたいな、ひとりのキャラクターにひたすら情報量を盛りまくったようなキャラクターを見ると、「おっ」となる。
『モンギル:STAR DIVE』(以下、『モンギル』)のキャラクターたちは、全体的にそのケがあるかもしれない。なにせいきなりピックアップされているキャラクターが“仕込み刀の箒を持った眼帯メイド(元騎士団長)”とかいう渋滞っぷりである。すごい。
※本記事はネットマーブルの提供でお送りします。
なにかしらの法に触れていそうなキャラクター属性の詰め込みっぷり。なんだその太ももについたハートは。
キャラの“入れ換え”が大事。遊び心地が超カジュアルな新作アクションRPG
ネットマーブルより2026年4月15日に配信予定のアクションRPG『モンギル』。昨今目にする機会の多くなったアニメルックな3DCGで描かれた世界を冒険する基本無料系タイトルだ。
モンスターと人間、そして亜人種が共存する世界“ベラナ”。しかしここ最近、なぜかモンスターが凶暴化する異常事態が相次いでいた。冒険者ギルド“モンスターギラーズ”の新米冒険者である“クラウド”と“ベルナ”は、そんな異常事態を解決するべく仲間たちとともに世界を駆けることになる。


街の中にはいたるところにモンスターが。お互い仲よく暮らしている様子が見て取れる。

しかしある日を境に、大人しいモンスターでさえこちらへと襲いかかってくるようになってしまった。ふたりはこの異常の原因を探る旅へと出ている。
フィールドはいわゆるオープンワールド系ではなく、一定のエリアごとに区切られている。探索場所もメインの道が一本あって、そこに付随するいくつかの脇道があるような形だ。
なので“広大な世界を心ゆくまで旅する”というよりは、ひたすらメインストーリーを進めながらたまーにサブクエストをやっていくような、従来のアクションRPGと同じ軸を持ったタイトルと言える。

目標までは光の線が出ているため、たどるだけで迷わず移動できる。

マップは一本道ではなく、いくつかの脇道が。どの道にどういうモンスターがいるのかなども確認できる。
ただ、中身の最適化はかなりのもの。フィールド上にはいたるところにファストトラベル用のスポットが用意されており、移動が非常に楽。「いま追従しているクエストを出して、その後最寄りのファストトラベルを探して……」みたいな動作をするのも3ボタン(PS5コントローラによる操作の場合、L3を押した後△を2回押すだけ)でオーケー。サクサク動かせるカジュアルさが大きな魅力だ。

ファストトラベルにアクセスしやすいため、移動にまつわるストレスはほぼない。
アクションも非常に動かしやすい。システムはこういった基本プレイ無料系のタイトルではなじみ深い、“異なるスキルを持ったキャラクターを編成して、入れ換えながら戦う”というもの。
『モンギル』はその中でも入れ換えに重点が置かれている。キャラクターそれぞれに割り当てられた通常攻撃や発動型のスキルとは別に、キャラ切り換え時のみ発動する“スイッチスキル”というものがある。キャラクターを適宜入れ換えつつ、このスイッチスキルをどう回していくのかが戦闘のカギとなる。

入れ換えが可能になると、キャラクターのセリフが表示されるためタイミングがわかりやすい。

入れ換えると、スイッチスキルを使いつつ交代。敵にダメージを与える、味方を強化するなど内容はいろいろ。
じつはその“どう回すか”の回答も、かなりシンプルなものがある。スイッチスキルにはそれぞれクールダウンがあるのだが、敵が放つ“特殊攻撃”をジャストタイミングで回避すると、パーティー全体のスイッチスキルが一瞬で回復するのだ。
適宜キャラを入れ換えながらダメージを稼ぎ、特殊攻撃のジャスト回避を狙って一気に畳みかける。これが『モンギル』における基本的な立ち回りとなる。

特殊攻撃の直前には、黄色い大きなエフェクトが表示される。『モンギル』は攻撃の演出が派手なのだが、それらに埋もれることがないよう視認性をよくしているのだろう。
それ以外にも敵に攻撃することで溜まる“グロッキーゲージ”をマックスにすると、“バースト”という大技を放つことが可能。一定時間敵の動きが止まるので、攻撃を当て放題になる。
キャラクターにはそれぞれ“ブレイカー”や“アサシン”などのクラスが割り当てられており、ブレイカーはグロッキーゲージを溜めやすい、アサシンはバーストを当てた後はダメージが増加するなどの特徴がある。編成を考える際はそこも留意したいところだ。

グロッキーが溜まるとQTEが始まる。といっても固定のボタン(PS5コントローラは〇ボタン)を押すだけなのでそこまで身構えなくていい。



QTE成功で特殊な攻撃へ移行。敵を拘束しつつ、豪華なカットインとともに敵を攻撃する。
パーティー内にいるキャラクターは自分が操作していなくても勝手に戦ってくれる。こういうゲームでありがちな「全員で戦ってよぉ!」というジレンマがないのはうれしいところ。
キャラクター入れ換えにわずかな無敵時間がついていたり、ロックオンしている対象の近くへ勝手に移動してくれたりと、操作難度はかなり抑えられているような印象を受ける。遊び心地はかなりカジュアルなぶん、高難度コンテンツなどをどういった形にするのかは期待したいところだ。

メインシナリオに登場したボスと再戦できるコンテンツはあるので、これの最高レベルが高難度コンテンツにあたるだろうか。どういう行動パターンになるのかが気になる。
ストーリーの進みかたも非常に軽妙で、読み味もとても軽い。ムービーパートはカメラの振りかただけでなく、全体的にエフェクトがもりもり。ゲームのムービーというより、アニメそのものを鑑賞しているような印象だ。“絵柄がアニメっぽい”だけでなく、演出の力も使ってよりアニメらしい絵作りにしているのだろうか。

この演出は初めて見たときに笑ってしまった。おおげさすぎて見ているだけで楽しい。

かわいい。かわいい……。キャラクターの造形がそもそもいい。

人をにらむときの目っていいですよね。そうは思いませんか。
しかし読みやすい反面、ストーリー自体が少々軽すぎるきらいもある。あまりキャラクターに対する深掘りがないまま展開がサクサクと進んでいくので、シナリオを読んでいて要素としては押さえられているものの、やや表層的に感じられる印象をうけた。
ちょっと気になったのは主人公の扱いだろうか。モンスターのことが大好きで、心やさしく好奇心旺盛な“クラウド”。正義感が強くしっかり者で、食べるのが好きな“ベルナ”。『モンギル』主人公のふたりは、こういった自我を持ったキャラクターである。
なので物語を楽しむには自己投影というより、キャラクターに対しての理解が欲しくなってしまうのだが、序盤はほぼその理解を与えてくれない。演出が軽いことも相まって「なんかわからんけど進んでいくな」という感覚で物語が進行していく。
今回触れたのは序盤のストーリーだけなので、当然ながら総合的な判断を下すには尚早である。とはいえ序盤の置いてきぼり感をどう乗り切るかは、プレイする際に留意しておくといいだろう。

もちろん個人によって受ける感覚は変わるだろうけど、サクサク進みすぎて、「いつのまにか大ごとになったなあ」みたいな他人事感がある。
プレイアブルキャラもNPCもなんか“濃い”
じゃあ『モンギル』に登場するキャラクターたち全員が薄いのかというと、当然ながらそんなことはない。むしろ「ちょっと薄味かも」と感じるのは主人公組ぐらいで、それ以外はやたらと濃い。
ギルドにいるNPCすらもきわどい衣装のメカクレ弓使いとか、モンスター大好きジト目ダウナーぶっきらぼう眼鏡っ子博士とか、妙に濃い。ファーストインプレッションだけで、ゲームを始めるだけの動機になりうるパワーがある。

メカクレ弓使いことナール。本当にただのモブキャラなのだが、服装と相まってなにかすごいヘキを感じる。

ジト目眼鏡っ子ことヒーリア。ふだんは気怠そうにギルドで寝ている。かわいい。

でもモンスターのこととなると目を輝かせて対応する。とてもかわいい。
それはもちろんプレイアブルキャラクターも。エピソード1で登場する“オフィーリア”というキャラクターは、貴族の名家出身で、美しいオッドアイを持ち、その目から“紫眼の魔女”という異名を持つ騎士……という盛りっぷり。さらに方向音痴のドジっ子属性もある。どこかほっとけない感じがかわいい。

キリっとした表情がいい。異名のもとになった紫の瞳もステキ。

「顔がいい」とはこのことか。

困惑した顔もかわいい。にしてもすごい服だ。ありがとう。
極めつけは冒頭にも紹介した、仕込み刀の箒を持った眼帯メイド(元騎士団長)である“エステル”だろうか。改めてすごい属性の数だ。

なんかもう、いろいろすごすぎるデザインである。メイド服と眼帯を合わせようと思った人に勲章をあげたい。

仕込み刀っていいですよね。最高。
“エステル”は戦闘中のモーションもいい。ふつうに通常攻撃をするだけだと低威力でリーチの短い箒を振るだけなのだが、あることをすると仕込み刀を抜刀。高威力長リーチの斬撃を何度もくり出せるようになる。
そのあることとはスキル。周囲に煙幕を張り、その範囲内にいるときだけ刀を抜くのだ。自身はあくまでメイドであり、武力を行使する側ではない――そんな信念を感じさせるようなスキル構成である。闇に紛れて淡々と敵を葬り去る使用人って、ロマンだ。
ちなみに必殺技を撃つ際には眼帯を外す演出もある。なんかもうやりすぎかもしれない。でもそのやりすぎ感がいい。非常に好きなキャラクターである。

煙幕の中から敵を斬り刻むエステル。モーションも派手でかっこいい。

こちらは必殺技を撃つときのカットイン。眼帯キャラの開眼、よすぎる。
ほかにもドラゴンの血を引く赤髪ツインテールなツンデレ竜人騎士や、お金にがめついレンジャー系エルフ、世界を愛で染めようとしているちょっとエッチな医者の獣人おねーさんなど、かなり強烈な個性を持つキャラクターが勢ぞろい。それぞれ物語のメインを張るような人物なので、ストーリー中での活躍も多い。

赤髪ツインテール竜人騎士ことフレア。角がかわいい。筆者はファンタジー作品の亜人種の中では竜人がいちばん好きです。

ちょっとエッチな医者の獣人おねーさんことフランシス。衣装がすごい。本当にすごい。

この人の名前はペニー。いいよね、エルフ。いい性格してそうな表情も最高。
総じて、キャラクターの魅力は十二分にあるタイトルだと言える。NPCの時点でなにかしらのヘキを感じるほどに見た目が凝っており、プレイアブルキャラクターは属性が渋滞を起こすレベルでより濃くなる。
操作、シナリオがカジュアルなのは先にお伝えしたとおり。公式サイトを見て「おっ、この子好きかも」となれば、あまり気負わずサクッと始めてしまうのをおすすめしたい。

オープニングに登場する、ミーナもとても気になっている。

大事なことなのでしっかり書いておくのだが、このゲームは“見える”タイプだ。すばらしいですね。保養ですね。
システムはなじみ深く、カジュアルに遊べる。メインでがっつりも、サブでのんびりも。
『モンギル』は全体的に“遊びやすさ”に重点を置いたタイトルだと感じる。とくに全体的なシステムは、既存の基本プレイ無料系のアクションRPGを遊んだことがあれば、なんとなくピンとくるようななじみ深いシステムを踏襲している。
いわゆる周回要素も、育成素材を集めるためにスタミナを消費してボス級のモンスターを倒したり、ちょっと特殊な戦闘をこなしたりと、「なんか知ってるな」というタイプのもの。一度クリアーしたものであればスキップも可能なので、単純にキャラクターを育成するだけなら大して時間をかけなくてもよさそうだ。

スタミナを消費して育成。スタミナ回復を待つあいだにメインクエストやサブクエスト。という流れが良さそう。

経験値アイテムは消耗品で、キャラクター用のものと装備品などで使うものが別に用意されている。

装備はガチャで獲得できる“アーティファクト”という特別なものと、通常の敵などからドロップする4部位がある。セットボーナスなどもあるため、たくさん種類を集めたいところ。
じゃあ時間をかけるコンテンツはなんなのかと言うと、こちらはいわゆる“装備厳選”がそれにあたるだろう。
モンスターを倒すと、一定確率で“モンぷらん”という特殊な装備が手に入るのだが、こちらはモンスターの種類に応じた固定の性能とは別に、ダメージの上昇やHPの増加などランダムな効果が付いてくる。理想の装備を集めるには、特定のボスやモンスターを狩って集める必要がある。

モンスターを倒すことで、一定確率で入手可能。

画面中央下側、“特性”の下にある強化内容がランダム。ここの理想を突き詰めるのはかなり骨が折れそう。
モンぷらんは特定の組み合わせで合成することで、ミュータントと呼ばれる特殊なモンぷらんに一定確率で変化する。この確率をくぐり抜けつつランダム要素を埋める必要があるため、完全な理想の装備を追い求めるのはそれなりにプレイを重ねる必要があるだろう。

2種類のモンぷらんを組み合わせ、特性を混ぜ合わせることが可能。特定の組み合わせのみ、一定確率で特殊なモンぷらんになる。
シナリオ、戦闘、システムはとても手触りが軽いため、『モンギル』を遊ぶ際の心構えはかなり気楽でいられるはず。「いまメインで触っているゲームがほかにあるんだよなあ」という人でも、気軽に始められるのが大きな特徴だろう。
反面、装備厳選はそれなりにしっかり行う必要があるため、ちゃんと『モンギル』をメインに据えてじっくり遊ぶこともできる。とっつきやすさはありつつも、しっかり遊べる余地のあるタイトルだ。

戦闘はかなり派手なので、動かしているだけで楽しい。操作難度が高くないのもありがたい。
なによりキャラクターが超魅力的なので、ぜひとも軽い気持ちで『モンギル』への一歩を踏み出し、属性もりもりのキャラクターたちをその目で確かめてほしい。“エステル”は、いいぞ。

エステルは、いいぞ……。