『新次元ゲイム ネプテューヌV II』(コンパイルハート)から10年以上の時を越え、ついに公開された『ネプテューヌ』シリーズのナンバリング最新作『超新時空ゲイム ネプテューヌ∞(アンリミテッド)』(2026年8月27日発売予定。対応ハードはNintendo Switch 2、Nintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、プレイステーション4(PS4))。
※PS4版はダウンロード版、デジタルデラックス版のみ
『ネプテューヌ』シリーズのナンバリングタイトルは、これまでに4作品がリリースされており、四女神が“ハード戦争”や“ゲイムギョウ界存亡の危機”に立ち向かう姿が多くのファンに支持されてきた。最新作では刻一刻と迫りくるゲイムギョウ界の“終末”に対し、ネプテューヌたち四女神と女神候補生に加えて、“新たな四人の女神”が立ち向かう。
最新作のゲイムギョウ界では、ネプテューヌが変身した女神パープルハートが守護するプラネテューヌ以外の国に、新しい守護女神が誕生していた。ゲイムギョウ界の北方にあるルウィーは、近隣に新しく開発された都市スウィーニアに首都機能を移行し、国号を変更。この国は、レッドハートが守護している。また、東方のラステイションはブルーハートが、南方のリーンボックスはエクリプスハートが守護女神を務めていた。
ゲームシステムもパワーアップしており、最新作ではいつでも自由に女神化することが可能に。女神化するとフィールドを飛行でき、空中戦をくり広げられる。さらに、11人の女神と巨大なボスが戦いをくり広げる“終末対抗バトル”を実装。終末ボスごとに設けられた特殊ルールにより、頭脳戦を堪能できる。
登場キャラクターはもちろん、ゲームシステムも大幅な進化を遂げたファン待望のナンバリングタイトルは、いかにして生まれたのか。プロデューサーの安井 光氏と、キャラクターデザインを手掛けるつなこ氏にインタビューを実施。最新作に懸ける思いや、新女神と新システムの開発秘話などをうかがった。

安井 光氏(やすい ひかる)
コンパイルハートの取締役。『ネプテューヌ』シリーズでは、『超次元ゲイム ネプテューヌ Sisters vs Sisters』からプロデューサーを担当している。
つなこ氏(つなこ)
イラストレーター。『ネプテューヌ』シリーズでキャラクターデザインを担当。以来、ライトノベルの挿絵やテレビアニメのキャラクター原案を手掛けるなど、活動の幅を広げている。ちなみに、写真はパンダ風の謎生物“つなこパンダ”(ボールチェーン付き)のぬいぐるみ。
つなこ氏が企画段階から参加し、時間をかけて誕生した最新作
──『ネプテューヌ』シリーズは、2025年に15周年を迎えました。15周年を迎えた率直な感想と意気込みを教えてください。
安井
おかげさまで15周年を迎えることができました。本当にありがとうございます。15周年記念アンケートでたくさんのご意見をいただき、改めてファンの方たちの熱量の大きさやキャラクターの人気の高さを実感しているところです。本作は11年ぶりのナンバリングタイトルになりますが、ファンの方たちの熱量に応えられるタイトルになっていると手応えを感じています。早く皆様のもとにお届けしたいですね。
つなこ
『超次元ゲイム ネプテューヌ』は、私が社会人になって1年半後くらいに担当した作品でした。ゲーム業界には、1本出たら終わってしまうタイトルが多い中で、15年にもわたってシリーズが続いていることに驚きを感じていますし、ファンの皆様にネプテューヌたちを変わらず応援していただけることが本当にうれしいです。ちょっと気が早いですが、つぎは20周年を目指したいですね。この感じだとあっという間に20周年を迎えるんだろうなと思います。
──本作は、20周年を目指すための最初のタイトルになるわけですが、企画はどのような経緯でスタートしたのでしょうか?
安井
話すと長くなるのですが……。じつは本作とは別に、ナンバリングタイトルとして作っていたゲームがあるんですよ。
──そんな裏話があったとは……。その幻のナンバリングタイトルはどうなったんですか?
安井
『超次元ゲイム ネプテューヌ Sisters vs Sisters』として2022年にリリースしています。女神候補生のネプギアを主人公にしたスピンオフ作品となっていますが、もともとはネプテューヌたちが主役のナンバリングタイトルになる予定でした。ですが、このゲームを開発していたときに、つなこさんから「ナンバリングタイトルを作るなら、企画の段階から参加してフルスイングでやりたい」とアピールされまして……。たしか5年くらい前でしたよね?
つなこ
そうでしたね。ただ、私は『ネプシス』のタイミングでは、スケジュールの都合で参加ができなくて……。
安井
企画自体は2021年にスタートしているのですが、肝心の企画がなかなか決まらなくて。
つなこ
最新作の企画を考える前に、過去作の設定をまとめ直すところから始めましたよね。
安井
最初の1、2年は、スピンオフタイトルを進めながらキャラクターの口調をまとめたり、つじつまが合っていないところの整合性を整えたりしていました。キャラクターどうしの呼びかたやセリフを考えるだけのミーティングもやりましたよね?
つなこ
ありました、ありました。整理してみると、特定のキャラクターに話しかけるセリフがない子がけっこういて。相手の名前をなんて呼ぶのか、設定が決まっていなかったので、まとめ直して新たに呼びかたを考えました。
──では、開発が本格的に動き出したのは?
安井
新女神を描き始めたころだから……。
つなこ
2023年だったと思います。
安井
開発がスタートしたのは2023年からでしたが、新女神を出すと決まるまで時間がかかりました。どのような内容で進めるのか試行錯誤しましたが、ファンの方たちが求めているのはやっぱり続編だよねということで、『新次元ゲイム ネプテューヌV II』から続くナンバリングタイトルを作ることになり……。そのときも新女神を登場させるのではなく、シリーズのオールスターが活躍する新作の企画を考えていました。
──な、なかなか新女神が出てこない(苦笑)。
安井
新女神を出すことになったのは、いままでのナンバリングでも毎回新キャラクターには注目が集まっていたのと、つなこさんが「いまの時代に合わせてゲイムギョウ界をアップデートさせたい」と提案してくれたからです。新女神を登場させることが決まってからは、企画が一気に動き出してストーリーも発表しているものになりました。
つなこ
新作のキーワードはアップデートとリブートです。2015年にリリースした『新次元ゲイム ネプテューヌV II』は、当時のゲーム業界をモチーフにした話題が多かったので、続編を作るならいまの時代に合わせてアップデートする必要があると思って。それで新女神を登場させようと思ったのですが、国も時代が移り変わったのがわかるようにしたいと考えて、街並みをガラッと変えています。でも、実際に新女神を登場させるのは、私自身かなり勇気が必要でしたね。『ネプテューヌ』シリーズは、既存のキャラクターを愛するファンの皆様に支えられていますから、いままでの女神は先輩として描き、引退に見せたくないと強く要望しました。
安井
新女神が登場することで、既存のキャラクターが立場を奪われてしまうのではないかと不安に感じる方も多いと思います。差別化をするためにも、新女神の設定やデザインなどは、時間をかけて慎重に作っていきました。
つなこ
今回は新女神の数が多かったこともあり、既存のキャラクターとのバランスを考えるのに時間がかかりました。キャラ被りは避けなければいけませんが、同じ国の守護女神である以上、系統を似せないとうまくなじまなくて……。歴代のキャラクター数も多くなってきたので、けっこう悩んだ記憶があります。

物語の見どころは新女神たちの活躍と“ゲームオーバー”から生まれた終末ボス
──新女神たちについては後ほど改めてお聞きします。タイトルの“∞(アンリミテッド)”には、どのような意味が込められているのか教えてください。
安井
『ネプテューヌ』シリーズのタイトルを決めるのはいつもたいへんなのですが、今回も二転三転しました。本作では“∞”を“アンリミテッド”と英語にしていますが、日本語は“無限”と読みます。作中ではいろいろな“無限”を用意していて、いちばん重要な意味は最後までプレイしていただけるとわかるようになっています。
──ネタバレにならないものだと、“無限”にはどのような意味があるのでしょうか?
安井
無限に広がる空とか。
つなこ
あとは無限の絆とか……。ほかにもいろいろな意味がありますが、“∞”は数字の“8”に見えるから選んだというのもあって。
安井
前作『新次元ゲイム ネプテューヌV II』の“V II”と同じです。“ブイツーと書いて“ビクトリィーツー”と読みますが、ローマ数字の“VII”(7)にも見えますよね? 前作はナンバリングタイトルの7作目ではないですし、本作も8作目ではないのですが、ファンの皆様に正当な続編だとわかってもらえるかなと。それでロゴの“∞”はちょっとだけ傾けていて、数字の“8”に見えるようにデザインを考えてもらいました。
──なるほど。さまざまな“無限”の意味が込められた、ストーリーの見どころは?
安井
プラネテューヌ以外の国で、新女神たちがどのような活躍をするのか。そして、先輩の守護女神とどのような関係性を築いていくのか。このあたりはストーリーで深く描いていて見どころになっています。あとは、ストーリーが進むとネプテューヌのほっぺたに謎のカウントダウンが出現します。このカウントダウンは、ストーリーの展開に応じてひとつずつ減っていき、そのたびにネプテューヌたちは窮地に立たされるのですが、いかにして困難を乗り越えていくのかというところにも、ぜひ注目してください。
つなこ
状況としてはけっこうシリアスなのですが、ネプテューヌの天真爛漫な性格がシリアスな雰囲気を吹き飛ばしてくれるので、これまでの作品のように楽しんでいただけると思います。
──シリアスと言えば、「それは、世界の終末を告げる“最初の隕石”だった」という一文から始まるあらすじも衝撃的でした。物語はゲイムギョウ界が危機的状況の中から動き出す……?
安井
はい。コンセプトアートに描いた、終末を迎えるゲイムギョウ界からこの物語はスタートします。なぜ巨大隕石が降ってきたのかはストーリーを進めると明らかになりますが、ほかにもゲイムギョウ界が終末を迎えてしまいそうな強敵を用意しました。
つなこ
これまでの作品では、マジェコンヌやキセイジョウ・レイなどゲームとネット業界が抱える問題をモチーフにした敵を登場させてきましたが、本作では“ゲームオーバー”のキーワードをもとに終末ボスたちを考えていて、巨大な隕石やストームシャークが誕生しました。ネタ出しするときは、みんなでB級映画に出てくる敵を挙げて盛り上がったんですよ(笑)。
──それでストームシャークのような巨大ザメが終末ボスとして登場するんですね(笑)。世界設定の見どころはありますか?

つなこ
これまでのナンバリングタイトルではゲイムギョウ界がどのような形状をしているのかぼかしていましたが、本作で空中や宇宙を描くことになったので、ゲイムギョウ界は地球のような球体であるという設定を考えました。
安井
浮遊している大陸のように、地上を平面に表現することもできますが、宇宙から地上を見たときに平面よりも球体のほうがいいよねという意見が多くて。本作では冒頭のシーンから球体のゲイムギョウ界を見ることができます。宇宙に進出したことで、これまでぼかしていたゲイムギョウ世界の形状などが明らかになっているのは、本作の見どころだと思います。
つなこ
ただ、無印は浮遊大陸でしたし、ほかの次元の作品では違うかもしれません。コミック版では、宇宙に平面のゲイムギョウ界が浮いている描写もあったので(笑)。
4人の新女神たちの特徴やデザインのポイントを直撃!

──新女神のルージュ、シエル、アンナ、ロットはどんなキャラクターなのか、それぞれの特徴とデザインのポイントを教えてください。
安井
ルージュは自分に自信がなくて、大量の書類仕事に埋もれて助けを求めるような気弱な性格です。とある理由で女神化できないのですが、変身後のレッドハートは自己肯定感が強くて多くの人々を魅了しています。コミュ障なのに愛されている不思議なキャラクターですね。
つなこ
ルージュは自分に自信がないだけなんですよ。
本当は愛されているのに、そのことを信じることができなくて引き籠もっています。デザインのポイントは、『超次元ゲイム ネプテューヌmk2』のときに、じつはレッドがいたらこんなキャラクターかもしれないと思って描いたラフスケッチが1枚あるのですが、そのイメージを少しだけデザインに取り入れました。帽子を被っているのは、スウィーニアの前の国であるルウィーの女神たちが帽子を被っていたからです。帽子は必須だと思いましたが、イメージカラーの赤を帽子と髪のどちらに取り入れるかはちょっと悩みましたね。
ルージュは帽子がトレードマークということで、帽子を赤にしたほうがいいかなと考えて、いまのデザインに決まりました。また、ルウィーは雪国で所属する女神たちは氷属性の使い手でしたが、ルージュはスウィーニアの女神ということで、寒がりという設定にしてマフラーを巻いています。
──寒がりなのに半ズボンなんですね(笑)。
つなこ
ふだんは自室のこたつから出ないんですよ(笑)。
──なるほど(笑)。シエルはどんな子ですか?
安井
シエルは非常に理性的で、クールな知性派の新女神です。コスパ・タイパを重視していて、AIのラスラを使い都市を管理しています。
つなこ
ラステイションではシエルが仕事の無人化を推し進めていて、女神化すると自分自身もロボットみたいな性格になっちゃう子です。ただ、先輩女神のノワールは義理人情に厚いと言いますか、人の手で回す仕事にこだわりがあるからこそ、シエルとはすれ違いが起こることもあって。でもシエルはあまり気にしていないんですね。先輩は先輩、自分は自分と考えているので。このようにドライな性格をしているシエルですが、とあるアイドルを推しているという設定があるのは、決まりきった型にハマっていなくて、新世代感があるなと思いました。
──なるほど。デザインのポイントは?
つなこ
シエルのイメージカラーはブルーです。ラステイションの女神は猫好きという設定があるのですが、じつはシエルのデザインテーマはネコ型ロボットなんですよ。やっぱりAIと言えば、ネコ型ロボットじゃないですか?(笑)
一同 (笑)。
──双子のアンナとロットの特徴は?
安井
アンナとロットは、姉妹という設定で活動しているセレブユニットをモデルにしています。セレブ感に溢れたお嬢様のアンナを、妹のロットが「お姉様」と呼んで慕う(笑)。
──モデルとなった姉妹っぽい(笑)。
つなこ
でも、最初は別の案もありましたよね。どちらかひとりをボーイッシュにするとか。
安井
いろいろ話し合って、いかにもなお嬢様と姉を慕う妹キャラを組み合わせたほうが、掛け合いがおもしろくなるんじゃないかということで、いまのアンナとロットが誕生しました。彼女たちが女神化すると、ふたりでひとりの女神エクリプスハートに変身するのですが、シリーズ初の試みということもあって、デザインが完成するまでかなり時間がかかりましたね。
つなこ
デザインの難しさで言うと、エクリプスハートは本作のラスボスと言っても過言ではありません(笑)。アンナとロットのデザインはそれほど悩まなかったのですが、合体して女神化した後、ふたりの面影をどれくらいの比率で反映させるといいのかなかなか決まらなくて。いろいろ悩んだ結果、わかりやすく半々にすることで落ち着きました。エクリプスハートのデザインは日食と月食をイメージしていて、エクリプスの色の解釈はいろいろありますが、私は勝手に、白っぽい緑と黒っぽい緑の組み合わせを“エクリプスグリーン”と呼んでいます。
──なるほど。エクリプスハートは髪の色が半々で分かれていたり、縦ロールになっていたりするのも個性的だなと感じました。
つなこ
最初はロットの髪色に近い感じでしたが、それだとふたりで女神化している設定なのに合体している感じがあまりしなくて。言動がだんだん決まってきたときにけっこう強烈だったこともり、もっと奇抜な髪型にしたほうがいいなと思って髪色を半々にしました。縦ロールは、シナリオライター様から要望がありまして。
安井
縦ロールに強いこだわりがありました。
──アンナとロットはロングヘアなのに、女神化すると縦ロールになるんだと印象的でした。
つなこ
女神化すると究極のお嬢様になるので。
安井
エクリプスハートの髪型が決まってからは、デザインが完成するのは早かったよね。
つなこ
縦ロールが救ってくれました(笑)。
――(笑)。今回はルージュを始め、彼女たちの担当声優さんも発表されました。各声優さんはどのような理由で選ばれたのか教えてください。
安井
四女神と女神候補生の声優さんたちは、ベテランの声優さんが多かったのですが、新女神に関しては若手の声優さんの中から決めようと考えていました。そのうえで重要視したのは、キャラクターに合っているかどうかです。新女神のキャスティングは、たくさんの候補の中からつなこさんや開発スタッフ、シナリオライター様と入念に話し合いを行いながら進めました。
――それぞれどのようなところが決め手になったのですか?
安井
ルージュ/レッドハート役の嶋野花さんは、二面性のあるキャラクターをきちんと演じわけられるかどうかに注目しました。また、シエル/ブルーハート役の寺澤百花さんは、コスパ・タイパを重視する今風の子を演じられるかどうかに注目していて、先輩女神のノワール(※担当声優は今井麻美さん)と同時に出てくることが多いので、ノワールの声色と違う声優さんにお願いしたいという考えもありました。
つなこ
寺澤さんは私が提案させていただきました。とある作品に寺澤さんが出演されていてたのですが、演じられたキャラクターの声がものすごく印象に残っていて。シエルとはぜんぜん違うキャラクターでしたが、自分の携わった作品で声が合いそうな子がいたら絶対にリクエストしようと思っていました。
――つなこさんのひと目惚れだったんですね。アンナとロット、エクリプスハートを演じた西薗雪乃さんは?
安井
アンナとロット、エクリプスハートの役の方には、ひとり三役を演じていただくということで、私たちがイメージしていた3人の声に合っていて、かつ3人の演じ分けがちゃんとできるかどうかがポイントになりました。ハードルが高いことは最初からわかっていたので、以前ほかのタイトルでごいっしょしたことのあった西薗さんにお願いしたという流れになります。ほかのタイトルで収録に立ち会った際に、西薗さんはキャラクターの演じわけがうまい方だなと思っていたので。
――なるほど。先ほどシエルはノワールとの交流が多いお話されていましたが、四女神と新女神でどんなやり取りが楽しめるのか教えてください。
安井
これまでの作品との大きな違いでお話すると、ベールに初めて妹のような新女神が誕生したので、アンナとロットを溺愛しています。
つなこ
ベールはアンナとロットのお姉ちゃんを自認していますが、ふたりからは「ベール様」と呼ばれており、「お姉ちゃん」扱いしてもらえないという新たな悩みが発生しています。ブランもルージュの先輩としていろいろ教えたりついつい怒ったり……というシーンがありますが、ルージュはロムとラムのやり取りにも注目してほしいですね。ロムとラムは本作でも見た目は幼いのですが、今回はルージュのお世話係をしているシーンが多くて。頼もしい先輩として活躍する姿を見ることができます。
――新女神が登場したことによって、女神候補生たちの新たな一面も楽しめると。ちなみに、ネプテューヌは?
つなこ
プラネテューヌには新女神が生まれていないので、ネプテューヌだけ同じ国の後輩はいませんが、本作でも主人公ということで、新女神との交流はたくさん描かれます。ネプテューヌは、新女神たちになぜか先輩扱いされていなくて、ネプテューヌもほかのみんなを後輩扱いせずに自然体で接するのですが、誰に対してもわけ隔てなく接することができるのは、彼女の魅力なのかなと思います。
安井
ストーリーを通して、フレッシュな新女神とシリーズを支えてきたこの四女神が織り成す新旧の絆を存分に確認できるのは、本作ならではの大きな魅力ですね。あと、後輩に守護女神の役目を譲ったネプテューヌ以外の四女神が、どのような生活をしているのかも物語冒頭の見どころとなっています。ノワールは、隠密活動をしているんですよ。
つなこ
覆面ヒーローとして(笑)。
安井
ブランは作家デビューを果たしていますし、ベールは会社経営で大成功して、アンナとロットに多額のお小遣いを渡して甘やかしています。彼女たちのいまの姿を見るとファンの方たちは驚くかもしれませんが、やがて仲間に加わり、いっしょに冒険できるようになります。守護女神の役割を後輩に任せていた四女神が、仲間になる経緯も見どころになっています。
――四女神たちは、本作ならではの新要素はありますか?

安井
『新次元ゲイム ネプテューヌV II』以来となりますが、四女神の衣装を新しくしました。
つなこ
四女神たちはスピンオフ作品で違う衣装を着ていることはありますが、ナンバリングタイトルでちゃんと変更したのは11年ぶりになります。女神化したときのスーツもみんな一新していて、四女神は前作の最強装備を軽量化したスーツが初期装備になっています。ここからどんどんパワーアップしていきますが、メカ装備は専門の方たちがデザインを担当してくれました。本作のメカ装備もすごくかっこいいので、ご期待ください。
女神が空を飛べないのはおかしい!? つなこ氏の悲願だった飛行システム

――続いて、システム関連の話題に移りましょう。新女神たちはどのようなアクションが楽しめるのでしょうか?
安井
ルージュは両手のチャクラムを使い、近距離戦から遠距離戦までこなせる万能のオールラウンダーです。
つなこ
ルージュは近接戦が得意ということだけ決まっていて、最初は素手で戦うキャラクターでした。でも、素手で戦うのは見栄えがイマイチだったのと、オドオドした女の子なのに、素手はどうなんだろうって(笑)。
安井
それでチャクラムを持たせてみたところ、見栄えがよくなりましたし、可憐さが加わったことで接近戦をしても違和感はないかなと。シエルは剣を振り回すパワーファイターとして設計していて、一撃の重さと鋭い連続攻撃をくり出せます。巨大な両剣を軽々しく振り回しているところは見どころとなってますね。
つなこ
両剣を扱うキャラクターは意外といなかったので、個性が出たと思います。
――アンナとロットは?
安井
特殊なキャラクターになっていて、ふたりひと組で戦うのですが、武器はヒールの高い靴です。ふたり掛かりの華麗な足技をくり出すスピードタイプで、女神化すると合体するおもしろいキャラクターになりました。
つなこ
最初からワンユニットなのは新鮮ですよね。
――アンナとロットのアクションを開発するのは、ほかの新女神たちと比べてたいへんでしたか?
安井
そうですね。ふたり同時に動いているけど、プレイヤーが操作しているのはひとりだけなので。プレイしてそう感じてもらえるように、担当スタッフは試行錯誤をくり返して細部まで調整していました。つなこさんがアンナとロットの武器をヒールにしたのもたいへんだったみたいです。
つなこ
お嬢様のイメージを損なわない武器は何だろうと考えたときに、ヒールを思いつきましたが、まさか問題が起こるなんて……。
安井
武器は大きくなるのが一般的なんですね。武器だとわかりやすくするために。同じようにアンナとロットのヒールもどんどん高くなっちゃって、モーションが合わなくなってしまったんですよ(笑)。
つなこ
ヒールが高すぎて、地面に埋まったりして(笑)。
──それは問題ですね(笑)。本作では飛行できるようになりましたが、実装の経緯は?
安井
端的に言うとつなこさんの希望です。
つなこ
ゲームシステムが何も決まっていないときに、「ネプテューヌたちが空を飛べるようにしてほしい」と伝えました。
安井
「女神化したときに空を飛べないのはおかしくないですか」と言われて……。当初は飛行専用のマップを用意するといった案もありましたが、開発スタッフがフィールドでネプテューヌたちを飛ばしちゃったんですよ(笑)。
──勝手にやっちゃいましたみたいな(苦笑)。
安井
飛行システムはいつのまにか形になったという感覚が強くて。とにかく飛ばしてみようというところから始まり、エアダッシュなどのシステムが生まれて、最初に想像していたよりもうまく飛ばせることができたなっていう。
つなこ
最終的には、ダンジョンでも女神化して飛行できるようになっていましたよね。それでいつでも女神化できる仕様になりました。
──つなこさんが、女神化したネプテューヌたちを飛行させたいと考えたきっかけは?
つなこ
2013年に放送されたテレビアニメ『超次元ゲイム ネプテューヌ』の影響が大きいですね。作中では女神たちが自由に空を飛んでいたので、「女神化したらふつうは飛べるよね」という考えが昔からあって。いざゲームで飛行システムを実装しようとすると、当時は開発するのが難しかったのですが、本作では実現できるのではないかと思い提案してみました。いつかアニメで見た飛行シーンをゲームでも再現したいと考えていたので、13年越しに私の夢を実現してくれた開発スタッフの皆様には感謝しています。
──飛行は、つなこさんの宿願が形となったシステムなのですね。もうひとつのウリである終末対抗バトルも、誕生した経緯を教えてください。
安井
ネプテューヌたちを巨大なボスと戦わせることは、初期の段階で決まっていました。ストーリー上、ゲイムギョウ界には定期的に終末が訪れる。たびたびやって来る終末をシステムに取り入れるにはどうしたらいいかを考えて、巨大ボスと戦う終末バトルが生まれました。
──終末対抗バトルの見どころはどこでしょうか?

安井
終末対抗バトルは独自のルールをいくつか用意しています。11人の女神たちが巨大ボスに挑む総力戦になっていて、戦闘前に敵に対抗するための“終末カウンタースキル”をセットできるのですが、どのスキルを誰にセットするのか、編成が攻略のカギとなります。いろいろな戦術を考えられるようにしていますので、自分なりの最適な攻略法を編み出してほしいですね。

──戦術性の高いバトルが楽しめると。
安井
あとは強敵に立ち向かうシーンやバトルなど、ストーリーのとくに盛り上がるシーンでは、シリーズ15周年記念のユーザー歌詞募集企画で生まれた『ネプテューヌ』のテーマソング『無敵の絆 -Re:boot & Update-』が挿入歌として流れるのも、見どころになっています。
つなこ
ファンの皆様が応募してくれたワードやフレーズは、とくに“絆”が多かったですね。とてもきれいな歌詞にまとまっていて、公募でたくさんの方からキーワードをいただいてパズルしたとはわからないくらいのクオリティーに仕上がっていると思います。
安井
ちなみに、オープニングテーマ曲の『遊星のシンギュラリティ』とエンディングテーマ曲の『NON-AUTO PLAY』は、naoさんに歌っていただきました。『遊星のシンギュラリティ』はnaoさんが作詞も担当されていて、今回もシナリオを読み込んだうえで重要なキーワードを歌詞に拾ってくれています。さらに、シリーズの歴史を踏まえたうえで作詞されていることがわかるところもあるので、気付いた方はより楽しんでもらえるのではないでしょうか。
──本作の発売を心待ちにしているファンや読者に向けて、メッセージをお願いします。
安井
シリーズ15周年の節目に、ナンバリングタイトルの最新作をお届けできて非常にうれしく思います。つなこさんや開発スタッフたちと5年の歳月をかけてじっくり作り上げてきた自信作ですので、8月27日の発売を楽しみに。
つなこ
11年ぶりのナンバリングタイトルということで、たいへん長らくお待たせしました。いままでのキャラクターも新女神たちも、皆様にかわいがっていただけるように願っています。いつかオールスターが活躍する作品を作りたいので、今後も応援していただけるとうれしいです。
