なお、試遊したのは開発中のもので、製品版と仕様が異なる部分がある。とくに日本語ローカライズ部分が調整中の要素とのことで、テキスト周りが異なるという。また、プレイしたのは英語音声だったが、製品版では日本語音声にも対応している。

日蝕で歪む不気味な世界
プレイヤーは主人公のアルジュン・デヴラジを操作して、日蝕が空を覆う不気味な異星“カルコサ”を冒険していく。カルコサは訪れるたびに形を変え、そして異形の怪物たちがアルジュンの前に立ちふさがる。

物語の詳細は割愛するが、遊んだ範囲では小難しい部分も少なく、“行方不明者を探す”というわかりやすい目標があるのでストーリーに入り込みやすかった。しかし物語を進めていくと複雑性が増していき、単純なヒロイックな物語では終わらない体験が楽しめるとのこと。
なお、ストーリーを楽しまなくても十分遊べるようになっていて、アーケードライクにゲーム部分だけに集中しても問題ないタイトルだと感じた。

本作の世界設定は何かしらの文明・信仰が感じられるダークファンタジーが中心。そこに人間たちが持ち込んだ機械などのSF要素が加わっている。『Returnal』はゲーム画面が暗いエリアがほとんどだったが、本作は比較的明るめな印象で、体験した範囲では開放感のあるステージが多かった。なお、ゲームを進めていくとよりダークで不気味な世界が広がっていくとのこと。

弾幕×TPS×ローグライク
敵は無数の弾をこちらに放ってくるので、それを回避したり防御しながら敵を倒していくのが本作の醍醐味。ディフェンスアクションが重要なぶん、射撃の精度(エイム力)はほとんど求められず、ある程度敵の方向に視点を合わせていれば、ほぼオートに近い形で狙い撃ちしてくれる。

また、挑むたびにステージの構成が変わることや、チャレンジ中に装備品などを集めながらビルドを構築していく点など、いわゆる“ローグライク”要素も魅力のひとつ。難度はそれなりに高めになっていて、とくにエリアの最後に現れるボス戦はかなり骨太。
回復手段は乏しいので、ボスに挑むまでにいかに弾幕を避けながら進められるか。そして、その道中で築き上げたビルドを駆使し、ボス討伐を目指すといったサイクルになっている。ボスを倒すと、つぎのエリアが解放されるほか、ストーリーが進行するようだ。
拠点では恒久的な成長要素をアップグレードすることができ、スキルツリーの仕組みでパッシブ能力を習得できる。習得にはステージで得たポイントを消費するので、もし攻略できなくてもパワーアップさせて再チャレンジ可能だ。
スキルツリーは最大体力を上昇させたり、ステータスを上げるものがほとんどだが、一部はアビリティとして新たなシステムを解放するものも。今回習得できた“セカンドチャンス”は、主人公が命を落とした場合、その場で挑戦中1回だけ復活するというもので、攻略に役立った。

攻撃方法はシンプル
射撃性能は武器によってさまざまで、今回の体験では連射の効くアサルトライフル、威力の高いハンドキャノン、接近戦と範囲攻撃に優れたショットガンを使用できた。武器は1個だけ所持でき、新たな武器を見つけたらその場で交換する仕組み。

また、L2ボタンを半押しすると特殊射撃(正式名は武器スキル)の構えとなり、武器それぞれ特別な効果を発揮できる。アサルトライフルならば、撃ち続けると連射力が段々と上がる構えに(LMG的な性能になる)。ショットガンは通常時は横にレティクルが広いが、特殊射撃はレティクルが回転して縦方向に広い形になった。
Dualsenseのアダプティブトリガー(ボタンに押し応えが生まれる機能)によりL2ボタン半押しはそこそこやりやすいが、かなり慣れのいる操作でもあるため、短時間の試遊ではなかなか使いどころを見いだせなかった。とはいえ、活用せずとも進められたので、重要なアクションではなくオプション的な射撃方法だと感じた。
近接攻撃は攻撃方法というより特殊アクション。バリアを貼る敵がいたら、そのバリアを破壊するために使ったり、通路のバリアを解除するために使う感じ。今回試す時間がなかったが、『Returnal』だと相手をダウンさせやすい特性があったので、もしかしたら攻撃手段としてもガンガン使えるかもしれない。
パワーウェポンは、後述するガードを成功させてパワーゲージを溜めたら発射できる強力なショット。こちらも武器変更が可能で、ロケットランチャーのようなショットのほか、無数の弾丸を超連射で放つものが使用できた。とくにボス戦は、このショットを当てることで行動パターンを中断できたりしたので、かなり重要度が高い印象。
前述したように射撃のエイム力はほぼ必要なく、とにかく撃ち続けながらディフェンスに集中できる作りになっているのがうれしいところ。狙い撃ちすることよりも、“どんな性能の武器を使用するのか”といった選択の部分で戦術性がある。

重要となるディフェンスアクション
いちばん使用するのがL1ボタンの回避で、ショートダッシュして主人公が青く光っているあいだは完全無敵となり、敵弾などを回避できる。回避には若干の隙があるので即座に連発はできないが、1秒くらい待てばすぐ回避できるため、それなりに連発可能。
『Returnal』にはなかった要素として、近接攻撃のR1ボタンを長押しすると、シールドを張るガードの構えになる。ガード中はパワーゲージが消費されるので、シールドを張り続けることはできない。青い敵弾をシールドでガードするとパワーゲージが溜まる仕組みになっている。

とくにボス戦だとパワーウェポンが攻略の鍵となっているため、回避だけではなかなか敵を倒しにくい。ここぞというときに敵弾をガードしてから、カウンターを狙うような立ち回りが求められるのがおもしろいところ。なお、パリィというジャストガード的なアクションもあるとのこと。
ただし、すべての攻撃をガードできるわけではなく、敵の赤い弾はシールドでは防げない。たとえば今回挑んだ2体目のボスの場合、広範囲に赤い弾をバラまくため、しっかり避ける必要がある……のだが、弾幕の一部分だけ青い弾になっているので、そこをシールドを張りながらくぐり抜けるとノーダメージでしのぐことができる。こんなふうに、弾種を見分けながら立ち回るのが、本作ならではのアクションとして楽しかった。
また、シールドは近接攻撃ボタン長押しが必要になるため、すぐシールドを張れるわけではない。ちょっと隙を挟んで発動するゆえに、事前に構えておく必要があるのもおもしろいところ。
主人公は回復手段が乏しく、探索で回復ポイントを見つけるか、敵がたまに落とす回復オーブみたいなものを拾うしかない。そのため、基本はダメージを絶対に受けずにボス戦へ向かいたい。そのために、回避、ガード、移動やジャンプの活用など、バトルはディフェンスが中心になっている。
敵の突進、敵の弾などをつねに避けることを意識するゲームなので、射撃部分はかなりオートマチックになっているというわけだ。

日蝕でガラリと変わる探索体験
もうひとつ提示されているのがサブ目標で、向かうと回復ポイントや武器・装備品などが手に入る行き止まりのエリアになっている。戦闘が始まる場合もあるが、基本はサブ目標を網羅していけば、主人公強化につながる仕組み。回復ポイントがあるかどうかは近づかないとわからないが、回復したいときにも目指したい。
ふたつの目標が明確に提示されているため、分岐地点では迷わずに探索できるのがうれしい。すぐボス戦に挑みたければ、メインだけ目指せばいいだろう。
探索では“アーティファクト”という、その周回のみで有効な装備品があり、手に入れると攻撃力や防御力が上がるステータス効果などが得られる。また、先述したように武器にも特殊効果と性能の差があるので、それらを探すことも攻略の秘訣となっている。
ちなみに新武器種は物語の進行に応じて手に入るようで、各エリアの最初で新たな武器種を拾うシーンが挟まっていた。解放後は、ランダムドロップの候補に加わるような感じだろう。
さらに特徴的な部分が、“日蝕”エリア。エリアごとにある程度まで進むと、カルコサの不思議な装置が登場し、それに触れると日蝕エリアに移行する。日蝕エリアはざっくり言うと、ここからハードモードになりますよ、みたいな場所で、風景もガラリと変わる。
日蝕の影響下では敵が強くなるほか、敵が赤い弾を放つようになり、ダメージを食らうと体力の最大値が削られてしまう。ほかにもデメリットばかりだが、パワーウェポンが強化されるというメリットも存在。日蝕エリアの最後にはボスが待ち構えているので、エリアに入った瞬間から「いよいよ本番が始まるな」と、覚悟を決めるような感覚がワクワクできた。

何度もリトライするゲーム性
序盤のみの体験だが、難度としては探索する道中はそこまで高くなく、もちろん難敵もいるので命を落としてしまう場合もあるかもしれないが、大型の敵が複数現れるイベントポイントなど、特定の箇所のみ難度が高くなる印象だった。
そしてボス戦はギミックの強い攻撃パターンを多数くり出してくるので、パズルゲーム的な感覚で戦わないといけない部分が難しい。しかし、攻撃を避けられるようになるとメチャクチャに楽しく、回避パターンを習得することで本作ならではの快感が味わえるようになっている。

もし倒されてしまうと、またイチからのスタートになる。ランダムにエリアの構造が変わり、拾えるものもリセットされるので、もう1度ステージを楽しめるとも言えるし、再度苦労してボスにたどり着かないと再戦できないとも言える。道中、多少のスキップもできるが、装備品などの成長要素も拾えなくなるので一長一短。
倒されても諦めずに、何度も挑戦して攻略していくようなゲーム構造になっている。イヤになってしまう人もいるとは思うが、倒されても恒久的なアップグレードが解放できるので、前回よりも有利な条件で挑めるため、再チャレンジのしやすさはある。
敵の弾幕に飛び込もう!
全体的な手触りもよく、キビキビと動く主人公は操作のストレスなし。ただ、PS5コントローラーのDualsens機能をフィーチャーしており、とくにアダプティブトリガーをフル活用しているため、R2ボタンにも重みがバッチリ。とはいえ頻繁に使う射撃自体にも重みがあるのは、ちょっと指が疲れる。そこはしっかりオプションで強さを変更できるので、気になる人はイジってみるといいだろう。
なお、道中ではキャラクターたちのセリフ(英語音声)も多かったのだが、かなり忙しいゲームゆえに、字幕を読む隙がなく、ほとんど内容は把握できなかった。体験会の最後には日本語音声でのプレイムービーを見させていただいたが、しっかりローカライズされていた印象。物語をより深く楽しむには、日本語音声を選択したほうがよさそうだ。
アクション性の強いTPSが好きな人や、縦or横スクロールシューティングゲームファンなど、さまざまな人にオススメできる本作。ローグライク要素も強いので、何度もくり返してステージに挑むタイプのゲームが好きな人にも刺さるはず。2026年4月30日の発売を楽しみに待とう。ちなみに、48時間のアーリーアクセス版が付属するデジタルデラックスエディションもあるので、いち早く遊びたい人はぜひご購入を。



















