2026年3月5日に発売されるNintendo Switch 2用ソフト『ぽこ あ ポケモン』。ニンゲンのすがたにへんしんしたメタモンを主人公として、生息地を作っていろいろなポケモンたちと出会い、ともだちになったポケモンたちの家を作ったり、畑で野菜を作ったりしていっしょに暮らしながら、すこしずつ街を発展させていく過程を楽しめる。
本作は『ポケットモンスター』シリーズ開発会社のゲームフリークおよび株式会社ポケモン、そしてコーエーテクモゲームスの3社共同で開発が行われた。その特殊な座組となった経緯や開発の裏話について、開発陣へのインタビューを行った。
村田佳奈子(ムラタカナコ)
株式会社ポケモン 開発プロデュース本部 アプリ事業部 ディレクター
『ぽこ あ ポケモン』プロデューサー
大森滋(オオモリシゲル)
株式会社ゲームフリーク 取締役 開発本部長
『ぽこ あ ポケモン』コンセプト &シニアディレクター
枝川拓人(エダガワタクト)
株式会社コーエーテクモゲームス エンタテインメント事業部 ω-Forceブランド2部 部長
『ぽこ あ ポケモン』チーフディレクター
綾野万里奈(アヤノマリナ)
株式会社コーエーテクモゲームス エンタテインメント制作本部CG1部マネジャー
『ぽこ あ ポケモン』アートディレクター
※サムネイル画像左からの順番で掲載企画のタネは大森氏のクリエイターとしての原体験。ポケモン世界を作り上げる楽しさをファンと共有したい
――まずは本作を制作することになった経緯を教えてください。
大森
私はこれまでポケモンのRPG作品をずっと作ってきましたが、RPGとはまた違った形でポケモンたちの個性を表現できるゲームが作れないか、つねに模索していたんです。そのアイデアがひとつの形としてまとまったのが、『ぽこ あ ポケモン』です。
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――具体的に動き出したのはいつごろからなのでしょうか。
大森
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の開発が終わったくらいのタイミングで、3人程度の小規模チームを作って試作を始めました。同時にイメージPVも制作して……株式会社ポケモンにプレゼンをしたのは半年後くらいだったと思います。この時点で、ポケモンの新しいスローライフ・サンドボックスゲームというコンセプトやメタモンが主人公であること、そして世界観やアートのイメージもある程度できあがっていました。
ただ、試作をしたのはいいものの、ゲームフリークにはこのジャンルの開発ノウハウはほとんどありません。今回、サンドボックスゲームの制作を経験されていたコーエーテクモゲームスさんにごいっしょいただけたことは、本当にありがたいことでした。
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――コーエーテクモゲームスといっしょに開発することになった経緯は?
村田
大森さんに見せていただいた試作版とイメージPVなどをもとに、弊社から開発パートナーとしてコーエーテクモゲームスさんにお願いできないかとお声掛けさせていただきました。
――ポケモン×コーエーテクモゲームスと言えば『ポケモン+ノブナガの野望』が思い浮かびますが、その繋がりなのかコーエーテクモゲームスのサンドボックスタイトルへの開発のノウハウを重視されたのか、どちらなのでしょう。
村田
もちろんコーエーテクモゲームスさんとは、昔からお世話になっておりますが、今回はあくまでも『ぽこ あ ポケモン』の開発においてベストなパートナーとして依頼させていただきました。
――コーエーテクモゲームスのおふたりは、このタイトルについてどんな第一印象でしたか?
綾野
『ポケットモンスター 赤・緑』からずっと楽しませていただいていたので、自分がポケモン関連のタイトルを作る側になることに感激していました。これはチームメンバーもみんなそうで、ずっと最高のモチベーションを保ったまま制作を行えました。めちゃくちゃ愛のこもった作品になっていると思います(笑)。
枝川
まさか“ポケモンと一緒に街を作って暮らせる”という夢のようなタイトルを作れるなんて思っていなかったので、うれしかったです。しかも最初に見せていただいたイメージPVがものすごい完成度で、「もうできてるじゃん」と思うくらいだったので、圧倒されちゃいましたね。じつは最初にNintendo Directで公開された映像にも、当時見せていただいたPVがそのまま使われていたりするんですよ。
大森
そうですね。冒頭の部分なんかは丸ごとそのままです。
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――え!? ものすごくクオリティが高いPVでしたよね!?
枝川
ビックリですよね(笑)。でもそのおかげで大森さんたちの作りたいものが具体的にイメージできましたし、我々が貢献できるところも大いにありそうだと感じ、ぜひやらせてくださいということになりました。
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――最初からしっかりイメージの共有もなされたわけですね。試作を始めた時期から考えると、作品規模に対して開発期間が短いようにも感じるのですが……?
枝川
結果的には開発期間を短くまとめることができましたが、スピード重視での開発ということはなく、最初からすごく丁寧に進めていました。大森さんからのご提案で、本格的に開発を始める前にお互いの認識を合わせるための打ち合わせを徹底的に行ったのです。
企画の根本から課題の深堀りをしたり、どういうものを作ろうとしているかをすり合わせたり、ポケモンとの信頼関係はなぜうまれるのか、みたいなちょっと哲学的な話もしたりしました(笑)。基礎的な部分の開発を進めながらではありましたが、ここまで丁寧に話し合いを重ねることはなかなかないと思います。
大森
大体3~4ヵ月はこのすり合わせに使いましたね。発売日を決めて作ったわけではなく、完成したタイミングがいまの時期だったという結果です。
枝川
最初に認識のすり合わせがあったからこそ、中盤以降もブレずに制作することができましたし、私や綾野も含めてポケモンタイトルの開発が初めてのスタッフが大半を占める中で、ポケモンファンの皆さんに胸を張ってお届けできるものを作り上げられたと思っています。いま振り返ってみても、すごく価値のある期間でした。
――そこでお話しされた内容について、何かお聞きできるものはありますか?
大森
これはゲームの根幹、というかアイデアの種の話になるのですが。私が2001年にゲームフリークに入社して初めて担当したのが、『ポケットモンスター ルビー・サファイア』のマップに草むらを配置するという仕事でした。
ゲームの制作でエディタのようなものを使うのですが、自分が草むらを置くと、その地域に生息するポケモンが飛び出してくるんです。これが作り手側でありながらも、非常におもしろいなと感じていて。その体験をユーザーさんにもしてもらえるような、自分だけのポケモンの世界を作れるゲームを作りたいと思っていました。
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――なんと、大森さんのクリエイターとしての原体験を共有できるとも言えますね。ポケモンファンとしてはすごく貴重な体験になりそうです。
大森
そこまで大げさなものではありませんが(笑)。でも『ポケットモンスター』シリーズをずっと遊んでくれていたユーザーにとって、すごく楽しい遊びにはなっていると思います。ポケモンが飛び出してくるときの演出にもこだわって作ってもらっています。
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――お話をお伺いする中で改めての質問ですが、本タイトルは大森さんが企画者であり、開発の大部分に関わっておられるということでしょうか?
大森
そうですね、最初は自分が考えたものを周りの方々に手伝ってもらい、どんどん新たな形にブラッシュアップしていきました。最初にフシギダネたちと出会って技を覚えて、草むらを作れるようになるとほかのポケモンたちとも出会えるようになり、さらに多くの技を覚えていく。そういった仕組みまでは考えていたのですが、最初はサンドボックスというよりシミュレーターに近いものになっていました。それにゲーム性を追加できないかと模索しながらできたのが最初の試作版です。そこからコーエーテクモゲームスさんにご協力いただき、より洗練させていったという流れです。
――ちなみに、本作はメタモンが主人公というこれまた一風変わったタイトルですが、その理由は?
大森
メタモンを主人公にすることも、企画の最初から決めていました。ポケモンたちは道具を上手には使えないので、ニンゲンにもへんしんできるメタモンがピッタリかなと思いまして。あとメタモンはたくさん技も使えますからね。
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本作ではメタモンが“このは”を使うことで草むらを作れる。草むらや木、水辺などさまざまな地形を組み合わせることでバリエーション豊かな“生息地”を作り出し、生息地ごとに異なるポケモンと出会えるようになっている。
30年間秘められていたピカチュウの魅力を新たに発見。従来の制約に縛られない新たなデザインで広がるポケモンの可能性
――開発の規模感について、どれくらいの人数がかかわっているかお聞きできますか?
枝川
具体的な人数まではお答えできませんが、これまでω-Force(オメガフォース)(※)として開発してきたタイトルの中でも過去一くらいの人数がかかわっています。
※ω-Force……“コーエーの最終兵器”という意味を込めて立ち上げられた開発チーム。1997年2月発売の『三國無双』から歴史が始まった大森
本当に力を入れてくださっていて、そのおかげでものすごいボリュームとクオリティを両立することができ、さらに皆さんにも早くお届けすることが叶いました。
枝川
役割分担として開発のおもな部分は弊社が責任を持って能動的に進めるという形ではあったものの、我々が作ったものをゲームフリークさんに監修していただくという一方的な関係性ではありませんでした。本作のあらゆる要素はゲームフリークさんやポケモンさんとともに作り上げたもので、とてもいい関係で共同開発をさせていただけました。その結果が、作品に詰まっていると思います。
――株式会社ポケモンとしては制作上のどのような部分を担当されているのでしょうか。
村田
弊社では開発のサポートのほか、各言語へのローカライズやプロモーション全般を担当しております。
大森
ローカライズに関しては、ほかのポケモン作品と比べてもひと際たいへんだったはずです。メタモンを主人公にしたかった理由のひとつとして、今回はポケモンどうしの会話を描きたかったというのがあります。トレーナーとポケモンという関係ではなく、友だちというか、ちょっと生意気なことも言い合えるくらいの距離感を表現したかったんです。
――ポケモンたちのセリフについてはかなり個性的で、言い回しもユニークなものが多いので、翻訳となるとたしかにたいへんそうですね。
大森
正直、ここまで個性的なセリフをたくさん用意できるとは思っていませんでした。コーエーテクモさん側のポケモンに対する理解度の深さのおかげです。
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枝川
ポケモンたち1匹1匹がそれぞれ個性を持っていることを表現するのは非常に重要なことだと考えていたので、かなり注力したところです。とはいえ我々だけでなく、ゲームフリークさんやポケモンさん側でも監修だけでなく直接作成いただいたところもあるので、まさに三社合同での制作だったと認識しています。
大森
人海戦術でがんばりましたね(笑)。おかげでものすごいテキスト量になりました。
村田
量だけで見ても、過去のポケモン作品の中でトップクラスだと思います。それに加えて、独特な口調による会話表現を各言語に翻訳するというのがローカライズではいちばん気を使いました。
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――いろいろなポケモンたちに出会って話しかけるだけでも楽しそうでワクワクします! ポケモンたちの個性という面だと、モジャンボ(はかせ)やピカチュウ(うすいろ)など、ちょっぴりかわったすがたのポケモンたちが登場しますよね。これらのデザインについてはどのようなお考えがあるのでしょうか。
大森
『ポケットモンスター』シリーズでは、ポケモンたちのデザインを考える際にどうしても“強さ”が要素として入ってきます。たとえば、基本的には進化前のポケモンより進化した後の姿のポケモンが強いことがわかるデザインになっているといったように、RPGとしての要素がデザインに反映されるんです。
本作ではそうした要素とはまったく別の観点から、「ニンゲンたちがいなくなってしまった世界で、長いあいだのんびり暮らしていたらどうなってしまうのか」を考えて、ゲームフリークのデザイナーに描いてもらいました。
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大森
モジャンボはずーっとひとりで考え事をしているうちに博士みたいになっていったんじゃないかなとか。ピカチュウはでんきを使い果たして色が薄くなってしまうかもしれないとか。これまでとはまったく異なる切り口でデザインを考えたことで、ポケモンの新たな可能性が広がったと感じています。
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枝川
ポケモンたちのデザインはすべてゲームフリークさんがしてくださっているので、我々もはじめて見せてもらったときは驚きと興奮ですごく盛り上がっていました。とくにピカチュウ(うすいろ)の儚げで幸薄そうな感じが印象的で、内部で“薄幸ピカチュウ”と呼んでいました(笑)。
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綾野
ぼんやり光っているようにも見えるので、発光とのダブルミーニングで(笑)。ピカチュウ(うすいろ)に限らず、ポケモンたちどうしの会話が見られる世界観だからこそ活きるデザインだなと感じています。チーム内のデザイナーたちのあいだでも、「これは新しい波が来るぞ……!」とざわついていました。
村田
私たちも、30年間ずっとポケモンを代表する存在として活躍してくれているピカチュウが、いまなおまったく新しい魅力をみせてくれることに驚きを隠せませんでした。こんなかわいさを、まだ秘めていたなんて。まだまだ私たちも知らないポケモンたちの魅力がたくさんあるんだと実感しています。
開発資料を大公開!
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――本作に限らず、今後のポケモンコンテンツ全体にかかわるような発見だったのかもしれませんね。ほかにも、開発面でとくにこだわった部分はありますか?
綾野
前述のとおり、ゲームフリークさんにいただいたイメージ映像やルックデブが非常にわかりやすく、軸を持って作られていて、弊社としてもそちらをしっかりゲームルックとして仕上げようということで力をいれてきました。コーエーテクモゲームスでは、開発序盤にアートディレクターとサウンドディレクターが共通のキーワードを設けることになっていまして、本作では“チル&ポップ”としました。言葉のとおりですが、ゆったりまったりとしたチルの要素とかわいらしくて親しみやすいポップな要素の組み合わせで、各アセット制作に臨みました。
具体的には、デザイン面はメタモンのバランスにマッチする“頭でっかち”なフォルムで統一したことで、かわいらしさと落ち着きのある絵作りを、モーションやエフェクトやUIでは“やわらかさ”を存分に取り入れ手触りのよさを追求してきました。また、造形や表現を大きくデフォルメしているからこそ、地形やオブジェクトの質感に関しては、現実とリンクする素材感を軸にしつつどこかお菓子のようなおいしそうな質感や色や模様を意識して、誰もが馴染みを持てる納得できるルックを目指しました。このあたりはゲームフリークのアートディレクターさんたちとも密に連携を取って調整しました。おかげでとても納得のいくものができたと思っています。
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枝川
個人的には音楽もすごく気に入っています。街では『ポケットモンスター』シリーズのBGMをアレンジしたものが流れるのですが、街の発展にともなって少しずつアレンジが変化していくんですよ。徐々にもとのBGMに近づいていくんです。廃墟になった街を復興していって、見覚えのある街並みを取り戻していくプレイ体験とリンクしてすごく感動するので、ぜひ音もしっかり聞きながらプレイしてほしいです。
綾野
制作初期は無音の状態で進めているので、はじめてBGMが入ったときは本当に心が震える感覚がありました。
枝川
本作の音楽はテーマをふたつ設けています。ひとつは『ぽこ あ ポケモン』らしく、メタモンにフィーチャーした“創造と変身”。もうひとつは『ポケットモンスター』シリーズをモチーフにした“復興と回復”。最初は“復興と回復”一本で行こうかと考えていたのですが、ゲームフリークさんとも話し合う中で2軸にしようということになりました。結果として、新しさと懐かしさがそれぞれ際立って感じられるようになったと思います。そこも聞き分けてもらえるとうれしいです。
大森
街のBGMが聞けるというのはもちろん、よく聴くと“回復”をイメージするポケモンセンターを想起させるフレーズがほんのり入っているなんてこともあるので、隅々まで楽しんでいただきたいですね。
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目玉システム“クラウドじま”なら、ホストがソフトを起動していなくてもマルチプレイが可能!
――改めて、『ぽこ あ ポケモン』というタイトルに込められた意味についても教えてください。
大森
『ポケモン○○』のようなカッチリしたタイトルではなく、ゆるーいタイトルにしたいというのが最初にありました。お子さんが遊びたくなるような新しさや本作の特徴であるスローライフを感じられるような表現を探したところ“poco a poco(少しずつ、段々と)”という言葉にたどりつきました。語感としてもブロックをぽこぽこ置くようなゲーム性とイメージが合いますし、そこからポケモンらしくアレンジして『ぽこ あ ポケモン』となりました。
――ジャンル的に人それぞれになりそうかなとは思いつつ、本作のボリューム感についてお答えいただけますか?
枝川
仰るとおりプレイヤーの遊びかたによってかなりばらつきはあるかと思いますが、ストーリーのエンディング的なところまでは20~40時間くらいでたどり着く人が多いのではないかなと想定しています。ただ本作は物語を楽しむというよりもポケモンたちといっしょに暮らすところを楽しんでいただくのがメインのゲームですので、プレイヤーによっては際限なく遊んでいただけるものと考えています。
綾野
私自身、プレイしていると現段階でやらなくてもいいようなことをやり続けてしまって、最初の方の街だけで15時間ほど費やしました(笑)。本当に人によると思います!
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――生息地を作ったり建物を作ったりするにしても、人によって作りかたがぜんぜん違うでしょうし、そこがおもしろいところでもありますよね。
枝川
まさに、人によってプレイの違いが出るようにというのは意識して開発を行っています。お友だちや家族といっしょに遊ぶ際、マルチプレイをするしないにかかわらず「そこそんな風にしたんだ」とか「そんなポケモンいたの⁉」みたいにゲーム外でもコミュニケーションが生まれるような設計にしています。
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――映像を見ていると建物を作る際に、家の中をデコレートできるような建物と、自分でブロックを積み上げて作るものがありそうでした。これにはどのような違いがあるのか教えてもらえますか?
枝川
はい、今回建物を作るうえで2種類の方法があります。ポケモンたちに“けんちく”をしてもらって、時間経過で建物ができあがる方法と、自分でブロックを積み上げる方法です。“けんちく”してもらう方がプレイヤーとしては楽だと思いますので、とくにゲームに慣れていない頃にはおすすめのやりかたですね。プレイに慣れてくると外観にもっとこだわりたいとか、より大規模な建物を作りたいといった方もいらっしゃると思うので、その場合は自分でブロックを積み上げて作っていただくのがよいかと思います。
これは建築に限らずですが、『ぽこ あ ポケモン』はふだんゲームをあまり遊ばないというかたにも楽しんでいただけるのはもちろんのこと、それでいてコアなプレイヤーにとっても退屈なものにならないよう意識しています。ベースラインは低くしつつ、とことん深くまでこだわれるような2段階の設計思想をいろいろな要素に対して当てはめています。
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――1度プレイし出すと抜け出せなくなる気がしますね。そしてそれを加速させそうな要素であるマルチプレイについて、どんな遊びかたができるのか教えてください。
枝川
基本的には、ホストとなるプレイヤーの街に遊びに来てもらって、自分の作ってきた街を見てもらったり、ストーリーモードとは別で用意されている”まっさらな街”をいっしょに発展させたり、といった遊びが楽しめます。
そして、それとは別に本作の特徴的なシステムとして“クラウドじま”というものがあります。これはみんなで島をいっしょに発展させていくものなのですが、ホスト(島の持ち主)がプレイ中でなくとも、みんなが自由に入って遊べるんです。時間を合わせていっしょに遊べないとしても、それぞれが時間の空いたタイミングでちょっとずつ協力して島を発展させていけます。
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――それはかなり楽しそうなシステムですね。いっしょに遊べなくても、誰かが作ってくれたものが贈り物やお土産的になったりしそうです。クラウドじまは何人までプレイ可能なのでしょうか。
枝川
同時にプレイできるのは4人までですが、入れ替わりで別のプレイヤーが入ってくることは可能で、その人数制限はとくにありません。
綾野
開発環境ではありますが、弊社でもひとつのクラウドじまにチームのみんなが好きに入って、建築していましたよね。
枝川
自社のビルをみんなで再現していますね(笑)。
綾野
この前のぞいてみたら、私の席に私がいつも大事に抱えているメタモンのぬいぐるみっぽいオブジェが置かれていて、すごくうれしくなっちゃいました。つぎは私が誰かのぶんを作ってあげたりとかして。もちろん時間を合わせていっしょにプレイするのも楽しいのですが、各々が好きにプレイするからこそのコミュニケーションもあるなと感じました。
大森
会社ごとにひとつクラウドじまを公開して、社内の交流の場にしてもらうとおもしろそうですね。
――コーエーテクモ島、ぜひ見てみたいです! 公開する予定はないんですか?(笑)
綾野
内部構造までしっかり再現してしまっているので、社外秘かもしれません……(笑)。
大森
サンドボックスのノウハウが仇に(笑)。“ファミ通島”もぜひ。
――ぜひ作りたいです!(笑) さて、マルチプレイに関してはほかにも、おすそわけ通信に対応しているとのことですが、詳細を教えてもらえますか?
枝川
『ぽこ あ ポケモン』のソフトを持っているかたがおすそわけ通信を行うことで、ソフトを持っていないかたといっしょにプレイできます。おすそわけ通信ではストーリーを遊ぶことはできませんが、先述のマルチプレイの要素である“まっさらな街”という街の発展を楽しめます。一部仕様の制限はあるものの、十分に本作の楽しさを体験していただける内容になっております。
――先ほど、まっさらな街の試遊もさせていただきましたが、思っていた以上に大きなマップでした。もうひとつ、本体の仕様を活かした遊びとしてJoy-Con 2 のマウス操作にも対応していると伺いました。どのような操作ができるのか教えてください。
枝川
コントローラのスティック操作に比べて、ピンポイントにブロックを破壊したり配置したりといった動作がやりやすくなっていると思います。必ずしも使うべきというものではありませんが、ふだんは通常の操作方法でプレイしている場合でも瞬間的にマウス操作が便利に使える場面もあると思うので、ぜひ1度試してみてください。
――それでは最後に、発売を心待ちにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします。
綾野
皆さんが持つ想像力と創造力、そのどちらも存分に発揮していただける自由度の高い作品になっています。スタッフ一同、全力で愛を込めて制作しましたので、まったり、自由に、楽しく、長く遊んでもらえたらうれしいです。
枝川
ポケモンたちといっしょに街を作って暮らせるなんて、夢のようなゲームですよね。最初にお話を聞いたときに私が感じた高揚感を、きっと皆さんも感じていらっしゃると思います。その期待にしっかり応えられる作品が完成しましたので、ぜひ楽しんでくださいね。
村田
ポケモンたち1匹1匹がとても個性豊かに表現されています。ユニークな口調でお話ししてくれるポケモンたちと、おなじ目線に立ってやりとりを楽しめます。この作品を遊ぶことで、大好きなポケモンの新たな魅力に気づくことも、新しくポケモンを好きになることもたくさんあると思います。ポケモンたちといっしょにさまざまな街を作りながら、新しい出会いを楽しんでいただければと思います。
大森
自分の好きなようにポケモンの世界を作れる。そのコンセプトで作ったゲームです。大好きなポケモンたちを集めて街を作ったり、記憶にある道路や街を再現してみたり、それをたくさんの人たちと語り合ったり。本当にいろいろな楽しみかたがあると思います。皆さんが思い描くポケモンの世界を作って、ぜひ公開してみてください。たくさんの世界を見られることを楽しみにしています。
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『ぽこ あ ポケモン』商品情報
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タイトル:『ぽこ あ ポケモン』
発売日: 2026年3月5日発売予定
価格:8980円[税込]
企画開発 :株式会社ポケモン、株式会社ゲームフリーク、株式会社コーエーテクモゲームス