
メリオダスとエリザベスの息子である“トリスタン”を主人公に、〈七つの大罪〉メンバーなどを操作して、広大なブリタニア大陸を自由に冒険できます。
TGS2025の会場では30分限定の試遊が設置されており、編集部でも事前にたっぷりと体験させてもらいました。
そんな『七つの大罪:Origin』をプレイ後、開発を総括しているプロジェクトディレクターのク・ドヒョン氏にインタビュー。ゲームをプレイして気になった部分などをたっぷりと伺いました。
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ク・ドヒョン(ク・ドヒョン)
『七つの大罪:Origin』プロジェクトディレクター(文中はク)
『七つの大罪:Origin』は『七つの大罪』の結末と『黙示録の四騎士』の始まりの間──“世界観の空白”をつなぐ物語
本作は、広大なオープンワールドでの探検と戦闘、パズルや収集要素を自由に楽しむことができ、コンソール・PC・モバイルのマルチプラットフォームで、全世界のプレイヤーに向け同時リリースする予定です。
──『七つの大罪:Origin』ではどんなストーリーが描かれているのでしょうか。
プレイヤーはメリオダスの息子トリスタンを主人公として、原作で出会った馴染み深いキャラクターや、ゲームでしか会えないオリジナルキャラクターとともに冒険を繰り広げることになります。
この過程で原作の世界観を尊重しつつも、ゲーム独自のマルチバース的な設定を反映させ、これまでになかった新たな事件や対立が描かれます。つまり、原作ファンには親しみがありながらも新しいストーリーを、初めて触れる方には自然に没入できる独立したストーリーを提供することを目指しています。
最終的に『Origin』のストーリーは、原作からの正統性と私たちの想像力を組み合わせ、プレイヤーがブリタニアの未知なる冒険を直接体験できるよう設計されたストーリーだと考えていただければと思います。
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『七つの大罪』の結末と『黙示録の四騎士』の始まりの間には、まだ明かされていない未知のストーリーが多く存在します。この区間を舞台にすることで、ファンにとっては馴染み深くも新しい楽しさを同時に届けられると考えました。
また、完全に確定した原作ストーリーから外れているため、ゲームならではの解釈や想像力を活かして、自由にストーリーを広げられる余地が大きいことも重要な理由のひとつです。
──エスタロッサ戦でエスカノールが蒸発させた湖の復活や、絶滅したはずのカエルの登場など、度々ブリタニアの“過去”を目の当たりにしますが、これらの“過去”はストーリーにどう関わってくるのでしょうか。
こうした要素は単なるファンサービスにとどまらず、『Origin』独自のオリジナルストーリーと結びつく伏線としても機能します。つまり、プレイヤーは探索の過程で過去の出来事を目にして原作の記憶を思い出すと同時に、それが『Origin』の新たな事件へどうつながるのかという興味や好奇心を抱くことになります。
結局、こうした“過去”の痕跡は、原作ファンには懐かしさと没入感を、新規プレイヤーには世界観の奥深さを感じさせる仕掛けであり、ストーリーを豊かにする重要なつなぎ目だといえます。
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ストーリーが進むにつれて星の書は成長し、新たな能力を獲得していきます。プレイヤーはそれを活用して、世界各地に配置された新たなタイプのパズルや謎を解くことができるようになります。
さらに、ストーリー進行以外でも、フィールドに散らばる「星のかけら」を集めれば、星の書をより早く成長させることが可能です。一定の段階に達すると「星の書専用ダンジョン」が解放され、次の冒険難易度へ進むためのハードルであり挑戦課題として機能します。
つまり星の書は、ストーリー・探索・成長・挑戦を有機的に結びつける媒介だといえます。そして……これは秘密ですが、ストーリーの後半には星の書がとても愛らしい姿に変身することになります(笑)。
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『七つの大罪:Origin』は『七つの大罪』の次世代への新たな出発点
トリスタンはメリオダスとエリザベスの息子であり、『七つの大罪』と『黙示録の四騎士』をつなぐ重要な人物です。彼を主人公に据えることで、原作ファンには新しい視点を提供し、初めて触れるプレイヤーには親しみやすく新鮮な主人公を通じてストーリーへ没入できるようにしました。
──今回のトリスタンは『黙示録の四騎士』登場時よりも若く見えます。魔力と神器の有無など、本作での設定を教えてください。
つまり、本作のトリスタンは未熟である分、大きな成長の余地を秘めています。プレイヤーは彼の冒険を追体験しながら、その成長の過程をともに歩むことができます。
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ティオレーは、特別に鈴木央先生が『Origin』のために直接デザインし、スキルのコンセプトまで設定してくださったキャラクターのひとりです。とくに『七つの大罪』に関連した召喚獣を呼び出して戦うスタイルは、私たち開発チームにとっても非常に魅力的で、個人的にもとても気に入っているキャラクターです。
プレイヤーはティオレーを通してトリスタンとは異なる戦闘感覚を体験でき、またストーリーの中で重要な関係を結ぶ人物として出会うことになるでしょう。
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──先行プレイでは“ドレイク”、“マニー”、2名のオリジナルキャラクターが確認できました。彼らの人物像や登場タイミングを教えてください。
一方、彼の妹マニーはドラコ一族の巫女であり、ドレイクとともに未来へやってきた人物です。彼女もまた一族の滅亡を知りますが、ドレイクの選択はかえってブリタニア全体を新たな滅亡へ導くと考え、兄を止める道を選びます。
つまり、ドレイクとマニーは同じ悲劇に直面しながらも正反対の道を選んだキャラクターであり、この対立が『Origin』独自のオリジナルストーリーをよりドラマチックに盛り上げる柱となっています。私自身、とくに気に入っているオリジナルストーリーのひとつです。
──そのほかにもオリジナルキャラクターが登場するかと思いますが、原作との関連性や設定から生み出されているのでしょうか。
原作の世界観と矛盾せず、なおかつ新たな魅力と個性を付与すること。
ゲームならではの体験の中で独創的な役割とストーリー的意味を持たせること。
こうしたキャラクターたちは『七つの大罪』の世界観の空白を補完したり、新たな視点を提示しながら、トリスタンの冒険における重要な仲間や強力な敵として登場します。
とくに私が最も愛着を持っているのは、『Origin』世界観の核をなすクロノとデイジーです。初めてデザインしたオリジナルキャラクターであり、試行錯誤の末に生まれました。彼女たちはマルチバース的な背景を持っており、プレイヤーの皆さんが実際に出会うときには、必ず大きな楽しみと感動を感じていただけると確信しています。
──今後、アニメ・コミックスのキャラクター、本作オリジナルキャラクターはどれくらいのペースで新キャラとして登場するのでしょうか。
具体的な周期を現段階で明言するのは難しいですが、プレイヤーが常に新しいキャラクターと編成を研究し楽しめるよう継続的に提供していきます。さらに、ファンの皆さんのフィードバックや人気を反映し、登場するキャラクターの順番も柔軟に調整していく計画です。
キャラクターは3種の武器を使い分け。モーションはすべて作り変えているので、武器を切り替えるたびにまったく異なる戦闘スタイルと爽快感を体験できる
その過程でキャラクターが装備できる武器の種類を整理した結果、なんと12種類の武器が生まれました。
しかし、ひとりのキャラクターが1種類しか使えない仕様にすると、入手した武器を活用できない確率が高くなる問題がありました。これを解消するために、1キャラクターが最大3種類の武器を装備できるよう設計しました。
これによりプレイヤーは戦闘中に自由に武器を切り替え、状況に応じた戦闘スタイルを展開できます。また、武器を集めたり製作する過程でも達成感と戦略的選択肢を同時に楽しめるようになっています。
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開発初期には“同じモーションで武器だけ差し替える”方式も検討しましたが、原作ファンの目線でそれは絶対に受け入れられないと判断しました。『七つの大罪』のキャラクターは個性と戦闘スタイルがはっきりしているため、武器ごとに専用のアクションやモーションを実装することが不可欠だったのです。
その結果、開発の難易度やコストは大幅に増しましたが、プレイヤーは武器を切り替えるたびにまったく異なる戦闘スタイルと爽快感を体験できるようになりました。これこそが『Origin』の戦闘システムにおける最大の差別化ポイントだと考えています。
──装備についてもキャラクター同様、ガチャで入手することも可能だと思います。新装備の実装は、どんな頻度で行われる予定でしょうか。
また、単に数値の高い装備を追加するのではなく、特殊効果やセットオプションを通じて戦闘スタイルを多様化させ、プレイヤーが自分だけの戦闘構成を研究できるようにすることを重視しています。
──装備や武器強化のような成長コンテンツは用意されていますか。
とくに、特定の装備を入手して対応するキャラに刻印すると、その装備が進化すると同時にキャラのコスチュームも獲得できる独自の“刻印システム”を導入しました。これにより、プレイヤーは単なる戦闘力の強化にとどまらず、コレクションや見た目の変化といった楽しみも味わうことができます。
また、フィールド探索、ボスコンテンツ、ダンジョン攻略などを通じて必要な素材を入手でき、全キャラのコスチュームを収集していく過程が、長期的な成長と収集のモチベーションとなるよう設計されています。
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「あのシーンで見た雰囲気そのままだ」と感じてもらうために原作カットをコマ単位で分析
アニメやマンガでは一瞬しか映らなかったり、一部だけが描かれている空間が多かったため、それをオープンワールドの中でプレイヤーが実際に歩き回れる立体的な空間として実装するには、多くの悩みがありました。
たとえばバルトラの寝室は、原作では一瞬しか登場しませんが、ゲームではプレイヤーが中に入って探索できる必要があります。そこで家具の配置や装飾、採光といった細部まで、原作の雰囲気を壊さず、かつ現実的に納得できる空間へと拡張しました。
もうひとつの難しさは、ファンの皆さんが抱いている“原作のイメージの記憶”に応えることでした。「あのシーンで見た雰囲気そのままだ」と感じてもらうために、何十回も修正と検証を繰り返し、アートチームと企画チームが原作カットをコマ単位で分析することもありました。
欲張って作り込んだ結果、スペースが大きくなりすぎて「果たして全部埋められるだろうか」と少し後悔したこともありました(笑)。しかし、いまでは完成度に非常に満足しており、この広大な空間に今後どんなコンテンツを詰め込んでいくかを考えることが、少し不安ではありつつも、いちばん楽しみな課題になっています。
──再現度が高いだけでなく、マップの広さにも驚かされました。オープンワールドはどのくらいの規模が実装されるのでしょうか。
私たちが重視したのは“どれだけ広いか”ではなく“どれだけ楽しく探索できるか”でした。制作過程で新しいアイデアやギミックを次々と追加した結果、当初の計画よりも1.5倍以上大きな規模へと完成が近づいています。
たとえば、砂漠と遠景の雪山が近すぎて雰囲気が出なかったため、砂漠の範囲を広げるなど、地域ごとの独自性を活かすために大幅な再構成を行いました。
また、単に規模が大きいだけではなく、地域ごとに地形や気候、植生、モンスター、ギミックを差別化することで、探索そのものが飽きないよう設計しました。さらにリリース後も定期的なアップデートで新たな地域や探索要素を拡張していく予定です。
──マップの広大さに対して、キャラクターの移動速度がややゆっくりに思いました。今後、より快適に探索できる移動手段や移動スキルを持ったキャラクターが登場する予定はありますでしょうか。
多くのペットは移動をサポートするだけでなく、グライディングや騎乗機能を提供し、さらには自由に空を飛べる飛行ペットも登場します。
これらのペットは単なる装飾ではなく、冒険を共にする仲間という位置づけで、フィールド上には捕獲可能なモンスターとして配置されています。中には特定条件を満たしたり、隠された地域を探索しないと出会えない希少なペットも存在し、単なるコレクションを超えた発見の楽しさや挑戦要素を提供します。
さらに、フィールドボスやダンジョンボス、釣りなど、さまざまな探索コンテンツを通じて入手することも可能です。
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これにより、プレイヤーは自分がどの程度世界を探索したのかを直感的に把握できるだけでなく、探索度を埋めていく過程で達成感と追加報酬を同時に楽しむことができます。
──オープンワールド内で自由に楽しめる活動やコンテンツにはどのようなものがありますか?
たとえば、移動中に自然と遭遇する敵の襲撃、環境パズル、収集要素、宝探しといったイベントがあり、特定の地域ではストーリーと連動したワールドクエストやサブイベントが発生するため、目的地への移動そのものが楽しめるように設計しています。
また、釣り・採集・採鉱・狩猟で得た素材を使って料理やクラフトなどの生活系コンテンツを楽しむことも可能です。さらにフィールドやダンジョンのボスを討伐して特定のキャラクターのコスチュームを制作したり、捕獲システムで多彩なペットを収集する楽しみも用意しました。
移動が多いゲーム構造を考慮し、単調なランニングを繰り返さないようジャンプ・グライド・水泳といった地形を活用した移動ギミックを実装しています。戦闘や発見の楽しさがリズミカルに切り替わることで、フィールド上のあらゆる瞬間がストーリーと世界観への没入体験につながるようにデザインした点が、本作の大きな特徴のひとつです。
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原作で一瞬言及されたり、背景として描かれた地域をゲーム内に実際に実装しただけでなく、原作には直接登場しなかったが世界観設定上存在していた場所や、私たちが新たに創作したオリジナル地域も含めました。
これらの場所は単なる通過点ではなく、偶然発見したときに「こんなところまで再現されているのか!」と驚きと感動を与える空間です。原作ファンには「あ、これはあのとき言及されていた場所だ」と懐かしさを、原作を知らない方には新しい世界を冒険する新鮮な楽しさを提供します。
そして少しネタバレをすると、特定の地域では特定の天候や時間にしか出現しない特別なペットが隠れています。島をじっくり探索していれば、思いがけない瞬間に特別な存在と出会い、収集の楽しさを味わえることでしょう。
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『七つの大罪:Origin』のエンドコンテンツは冒険・収集・ボスチャレンジといった多様な軸を中心に構成
特定のギルド間で優劣を競わせたり、強制的な対立要素を導入するのではなく、フレンドといっしょにオープンワールドを探索し、ボスを攻略しながら自然に協力と交流を続けられる方向性を目指しています。
これにより、ユーザーがより快適に、そして楽しく一緒にプレイできるコミュニティ環境を提供したいと考えています。
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つまり、ストーリーをクリアした後も、プレイヤーはワールドのあちこちを探索しながら隠されたコンテンツを発見したり、強力なボスに挑戦したり、希少な収集要素を集めたり、途切れることなく楽しめる要素を見つけられます。
何よりも重要なのは、正式リリース後もユーザーとのコミュニケーションを通じて新しい遊びを継続的に提供することです。定期的なアップデートによって新地域、ストーリー、キャラクター、ボスコンテンツなどを追加し、長期的にエンドコンテンツの深みを拡張していく計画です。
──現在の開発進捗度はどの程度で、目標のリリース時期があるのか知りたいです。
──リリース後、コンテンツのアップデートはどのように運営される予定ですか?
──ありがとうございました。
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世界観、原作再現への徹底したこだわりや、ファン目線を大事にした開発スタイルについて、たっぷりと伺うことができました。期待が高まる『七つの大罪:Origin』の正式リリースは2026年1月28日、クローズドβテストは一足先に2025年10月30日からスタート。本作が少しでも気になった方は、ぜひともTGS2025会場に赴いてください。また、現地に足を運べない方は、掲載中の試遊リポートや制作発表会をご覧いただいて、期待に胸を躍らせていただければ嬉しいです。