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『デス・ストランディング2』レビュー。全要素で進化を遂げた傑作が誕生。クリアー&100時間遊んだ結果、万人にオススメできるタイトルだと確信した【デススト2】

by西川くん

更新
『デス・ストランディング2』レビュー。全要素で進化を遂げた傑作が誕生。クリアー&100時間遊んだ結果、万人にオススメできるタイトルだと確信した【デススト2】
 ソニー・インタラクティブエンタテインメントより2025年6月26日発売予定のプレイステーション5(PS5)用ソフト『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』(デス・ストランディング2 オン・ザ・ビーチ)。開発は、小島秀夫監督を中心とするコジマプロダクションが手掛けている。

 本記事では、メディアやインフルエンサー向けに配布されたレビューコードを使用し、製品版バージョンをプレイした先行プレイレビューをお届けしよう。

 
なお本稿では、すでに公開されている情報を除き極力物語などのネタバレは避けた内容となっているが、新システムなどは解説しているので、そこも気になる人はご注意を。

 また、筆者はゲームクリアーまで遊んでいるが、コンテンツ内容の詳細などについてはゲーム中盤までのものしか紹介できないレギュレーションとなっている。製品版には、より多くのコンテンツが含まれているのでぜひお楽しみに。
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クリアーした感想

 以前もメディア体験会でレビューをお届けしました、西川くんです。今回メインに紹介する要素は、メディア体験会で遊べた範囲のものまでとなっています。気になる人は、前回のレビューと併せて読んでいただければ幸いです。
 事前にクリアーまで遊ばせていただきましたが、僕の場合クリアーまで掛かった時間は、ゲーム内記録だと約60時間、PS5上でのプレイ時間は約100時間でした。あまり参考にはならないかもしれませんが、それくらいのボリュームは十分にあります。

 ちなみに僕はメディア体験会でゲームの半分くらいまでは体験済みだったので、前半は超スムーズに進行できたと思います。そこから、サブ要素も完璧とまでは言いませんがかなり深くまで体験しながらクリアーしたので、とにかくクリアーを目指すだけならもう少し短くなるかもしれないですし、逆に中盤までの要素で時間が掛かればより長くなるかもしれません。
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 物語の内容はもちろん語りませんが、感想としてはとてもよかったです。予想外な展開も待っていましたし、うまく語りたい内容がまとまっていました。それでいて、物語は基本わかりやすく作られていて、とても飲み込みやすいです。カットシーンも比較的短めで、配達→カットシーンで少し謎が解ける、または新たな謎が浮上する、みたいな進行は旅のモチベーションにもなるでしょう。
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 ただ、終盤は散りばめられた謎の回答が待っていることもあり、カットシーンはそこそこ多く長め。かつ内容も複雑ではありますが、ある程度はかみ砕けるような作りになっていたので、難解な部分はありつつもそれなりに理解はできました。小島監督の作品に触れている人ほど、サプライズになる要素も待っていることでしょう。

 物語・キャラクターたちの描写が進化しつつも、全体的に“ゲーム”としても大幅な進化を遂げていて、遊びやすさ・遊び応えがものすごくアップしていることに驚きました。遊んでいて、『
デス・ストランディング2』は、すべての要素を進化させようと考えたんだなと、細かな部分からもひしひしとその気合が感じられました。
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魅力満載の跳ね橋部隊のメンバー

 物語は前作『デス・ストランディング』の11ヵ月後からスタートし、主人公のサムはフリーの配達人(ポーター)として、メキシコとアメリカの境目で、ルーとふたりで暮らしていました。そこに、ある日かつての仲間であるフラジャイルが現れ、サムにメキシコのカイラル通信(本シリーズの鍵となる要素で、簡潔に説明すると超便利なインターネット回線のようなもの)をつなぐ仕事を依頼します。
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サム
 ルーは、まだ胎児の姿だった前作から11ヵ月が経ち、“赤ちゃん”と呼べるほどに成長を遂げています。ゲーム冒頭はサムといっしょに旅をしますが、メキシコをつなぐ任務はさすがに危険。フラジャイルにルーを預かってもらい、サムは新たな任務へ挑戦します。
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サムはルーを溺愛していて、そのパパっぷりが見ていてとても微笑ましいです。
 メキシコでの目的地にたどり着くと、かつての仲間・デッドマンが現れます。そして、デッドマンはルーの出生の謎について語り出すのです。サムは前作でルーとともに旅をし、アメリカ大陸をつないで世界を救いましたが、ルーのことについては何も知らないんですよね。さらにデッドマンは、メキシコとオーストラリアをワープするように行き来できる“プレート・ゲート”が現れたことを告げるのでした。
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 といったところから、本作の物語が本格的にスタート。サムはルーの出生の謎を探るため、そして人類を“デス・ストランディング”から救うために、オーストラリア大陸すべてをつなげる、新たな旅に挑むのです。
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 フラジャイルは自身がリーダーを務めていた会社“フラジャイル・エクスプレス”の解散後、“APAC”というカイラル通信などの管理をする民間会社と協力し、新たにカイラル通信圏外への配送を受け持つ“跳ね橋部隊”を立ち上げます。サムはそこに所属・協力する形で、任務に挑みます。

 本作のメインキャラクターとなるのが跳ね橋部隊の面々で、いずれもDOOMS(能力者。エスパー能力みたいなものを持つ人々)です。主人公のサムもいろいろと超人なわけですが、死んでも死なない“帰還者”としての能力を持っています。

 前作でもDOOMSの活躍が描かれた部分はありましたが、本作はそこがハッキリとわかりやすく描写されていて、より超人たちの物語になったなと感じてました。とくに跳ね橋部隊の面々は、超人ヒーローチームみたいな感じで活躍していくので、サムの活躍だけではなく、仲間たちとの“つながり”が強く感じられるのも、本作の見どころとなっています。
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 なお前作で、遠距離を“ジャンプ”するファストトラベル的な能力を提供してくれたフラジャイルは、とある事情によりジャンプが使えなくなっています。ですが、元リーダーということもあり、優れた判断力や指揮能力で、みんなのまとめ役になっています。
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フラジャイル
 物語の中では、前作でも仲間だったハートマンが跳ね橋部隊に合流することも。他人のビーチ(三途の川みたいなもので、人はそれぞれ専用のビーチを持っている、本シリーズの設定)にアクセスできる能力を持っていますが、21分ごとに心停止する体質。本作でもそこは変わりませんが、ビーチ研究者としてオーストラリアの地でも活躍を見せてくれます。
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ハートマン
 跳ね橋部隊の拠点となるのが、新要素の空飛ぶ潜水艦のような乗り物“DHVマゼラン”。幽霊のような怪物・BTが排出する“タール”を潜航し、どこにでも移動できます。その操縦者が、タールマンです。タールマンは、右手首から先はタールの潮流内を彷徨っており、おかげでタール潮流を読み、DHVマゼランを航行できる能力を持っています。
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タールマン
 また、物語の途中から登場するレイニーは、外に出ると広範囲に時雨を振らせてしまう能力を持ちつつ、さらにレイニーの近くで降る雨だけは特別な効果があります。フラジャイルがスカウトしたメンバーで、悲しい過去はありつつも、明るい性格でムードメーカーのような女性です。
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レイニー
 さらに、サムは旅の途中で名もなき少女・トゥモロウと出会います。トゥモロウは自身の記憶がなく、名前はフラジャイルが名付けます。身体からタールを出せる能力があり、さらにタールに生身で潜航できます。見た目とは裏腹に、かなりの武闘派(トレーラーでもその活躍が描かれています)。彼女がどんな存在なのかも、また物語に関わってくる要素です。
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トゥモロウ
 もうひとりの仲間・ドールマンは、人形に魂(カー)を宿した、元人間です。以前はDOOMSとして霊媒師の能力があったそうですが、現在は能力自体は失われている模様。代わりに、BTや死者たちと深く関わってきた経験などを活かし、跳ね橋部隊やサムに助言を送る相談役として活躍します。
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ドールマン
 サムはこれまでルーと旅をしてきましたが、基本は孤独でしたよね。本作では、物語の途中からドールマンを腰にぶら下げながら任務に挑んでいきます。ドールマンは状況に合わせて助言をくれたり、任務の相談や雑談をくり広げることもあり、サムの旅が少しだけ賑やかになりました。

 やはりサムは無口なほうで、孤独感のある旅はそれはそれでよかったと思います。ドールマンがいるのでその雰囲気は少しなくなり、イヤな人はイヤかもしれません。ただ、本作はゲーム的に考える要素、選択する余地がたくさん残されているので、それを示唆するための役柄なんだろうと感じました。ドールマンがコメディタッチなこともあり、最初はちょっと違和感があるかもしれませんが、旅の中で次第に愛すべきキャラクターになっていきました。
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依頼者のチャーリー。姿形をこちらに見せず、音声も疑似音声。マネキンに投影された顔は漫画のような感じで動きコミカルですが、依頼者としてはマジメにアドバイスをくれます。

立ちはだかる者たち

 敵キャラクターも、キャラクター性がアップ。前作でもサムたちの前に立ちはだかるヒッグスが再登場。前作の姿とはかなり変わっていて、赤いアーマーのようなものに身を包み、ギターで電撃を放ったりと、ブッ飛んだ方向性で悪役らしさがアップ。全編通して、まさに“悪”といった感じが強く感じれました。
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ヒッグス
 前作に登場したクリフと、だいたい同じような形で登場するのがニールです。クリフのように軍隊のようなものを指揮しており、サムを謎の空間に引きずり込んでは戦いを挑んできます。ニールがどのような人物なのか、何を狙って戦っているのかなど、その謎も物語に関わっていきます。ビジュアルもそうですが、とにかくカッコイイ男でした。
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ニール
 敵か味方かわからない、レッドサムライも見どころです。どう見てもヒッグスと同じような赤いアーマーなので関連性がありそうですが、事前公開トレーラーではヒッグスと戦っているシーンも。サムの旅先でたびたび現れるのですが、その正体や目的も不明な、謎の多いキャラクターです。
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レッドサムライ

サブキャラクターも見どころ

 といった感じで、全体的にキャラクターたちの表現が色濃く、かつわかりやすく描かれるようになった印象です。これはメインキャラクターだけでなく、出会うサブキャラクターたちもそうです。物語本編には関わらない人々も、任務の中でキャラクター性が垣間見えたり、テキストで裏設定が読めたりもしました。

 サムがメキシコ、オーストラリアで出会っていく人々たちは、それぞれ“ソーシャル・ストランド・サービス(SSS)”という、SNSのようなものでつながっていきます。何かしらのことが起きたときに人々が投稿していくのですが、これがまたイイ。

 人々を依頼によりサムが手助けしていくわけですが、その手助けによって別々の人と人がつながったりして、交流が深まっていくんです。たとえば何かしらのスペシャリストとつながったから、いままで困っていたことが解決するなど、SSS上でメインストーリーとはまた別軸の物語が語られていくワケです。細かな部分ではありますが、あらゆる面で配達モチベーションを上げる要素が用意されているように感じました。
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グッと遊びやすくなった配達

 ゲームは基本的に、配達先に荷物を運ぶことがメインです。配達しながら、各地のカイラル通信網を広げていくのがゲーム的な主目標になっています。序盤はメキシコの地をつなげていくのですが、メキシコはそこまで広くなく、チュートリアル的な役割を担っています。
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 最初は徒歩での配送になりますが、地形もそこまで複雑ではなく、川や山を渡ることがあるくらいで、そこまで過酷ではありません。前作は序盤の徒歩配送パートがそこそこ長く、かつ過酷な道のりでしたが、本作では比較的短め。ある程度進んだ時点で、序盤であるメキシコの地でも乗り物に乗れるようになり、高速移動が可能となります。
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川があったら梯子(はしご)で足場を作るなど、基本的な配送テクニックが学べます。
 進化した要素として、発生する自然現象が新たに追加されており、いわゆる地震の“ゲート・クエイク”や、視界が悪くなる“砂嵐”、川の流れが強く、深くなる“増水”などがあります。これらは一応発生するにはしますが、配送にものすごく影響があるかというとそうでもなく、全体を通してちょっとしたアクセントに留められていました。ほんの少し、邪魔してくるくらいのイメージです。
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 オーストラリアから、ゲームは本格的にスタート。オーストラリア全土をつなげていくことになります。なお前作はアメリカが東部・中部・西部の3エリアに分かれていましたが、本作ではオーストラリア全土がひとつのマップにまとまっていて、エリア切り換えの必要ナシ。その気になれば、端から端までシームレスに移動できます。
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 基本はメキシコと変わりませんが、道路を建設するおなじみの“国道”のほか、新要素の輸送&移動手段“モノレール”が登場します。いずれも建設には大量の素材が必要になりますが、再建すれば配達がグッと楽になる要素。ひとりですべてを建設するのは極めて困難ですが、本シリーズはゆるやかなつながりのオンライン要素“ソーシャル・ストランド・システム”が特徴で、ゆるくつながったほかのプレイヤーたちが、自分のできる範囲で素材を投入し、協力して復旧を進めていくことができます。この要素は前作でも大人気で、みんなで素材を投入して国道をつなげていく楽しさにハマる人が続出したものです。
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 本作は国道もより進化していて、建設すべき場所が増え、分かれ道なども増加してより使いやすくなりました。さらに、ゲームを進めていくと国道自体の進化要素も体験できることでしょう。また、本作では新たにサムのスキルを拡張する“APASエンハンスメント”があるのですが、取得すると国道のオート走行も可能になります。
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“APASエンハンスメント”は大量に用意されていて、おもに配達人グレードが上がると解放されます。それはもう大量すぎるほどに。
 モノレールは最初は使いにくいのですが、慣れていくと配達にとても役立ちます。モノレールは大量の荷物や車両を(もちろんサム自身も)運ぶことが可能です。そしてモノレールはだいたい、その周辺に配達しやすい位置にある“配送センター”につながっているため、素材や配達物を配送センターに集約させることで、配達がグッと楽になるんです。
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 本作は、根幹となる部分のみメインストーリー進行で解放されます。そのほかのアイテム、スキル、アクセサリなどなど、ほとんどの要素が施設の人々と“親密度”を上げると解放される仕組み。これがとても楽しく、いずれの人々も予想外の要素を解放してくれることが多く、ついつい親密度を上げたくなります。

 それでいて、事前にやり込んで親密度を上げておくと、その先に待つメインの配達依頼で役立つ装備が解放されたりと、攻略にも役立つのがうれしかったです。これが配達のモチベーションに高くつながっていて、物語を進めるのと同時にワクワクしながら楽しめた部分です。
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乗り物が扱いやすい!

 乗り物も進化していて、操作性がグっとよくなりました。バイク型の“トライクルーザー”は高速移動が得意で、積載能力の高いトラック“ピックアップオフローダー”は配送向き。このあたりの特徴は、前作とさほど変わりません。
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 トライクルーザーならば、ウィリー走行で狭い道を渡る、ジャンプでちょっとした段差を登るなど、かなり無茶な走行も可能になりました。車両の前に座る形で乗っているので、トライクルーザーに乗りながら荷物を拾うこともできます。
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 また、本作では車両に乗りながら銃などで攻撃ができるようになりました。乗り物での戦闘もできるようになったほか、詳細は伏せますが乗り物ならではの魅せ場も用意されていました。

 さらに、カスタムの部分が拡張されていて、バッテリーや装甲を拡張したり、ピックアップオフローダーに追加装備を付けるなど、自由なカスタムが楽しめます。見た目のカスタムもあり、車両を使いやすく自分好みにカスタムしていくうちに、自然と自分の愛車が愛おしくなっていくでしょう。車両カスタムの部分は、想像以上に用意されていますよ!
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カスタム要素は車両だけでなく、サムやバックパックなどなど。ほかにもカスタム要素は盛りだくさんです。

磨かれまくりの遊びやすさ

 遊び込んで気づいたのは、細かな配慮が多数盛り込まれていること。「こうできたらいいのにな」と思った部分は、だいたいできるようになっているので、とても遊びやすかったです。たとえば、大量の荷物を一度に受け取りたいとき、別々に管理したいなど、そういったメニュー操作はだいたい対応。気づきにくいですが、荷物のグループごとに全選択なども可能です。
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 細かなカットシーンのスキップが可能で、サクサクと進められます。サムが出動する、寝る、カイラル通信をつなぐなど、何度も見ることになる部分は×ボタンの長押しでスキップできるので、テンポよくゲームが進みます。一方で、ルーティーンで飛ばしがちなシーンに、ときどき重要なシーンが挿入されることもあり、その場合は×ボタン長押しスキップの間隔がとても長くなるので、見逃さないようになっているのがいい配慮。
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サムの成長要素もありますが、基本的には遊んでいるうちに育っていくもので、なんとなくうれしいな、というくらいの要素でした。
 フィールドの作り込みも素晴らしいです。慣れないうちは国道を中心に立ち回ると思うので、気づくことはあまりないと思います。ですが、慣れていくと「この道、無理やり突っ切ったら大幅ショートカットになるな?」みたいなことに気づき始め、実際に向かってみると「ここからショートカットしてくださいね」と、ゲーム側から提示されたような細道があったりするんです。
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動物の保護もちょっとした要素ですが、各地に多数の動物がいて楽しめました。
 ただ配達をするだけでは終わらない、フィールド探索の楽しみもあります。ゲーム的にはクエストもないし、何も提示されていない、みたいな場所でも、訪れてみると新たな発見があったり、隠された要素が眠っていたり。SSSを覗いてみるとヒントが書かれていることもあれば、完全にノーヒントな場所もあり、探索しがいがあります。

 親密度を上げていくと解放されていく要素は多岐に渡ります。それが本当にかゆいところに手が届くものが多く「不便だけど、ゲーム的にそれできちゃうと楽すぎるのかなぁ」と思っていたところが改善されたり、「そんなものもあるの!?」と驚きの要素が解放されることも。詳細は語りませんが、進めば進むほど遊びやすくなる、そしてサプライズが待っているイメージです。とある装飾品には本当にビックリしました。
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武装だけでも大量ですが、これでも中盤までで解放できる一部です。
 そもそもサムは死なないので、明確なゲームオーバーが少ない(イベント戦闘での敗北や、依頼の荷物が壊れてしまうなどでゲームオーバーになるくらい)ゲームでありながら、失敗しても小まめなオートセーブがあるのでリトライしやすいです。かつ、ポーズメニューからワンボタンで“クイックセーブ”が用意されていて、危険な場所を渡る前に気軽にセーブしておくと保険になるなど、リトライのしやすさも考慮されています。

 ほかにもたくさんの部分で、とにかく遊びやすさが研ぎ澄まされているなと、遊んでいて気づくポイントがとても多かったです。序盤のときに「ここ遊びにくいな」と思ったら、あとで改善されることが多々あるので、そこは安心してゲームを進めてみてください。
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マップ機能も追加要素が解放されたりしていきます。

細かな作り込みも魅力

 ファストトラベルが可能なDHVマゼランは、本作の鍵を握る存在です。移動拠点なので、ストーリー進行も基本はメイン依頼を達成→マゼラン号に戻ってカットシーンを見る、みたいな流れが多いです。
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 マゼラン号は荷物をつんだままでもファストトラベルできる便利な要素ですが、配達評価はゲーム的に“マゼラン”となり、もらえる“いいね”がガクっと下がってしまうので、親密度アップなどはやりにくいです。ただし、数さえあれば親密度上げにも使えます。

 遠すぎて面倒だ、という依頼の早期達成にも使えるでしょう。ただし、マゼラン号には弱点がいくつかあり、たとえば一般人を乗せて航行することはできないようです。また、物語の進行で定期的に航行不能になったりすることも。
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 サブ要素も進化していて、たとえば回復アイテム的な存在である“クリプトビオシス”は、種類が大幅にアップして、特殊効果が付与されるものが増えました。各地で集めておくと、あとで役立つような仕組みになっています。
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プライベートルームにも変更点や進化ポイントがあります。こちらはマゼラン号版のプライベートルーム。
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サムのシャワーも表現力がアップしていて、見どころになっています。
 とくに驚いたのが温泉の要素で、本作では温泉を掘り当てて、自分で温泉施設を作るシステムになっています。基本的にはサムの身体を癒す施設ですが、ファストトラベルシステムの一種にもなっています。温泉もカスタムで効果を向上させることもできます。
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 といったシステム的なところよりも、その演出に驚きました。タッチパッドを押すと、サムが歌うのはこれまでもあった要素ですよね。そこもまた進化していて「ここも強化してるの!?」と驚き、笑いました! また、夜は星座を眺めることができ、こちらも驚愕&笑いどころでした(笑)。
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バトルの楽しさがアップ

 目玉のひとつとなるのが、バトルの強化です。前作もバトル要素はありましたが、簡素と言いますか、シンプルなシステムになっていて、基本的な要素しか用意されていませんでした。本作は近接戦闘、射撃戦といった要素が大幅に強化されていて、本格的なアクションが楽しめるようになりました。

 近接戦は前作とそこまで変わりませんが、ガードアクションが追加されていたり、近接武器が増えているなど、さまざまな選択が取れるようになっています。荷物での格闘も健在で、その強さも据え置きです。
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 射撃戦も、やることは敵を撃つだけなので基本は変わらないのですが、武装が多すぎるほどに増えていて、武器を選ぶ選択によって幅が生まれた印象です。
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 とはいえ配達ゲームなので、中盤まで難度はあまり高くありません。あくまでバトルもアクセントのひとつといった感じで、無視することもできますし、ステルスプレイも可能です。それもまた選択として用意されています。
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 ただし中盤からは武装をちゃんと用意しないと突破しにくい、立ち回りを改善しないといけないなど、アクションゲームとしてしっかり作られています。終盤ともなれば、だいぶ歯応えのあるアクションゲームとして楽しめます。が、安心してほしいのは、サムの体力回復手段は豊富にあるので、苦手な人でもゴリ押しで突破できるかと思います。一方で、評価を気にする人にとっては、十分にやりがいのあるバトルが味わえるでしょう。
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 なお、BT戦はほとんど変わらないどころか、出現箇所が抑えられていたり、無視しやすくなっていたりと、前作よりも対応が楽になりました。そもそも戦闘面が強化されているので、大型BTとも戦いやすくなっています。基本は変わらないのですが、後半にはBT戦で驚きの新要素もあったので、ぜひお楽しみに。
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ボス戦は序盤はシンプルですが、次第にやり応えが増していきます。とはいえ、そこまで複雑なボス戦はありません。
 戦闘のトレーニングであり、やり込み要素でもある“VR訓練”も楽しかったです。“実践訓練”では、キャラクターたちが叩き出したスコアを超える、ハイスコアチャレンジに挑むことができます。ただ達成するだけではなく、すべてのスコアを塗り替えるような遊びも用意されているわけです。
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万人にオススメできる、サムの新たな旅!

 メディア体験会では限られた人数でプレイしていたので、ほかのプレイヤーとのゆるい協力性をあまり感じ取れなかったのですが、今回の先行プレイだけでも数百人のプレイヤーとつながることができ、ほかの人の建設物に助けられたりと、そのあたりの魅力は前作そのままに楽しめました。
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サムの汚れの表現もいくつか増えていて、細かな要素ですが注目ポイント。
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プライベートルームでの遊びはまたまたいくつか用意されています。ドールマンと雑談・相談することも可能です。
 全体的にはほぼすべての要素が進化を遂げていて、ゲーム全体から、何が何でも既存の要素を進化させるぞという意気込みが感じられました。前作の時点で完成度が高いタイトルではありましたが、そこからさらに改善されており、もっともっと完成度が高まっています。前作はクセの強さも目立つ部分が多かったので“ハマる人はハマる”タイトルな側面がありましたが、そこも丸くなり、より万人にオススメできるタイトルに昇華したと思います。

 そして今回紹介していない部分には“驚き”が満載で、“驚き”の数そのものにすら驚くほどに盛りだくさん用意されているので、ぜひともゆっくりとゲームを進めながら、サムとの旅を堪能してみてほしいです。
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