2025年6月23日にPC(Steam)にて配信開始となった『Outrider Mako ~露払いマコの見習帖~』(以下、『Outrider Mako』)。 本作は、異世界に迷い込んでしまった少女が、元の世界へ帰るために神様専用宅配会社で働くアクションアドベンチャーです。出会う人(?)のほとんどが親切でやさしい不思議な世界と、歯応え抜群なアクションがクセになる『Outrider Mako』のレビューをお届けします。
※この記事はPLAYISMの提供でお届けします。親切でやさしい世界だけど、働かざる者は帰るべからず?
タイトルにもある通り、『Outrider Mako』の主人公は“マコ”という女の子。人間界から落下して異世界に迷いこんだマコは、この世界で言うところの“稀人(まれびと)”という貴重な存在なのだとか。


赤い液体に墜落したマコ。服も真っ赤に染まってしまった。
マコが落下した場所は、“マヨイ天界”と呼ばれる異世界。そのマヨイ天界のなかでも、“こうま”、“モズ”、“ブモン”という人ならざるものが立ち上げた“ブモン便”という宅配会社の配送センターに落ちてきました。
マコが不時着した“赤蜜井戸”には“赤蜜”と呼ばれるエネルギー物質が溜め込まれた場所で、赤蜜はこの世界にとって重要なもの。ゲームシステム的にも大切な役割を担っています。

見た目はちょっとこわいけど、仲間思いでやさしいモズ。
仕事を斡旋してくれるモズによると、元の世界へ帰るためにはこのブモン便で働くしかない、とのこと。和風な世界観も相まって、『千と千尋の神隠し』オマージュを感じます。
モズからもらった“帳面”に、神様からもらえる御朱印を記録し、その霊力が満タンになると元の世界へ帰るためのエネルギーが溜まる仕組みだとか。というわけで、マコはブモン便で神様へ物資を配達するという役職に就きます。

伝票のデザインもリアルでいい。



帳面では配送先の情報や会話ログなど、さまざまな備忘録にもなる。
モズから伝票を受け取ったら、配達する物資を集めます。

配送センターから外の世界へ。外には襲ってくる敵もわんさか存在する。
配送センターの外は“神域”と呼ばれる場所で、マコにとっては仕事場であり、危険な場所です。神域に点在する物資を採掘などして集め、必要数に達したら作業台で梱包する必要があります。当然、ブモン便は配送業者なので、中身をそのまま手渡し、ということはしません。


作業台は神域に点在するほか、配送センターにもある。

神様のいるところまで梱包した物資を配達すれば依頼達成。
神様への配達を完了すると、帳簿にその神様の御朱印が記入されます。御朱印はマコが元の世界へ帰るために必要なのはもちろん、入手することで道を塞いでいた通路の封印を解除することもできます。
また、御朱印をもらうのと同時に、神様から“天恵”という特殊な装備がもらえます。マコのステータスをアップするだけでなく、特殊な効果のある天恵も存在。装備スロットには上限があるので、作業台で定期的に装備の更新を忘れないようにしましょう。


御朱印がないと開かない道がある。

神様からの天恵は3枚のうちからひとつ選ぶ。

天恵は神域各地にも点在している。

天恵の着脱は作業台にて可能。
敵の頭上を飛び回りながら赤蜜で成敗
本作の戦闘は、ジャンプアクションが重要となってきます。
マコは杭や箱、敵の頭上などをジャンプして素早く移動することが可能です。本作にはローリング回避やパリィなどの概念がないため、敵の攻撃を避けようと思ったら、ジャンプ移動を行う必要があります。

通常攻撃のほか、ジャンプしながらの攻撃も存在。
プレイしてみた感触は、敵の攻撃を避けるのがとにかく難しい、ということ。マコの無敵時間はどこかへジャンプして飛び移っているあいだしかないので、必然的に攻めの姿勢が求められます。やられる前にやれ、というのが基本になるかと思います。
また、戦闘システムのギミックで重要なのが、赤蜜の存在。赤蜜は敵を強攻撃するとドロップするもので、敵の頭上に乗って赤蜜を振りかけると、敵の動きが鈍くなり大ダメージを与えることができます。

敵の上に乗って赤蜜をべちゃり。
赤蜜を塗って敵を倒すと、周囲に赤蜜がばらまかれコンボをつなげることも可能。正直、この赤蜜がないと落ち着いて安全に戦うのは難しいかと思われます。筆者のように何も考えずガチャガチャとボタンを押していては、倒せるものも倒せないでしょう。

赤蜜を使うのに必要なマコの杖。基本的な攻撃は杖で行う。
メインウェポンである杖のほかに、サブウェポンも装備可能。スピア、スピンケンなど、杖に比べて射程距離が長く、安全に攻撃できるのが特徴です。ただし、回数制限ありなのでご注意を。サブウェポンは神域にある箱などを壊すとドロップするかもしれません。
ちなみに、宝箱などのドロップアイテムも一度上に乗り、赤蜜を振りかけてから壊す必要があります。

射程が長いので安全に立ち回れる。

雨が降っていると、赤蜜を振りかけても流されてしまう。
神域にはセーブポイントや作業台、ショートカット可能なワープポイントも存在。スムーズに運送業のこなすにはチェックが欠かせません。ほかにも、謎解きが必要なギミックもあるので、すこし頭を捻りつつプレイしてみてください。

すぐゲームオーバーになりがちなので、こまめなセーブは大事。

小さな鐘を叩くと解放されている鐘の場所へ移動できるカラクリが出現。

謎解きギミック。前方の壁の模様と杭の模様が連動している……?
拠点で英気を養うのも大切
拠点となる配送センターでは、仕事の受注をするほか、アイテムの購入や薬の調合など、つぎの冒険に向けての準備ができる施設があります。


配送センターには夜喰丸と焔丸というふたりの商人がいる。それぞれ便利なアイテムを売ってくれる。

赤蜜井戸に飛び込めば、体力が全快する。
また、神域から持ち帰ったアイテムや物資は、そのままつぎの冒険へ持ち越すことができません。配送センターのATMに預けるか、薬などの調合に使用して使い切ってしまうのがオススメです。

手持ちに入れたまま出発してしまうと消えてしまうので注意。

作業台では体力回復などの薬が作成できる。
まとまった世界観と、メトロイドヴァニアなみの歯応えあるアクション
女の子が異世界で配送業を営むゲームと聞いて、当初は収集&作業ゲームの色が強いのかなと予想していたのですが、プレイしてみたらゴリゴリのアクションで驚きました。
難易度で言えば、一般的なメトロイドヴァニアくらいあるのではないでしょうか。「いま無性にアクションゲームがやりたいんだよ!」という方の要望にも応えられる歯応えなのではないかと思います。
さまざまな場所に飛び移りながら攻撃をするというギミックもユニークで、とくに敵の頭上にも判定があるのがおもしろいなと感じました。一度、赤蜜をかけて敵を倒したときの快感を覚えてしまうと後戻りできません……。
冒頭でも触れましたが、『千と千尋の神隠し』っぽい世界観も惹かれるものがあります。ただ、マコという人間に対して偏見のようなものはなく、むしろみんな親切に接してくれるので、やさしい世界だなと随所で感じました。
チュートリアルキャラクターである“こうま”は丁寧にゲームシステムの説明をしてくれますし、モズは初めて話したときに「泣くな、働くしかないんだ。帰れたときに思い切り泣けばいい」という言葉をかけてくれます。
あと、地味に気になるのが、配送センターでマコの近くをずっと提灯で照らしてくれる2体の存在。

緑色の謎生物、マコのそばから離れず、ずっと明かりを提供してくれる。
花魁道中の傘持ちみたいな感じなのでしょうか。ずっとくっついてきてくれるので、愛着が湧きます。配達を成功させて配送センターに帰ってくると、“神楽衆”という小人たちに囲まれるのもかわいくて好きなんですよね。

神楽衆が仕事の成功をお祝いしてくれる。邪気も祓ってくれているらしい。
帰ってきたら「わーっ」と集まってきて、紙吹雪とかを撒いてくれるんですよ。癒やされる。こういう遊び心も本作の魅力だと思います。
和風世界でアクションが遊びたい方にぜひオススメしたいゲームです!
『Outrider Mako ~露払いマコの見習帖~』
- 発売日:2025年6月23日発売
- 対応プラットフォーム:PC
- 発売元:PLAYISM
- 開発元:Asamado Games
- 価格:1800円[税込]
- ジャンル:アクション