2025年3月12日からサービス開始予定のMMORPG『ブレイドアンドソウル NEO』(以下、『ブレソネオ』)。『ブレソ』の愛称で10年以上親しまれる『ブレイドアンドソウル』に“ネオ”がついてしまった。これは何なのだろう。開発・運営元のNCSOFTに聞くと、こういう答えが返ってきた。
「要するに『ブレイドアンドソウル』のリメイク版のようなものです」
同社の高いアクション性と中国武侠ものの雰囲気が特徴のMMORPG『ブレイドアンドソウル』を大幅にリニューアルしたタイトルだという。
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これだけ聞くと、グラフィックをリマスターしただけのタイトルにも思える。実際はその程度では留まらず、UIの改善や成長、育成といったRPG要素の大きな変更により、かなり遊びやすく、それでいて『ブレソ』本来の魅力に立ち返ったタイトルに仕上がっている。
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具体的にどのような部分にテコ入れが入ったのか。そもそも、このリメイクタイトルはどういった意図でプレイヤーの皆さんに送り出すものなのか。韓国開発チームから開発総括責任者の金弘才(キム・ホンジェ)氏、日本運営チームからプロデューサーの福富岳氏に時間をいただいて、気になる部分について訊いてみた。
キム・ホンジェ
『ブレイドアンドソウル NEO』プロダクトディレクター(開発総括責任者)。文中ではキム。
福富岳
『ブレイドアンドソウル NEO』日本運営プロデューサー。もともと『ブレイドアンドソウル』プレイヤー。“ふんこ”という名前で公式放送に出演したりしていた。文中では福富。
『ブレソ』らしさとわかりやすさを重視した独立タイトル
――最初に自己紹介をお願いします。
キム
こんにちは、『ブレイドアンドソウル NEO』プロダクトディレクターのキム・ホンジェです。
福富
日本運営プロデューサーの福富岳です。
――福富さん(通称、ふんこ)を本誌で取材するのは何度目かになりますよね。
福富
『ブレソ』はオープンβテストからプレイしていたプレイヤーで、大会MCや比武(PvPコンテンツ)大会の解説なども担当してきました。ユーザー代表みたいな形で生放送などにも出させていただきつつ、2022年に前任プロデューサーからのお声がけいただいて、エヌシージャパンに入社する決意が固まりました。
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――なかなか変わった経緯で入社されているんですね。単刀直入にお聞きします。『ブレソネオ』はどんなゲームなのでしょうか。
キム
『ブレソネオ』は『ブレソ』が盛り上がっていたころの感覚を、ふたたび体感できるのが特徴です。クラシックな部分もありますから、市場の変化に合わせて改善が必要と考えたんです。
Unreal Engine 4環境での色感と光源表現の完成度を高めて『ブレソ』を表現するほか、過去の古くなったオブジェクトを最新化して新しい環境表現を加えるなど、より多くのプレイヤーが世界の美しさを感じることができるように改善を進めました。
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――そうなると、本作はグラフィックリマスター版のような立ち位置でしょうか。
福富
リマスターというよりは、既存の『ブレソ』を継承して発展、進化させた“新しいブレイドアンドソウル”です。現行サービスのおもしろさは維持しながら、たとえば本来の魅力を追求するために、現行のサービスで実装されているスキル回しが自動で行える“簡易戦闘モード”をあえて撤廃して、打撃感を味わえる2014年初期の戦闘スタイルを再度体験できるようになっています。
――それはつまり、システム面を初期の『ブレソ』に戻すということでしょうか。
福富
初期に立ち返るだけでなく、新規の改善点も多くあります。『ブレソ』は長期サービスになってきた、プレイ構造の変更を行うために、継続的に成長可能なシステムを採用しました。また、ゲーム内で獲得したアイテムを市場で取引をして“神石(※)”を獲得できるようになり、無課金でもさまざまな要素を楽しめるようになります。
※神石:ショップで商品購入が可能となる課金通貨アイテム。『ブレソネオ』では課金せずともゲーム内で入手可能となる。――グラフィックだけでなく、システムやプレイ環境なども大きく変化しているわけですね。
福富
そうですね。いまでは理解しにくいと思われる各コンテンツも調整してわかりやすく変更し、『ブレソ』の知見の有無に関わらず、どなたでも理解しやすいシステムに作り替えました。
グラフィックについては、2021年の“胎動”アップデートでUnreal Engine 4を使って刷新しているんですね。その際、美しくなったけれど『ブレソ』らしさが失われたという声も多く耳にしました。『ブレソネオ』でも同じUnreal Engine 4を採用していますが、“らしさ”を大事にしつつグラフィック面も大幅に改善され、スキルエフェクト等もリマスターされて爽快感が向上しています。
――この『ブレソネオ』は旧作からは独立したリメイクタイトルとして運営するのでしょうか。
福富
はい、独立したサービスとなります。引継ぎ要素はなく、過去にプレイしていたことがある方も、新しく始める方も、等しく同じ環境からスタートすることになります。
――課金形態はいかがでしょうか。
福富
ゲームパス系が中心となります。『ブレソ』プレイヤーの皆さんはおわかりかと思いますが、前作には一部装備の強化などについてPay to Winの側面がありました。そこからの脱却を目指す“Play to Win”への舵切りの一環として、基本プレイ料金無料、かつゲーム内での便利な消費アイテムが数多く手に入るゲームパスという形態を取らせていただきます。
――本作の開発にあたって、もっとも重視した部分を教えていただけますか。
キム
MMORPGジャンルの本来の楽しさを体感できることを最重視して開発を進めました。ビジュアルとアクション性のアップグレードはもちろん、『ブレソ』がもともと好きな方だけでなく、初めてプレイする方でもわかりやすくゲームを楽しむことができる環境をテーマに企画、開発を進めました。
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UIは『ブレソ』と比べてかなり見やすくなっており、昨今のプレイヤーのニーズに応えている。
利便性とカスタマイズ性を突きつめた新システム
――もう一度サービス初期から楽しめるとのことですが、『ブレソ』からストーリーの展開やマップ、登場キャラクターなどに変化はあるのでしょうか。
キム
メインストーリーとキャラクターは基本的に同一ですが、より楽しめるように進行上での便宜性を高めました。キャラクター作成後に、“疾走”や“滑空”などすべての軽功スキルを無限に使用できたり、クエスト進行の位置まで即時移動ができるシステムなどで、以前より速いプレイテンポでストーリーを楽しむことができます。
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水面を走ったり壁を駆け上がったりといった、武侠ものの仙人や武人のようなアクションが自由自在。『ブレソ』ではスタミナのような概念があり、無限には行えなかった。
――軽功のお話が出たところで、システム面の詳細についても伺っていきます。ダンジョンやレイドなど、各種コンテンツには『ブレソ』からの変化はあるのでしょうか。
キム
『ブレソ』で実装されていたダンジョンだけではなく、本作で初めて登場するダンジョンもあります。ダンジョン以外にもフィールドで楽しめるイベントと“ワールドボス”コンテンツを追加しました。
ランダムな時間と場所に登場するイベントボスを討伐したり、毎日決まった時間に登場する強力なワールドボス“神獣”を討伐したりと、プレイヤーの皆さんが協力して強力な敵を攻略する楽しさを感じられるかと思います。
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本作のPVには見覚えがない巨大なワールドボスが登場。『ブレソ』のシステムで数十人、数百人単位でボスと戦える日が来ようとは。
――武器成長システムもリニューアルとのことで、従来の精錬やランダムオプション、“伝授”などのシステムも一新されるということでしょうか。
福富
ランダムオプションなど一部仕様はそのままですが、それを踏まえたうえでも一新したと感じられるシステムを導入しました。
キム
武器成長には“進化石”や“武魂の粉”のような成長材料が必要で、それらの成長材料はゲーム内のコンテンツから獲得できます。さらに武器に特別な力を付与する“霊魂石”はダンジョンのボス討伐を通じて獲得できます。
――武功(スキル)はどうなりますか? 『ブレソ』ではクラスごとに複数の“系列”を選択できましたが。
キム
6ヵ所に装備できる装身具に自分が好きな“武功書”を装着できるシステムにリニューアルしました。カスタマイズ性が高いため、同じ職業でも自分だけの武功の組み合わせができるようにしています。
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武功書は特定の武功の性能をピンポイントで大きく変化させる。6つの武功書だけでも、戦いかたが大きく変わる。
――職業(クラス)といえば、使用できる種族や職業も最初期のものに戻るということでしょうか。
福富
選択できる職業は、剣術士、拳闘士、滅砕士、魔導士、暗殺者、召喚士、リン剣術士という初期のラインナップとなります。ただ、ご要望の声が多いことで実装されたリン族の暗殺者が最初から選択できる点が初期とは異なります。
職業の追加については、今後ももちろん実施していく予定です。2025年内にも1職は追加を予定しております。その後の実装スケジュールは決まりしだい告知させていただきます。
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種族や職業は最初期の『ブレソ』と同じだが、選択できる髪型がツートンカラーのものも含めてかなり増えていたりと、キャラクターメイキングの幅は広がっている。
11年培ってきた魅力を、いまの全プレイヤーへ
――多彩な職業のほかに“衣装”が豊富なのも『ブレソ』の人気要素でした。衣装の多彩さは健在でしょうか。
福富
既存サービスに大量に衣装があるように、今後も追加していきます。ここは長くサービスを継続しているタイトルとして、多くの衣装がすでに用意されているという強みを活かせるところですね。楽しみにお待ちください。
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衣装は課金以外の手段でも数多く手に入るようになる。“衣装室”で未入手の衣装が試着できる機能も健在だ。
キム
『ブレソ』もサービスからいつの間にか10年の時が経ち、もうすぐ11年を迎えます。長い間愛して支えてくださったプレイヤーの皆さまの気持ちに感謝し、『ブレソネオ』という新たな形を発表できたことが、開発、運営としてもたいへんうれしいです。
福富
昨今、早期にサービスが終了してしまうなど、ゲーム業界的にも厳しいニュースを耳にしますからね。そんななか、NCSOFTのPCオンラインゲームは『リネージュ』シリーズをはじめ、長期サービスできていることがいちばんの利点だと思っております。
全力で“日本プレイヤーの意見”をこれからも開発に物申して(伝えて)いきながら、長く皆さまに愛されるタイトルであり続けられるようにサービスチーム一同全力を尽くしますので、これからもよろしくお願いいたします。
――元プレイヤー代表に言っていただけると頼もしいですね。さらなる今後の展開についても伺いたいのですが、NCSOFTのプラットフォーム“PURPLE”とは連動するのでしょうか。
福富
現在の予定では、PURPLEの機能“PURPLE talk”と連動予定です。ゲームにログインしていなくてもスマホなどで門派チャットを確認できますので、同じ門派メンバーとの交流がより深まります。
――過去ログも消えずに残り続けるから便利ですよね、あれ。
福富
ほかにも、Blade&Soul Family Giftとして、『ブレソ』や『ブレイドアンドソウル2』、『護縁』をプレイしたことがある方が特定のミッションをクリアすると、抽選で100名様にデジタルギフトコードがもらえるキャンペーンを実施予定です。
――ほかにも今後の開発、運営の目標や指針などあれば教えてください。
福富
私が2022年に入社してからは、毎月2回の公式放送、2024年の年末に初めてオンラインでのファンミーティングを開催するなど、知見を活かしたお客様に近いサービスチームであることを目指してきました。
今後も、今のサービスチームにしかできないプレイヤーのみなさんに寄り添った運営をしていきたいと思っております。
キム
いままで、そしてこれから新たな旅路を共にして下さることに期待と感謝の気持ちを胸に、これからもお客様の声を聞き、満足いただけるサービス運営ができるよう最善を尽くしますので、これからも『ブレソ』と『ブレソネオ』にご期待ください。