【漫画の裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム 『デバッグルーム』シーズン2 第42回

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【漫画の裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム 『デバッグルーム』シーズン2 第42回
シーズン2 第42話 “ 失われた楽園(8)”
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業界におけるサイン色紙問題

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ゲーム業界やアニメ業界に限らない話ですが、どの世界にもこういう著名人という人間は存在するものです。

それが大物クリエイターであればなおさらですが、サイン色紙などを頂戴するときには注意点が必要です。

 そもそもサイン色紙をお願いすること自体がタブーというケースも存在するのです。要は、「え、サインなんかしないよ、無料じゃないんだから」という人も存在するという話です。なんなら写真撮影すらNGという人だって存在する世界なのです。

 作中では石井輝義から「サインしてあげようか?」と言っているので、「ぜひ!」という流れになっているので問題はありませんが本来であれば慎重に行動しなければならない話なんです。

 ファンであれば気軽に「サインください!」ということはできますし、それに応じるかどうかはそのクリエイターさんの判断にゆだねられますが、同じ業界で仕事をしているパートナーという立場にある人はちゃんと考えて行動しないといけませんよ? という話です。

 人によっては「へー、同じプロジェクトを遂行するパートナーだと思ってたんだけど? 君はファンなの?」と怒らせてしまうケースもありますので気をつけましょう。

ホントに内緒だからね

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 これも本来は絶対的にNGです。

 業務上知りえる話の内容はすべて機密情報です(ましてや水面下で進行中の新作アニメプロジェクトの話なんか絶対にダメ)。明らかな機密保持違反となります。

 しかし、本当にこういう感じで情報は漏洩しているというのが業界の実態でもあるんですよね(だから作中でもそういう表現をあえてしました)。

 この業界で仕事をしていて結構な頻度でこういうシーンに遭遇します。

 とくに飲み会などの席ではみんな驚くほど「あ、これホントはまだ言っちゃいけないんですけど」と言いながら機密情報を話したりします。

 私はもちろん黙って聞いていますが、内心はヒヤヒヤしています。こういうのは業界うんぬん以前に、個人的な良識の話ではあるのですが不思議と愚かなほどみんな機密情報を話したがるアホだらけなんですよ。

 ちゃんとした社員教育をやってないからこんなことになるのだとは思いますが、業界の大問題のひとつでもあります。

そして物語は『チェイサーゲームW』と交錯していく

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 今回の『天女世界』プロジェクトはワンセットホールディングスという中国企業との協業事業です。

 ヴィンセントという会社が中国でWEBTOONマンガ『天女世界』を展開していて世界的な大ヒットを飛ばしていて、その親会社であるワンセットホールディングスがCC4に話を持ってきたという流れですね。

 作中の時間軸は現状だと2023年の春頃という設定になっています。

 ドラマ『チェイサーゲームW』の時間軸は2023年秋頃から物語がスタートしています。

 なので、あと少し、ということです。

 もうすぐ物語が交錯することになります。

 どのように交じり合い、そしてすれ違っていくのかは今後の展開にご期待ください。

松島先生の次回予告カット

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 絶望する龍也。闇夜の本田さん。松山さんの最期のシーン。雨に濡れて立ち尽くす姿が『チェイサーゲーム』のストーリーに似合うので、いろいろあったように思いますけれど、1回しかないんですね。

 いままでのマンガを読み返して雨のシーン探してみたいです。次回マンガ『チェイサーゲーム』は2025年2月17日(月)に掲載予定です。
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