【CIV7】『シヴィライゼーション VII』ふたつめの時代“探検の時代"や卑弥呼の詳細、“危機"システムなどが明らかに【アジアプレビューイベント】

by二城利月

【CIV7】『シヴィライゼーション VII』ふたつめの時代“探検の時代"や卑弥呼の詳細、“危機"システムなどが明らかに【アジアプレビューイベント】
 2025年2月11日の発売日までいよいよあと1ヵ月を切った2KとFiraxis Gamesによるプレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox One、Nintendo Switch、PC用ソフト『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII』(以下、『Civ7』)。年明け早々の1月上旬に、アジア圏のメディアを対象とした“アジアプレビューイベント”がシンガポールで開催されました。

 2024年8月にアメリカ・ボルチモアで行われたプレビュー時より、少しだけ先までプレイが可能だった今回の“アジアプレビューイベント”。新たに判明した“危機”システムや指導者・国家の情報、そして3つのうちふたつめの時代となる“探検の時代”をプレイしてきましたので、その情報をお届けしていきます。
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時代の移り変わりで起こる危機──“危機”システム

 日本・中国・韓国といったアジア圏のメディアおよそ30社以上がズラリと集合したシンガポールのイベントホール。
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会場全体が『Civ7』一色。
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プレスパスも封蝋された招待状風になっているなど、小物まで雰囲気バツグンでした。
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シンガポールといえばやはりマーライオン。取材の合間を縫って見てきました。

 まずはFiraxis Games・エグゼクティブプロデューサーのDennis Shirk(デニス・シャーク)氏と、ゲームデザイナーのEdward Zhang(エドワード・チャン)氏によるプレゼンテーションからスタート。前回のプレビューイベントと同じく
『Civ7』の特徴などが発表された後、本作からの新システムである“危機”システムの説明が行われました。
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エグゼクティブプロデューサーのデニス・シャーク氏
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ゲームデザイナーのエドワード・チャン氏
 “危機”システムはその名からも明らかな通り、各時代ごとに現実に起こる・起こったことのある世界的な危機がプレイヤーに襲いかかるものとなっています。プレゼンでは例として、“革命”や“世界大戦”といったワードも飛び出しており、時代を象徴するイベントが起こることも予想できます。この危機を乗り越えることで、プレイヤーはつぎの時代へ移ることができると説明されていました。
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 また、この“危機”システムはシド・マイヤー氏がどうしても実現したいシステムであったとも語られ、プレイに“慣れすぎる”のを払拭しつつ、毎回チャレンジングな体験を提供できるシステムであると語っていました。

 プレゼンの後は、さっそくゲームレビューへ。
 今回はより製品版に近いものとなっており、日本語版も用意されていました。基本的なプレイ感は前回のプレビューを参考にしてもらえればと思いますが、まずスタート時の指導者・文明の数はかなり増えており、30近い指導者、そして11の文明から選ぶことができました。

 中には同じ指導者の名前でありながら特徴・能力が違う指導者もちらほらと存在。そして注目すべき日本の指導者としては『Civ2』以来となる
“卑弥呼”が登場しています。卑弥呼は外交・科学寄りの能力で、固有能力の“親魏倭王”はかなりの科学特化となっていました。
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 また、プレビュー時にはロックされていましたが、各指導者ごとに記念品なる新しいシステムも存在しているようでした。

 今回はゲーム内のおすすめに従い、卑弥呼と相性のいい文明“ミシシッピ”でプレイしていきます。
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実際にプレイして判明した時代の移り変わり

 今回プレイしていて新たにわかったこととして、“軍団司令官”は撃破されても数ターン後に復活するということが判明しました。
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 通常のユニットは死んでしまうとそれっきりですが、育成・レベルアップ要素のある司令官は使い捨てではないようで、前線でやられてもしばらくすれば自分の領土内で復活してくれます。レベルも引き継いだままなので、安心して前線に出せます(とはいえ復活までそれなりのターン数がかかるので、戦闘が不利になることは間違いないですが)。

 そして、文化・軍事・科学・経済のいずれかのレガシーパスを進めていくことで、画面左上に表示されているトロフィーのようなマーク、“時代の進展”メーターが溜まっていきます。
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 これが70%に到達したころ、画面に赤いテキストウィンドウが出てきました。

 これが“危機”のようで、まずは大きなバフデバフをもたらす“危機政策”をセットさせられます。
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 さらにプレイを続けていくと、時代の移り変わりを予兆させるイベントやチュートリアルが出現。つぎの時代へはすべてを引き継ぐことができるわけではないようで、ユニットは一部のみ引き継ぎ、都市国家は同盟・友好的など問わず、すべて一新されるようになっています。
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 時代の進展が80%まで進むと、さらにもうひとつ“危機政策”スロットが追加されました。この辺りで自国の都市や村に
“疫病”が発生。みるみる間に広がっていき、施設の半壊、ユニットへのダメージ、不安状態による都市の操作不可など、かなり重めのデメリットがのしかかってきました。
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グラフィックも変化し、黄色いガスのようなものが充満。カラスが大量に飛ぶなど不穏です。
 疫病に対抗するすべがとくにないため、ひたすら耐えながら流行が収まるのを待っていると、やがて時代の進展メーターが100%になり、“時代の終了”のテロップが。
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 達成したレガシーパスに応じた報酬を受け取り、“探検の時代”の文明を選ぶ画面へと移行します。
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 新たな時代では完全に文明は一新されますが、そのすべてを選べるわけではなく、選んだ指導者・文明によって毎回アンロックされるシステムのようで、今回はインカ・ショーニー・ハワイの3つに加え、プレイ中の行動によってアンロックされた明も選択肢にありました。
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都市に資源を集約していたらアンロックされました。
 アンロックした条件はとくにヒントが出ていたわけでもないので、ほかの文明にも同じように表示されていない達成条件が設定されているのかもしれません。

 とはいえ条件がわかるまで、プレイしたい文明が最初から決まっている場合は、どの文明を古代で選べば選択肢に出てくるか、きちんと見ておいたほうがよさそうです。

 今回はゲーム的におすすめマークのついていたハワイを選択し、いよいよ“探検の時代”へ移行。ここまでだいたい100ターン前後で、プレイ時間としては4時間ほどとなりました。
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 “探検の時代”は現在の大陸を飛び出し、外洋航行を経てほかの大陸に居住地を作ったり、財宝を運んできたりするのがレガシーパスとなる時代です。まずは前の時代で達成したレガシーパスのボーナスを割り振り、初期ブーストを受けることができます。
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 また、時代が変わると既存の社会政策もすべてなくなるのですが、文明固有の政策は残っていたので、たとえ前の時代で使わない政策だったとしても一応取っておいたほうがスタートダッシュにはよさそうです。
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 ユニットは前述の通り、一部のユニットを残して消滅。残ったユニットは時代に応じた姿にアップグレードされ、時代遅れのユニットが残るといったことはありませんでした(逆に言うと有利だった状況も一旦リセットされるとも言えます)。
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 以降は古代の時代と同じく生産や開発、外洋に必要な研究などを行い、いざ出航……といったところで今回のプレビュー時間は終了となりました。

 時代ごとにゲーム状況が大幅に動くため、終盤のプレイを見据えるというより、小目標の積み重ねでプレイしやすくなったのが個人的にはありがたいところ。すべてをやり切るには短く感じるものの、ひとつのレガシーパスに専念するにはちょうどいい時代の長さでした。また、管理する情報量が増えきったあたりで一度リセットがかかるので、時代の移行によってやることが一新されて忙しくはなるものの、再び内政に注力する余力が出るというのも、人によってはうれしいのではないでしょうか。

デニス・シャーク氏&エドワード・チャン氏インタビュー「時代が変わるワクワク感をぜひ感じ取ってもらいたい」

 最後に、プレビュー後デニス・シャーク氏とエドワード・チャン氏にインタビューする時間もいただけたので、そのコメントもお伝えしていきます。
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Dennis Shirk(デニス・シャーク)氏

Firaxis Games・エグゼクティブプロデューサー

Edward Zhang(エドワード・チャン)氏

Firaxis Games・ゲームデザイナー

──今作の開発にあたって重要視したことを教えてください。

デニス
 AGE(時代)の転換・進化するタイミングをゲーム内で感じられるよう注力しました。時代が変わるワクワク感をぜひ感じ取ってもらいたいです。

エドワード
 僕は選んだ文明や指導者ごとの固有の要素、進行を大事にしているので、文明ごとの違いや楽しさを感じてもらえたらと思っています。

──プレゼン内で“危機”システムをシド・マイヤーさんが強く要望したとありましたが、ほかにも何か要望はあったのでしょうか?

デニス
 ほかに大きな機能とかの要望はありませんでしたが、今回のテーマでもある“歴史が層でできていること”が重要であること、そしてゲームプレイを通じて、歴史の流れで突然起きる“出来事”をゲームユーザーに感じさせたいと言っていました。

──本作から遊び始める初心者のプレイヤーも多くいると思いますが、ファーストプレイでオススメの文明や指導者はありますか?

デニス
 プレイスタイルにもよるので一概には言えないのですが、あえて答えるならば開拓しやすい“エジプト”“ハトシェプスト”の組み合わせがおすすめですね。開拓する楽しさを味わえると思います。

──おふたりはどういったスタイルのプレイが好みなのでしょうか?

デニス
 僕は先程も挙げたエジプト文明など開拓メインのプレイですね。

エドワード
 僕は逆に攻撃的な文明や指導者が好きなので、“アショカ”と“ペルシャ”や“モンゴル”といった組み合わせをよく選びます。

──最後に、もうすぐユーザーのみなさんがプレイできるようになりますが、ぜひここを注目して楽しんでほしいというポイントを教えてください。

デニス
 やはりAGE(時代)システムですね。前作『Civ6』では中盤以降ダレてしまったり、決着がついてしまっておもしろくなくなってしまうということが起きていました。今回、AGEを入れることで、中盤以降も楽しくプレイできるようになっていると思います。ぜひAGEシステムに注目して楽しんでほしいです。
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      集計期間: 2025年02月13日00時〜2025年02月13日01時