メーカーは、最近では『Fit Boxing』シリーズでヒットを生み出しているイマジニア(とトイボックス)。実用系ソフトを除くと、イマジニアが久方ぶりに家庭用ゲーム機向けに贈り出すこととなる意欲作だ。
本稿では、本作のゲーム概要を紹介する。QUOカードプレゼントキャンペーンもお見逃しなく!
- ミステリー研究会が限りなく軽井沢っぽい町へ
- 主人公の特殊能力“過去視”
- 明るくかわいいキャラクターたち
- ストーリー:30年前の事件、その真相は
- 空気感はあくまでカジュアル。ストレス値の低いサスペンス
- 三部作の第一作。まずは手に取ってみる?
- 『ミステリーの歩き方』製品概要
- オリジナルQUOカード(500円分)をプレゼント
ミステリー研究会が限りなく軽井沢っぽい町へ
物語の舞台は長野県・軽井沢によく似た町“鳴美沢(なるみざわ)”。主人公の赤沢独歩(声:米内佑希)は、大学の課題のためにこの地を訪れる。
鳴美沢には木立があり、湖があり、風光明媚な避暑地。まあ軽井沢みたいなところだ。この鳴美沢で、30年前に殺人事件が発生した。主人公たちはその事件について調査し、レポートをまとめることとなる。
背景には実写をベースに起こされたと思われるイラストが使用されていて、風景が美しい。木々に埋もれるような館や昭和レトロな喫茶店、ちょっとした軽井沢観光気分も味わえる。
それはあたかも“火曜サスペンス”的な、日本各地のさまざまな地方で発生する殺人事件を解決するサスペンスドラマを彷彿とさせる。子どものころはわからなかったけど、ああいうドラマのロケ地がさまざま地方で多岐にわたっていたのは、旅番組的な楽しみかたもされていたのではないかなあ(そもそも“火サス”がわからない若い読者の方、すみません)。
本作もそれに近いところがあり、ゲーム背景として使われている鳴美沢の風景が絵変わりしていくのは楽しみのひとつだ。
主人公たちは、鳴美沢で発生した過去の事件、その因縁を紐解いていく……。
主人公の特殊能力“過去視”
事件に関係のあるものや場所から溢れる紫色のオーラに触れると、独歩は過去を視ることができる。ただし、過去視は随意に行えるわけではない。作中の設定では“情念が籠もったモノや場所”に、オーラを感じると可能となる。
過去視中は選択肢を選ぶ際に回数制限があり、間違った選択肢を選び続けるとその回の過去視は失敗。過去視パート冒頭からやり直しとなる(やり直しにペナルティーはないので、気軽に何度も間違っても大丈夫)。
余裕がなくなってくると視界が狭まり、画面全体が歪んでくる演出はなかなかに不気味で、プレイのスパイスになっている。
明るくかわいいキャラクターたち
大学のゼミ生仲間というわけで、会話も必然的に明るく愉快なものになる。掛け合いのテキストは本格サスペンスドラマというよりは大学生を主人公としたアニメ作品のようで、テンポよく読み進められる。
また、現代パートはフルボイスとなっている。テキスト量はアドベンチャーらしく膨大で、各声優のファンにとってはそれだけでも要注目というところではないだろうか。
ストーリー:30年前の事件、その真相は
鳴美沢在住の画家・内田水龍が制作中に背後から刺され、その傷には絵筆が深々と突き立てられていたという、異様な殺害方法が世間の耳目を集めた。当時容疑者となったのは水龍の妻・内田雅子。死体の第一発見者でもあり、水龍が死ぬことで遺産や保険金を受け取るといったメリットが動機になるとして容疑を掛けられた。
本当に雅子が犯人だったのか? 事件を調べ始めると、事件関係者たちのただならない関係性、過去、秘密がほの見えてくる。
といった感じで、ストーリーや扱われる事件は本格ミステリーの雰囲気なのだけど、作品全体としては明るいムード。それはキャラクターたちの会話によるものだし、鳴美沢の明るい陽光もそれを後押ししている。ミステリーやサスペンス、またホラーのジャンルにありがちな暗くおどろおろどしい雰囲気はほとんどない。
複雑に入り組んだ人間関係も把握しやすいゲームシステム
どんどんと登場人物が増えていく。また、それぞれがそれぞれに好悪の感情を抱いており、鳴美沢は内田家を中心になかなかにドラマチックな人間関係曼荼羅模様が描かれている。
空気感はあくまでカジュアル。ストレス値の低いサスペンス
むしろ2000年代前後のビジュアルノベルやテキストアドベンチャーのような、軽快にテキストを読み進める気軽さが備わっている。たとえばプロローグで解くことになる謎も“列車内(密室)で消えたアイドルのレアカードの行方を追え!”というもので、作品全体を通して、血なまぐさいハードボイルド小説というより日常ミステリーの温度感に近い。
プレイしやすいゲームサイクル
- 日常パート
- 過去視パート
- 推理・尋問パート
- エピローグ
- 次回予告
という行程をくり返しながら本筋のストーリーが進行する。過去視パートでは誤った選択肢を選び続けると“時間切れ”となり過去視冒頭へ巻き戻されるが、前述の通りペナルティーはない。
また、推理・尋問パートでは、おもに過去視パートで見たことを根拠に選択を行うことになるが、おしなべて難解ではなく、クリアーするための障害はさほど高くない(全エピソードで全問正解を回収したいならば複数回プレイが必要になるかな、というくらい)。
1話は各1時間程度のボリュームで構成されており、さらにオープニングムービーや次回予告も挿入されるので、まさにミステリーアニメやサスペンスドラマといった風情で楽しめる。
また、殺人事件を調査することになるものの、事件自体は30年前に発生しているので、凄惨な殺害現場を目撃したり、血しぶき舞う事件現場を調査するといったこともない。殺人事件のグロテスクさは極力控えられていて、中高生も安心して楽しめる描写に抑えられている(実際、CEROによる対象年齢は12歳以上となっている)。
反面、ミステリーアドベンチャーをよくプレイする筆者としては「もっとバンバン犠牲者出ねえかなあ! せっかく仲間たち数人で来てるんだから1~2人くらい被害者になってもいいよなあ! アリスちゃんとかさあ!」という気持ちを抱かないでもなかったが、あまりに人でなしの感想なので放っておこう。
三部作の第一作。まずは手に取ってみる?
特徴的なのは主人公が持つ“過去視”の能力で、過去に遡るとゲーム画面・システムごと変化する。過去視が終わると推理・尋問パートが待っており、過去の世界で得た情報をもとにしながら真実へと近づいていく。
また、鳴美沢の美しい風景も魅力のひとつで、風光明媚な避暑地をイラスト調のカラーリングでうまく背景に落とし込んだ。
物語は本作のみで完結しているが、本シリーズは三部作構想となっており、大きな設定や大きな物語は次作以降に引き継がれる部分もある。なぜ、主人公・赤沢独歩が過去視を持っているのかという謎はその最たるものだ。
そのほかにも引き続き次作へ持ち越される要素もあり、なんだか壮大な物語になっていきそうな予感。もしもその壮大さを心ゆくまで堪能したいならば、第一作から遊んだほうがより楽しめるのは間違いないだろう。
『ミステリーの歩き方』製品概要
- タイトル:『ミステリーの歩き方』
- 発売日:2024年12月12日
- 対応ハード:Nintendo Switch
- メーカー:イマジニア
- 価格:5980円[税込]
オリジナルQUOカード(500円分)をプレゼント
応募方法
- STEP1:X(旧Twitter)のファミ通.com公式アカウント(@famitsu)と『ミステリーの歩き方』公式アカウント(@mysterywalkinfo)をフォロー
- STEP2:注意事項を確認し、ページ下方のキャンペーンポストをリポスト
『ミステリーの歩き方』X(Twitter)キャンペーン概要
- 賞品:『ミステリーの歩き方』オリジナルQUOカード(500円分)
- 当選者数:50名
- 応募締切:2024年12月19日(木)23時00分リポスト分まで
当選発表
2024年12月23日(月)ごろ、X(Twitter)のDM(ダイレクトメッセージ)にて @famitsu よりお知らせします。
賞品発送
2025年2月下旬予定
プレゼント応募 対象ポスト
『ミステリーの歩き方』オリジナルQUOカードを50名様にプレゼント!
— ファミ通.com (@famitsu) December 11, 2024
【応募方法】
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【応募期限:2024年12月19日】 pic.twitter.com/oVO886y5Cw
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