『Besiege - ビシージ -』レビュー。“僕の考えた最強のマシン”を本当に作って遊べるのが楽しいビルド&シミュレーション。気軽にプレイできながら発想力が試される

byタワラ

『Besiege - ビシージ -』レビュー。“僕の考えた最強のマシン”を本当に作って遊べるのが楽しいビルド&シミュレーション。気軽にプレイできながら発想力が試される
 自分だけのオリジナルマシンを作り、ステージを攻略していく『Besiege - ビシージ -』のNintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、プレイステーション4(PS4)版が、PLAYISMより2024年12月12日に発売される。

 本作は、物理演算ベースのビルド&シミュレーションゲームだ。武器、装甲、飛行パーツなどさまざまな機能を持つブロックを自由に組み合わせて、ステージ攻略に必要なマシンを作り出すのが醍醐味となっている。

 ビルドゲームが苦手な人でもカジュアルに遊べるシステムながら、本気で作り込むと架空の兵器まで再現できてしまう奥深さが特徴。

 本記事では、そんな
『Besiege - ビシージ -』のNintendo Switch版のプレイレビューをお届けしていく。
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[IMAGE]※この記事はPLAYISMの提供でお届けします。

発想力が試されるステージ攻略型のゲーム

 本作の基本的な遊びかたは、いたってシンプルだ。ステージごとに破壊目標などが設定されているため、目標を果たせるマシンを作ってクリアーを目指すだけ。

 そしてこのシンプルなルールが、底の見えないほどの奥深さにつながっている。プレイ時は好きなブロック(パーツ)を組み合わせてマシンを作り出すことになるが、このマシン作りの自由度がとにかく高い。
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小さなブロックひとつを起点に、ブロックを組み合わせてマシンを作る。

 マシン作りをする際は、装着したいブロックを選び接合したい場所にカーソルを合わせる。後は決定ボタンを押せば、テンポよくブロックをつなげていくことが可能だ。

 各種ブロックはどの面でも隣接していれば接合できるため、これで足を作ったり、ボディを広げたりしていく。また、ブロックは回転させて向きも変えられる。
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 さらに、一部のブロックはボタンを押すと起動する仕組みで、任意のタイミングでホイールを回してマシンを動かしたり、大砲などを撃っての攻撃が可能だ。

 一見難しそうに見えるかもしれないが、序盤であれば複雑な機構は必要ない。ブロックをいくつかつなげて、ホイールを付ければ簡単に動くマシンが完成する。
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 マシンが完成したら、-ボタンを押すとステージ攻略がスタート。後は作ったマシンを自分で操作して、家に突撃させれば破壊完了だ。
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小さな家程度であれば、大砲などを使わずとも突撃するだけで破壊できる。

 基本的なプレイの流れは、ここまで紹介してきた内容がほぼすべてだ。マシンを作る、ステージに挑む、失敗したらマシンを改造する。このシンプルな流れをくり返して、ステージを進めていく。
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 序盤のステージは簡単なマシンでクリアーできるが、後半になるほどステージの難易度が上がり、複雑で強力なマシンが求められるようになる。
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最初に作るマシンだと段差を超えられないため、途中で限界が訪れる。

 最初はパーツを継ぎ足していく形で、少しずつパーツの使いかたを覚えたり、新たな機構を考えてマシンを強くしていくのが本作のおもしろいところ。パーツの種類も豊富で、ステージをどんなマシンで攻略していくかはプレイヤーの自由。戦車や投石器、パンジャンドラムまであらゆるマシンを作り放題だ。

 筆者は複雑な機構を作るビルドゲームが得意ではないが、本作はリトライも簡単で、段階的に学習してマシンを改良できるため、あきらめることなく楽しめた。
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パーツは攻撃兵器、装甲、ホイールから歯車、ジョイントまで多種多様。
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意味もなくホイールを大量に付けてみたりと、思いつくままにマシンを作るのが楽しい。

 挑戦するステージは目標を破壊するミッションが多いが、中にはオブジェクトを運んだり、指定位置まで到達する内容も含まれている。単純な高火力兵器だけでなく、運搬用のマシン、機動力に優れた小型マシンなど、ステージに応じてマシンを作り換えていくことも重要だ。
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爆弾が配置されたステージ。大きなマシンで進むのは不利だ。
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強行したら木端微塵に。リトライするとマシンは直るので気軽にチャレンジできる。

“僕の考えた最強のマシン”を本当に作って遊べる

 本作の目標はステージを攻略していくことだが、自由にマシンを作り続けるだけでも楽しめる。ステージ攻略のないサンドボックスモードも用意されており、自由にマシンを作るのがメインと言っても過言ではないほど。

 小学生のノートの落書き、あるいは中学生の妄想……かつて想像した「僕の考えた最強のマシン」を再現できるゲーム性に心をくすぐられるのだ。
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空を飛んでみたくて無駄に羽根を付けてみる。付ける意味はなかった。
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ブレードとドリルと大砲とロケットを付けた残念マシン。本当に何でも作れる。

 ホイールを付けて移動することが多いが、動くことを放棄しても問題ない。ただブロックを積み上げ、四方にロケットを発射するマシンで兵士を蹂躙するのも一興だ。

 実用性やステージ攻略の汎用性などを考えれば複雑なマシンになるが、思いついたまま、とりあえずマシンを作ってみるという行程をまずは楽しんでほしい。
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襲い掛かってくる兵士を120個のロケットで迎え撃つ。
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無茶苦茶なマシンでも、勝てれば正義だ。

 自由にマシンを作れる一方で、物理演算はしっかりと機能しているため、重量などのバランスを考慮しないと、マシンが横転したり自壊することもある。この物理演算もやり応えのある点のひとつで、重量や力の分散、マシンにかかる負荷の調整などを計算することで、より本格的なマシンが完成していく。
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何も考えず兵器を積みまくったら、当然のように自壊したマシン。
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空を飛ぶマシンを作ろうとしたら、空中分解したりと最初は失敗続きだった。

 使えるパーツのギミックも豊富で、途中からはボタンを押すと収縮するスプリングなどを重宝することになる。また、ボタンを押すと接合部分を分離できるグラバーなどを使えば、外殻をパージして軽量化したりと、ギミックを学習するたびにマシンの構想が広がっていく。

 筆者は使いこなすことができなかったが、動力歯車を組み合わせることでリアルな戦車なども作り出せるようだ。
『Besiege - ビシージ -』はまずは自分でプレイして、その後YouTubeなどでほかの人が作ったマシンを見ることで、二度楽しめる。

 架空の兵器を再現したり、ひとつのマシンだけで全ステージ攻略を目指すなど完成度が高すぎるマシンを作っているプレイヤーもいるので、ステージ攻略が終わった後はほかの人の作品もチェックしてみよう。
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パーツのギミックを理解すると一気にマシンの完成度が上がっていく。

 最初は収縮するスプリングを使って投石器を作るのも一苦労で、石が飛ばなかったりマシンが折れたりするが、試行錯誤しながら完成を目指すことで得られる達成感もある。
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ジョイントを使って振り子を作り、スプリングで起動。
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スプリングが強すぎたのか一瞬で崩壊。難しいが失敗から学んでいくのも醍醐味だ。

 Switch版だとベッドで寝ながらプレイできるので、何度もリトライして、思いついたらすぐに作ってみてとくり返していると、そのまま朝を迎えることも。苦労した結果狙った通りの動きができると達成感もひとしおな、一度ハマると抜け出せなくなる、時間泥棒なゲームだ。
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 なお、
『Besiege』はもともとPCゲームなため、コントローラーでの操作には不安があったが、実際にプレイしてみるとまったく支障はなかった。

 ボタン配置を覚えるまで多少苦労するものの、慣れてしまえばブロックの削除、向きの変更などもスムーズにできる。コントローラーでも快適操作で思うままにマシンを作れるので、マシン作りにワクワクできる人にはとくにおすすめしたいゲームだ。

Besiege - ビシージ -

  • 対応プラットフォーム:Nintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4
  • 発売日:2024年12月12日発売
  • 発売元:PLAYISM
  • 開発元:Spiderling Studios
  • 価格:パッケージ版 4400円[税込]、ダウンロード版 2200円[税込]
  • ジャンル:シミュレーション
  • 対象年齢:17歳以上対象
  • 備考:プレイステーション4版はダウンロード専売
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      集計期間: 2025年01月17日02時〜2025年01月17日03時