渋谷を舞台にした、さまざまな人物たちの物語
内容は『かまいたちの夜』や『街』を生み出したチュンソフトのサウンドノベルの集大成とも言える傑作。中村光一氏は「海外ドラマの『24』のようなものを作りたかった」と語っており、スピーディーに物語が展開します。また、バラバラだった個々のストーリーがひとつの物語に収束していく形になっており、クライマックスに向けて盛り上がる内容になっています。
主人公は渋谷署刑事課所属の新米刑事・加納慎也、渋谷道玄坂の古い電器屋の長男である遠藤亜智、ウイルス研究の第一人者として大手製薬会社の研究所長を務める大沢賢治、元・中央新聞社の記者で現在はフリーライターの御法川実、アルバイトのために着た着ぐるみが脱げなくなってしまったタマの5人。
主人公以外にも可憐でおしとやかな大沢ひとみや中東の工作員であるカナン、頼れるタクシー運転手の君塚八郎、女性格闘家の森田ミクなど個性的な人物が登場。とくに、タレントのなすびさんが演じている大日本ヘルシーの社長・柳下純一はインパクトがあって忘れられない人物でした。
『かまいたちの夜』で知られる我孫子武丸氏とTYPE-MOONが手掛けるふたつのボーナスシナリオ、“エコ吉編”や“陰謀編”といった隠しシナリオも用意されており、ボリュームたっぷり。色褪せぬ名作なのでぜひプレイしてみてください!