ゲームにおいて「主人公の武器はなにか?」というのはとても大事な要素だろう。
正統派な感じで剣を持たせたり、ちょっと粗野さを出すために斧を持たせたり、はたまた弓や銃なんて遠距離武器を使ってクレバーなイメージにしたっていい。とにかく主人公に何を持たせるかというのはすごく大事で、その作品の世界観を左右するような、重要なファクターになりうるものだ。
じゃあ、主人公の扱う武器が“でっけえ石柱”だった場合。
そのゲームは、どんなものになるのだろうか。
※本稿は石柱のように力強いゲームメーカー・グラビティゲームアライズの提供でお送りします。突飛な武器“だからこそ”のおもしろさがあるメトロイドヴァニア
そんな武器が出てくるゲーム、その名前は『トワイライトモンク』。本作は横視点の探索型2DアクションRPGで、ジャンルとしてはいわゆるメトロイドヴァニアの系譜にあたる。現在、PC(Steam)向けに発売予定だ。
主人公の名前はラジエル・テンザ。神秘の力を扱い魔を祓う“黄昏の僧”の末裔であり、代々修行が行われていた三日月島の修道院で鍛錬を積む少年だ。魔物によって各地を破壊されつつある“スベリアの地”を救うべく、各地に点在する“トリスケリオン・リング”を巡る旅に出る。
で、そんな彼の扱う武器が“幻影の柱”と呼ばれる石柱である。
そう、石柱。僧といえばモンク。モンクといえば徒手空拳……みたいなイメージもあるが、彼が使うのはぶっといぶっとい石柱である。
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白い髪の少年が主人公のテンザ。後ろの筒が“幻影の柱”だ。ほぼ身長と同じぐらいのデカさ。
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そんな石の塊を鎖でぶんまわします。リーチも長くていいね! いいのか?
もちろんタダの石柱ではない。これはいにしえを生きた黄昏の僧、その魂が眠る“黄昏の領域”と現世をつなぐ柱……先代、先々代と過去より連綿とつながれてきた、神秘の力を受け継ぐための祭具なのだ。
実際にゲーム内で新たなアクションを習得する場面では、この石柱を石碑にはめることで力が流れ込んできて……なんて描写があったりする。
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素早い横移動ができる“ダッシュ”を獲得。
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機動力が上がり、新たな場所へと進めるように。
つまりはメインウェポンでもあり、いい感じのパワーアップアイテムでもあるということ。なんだか身も蓋もない言い方な気もするが……つまりはどんどんアクションを覚えていって探索範囲を増やすメトロイドヴァニアらしいゲーム性に“神秘の力を受け継ぐ”という部分がきれいにマッチした、かなりイカした設定となっているわけだ。
あと、そもそも武器らしくないものを武器として扱うのって、なんだかすごく“ロマン”ではないだろうか。みんな好きでしょう、ペンを暗器みたいにして戦う殺し屋とか。
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そんなロマンだけではなく、設定上の理由付けがちゃんとされている、という点も含めていい。石柱、いい!
それに、石柱らしく建造物っぽい使いかたもできる。その場に置いて足場として使ったり、遮蔽物にして敵の攻撃を弾いたり、神秘の力を利用して、その場に置くことでギミックを作動させたりなんかもする。“石柱だからこそ”なアクションがしっかり盛り込まれており、ゲーム体験としても新鮮だった。
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石柱の上から高台までジャンプ! 石柱は自動的に手元へと帰ってくるので、置いていってもなんら問題はない。そこはほら、神秘なので。
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突進してくる敵をガード。体勢が崩れたところを一気に攻められる。
この石柱、やはり武器としては正直かなり突飛な部類ではあると思う。だが、世界観的な説得力をしっかりと持ち、なおかつゲームプレイにもその武器ならではな要素が取り入れられているので、逆にその突飛さが本作独自の魅力を形作っていると感じられた。「武器が石柱だからこそおもしろい!」なんて言えるアクションゲームはそうそうないだろう。
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石柱以外にも、サブウェポンとして何種類かの投擲武器が扱える(画像はダガー)。使うにはリソースが必要で、画面左上の緑色のゲージを消費する。
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こちらは斧。放物線を描いて飛んでいく高威力の……まあ、某吸血鬼狩りが愛用するアレみたいな性能だと思ってほしい。高威力なぶんリソース消費は重め。
今回体験できたのは東京ゲームショウ2024試遊版であったため、まだまだ本作のすべてを味わいきれたわけではない。サブウェポンは2種類しか体験していないし、アクションもほぼ開放できていないため、マップもたくさん探索できる場所が残っている。
ただ、現時点でもとても楽しいゲーム体験であったことは確かだ。先ほど言った独特なメインウェポンから発生した独自の魅力はもちろんのこと、すこし昏めの世界観、弦楽器の音が心地よく、しかしながらどこか不穏に鳴り響くアジアンテイストなBGM、ヌルっと動く気持ちのいいモーションなど、「あ、いいな……」と感じられる面が細かく散りばめられている。
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登場人物のデザインもいい。下の目玉はボスとして登場するのだが、禍々しさがたまらない。
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探索することで体力を上げるアイテムを手に入れることも。マップをうろちょろしてステータスを上げるのが楽しい。
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緑色の光がきれいなセーブポイント。全体的にデザインがしゃれている。
ちょっとした不満点としては、もうすこしマップの取り回しがよければありがたかった。「この部屋は……あとどこの通路にいけばいいんだっけ?」なんてときにわざわざメニューからマップを開かなければいけないのはちょっと手間だ。常時表示されたりするようなオプションがあればいいのだが……そのあたりは今後に期待、といったところだろうか。
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マップ埋めの進行度などがひと目で確認できるのはすごくありがたい。
時間にしては数時間ほどであったが、『トワイライトモンク』は個人的にはかなり印象に残った一作だ。まだ発売時期については未定となっているが、興味のある方はぜひともウィッシュリストにご登録を。きっとひと味違ったゲーム体験が楽しめるはずだ。
折しも、2024年9月26日~29日に開催予定の東京ゲームショウ2024(26日、27日はビジネスデイ)にて同様の試遊版が出展予定。気になる方はぜひグラビティゲームアライズブースへ足を運んでみよう。