【堀田湯】モンストサウナで露天風呂が気に入ったので取材から2時間後に客として入浴。これはおじさんがお風呂に入る記事

byミス・ユースケ

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【堀田湯】モンストサウナで露天風呂が気に入ったので取材から2時間後に客として入浴。これはおじさんがお風呂に入る記事
 ライターけんけんくんが『モンスターストライク』(モンスト)の銭湯/サウナイベントを取材すると聞いた。開催地は東京と大阪。東京会場は足立区の堀田湯さん。

 僕はたぶん人より少しだけ銭湯やスーパー銭湯、温泉が好きな人間で、堀田湯という名前には聞き覚えがあった。たしか老舗ながらイベント開催に積極的なところではなかったか。
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コラボイベントは2024年9月1日(日)まで開催。もうすぐ終わるのが切ない。
 そうだ、子どもの銭湯デビューを応援する“マミー湯”というイベントを7月下旬に開いていて、そのリポート記事を読んだばかりだったのだ。“マミー湯”は森永マミーとのコラボレーション。お風呂がぬるめに設定され、子ども用のシャンプー&ボディシャンプーを完備。お風呂上りには冷えっ冷えの森永マミーをもらえたらしい。いいなそれ。

 今回のイベントは“モンストサウナ”という名の通りサウナ中心の模様。堀田湯さんは薬草の香り漂うサウナが有名なので、たしかに相性はいいだろうけど、僕はサウナがそれほど得意ではない。どちらかというと湯船に浸かるのが好きなタイプである。

 と思ったら、堀田湯さんには立派な露天風呂があるようだった。
『モンスト』の5属性に合わせて日替わりでお湯の色が変わる企画をやっているそうで、何だか気持ちよさそう。ちょうど夏コミの疲れが抜けきっていないタイミングだろうから、僕も取材に同行させてもらうことにした。
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そして取材日がやってきた。楽しみー。
 取材日当日、14時からの開店前に内部の設備を見せてもらうため、少し早めに東武スカイツリーラインの西新井駅に降り立った。

 堀田湯さんまでは徒歩7~10分ほどの距離。この辺りは古い住宅街だが近年は再開発が進んでいる。適度な古さを残したまま住みやすく変貌する街をきょろきょろと見ながらゆっくり歩いた。高層ビルはなく、視線の先には空が広がる。
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いい商店街。
 ライターけんけんくんや『モンスト』側の担当さんと店先で合流。向かいにあるチェ・キバラというバルを見やると、モンストサウナシェイクとモンストサマーかき氷の写真が貼ってあった。取材後に食べようと思ったら18時開店とのことで、今回は断念。

 一般的にコラボフードはちょっと高いものだと思うが、かき氷は300円だった。シンプルなかき氷なのだろうけど、手間賃を考えたら安過ぎである。お祭りの屋台だって500円はする。もっと商売っ気を出してもいいと思う。
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 『モンスト』ののれんをくぐると、すぐ前に受付カウンターがあった。銭湯だから番台か。店長さんと挨拶を交わし、ひとまず施設を見せてもらうべく男湯へ。

 脱衣所の天井は高く開放感があった。見上げた先には紅白だるま。なぜだろう、僕はこういう“町の銭湯”には数回しか行ったことがないのに、漠然とした懐かしさが胸を打つ。子どもの頃にドラマかアニメで見た昭和の情景が心に沁み込んでいるのだろうか。
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 浴室に目を向けると思わず「おー……」と声が出た。壁面には巨大な『モンスト』の絵が描かれているのだ。少し早歩きで浴室に入り、じっくり観賞。銭湯画にしてはポップなタッチで、富士山を背景に『モンスト』のキャラたちが気持ちよさそうにお風呂に浸かっていた。

 銭湯画はペンキで富士山などを描いたもので、銭湯のシンボルとも言える。だが、度重なる銭湯の閉店とともに絵師の担い手も減少していると聞く。
『モンスト』銭湯画はペンキで描かれた伝統の銭湯画とは違うもののようだ。別の魅力がある。
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店長さんから聞いた話によると、壁面の銭湯画まで描き替えるコラボイベントは珍しいそうだ。
 開店前なのでスタッフさんが忙しく動き回っている。今回は堀田湯さんのご厚意により、準備ができた設備なら体験・撮影していいらしい。掃除の邪魔にならないように、ぱしゃぱしゃとシャッターを切った。
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桶やイスもモンストサウナ仕様。かわいい。
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スタッフさんたちの制服はモンストサウナTシャツ。
 露天スペースに出てみると今度は「わー!」と声が出た。
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扉を開けると……。
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すごい!(準備中だからまだお湯が張られてないけど)
 芸術点は100点満点である。だって都内の町の銭湯にこんなに立派な岩風呂があるとは思わないじゃないか。絶景かな絶景かな。心の中の石川五右衛門が顔を出した。

 すぐにでも露天風呂に入りたいが、今日は取材に来たのだった。まずはメインのサウナを体験。サウナ室は清潔に使いたいので汗を流し、タオルで水分をふき取る。濡れたままだと気化熱を奪われて体が温まりにくく、あと僕が座って濡れたところにほかの人が座ったら気持ち悪いだろうし。

 そして、おじさんの生まれたままの姿を掲載するのはファミ通.comにとってリスクが大きいので、持参した水着に着替えた。KADOKAWA Game Linkageはリスク管理のしっかりした会社と評価していただければ幸いである。
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体を洗ってタオルでふく。準備万全。
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 サウナに入ると薬草の香りが鼻孔をくすぐった。いちばん温度が高い上段の奥側に座って目を閉じる。汗の流れを感じる。心臓の鼓動を感じる。もはや禅の世界である。

 サウナは、サウナ自体よりも水風呂が気持ちいいと言われている。サウナで体を温めるのは水風呂に入るまでの助走だ。しっかり体を温めたほうがよくて、目安はだいたい10分くらいだろうか。温度や体調にも影響されるので一概には言えないけど。

 この10分がもどかしい。ピュアな高校生カップルくらいもどかしい。早く手を握ればいいのにと思うが、それはそれで情緒がない。と、水風呂を前にした僕の頭の中ではこういう攻防がくり広げられがちだ。
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 堀田湯さんのサウナはオートロウリュ式。一定の時間になると熱せられたサウナストーンに水が注がれて蒸気が発生、一気に熱くなる。通常営業時は、めちゃくちゃ熱くしてタオルであおぎ、熱波を送るアウフグースイベントもあるようだけど、僕は熱すぎるのが苦手なので遠慮しておく。

 カメラやスマホが熱にやられないか心配しながら撮影していると、ライターけんけんくんも我慢できずに入ってきた。気持ちはわかる。
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無の境地。
 身体は十分に温まった。ここからがご褒美タイムである。かけ湯で汗を流して水風呂へ。で、驚いたのだけど、堀田湯さんは水風呂がめちゃくちゃ深いのだ。水深160cm。僕の身長は165cmなので階段の途中までにしておかないと溺れる。
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汗を流す。
 この水風呂の水温は16度ほど。サウナや湯舟でしっかり温まっておくと体の内側にバリアーが張られる感じがして、冷気が奥まで届かない。この感覚が好きなのだ。1回目は10秒ほどさっと入る。なお、内湯の方には30度弱くらいの水風呂があった。慣れない人にも優しい。

 立ったまま入る水風呂は、一気に体を冷ましてくれるようでおもしろかった。あとはシンプルに、ひとりあたりの面積が小さいので大人数が入れるということなのだろう。ぎちぎちになったらせっかくの気持ちよさが半減してしまう。
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うひょー。
 水風呂から出たら体をふき、露天スペースのイスで外気浴するまでが1セット。リラックスしているうちに、体の内側からじんわり熱が広がっていく。この時間がいい。何も考えたくないけど妙に頭がすっきりするような感覚。
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 水分補給をして、十分に休んだらつぎは露天風呂へ。この日の『モンスト』5属性風呂は秘泉の湯だった。涼やかな見た目に反して温かい。
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 露天風呂で温まったらまた水風呂。最初は冷たさを気にしないほどぽかぽかになるまで時間がかかるが、2回目、3回目と徐々に助走が短くなっていく。水風呂に入る時間も少しずつ長く。

 『モンスト』で銭湯とサウナのよさを知った人にもこの気持ちよさは伝わるだろうか。伝わっていたらいいな。

今度はお客さんとして

 取材を終えて2時間後、僕は堀田湯さんにいた。ゆっくりお風呂に浸かりたいし風呂上りにはビールを飲みたいので、今度はお客さんとしてやってきたのである。この日は平日だが、事前に有給休暇を申請しているから大丈夫。抜かりはない。僕は自由を手に入れた。
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来ちゃった。
 券売機でシャンプーやタオルなどが一式セットになった手ぶらセットの券を購入。髪と体を洗い、まずは広い内風呂のぬる湯に身を沈める。地元の人に愛される銭湯らしく、洗い場も湯船もいいにぎわい。

 なお、ここからの写真は基本的には取材中に撮ったもの。適度にわいわいした雰囲気を想像しながらご覧ください。
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手ぶらセットは1350円。シャンプーやタオルを持参してお風呂に入るだけなら550円。
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ぬる湯の浴槽は広めで、左側にはジェット風呂がある。
 身体をお湯にならしたところで、僕の全力を受け止めてくれる湯船に浸かることにする。

 これ。
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取材時はお湯張り中。どうしても入りたかった。
 熱湯深風呂である。熱いお風呂が好きなのだ。短時間で温まるので水風呂への助走が短い。

 熱湯深風呂の温度は45~46度。足を入れるとじーんと熱さが上ってきて、もはやおもしろい。ゆっくり腰を落とし、中腰で肩まで浸かった。熱い。でも気持ちいい。熱い。これは5分が限界だ。我慢のしすぎはよくない。

 ざばっと上がり露天スペースへ。ここで水風呂に入るのもいいが焦りは禁物である。快楽を全身で受け止める気持ちの準備ができていない。どうにかなってしまうかもしれないから。いったん露天風呂に入って準備を整える。
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通常営業中の写真はないのでイメージ写真をどうぞ。
 3本の木が露天風呂を取り囲むように生えている。空を見上げると視界は葉っぱで覆われ、木漏れ日が僕らに降り注いでいることに気づく。今日はよく空を見ている。

 すぐ横にはどこどこのサウナがよかったと情報交換する若者3人組。僕がよく行くスーパー銭湯が褒められていて、ちょっと誇らしかった。あそこ、赤星の瓶ビール(※)あるからいいよ。
※赤星:サッポロラガービールのこと。瓶のデザインがかっこいい。全酒飲みは小さな焼き鳥屋のカウンターで赤星の瓶ビールを飲むことに幸せを感じるという。
 十分温まったので水風呂の時間だ。取材時より念入りに体を温めてある。さあ、かかってこい。
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心象風景。
 びっくりした。気持ちよすぎてうっかり神々しくなってしまった。熱湯深風呂→露天風呂と長めの入浴が功を奏したのだと思う。冷静と情熱のあいだってあるじゃないですか。これのことです。

 イスでリラックスしている間も気持ちよさは持続。寄せては返す波に身をゆだねるうちに、空間と自分の境があいまいになっていく。サウナや温泉のリポート記事で冗談めかして「これ合法?」と笑っているのを何度も読んだことがある。こういうことなのか。これが“ととのい”ってやつなのか。教えておくれよティーチャー。

 誰も教えてくれないから2セット目に行く。よろしくお願いします。
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もう僕はだめです。
 この日は熱湯深風呂&露天風呂→水風呂→外気浴を3セット。サウナはアウフグースイベントが大盛況だったので遠慮した。

 僕は大きなお風呂が好きなので、読者のみなさんにも銭湯やサウナに行ってほしいと思っている。つぶれたら困る。あとゲームも買ってほしい。クリエイターさんが儲からないと困る。

 公衆浴場は何となく作法に厳しいイメージがあるかもしれないが、
  • 浴槽(水風呂を含む)に入る前に汚れや汗を落とす。
  • サウナに入る前に体の水分をふき取る。
  • ゆっくり入る。
  • 騒がない。
 このあたりを守れば大きな問題はないと思う。マナーとしてはあまりにもふつうだ。

 あと、熱いお風呂やサウナで一気に体温を上げたり、水風呂にどぼんと入ると身体に負担がかかる。いったんふつうの温度のお風呂などで体を慣らして、ゆっくり入ってほしい。循環器系が弱い人はとくに気を付けて。
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風呂上がりにビール。牛乳なんかも売っていたのでお酒を飲めない人や未成年も安心。
 このモンストサウナで銭湯に興味を持った人もいると思う。モンストサウナは2024年9月1日まで。台風で臨時休業になるかもしれないが、感想を書きたかったので記事を作った。これを機にご近所の銭湯に足を運んでもらえたらうれしい。
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お風呂に入りながら『モンスト』の担当さんと「記事はどんな感じにしましょうかね」と打ち合わせ。すごく失礼な構図ですね。

堀田湯 情報

入浴料金
  • 大人:550円
  • 中学生:300円
  • 小学生:200円
  • 幼児:100円
サウナ料金
  • 男性:450円
  • 女性:300円
  • 住所:〒123-0852 東京都足立区関原3丁目20−14
  • 営業時間:平日14:00~24:00、土・日・祝日8:00~24:00
  • 定休日:第2木曜日
  • アクセス:東武スカイツリーライン西新井駅より徒歩7分
  • 公式サイト
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