両バンドはマーチャンダイジング(MD)ユニットでもライブグッズの売上に貢献している。来期は“Ave Mujica”のアニメ展開や“MyGO!!!!!”との合同ライブなどの開催も決定しており、さらなる弾みに期待がかかる状況だ。
ただし、モバイルゲームは苦戦。市況の影響を受けた赤字縮小のため、体制変更に注力したデジタルコンテンツユニットが大きく響き、大幅な減収減益となった。スマホ向けに展開した『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル2 MIRACLE LIVE!』(スクフェス2)が2024年3月31日にサービス終了するなど、主力タイトルの撤退や運営移管が目立った。
今後モバイルゲームは収益性の改善を図りながら、ユニットのリソースをTCG(トレーディングカードゲーム)ユニットなどに移行するとのこと。なお、コンソールゲームも開発費先行のため赤字の状況が継続しているが、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト 舞台奏像劇 遙かなるエルドラド』が8月8日に発売、2024年内に『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』の発売が控えているなど、今後の開発費の回収に期待といったところだろう。
ブシロードは今後、2025年6月期の中期経営計画を改めて策定し、公表予定。TCG事業の強化とグローバル拡大という方針はそのままに、IPディベロッパーとして事業を展開していく。連結業績予想としては、売上高490億円(前年同期比5.9%増)、純利益10億円(同24.2%増)と増収増益を見込む。