長澤まさみを超高解像度と3D静止画で！　次世代の写真体験が楽しめるデジタルビジュアル誌がPS3向けに配信

●創刊号に長澤まさみ――デジタル配信は今夏予定

　2011年6月30日、映像制作・プロデュース事業を手掛けるルーセント・ピクチャーズエンタテインメントは、都内にある品川プリンスシネマで、パルコと共同で創刊する月刊ビジュアルマガジン“PLUP SERIES”創刊の発表会を開催した。同マガジンはデジタル版も予定されており、そちらはプレイステーション3専用コンテンツとして配信される。

　“PLUP SERIES”は、いまもっとも輝いている女性たちの魅力に迫るハイクオリティ・ビジュアルマガジン。女優・アーティストの新たな魅力に迫る『IQUEEN（アイクイーン）』、次代を担う新鋭女優から永遠の少女性を切り撮る『aBUTTON（エーボタン）』の2シリーズが展開される予定となっている。

　シリーズ第1弾となる『IQUEEN』創刊号には、長澤まさみが掲載。本創刊号では、A4判型の通常版と見開きB1サイズの特装版がパルコ エンタテインメント事業部から同時リリースされる。“PLUP SERIES”の特筆すべき点は、PlayStation Store（※2011年6月30日現在、日本国内向けサービスが停止しているが、再開に向けて準備が進められている）でもデジタル版が配信され、PlayViewで閲覧することができるというところ。発表会では、デジタル版についての取り組みや説明に多くの時間が割かれた。

■IQUEEN

　長澤まさみ（創刊号）をはじめとする、旬の女優・アーティストをキャストに起用。編集長は、映画やカルチャー誌の編集長、女優・モデルの写真集などのエディトリアル・ディレクターを歴任した今村亮氏が担当。前『SWITCH』編集長の内田正樹氏が編集で参加。こんな時代だからこそ“あらゆる意味でハイクオリティ”なビジュアル誌を目指す。（リリースより）

【紙媒体（特装版）】
発売日：2011年8月9日
版形：見開きB1サイズ（B3特装ケース入り）
ページ数：20ページ前後
予価：3675円[税込]

【紙媒体（通常版）】
発売日：2011年8月9日
版形：A4タテサイズ（スリーブケース入り）
ページ数：96ページ前後
予価：2011円[税込]

【デジタル媒体】
発売日：2011年夏
対応機種：プレイステーション3
画像解像度：超高解像度（4K）デジタルデータ＆一部立体視（3D）対応デジタルデータ
予価：2100円[税込]

創刊第1弾『IQUEEN』Vol.1　長澤まさみ 特装版 書影

中面1	中面2

Photo：TAKAKI_KUMADA
（C）LPEI

■aBUTTON

橋本愛、高田里穂、岡野真也（すべて創刊号）をはじめとする、時代を担う新鋭の女優をキャストに起用。編集長は映画雑誌『QRANK』元編集長の笠原憲氏が担当。深遠かつ躍動感あふれる“少女”の魅力を、余すところなく表現するビジュアルを目指す。（リリースより）

【紙媒体】
発売日：2011年8月下旬〜9月上旬
版形：A4変形タテ 見開き16：9サイズ
ページ数：96〜112ページ前後
価格帯（予定）：2000〜2500円

【デジタル媒体】
発売日：2011年夏
対応機種：プレイステーション3
画像解像度：超高解像度（4K）デジタルデータ
価格帯（予定）：2000〜2500円

橋本愛	高田里穂	岡野真也

▲PlayViewのデモを行ったソニー・コンピュータエンタテインメント SVP ソフトウェアソリューション開発部 部長の豊禎治氏。

　デジタル版の画質のクオリティは、フルハイビジョンの4倍（4096ピクセル×2160ピクセル）以上の画素数を持つ超高解像度“4K”となり、一部は3D立体視にも対応。発表会では、ソニー・コンピュータエンタテインメントのSVP ソフトウェアソリューション開発部 部長の豊禎治氏が登壇。実際にプレイステーション3でPlayViewを操作しながらデモンストレーションを行った。ちなみに、PlayViewとは、高画質の画像を高速に処理するソニー・コンピュータエンタテインメントの独自技術で、PlayViewに対応したコンテンツに組み込まれた動画、音楽などもシームレスに再生、表示することも可能。豊氏は「超高解像度の4Kの情報量を持つ写真をズームしていくと、さまざまな発見があり、新しい写真の楽しみかたを提案できます」と述べ、実際に1枚の写真を使って豆粒のように映っていた人物にズームしても画像が荒くなることなく、精細な画質のまま人物写真を映し出す様子を披露すると、会場からは驚きの声があがった。これは2D静止画だけでなく、3D静止画も可能とのことで「3D立体視対応の画像をズームするというのは演算がたいへんなのですが、プレイステーション3の能力なら可能です」と同ハードの高い性能で実現したコンテンツであることをアピールした。

▲最初はどこに人物が写っているかもわからないほどだったが、徐々にズームしていくと、人物が横たわっていることが判明。さらにズームしていくと、その表情もはっきりわかるほどに。しかも、スクリーンで観ても画像の粗は確認できないほど。

ルーセント・ピクチャーズエンタテインメント代表取締役社長 鎌形英一氏

　続いて、ルーセント・ピクチャーズエンタテインメント代表取締役社長 鎌形英一氏が登壇し、本企画をプロデュースするにいたった動機・経緯について語った。鎌形氏はソニー在籍時、アニメーションのプロデュース事業を担当しており、国内外で高い評価を得た『鉄コン筋クリート』などをプロデュースした経歴を持つ。だが、それら日本のトップクリエイターが作ったアニメでもビジネス的な成功を掴めなかったという。その苦い体験から、世界の目を日本のコンテンツに向けさせるには何か付加価値をつける必要があると考え、3D立体視の可能性に注目。そこで4年前にソニー退社し、ルーセント・ピクチャーズエンタテインメントを立ち上げ、3D立体視の研究などを進め、本日の発表に至ったという。

　発表会の後半には、『IQUEEN』創刊号で艶妖な一面も見せている長澤まさみが登壇し、3D写真の感想や撮影時のエピソードなどを語った。「見たことがないものを買ってくれた人に提供できるように新しい気持ちでチャレンジしました。期待以上のものを見せられるんじゃないかなと思います」（長澤まさみ）。

▲発表会では、420インチのスクリーンに『IQUEEN』で掲載される数カットが静止画立体視で公開された。それを会場後方から見ていたという長澤まさみは「やっぱりすごいなと単純に驚きました。見てて楽しいですよね。ふつうの写真とは違い、触れるんじゃないかと思うほど」とコメント。また、「撮影自体はカット数が多くて、ストイックに撮っていきました。3Dの写真撮影は私は初めてで、スタッフにも初めての方が多く、みんな手探りで進めていきました。（熱帯魚が手前に映っている写真など）タイミングが合わないとちゃんと3Dに見えないので、苦戦することもありました」と、通常の撮影と3D写真撮影の違いを語った。

　紙媒体とデジタルマガジンで創刊される“PLUP SERIES”。とくにデジタル版は世界初となる超高解像度“4K”、さらに一部3D立体視対応という新たなチャレンジが試みられている。ハイクオリティなビジュアル誌をリビングの大画面で拡大縮小を使って自由に、2Dとは異なる3D立体視の新しい写真体験を、一度お試しあれ。