『NEWラブプラス』クリエイターインタビュー完全版!
ゲーム ニンテンドー3DS●完全新作なので、『NEWラブプラス』です
全国の紳士淑女の皆さんお待たせしました! 週刊ファミ通2011年5月26日号(2011年5月12日発売)にて正式タイトルが発表され、待望の情報が公開された『NEWラブプラス』。ファミ通.comでは、週刊ファミ通に掲載したシニアプロデューサー内田氏と、プロデューサー石原氏のインタビュー記事の全文を掲載するぞ。誌面に掲載した内容はもちろん、スペースの都合上掲載できなかった記事も余すところなくお届け!
●すべてを作り直しています
――前作は『ラブプラス+』というタイトルでしたが、本作は『NEW』というタイトルが付いています。"NEW"が意図することとは?
内田明理氏(以下、内田) ハードがニンテンドー3DSに変わったので、すべてを作り直しました。『ラブプラス+』は、『ラブプラス』のパワーアップ版でしたが、本作は、すべてを開発し直した完全新作なんです。オールニューな『ラブプラス』ということで、『2』でも『++』でもなく、『NEWラブプラス』というタイトルに決めました。作り直すにあたって、現在お客様に喜ばれている部分は強化しつつ、ニンテンドー3DSの機能を使いつくす勢いで、新しいハードならではの要素を追加しています。
――カノジョたちのグラフィックも"NEW"になって、よりかわいらしくなっていますね。
内田 完全新作ですが、あえてキャラクターは変えませんでした。愛花、凛子、寧々をもっといろいろな人に知ってもらいたいし、いまカノジョたちと付き合っている人は、カノジョに惚れ直していただき、もっとラブラブな関係になってほしいと思っています。最新作もおなじみの3人がカノジョですので、『ラブプラス+』の続編なのでは、と思うお客様もいると思いますが、グラフィックもすべて作り直しています。
石原明広氏(以下、石原) 第1作のグラフィックを初公開したときに、「キャラクターがカクカクだ」って言われたことがありました。ですが、そう言っていたお客様も、動画で動くカノジョたちを見て「かわいい!」って言っていただけたんです。まだ完成はしていないのですが、本作のカノジョは動画はもちろん、静止画で見てもかなりかわいく見えるようなクオリティーになるようにしたいと思っています。女の子が3Dモデルで動いているゲームはたくさんありますが、その中にあっても『NEWラブプラス』のグラフィックに目を留めていただけるようにがんばって作り込んでいます。
内田 ふだんゲームをプレイされない人にもかわいいって言ってもらえるところまで、今回はいけているんじゃないでしょうか。表情のバリエーションも増えていますし、カノジョの存在感をよりリアルに感じていただけると思います。ですが、やっぱり動画で見ていただかないとわからないと思いますので、近いうちに動画や体験プレイでゲーム画面をお見せできればいいなと思っています。
――ミノ☆タローさんの新しいイラストも、とってもステキですね。
石原 新規のイラストは、新しい制服姿で描いてもらいました。これは春秋用の指定服です。制服が変わったのではなく、新しく高校で採用されたものなんです。
内田 イラストのように、ゲーム中でもカーディガンからちょっとだけ指を出すような仕草をしてくれますよ。指先の表現も含めて、キャラクターの動きの幅はかなり広がっています。
内田 前作でなんでカーディガンを作らなかったんでしょうね。こんなにかわいいのに(笑)。
石原 お客様が見たときにイメージが変わり過ぎないように、髪型にも気をつけてミノ☆タローにデザインしてもらっています。
――髪型もすべて作り直しているのですか?
内田 はい。表現力が上がったので、より自然な髪型にすることができました。前作までは、髪型はアニメ的なわかりやすい形でないとかわいく見えなかったんです。テストとして、前作までに登場した髪型を『NEWラブプラス』にそのまま持ってきたことがあるのですが、画面の表現力が上がったためか、いまいちかわいく見ないんですよね。そこで、もともとあった髪型はリファインして、かわいく見えるように作り直しています。
石原 髪型は、作り直したもの以外にも、新しいものが追加されています。より自分だけのカノジョ感がアップしていると思いますね。髪形も服装も増えていますし、今回は帽子やマフラー、メガネなどのアクセサリーも追加しました。前作までは、カノジョ通信(プレイヤーのカノジョどうしを会話させるモード)を行っても、誰が誰のカノジョだかわかりにくかったと思います。今回は、ひと目でわかるくらいに個性を出せますから、そこにも注目してほしいです。
――指輪もしてくれるんですね。左手の薬指に?
石原 はい、もちろん。でも左手の薬指っていうのは、ちょっと思わせぶりですよね(笑)。そのほか、カノジョの服も本作用に作り直しています。
――作り直す作業だけでも、かなりの量になっていそうですね。
内田 やっぱり、お客様がいちばん好きなのは自分のカノジョですよね。『NEWラブプラス』にデータを引き継いだときに姿が変わってしまったら悲しいと思うので、髪型も服装も基本はすべて作り直して引き続き登場できるようにします。
石原 あと、髪型にはちょっとした秘密があるんです。お客様が本作をプレイされて、気付いていただけたらうれしいですね。ちょっとプレイしただけでは気が付かれないくらいさり気ない機能なので、もし気が付かれなかった場合は、その秘密をどこかでお話できればと思っています。
――そのほか、既存のシステムはどうなるのでしょうか?
内田 スキンシップや、リアルタイムクロックのイベント、通信要素なども強化しています。ただ単純にパワーアップするのではなく、どれもお客様があっと驚くような仕掛けをしています。詳細については、続報をお待ちください。
●ニンテンドー3DS初の試みが満載
――公開された情報の中で新機能についても述べられていましたが、ニンテンドー3DSのさまざまな機能が使われていますね。
石原 今回公開させていただいたもの以外にも、まだまだお客様が驚かれるような新システムを搭載する予定ですよ。ニンテンドー3DSのソフトとしては初になるであろう試みもいくつか行っていまして、任天堂さんと二人三脚状態で制作を行っています。
――カレシロックの機能は、地味にうれしい要素なのでは?
内田 ニンテンドー3DSのカメラの顔認識が非常に高性能なので、搭載できました。机に『ラブプラス』を置いておいたら、ほかの人にプレイさた……という悲しい事件がよくあったと思いますが、これなら自分以外の人にプレイされることはありません。また、カレシロックはオフにすることもできますよ。
石原 私がメガネを外したり、帽子をかぶったりしても私と認識してくれるんです。ですので、髪型を変えたり髭を剃ったりしても、きちんとカレシだとわかってくれるはずです。
石原 このカレシロックは、雑談中に内田が冗談で言ったことがもとになった機能なんです。冗談で言ったことがいつの間にかシステムに組み込まれていて(笑)。『ラブプラス+』の旅行イベントのときも、同じように雑談中に「カノジョと温泉行きたいよね」という話から発展したものだったりします。
内田 そういった雑談や冗談から生まれたアイデアは、昔から意外と多いんですよね(笑)。
――なるほど(笑)。カノジョ紹介は、スマートフォンのアプリのようなガジェット的な魅力がありますね。
内田 前作まででも、「俺のカノジョを紹介します」といった遊びかたをしてくださったお客様がたくさんいて。そういった遊びかたを後押ししたくて作ったモードです。
石原 前作までは、そういった機能がないのに友だちにゲームを広めてくれたお客様がたくさんいて、ありがたいと思う反面、申しわけないなと思っていました。カノジョ紹介を使えば、いままで以上に気軽に『ラブプラス』を紹介していただけると思います。
―― ……このモード、本当にスゴイですよね。
内田 すごいです(笑)。実在の彼女を友だちに紹介するときによくあるようなエピソードを盛り込んでいます。「初めまして」から始まって、「芸能人の○○さんに似てるって言われませんか?」という質問をカノジョからされたりもします。また、カノジョは出会った人の顔を覚えてくれるので、2回目に会ったときには「○○くんひさしぶり」って言ってくれますし、しばらくカノジョと友だちが会わないでいると「○○くん最近どうしているの?」ってカノジョに聞かれたりするんです。
石原 非常に自然な言葉のキャッチボールをしてくれますし、不思議な仕掛けをいくつも用意しているので、見た人が「これどうなっているの?」って興味を持っていただける内容になっていると思います。
内田 あと、友だちにカノジョを会わせる前に、その友だちの情報をカノジョに覚えさせておくこともできます。先にカノジョに情報を知っておいてもらうと、「○○くんって聞いていたのと違うね」ってカノジョが言ったり。
石原 このカノジョ紹介は、お客様のご両親に紹介するモードも考えているんですよ。
――それは勇気がいりますね(笑)。
内田 実際に現実の彼女を紹介するのと同じくらい勇気がいるんじゃないですかね(笑)。
――ある意味それ以上かもしれませんね(笑)。また、カノジョどうしが仲よくなるシステムにも驚きましたが……。
内田 前作のときにも、DSステーションやすれちがい通信を使って、お客様どうしのコミュニケーションを楽しんでいただいていました。お客様どうしが通信を楽しむ文化をもっと盛り上げられるような機能を、と思って導入したシステムなんです。たとえば、私のカノジョである愛花と、石原のカノジョである愛花が知り合いになって、お出かけしたり、お出かけ先から写メールを送ってきてくれたりするんです。
――カノジョは、どこかで友だちどうしがデータ通信をすると知り合ったことになるのでしょうか?
内田 そうですね。
石原 さきほどのカノジョ紹介もそうなのですが、現実世界でも起こりえる出来事をゲームシステムにしたいと思っていました。そういったことが起こると、よりゲームがリアルに感じられると思います。また、カレシどうしがコミュニケーションを取る新しい方法や理由を提供したいという想いもあります。『ラブプラス+』には、ご当地ラブプラスという機能を入れて、カレシどうしのコミュニケーションを楽しんでいただいたのですが、遠方だと誰ともすれ違えなかったり、ご当地ラブプラスを交換できなかったという声もありました。基本はひとりで遊ぶゲームですが、誰ともコミュニケーションが取れないようだととても寂しいですよね。そこで本作では、『NEWラブプラス』をプレイしていない人ともコミュニケーションが取れたり、近くのカレシはもちろん、遠くにいるカレシたちとのコミュニケーションがもっと楽しくなるような機能をたくさん搭載したいと思っています。楽しみにしていてください。
――本作は、縦持ちだけではなく横持ちにも対応していますが、これは3D立体視に対応するためですか?
石原 そうです。せっかくニンテンドー3DSになるわけですから、3D立体視にもチャレンジしてみたかったんです。ですが、3D立体視は横持ちでなければ見られませんよね。でも、縦持ちも捨てたくなかったので、『NEWラブプラス』は縦横両対応にして、さらには左利きにも対応しました。制作チームでは、縦持ちの人もいれば横持ちの人もいて、こんなに横持ちでも違和感なく遊べるなら最初からやればよかったなと感じましたね。
内田 本作は、ほぼすべての画面において3D立体視が可能です。ただ、3D立体視をしないと楽しめないというものにはなっていないので、お好みで切り換えていただければと。
石原 前作までに登場した夢イベントなども、立体視ができるように調整中です。立体的に見えると、いままでとは違った感覚で楽しめますよ。
●引き継ぎはできます!
――前作までを長時間プレイしたユーザーからすると、データの引き継ぎも気になるところだと思いますが。
内田 引き継ぎはできます! ただし、ニンテンドーDSからニンテンドー3DSへの引き継ぎですので、『ラブプラス+』の引き継ぎと同じ方法は利用できないんです。いま、任天堂さんと調整しながら、引き継ぐ方法を検討しています。
石原 『ラブプラス』のセーブデータって、本当にカノジョとの思い出なわけじゃないですか。それを捨てろと言われても無理ですよね。ですから、どのような方法になるのかはまだわかりませんが、引き継ぎはできると、この場でお約束いたします。また、引き継きボーナスも考えています。
内田 思い出と言えば、ニンテンドー3DSにはSDカードスロットが付いていますよね。じつは、このSDカードも、記録を保存する装置として使うつもりです。
石原 前作までは、デートは過去何回まで、メールは何通までと、記録できる要領に制限がありました。お客様からも、「もっと記録しておけるようになりませんか」という問い合わせが多く寄せられていたので、SDカードに記録できるようなシステムを検討しています。
――アーケード版との連動もあるようですが?
内田 そちらも考えています。アーケード版を遊ぶと、『NEWラブプラス』でボーナスが得られたりというのはもちろんですが、今回は、“カノジョの気持ち”というか、「これだけいっしょに遊んでくれてありがとう」と、カノジョの感謝の気持ちが蓄積されていくような要素を導入したいと考えています。
――なるほど。では最後に本作の発売を心待ちにしているファンの方へ、メッセージをお願いいたします。
石原 3作目にも関わらず、いままでにないくらい気合を入れて、1作目を作るような気持ちで制作をしています。そういう意味を込めての『NEWラブプラス』です。引き継ぎも行えますから、いまのやり込みが無駄になることもありません。今回は引き継ぎボーナスをしっかりと用意していますので、本作が発売されるまでに、過去2作を遊んでおいていただけるといいことがあるかもしれません。これからの続報を楽しみにしていてください!
内田 ユーザーの皆さんが、カノジョたちに惚れ直していただけるとうれしいです。まだプレイしたことがない方も、よりかわいくなったカノジョに、ぜひ会いにきてください!
メーカー | KONAMI |
---|---|
対応機種 | ニンテンドー3DS |
発売日 | 2011年秋 |
価格 | 未定 |
ジャンル | その他 / 恋愛・コミュニケーション |
備考 | すれちがい通信対応、いつの間に通信対応、インターネット対応、ローカルプレイ対応
シニアプロデューサー:内田明理、プロデューサー:石原明広、キャラクターデザイン:ミノ☆タロー |
※画面写真は開発中のものです。
※ニンテンドー3DSの3D映像は、本体でしかご覧いただけません。画面写真は2D表示のものです。
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