HOME> ニュース> 『侍道4』プレイインプレッション【その1】

●『侍道4』のプレイインプレッション第1回

　侍の生き様を体験できるアクションアドベンチャー、侍道シリーズの最新作『侍道4』。自由度が高い作品で、どの勢力に荷担するか、誰を斬って誰を生かすかなどがプレイヤーに委ねられている。これらの選択により、プレイするたびにストーリーが変化することが魅力だ。『侍道4』、全5回のインプレッションの第1回目は、シリーズ作すべてをプレイしてきたライターのビオラ牧嶋が、感想や魅力をいち早くお届けする。

●阿弥浜の未来はプレイヤーの行動次第！

　時代は西洋文化を取り入れつつある開国後の幕末。主人公が港町である阿弥浜に上陸するところから開始する。阿弥浜には、幕府、攘夷、外国の3つの勢力があり、プレイヤーがどの勢力に荷担するかによってストーリーや結末が変化。もちろん途中で勢力を裏切ることも可能なので、プレイヤーは幕末を好きなように生きていけばいい。基本的に何度もプレイをくり返してさまざまなイベントや結末を楽しむタイプなので、「今回はマジメに生きるぞ！」とか、「つぎは極悪侍で行くぜ！」など、毎回違った方針を立てて、侍を演じていく楽しさがある。

●洗練された遊びやすいシステム

　前述した通り、本作はマルチエンディングが採用されている。そのため、好き勝手にプレイしているだけではすべてのエンディングを見られない。各イベントでどのような行動を取ると分岐するのかや、どのイベントから分岐するのかを探しつつ進める必要があるのだ。とは言うものの、イベントのフローをゲーム中で確認可能で、一度でも見たことがあるイベントは発生場所や時間までをも確認できるので心配無用。同時期に発生するインベントや分岐するポイントが一目瞭然なので、まだ見ていないイベントや結末を目指すのも容易だ。また、ゲーム中の時間が特定の行動を取ったときにのみ進行するシステムとなっており、うっかりイベントの時間を過ぎてしまうこともないため、快適にプレイできるはずだ。さらに、強化した武器や流派をつぎのプレイに持ち越せるので、いわゆる“強くてニューゲーム”の状態で開始できる。武器や流派を強化してしまえば、それ以降は比較的短時間で結末を迎えられるのだ。これにより、モチベーションが下がることなく続けられるぞ。

●手応えと爽快感がある戦闘

　筆者はアクションゲームが得意なほうではあるが、何の気なしに進めていたら戦闘時にバッサリと斬り殺され、真剣どうしの戦いのきびしさを痛感させられた。このように本作の序盤における戦闘は比較的シビアで、慣れるまでは簡単にやられてしまう。しかし、武器を強化したり、流派の段位を上げて技を増やすことで、この問題は解決された。また、戦闘に慣れてくると、相手の攻撃を紙一重で回避してからの反撃や押し引きの攻防など、より高度な戦闘を楽しめるようになる。攻撃には押し属性と引き属性があり、防御にも押し属性の防御と引き属性の防御がある。同属性の攻撃と防御がカチ合うと攻撃側が勝利し、異なる属性の攻撃と防御がぶつかると防御側が勝利するという仕組みだ。この押し引きを理解して活用できるようになれば、戦闘で負けることは少なくなるはずだ。そして、戦闘を語るうえで欠かせないのが“また、つまらぬものを斬ってしまった”システム、略してつま斬りだ。つま斬りゲージを溜めてから発動すると、攻撃後の隙がほとんどなくなり、通常ではつながらない攻撃を連続攻撃にできる。さらに、攻撃範囲が飛躍的に上がるため、バッサバッサと敵を斬り倒していけるのだ。多数の敵と戦うときや、強敵と戦う際に活用するのがオススメ。戦闘自体は多少シビアではあるが、ただ難しいだけではなく、手応えと爽快感を合わせ持つ良質なアクションであることは間違いない。

●ストーリーとは無関係な遊び要素が最大の魅力!?

　マルチエンドのストーリーや戦闘も十分に楽しめるのだが、本作最大の魅力はほかにもある。そのひとつが、本作に登場する女性キャラクターのほぼ全員口説いて夜這いできる、夜這いシステムだ。ゲームに登場するキャラクターと一夜を過ごしてみたいと思ったことがある男性は少なくはないはず。通常ではモヤモヤしたままその気持ちを押し殺していくのだが、このゲームではそれを実現できるのだ!!　夜這いをするとゲーム中の時間が経過するので、ゲームを進めて行くうえでのメリットはほとんどなく、むしろデメリットしかないようにも思える。しかし、そんなことはどうでもいい！　やれるかどうかが重要なのだ!!　しかも、夜這いはしっかりとミニゲームになっており、夜の約束を交わした相手の家に忍び込むと、家人に見つからないように相手を捜し出すステルスミッションが開始となる。そして、相手を発見した後は、おたわむれの時間となる。ここでも相手にお触りをしてその気にさせるミニゲームがあり、見事その気にさせれば布団に飛び込むことになるのだ。夜這いシステムで驚いたのは、ステルスミッション中に相手を捜す探知機の役割にもなる、おたわむれ時の主人公の体力を表すゲージが亀の形をしていること。じつにバカバカしいゲージではあるが、これがじわじわと笑いを誘い、主人公のおバカな仕草と相まって、ノリノリで夜這いを楽しめるのだ。そして、もうひとつのおバカな魅力としては、悪さをして役人に捕まったときに行われる拷問が挙げられる。拷問は、水車に貼り付けにされて回される人間水車など数種類があり、それぞれ別の美女がいたぶってくれるのだ。もちろんこれらもミニゲームになっていて、拷問を耐え抜かないと死亡してゲームオーバーになってしまう。しかし、どの拷問もインパクト抜群で笑えるので、必ず1回は見ておくことをオススメする。夜這いと拷問以外にも、道場を持って門下生を集めて評判を上げたり、川や海で釣りを楽しめるなど、ストーリーと関係がない部分がいい感じにおバカに仕上がっている。この、どうでもいい部分へのこだわりこそが、本作最大の魅力なのだ!!

■筆者紹介　ビオラ牧嶋

週刊ファミ通で『侍道4』の攻略記事を担当しているフリーライター。FPSなどのアクションゲームが得意。放っておくと泥棒上等の悪党プレイをやってしまうので、ほどほどにしようと心がけつつ攻略記事を作成している。

侍道4

メーカー	スパイク
対応機種	プレイステーション3
発売日	2011年3月3日発売予定
価格	7770円［税込］
ジャンル	アクション / 侍
備考	PlayStation Network対応 開発：アクワイア、プロデューサー：寺澤善徳・渡辺一弘、ディレクター：金山圭輔

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