新主人公ジェイコブが被るシルクハットの意味と、本作最大のミステリー(?)

“アサシン(暗殺者)”となって歴史を体験する暗殺アクション、『アサシン クリード』シリーズ。19世紀のロンドンが舞台となる、最新作『アサシン クリード シンジケート』では、主人公もジェントルマンな出で立ちが印象的。今回は、そんな英国紳士のシンボルである帽子のお話。

公開日時:2015-11-16 16:00:00

帽子はステータスを示すもの

ACShinbun25_01

 普段、我々も帽子を被って外出することがあります。帽子は、日差しや寒さなどから身を守るものとしても重宝するものですが、おしゃれにも一役買うアイテムでもありますよね。
 
 『アサシンクリード シンジケート』の主人公のひとり、ジェイコブ・フライの装備の中には、英国ならではの帽子“トップハット”を被れるものが存在します。

ACShinbun25_02

 トップハットと言えば、まさに“紳士”というイメージですが、ジェイコブの性格は、やや向こうみずで反抗的。さらには、支配層から搾取される労働者たちを解放すべく、支配者層へ立ち向かう、ギャング“ルークス”のリーダーでもありました。

 一見すると、ジェントルな紳士とはかけ離れているかのようですが……それでも、このトップハットを被ってロンドンの街を闊歩する姿は、まさに紳士そのものに見える。これこそ、帽子の持つシンボリックな一面です。

 19世紀のロンドンでは、市民は帽子を被ることで、自分は何者で、どこの社会的な階級に所属しているのか、というステータスを示すアイコンでもあったのです。

 ステルスゲーム『アサシン クリード』シリーズには、他にはない独特なステルスシステムとして“ソーシャル・ステルス”という遊びがあります。これは人ごみに紛れることで、その場に同化して身を隠す、というもの。アサシンとして生きるジェイコブは、トップハットを被ることでロンドンを歩く紳士たちと同化するのでしょう。

ACShinbun25_03

▲ロンドン郊外のクロイドンで暮らしていたときのジェイコブは、トップハットではなくハンチングを被っている。狩猟用に作られたハンチング帽は、安価に作れたことから庶民にも愛された。

リアルでも被れば紳士になれる!?

 帽子の魅力。それは被る帽子の種類によって、自分自身の見え方を多種多様に変化できる点にあるのかもしれません。

 ちなみに、ゲームやアニメなどのアパレルを扱う、イギリスのブランド“Merchoid”から、ジェイコブ・フライのトップハットを再現した、公式ライセンスのアイテムが2015年10月25日より販売されています。海外の通販となりますが、ジェイコブとおそろいのハットが手に入るのはここだけ。裏地にはアサシンマークがあしらわれた、こだわりの逸品です。

※Merchoidでの販売サイトはこちらからどうぞ(英文)


 おっと、買ってもかぶって外出できない……そんな風に思ったあなた。驚くことなかれ、このトップハット、じつはカジュアルな服装にもマッチし、ファッションの普段使いに取り入れることは、十分可能。

 男性が被ると特に見映えがいい紳士の帽子は、時代を超えて愛されるアイテムなのです。



 最後に、プレイ中の方ならきっと、一度は感じたことがあるであろう、この帽子にまつわる本作最大の謎(?)のお話を。

 ジェイコブがステルスモードに移行する際、トップハットを脱いでフードを被った後、かぶっていたはずの帽子が、手品のごとく一瞬で消えてしまう! これはいったい……!?

 もしかするとジェイコブは、手品が好きなのでしょうか。はたまた、アサシンだけが知る帽子格納術があるのかもしれない……(当時のトップハットの中には、小さくたためるものもあったそうです)。


それではまた次回、" Join The Family ! "

ACShinbun25_05 ACShinbun25_05a

この記事の個別URL

『アサシン クリード シンジケート』特設サイト “Inside Syndicate 1868”

© 2015 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Assassin's Creed, Ubisoft, and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the US and/or other countries.

※本ソフトはCEROにより“18歳以上のみ対象”の指定を受けておりますが、掲載にあたっては、週刊ファミ通の掲載基準に従い考慮しております。