誘惑:ある僧の物語(Xbox Series X)のレビュー・評価・感想情報
テイストはいわゆるホラー系脱出ゲーム。対処法を間違えると即死する不条理さはあるものの、この手のゲームではそれも味。文句を口にしつつも、謎を解いた際に味わえる高揚感のためにトライアル&エラーをくり返してしまいますね。思いもよらないシチュエーションの連続でおもしろかったです。ただ、歩く速度が遅めなので、場面によってはセーブポイントの遠さがキツく感じてしまうかな。
週刊ファミ通1758号より
ホラーとパズル要素のあるアドベンチャーで、若い僧となって不気味なステージを進んでいくという独特の作風が興味をそそる。祈るアクションがギミックのトリガーになっているのも、世界観に合っていていいね。ヒントが表示されるモードがあるのは親切な一方で、一部、解法がわかりにくいところも。謎解きは、ほどよく悩まされるいい塩梅だけども、それが味わえる場面はちょっと少ないかな。
週刊ファミ通1758号より
暗く不気味な異世界は、サウンドも相まってジワリとした恐ろしさがありますね。合間に挟まれる中国風の風景もいいアクセント。ただ、調べられる場所を示す“?”アイコンが小さくて見逃しがち。仕掛けを解くパズルが主体ですが、“祈り”で敵に対抗したり、QTEでかわすなどのスリルも。女性の魂を救う物語はベタかもしれないけれど、短編ホラーマンガを読み切ったようなスッキリ感も覚えました。
週刊ファミ通1758号より
いい意味で狂気をはらんだ世界が魅力で、結末が気になる物語進行も秀逸。とはいえアクションとしての手触り感はいま一歩。操作はややもっさり気味で、マップ構成がわかりにくかったり、インタラクトできるものが見づらかったり、セーブポイントが微妙な配置だったりと、致命的ではないが細かなストレスが積み重なる。物語よし&雰囲気よしなので、もう少しだけ遊びやすければ、なおよかった。
週刊ファミ通1758号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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