被虐のノエル(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
アドベンチャーパートとゲームパートを行き来しながら物語を進めるオーソドックスなシステムながら、謎解きパズルや敵とのバトルに挑むゲームパートに、バディとの軽妙な会話、カットイン演出などを挿入するタイミングが見事で、プレイヤーを作品世界に没入させてくれる。ゲームパートの難度自体は高くなく、あくまで物語を彩る必要不可欠なピースとして、連載作品を体感している感じで遊べる。
週刊ファミ通1733号より
ダークでエグい場面もある物語だけど、少年マンガ的な熱い展開もあり、引き込まれる。少女のノエルと悪魔のカロンの関係性も魅力を感じるポイントで、ふたりのコミカルなやり取りがメリハリをもたらしています。進行の合間に挟まれる、ちょっとしたバトルやパズルもほどよいスパイスに。文章の表示スピードの設定やバックログなど、アドベンチャーゲームとして欲しい機能がないのは惜しい。
週刊ファミ通1733号より
ビジュアルをはじめ、キャラクターを魅力的に描いた構成。主人公だけでなく、各登場人物の視点で語られるパートもあって、浮かび上がる過去や人柄に興味が湧きます。ダークなトーンの中に、コミカルな掛け合いが挟まるテイストもチャーミング。レトロなRPGの体裁を取ったノベルゲームに組み合わされたミニゲームが、基本的には読むだけのスタイルに、スリルやキャラとの一体感をプラスしています。
週刊ファミ通1733号より
登場人物の佇まいや行動の動機づけがややフワフワとしていながらも、各エピソードの終盤でしっかり盛り上がるのは、プレイヤーの直接的な操作に連動させた場面演出の巧みさがあってこそ。パズルアクション要素のちょっとしたリプレイ性も含めて、一本道の物語を追う気持ちよさが徹底的に追求された作りです。追加シナリオなど従来のファン向けの要素も充実していますが、入門用にも最適です。
週刊ファミ通1733号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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