ギャルゲーの主人公といえば、解脱したかのようなローテンションというのが最近の定番と感じていましたが、冒頭から「彼女が欲しい！」と叫ぶ主人公は、懐かしの青春ドラマのようなハイテンションで、なんだか新鮮（笑）。“友だちから恋人へ”というテーマ通り、バカバカしい日常のやり取りから徐々に雰囲気が変わるヒロインたちも、適度なキャラ立ちがちょうどいい感じ。浴衣イベントはグッときます。

週刊ファミ通1372号より

意中の女の子を追いかけて会話をくり返し、仲よくなっていく流れは、作業的な感も若干あるものの、反応がよさそうな話題や受け答えを選び、少しずつ距離を縮めていく感覚が味わえるのはいいね。友だちの関係から恋仲になっていくと、女の子の見た目や内面にも変化が現れるのもグッとくる。恋人どうしになってからは、ひたすら甘い展開が続くので、イチャイチャが好きな人にはたまらないのでは。

週刊ファミ通1372号より

がっつく男と笑われても、恋愛に前向きな主人公に好感。ささいな欠点を気にする女の子の姿も等身大。そんな若者を見守る大人たちも素敵。笑いの中に、つまらないこだわりでチャンスを逃してきた苦い思い出が蘇る物語もいい。口説きの過程もうまくシステム化されています。個別ルートは、紙芝居的になるのが残念ですが、彼女確定後はご褒美要素という構成自体は、テーマに沿っていて巧みです。

週刊ファミ通1372号より

往年の王道恋愛シミュレーションを彷彿させる会話のやり取りの末にたどり着く、友だちから恋人に切り換わる寸前のムードに、年甲斐もなくドキドキしました（笑）。主人公の言動に妙なひねくれがなく、理想郷的な学園ラブコメ世界に素直に浸れるところもいいですね。PC版からの新規追加要素はささやかながら、タッチスクリーン対応操作など、PS Vitaならではの遊びやすさの調整はバッチリです。

週刊ファミ通1372号より