『ドラクエスマグロ』CBTリポート。シンプルなオートバトルながら、ガッツリな育成要素が沼。多彩な冒険スキルの組み合わせを考えるのが楽しい【ドラゴンクエストスマッシュグロウ】
 『ドラゴンクエストスマッシュグロウ』(以下『ドラクエスマグロ』)は、2026年にスマートフォンで正式サービスを予定している、スクウェア・エニックスによる『ドラゴンクエスト』シリーズの最新タイトル。2025年10月14日から21日の1週間、クローズドβテスト(CBT)が実施中だ。

 今回はCBTでのプレイフィールを交えながら、『ドラクエスマグロ』のゲームシステムを紹介していく。
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おもな操作は移動のみ! 簡単操作で爽快感のあるバトルが楽しめるローグライトRPG

 この世界には、原因不明の超常現象“ほころび”が存在する。ほころびは世界の亀裂やゆがみとも言われ、多くの魔物がうろついており、ヌシと呼ばれる強力な魔物もいる。

 物語はプレイヤーである主人公が、とある騎士団の入団試験を受けるためにほころびに向かうところから始まる。そして女神の使いと名乗る“マル”というロボットと出会い、ほころびに蝕まれる世界を巡る冒険の旅に出ることに。
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キャラタイプは2種類から選び、簡単なキャラメイクが可能。
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マルの声は古川登志夫氏が担当。マルが〇ッコロさんに見えてくる……(笑)。
 縦画面でプレイするゲームで、ストーリーは各ステージをクリアーすることで進んでいく。ステージに入りフィールドを進んでいくと、広場に多数の魔物が出現する。

 キャラクターの操作は移動のみというシンプルさで、攻撃は自分の攻撃範囲内に魔物が入ると自動で行ってくれる。正直、スマホで忙しい操作は疲れてしまい長時間遊ぶのがつらいので、個人的にはちょうどいい操作感だ。
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 魔物をせん滅すると、その広場での戦闘は終了。魔物が落とした“グロウ結晶”が自動回収され、画面左上のゲージが溜まっていく。これが1ゲージ分満タンになると3種類の“冒険スキル”が選択可能になる。好きな効果を選ぶと、その能力が付与されキャラクターが強化、さらにフィールドを進みつぎの広場へ進む流れだ。

 出現する3種類の冒険スキルの効果は毎回ランダムで、付与された冒険スキルの効果はステージをクリアーすればリセットされる。いわゆる“ヴァンサバ系”のシステムといえば伝わりやすいかもしれない。

 ステージの最後にはボスが待ち構えており、ボスを倒せばステージクリアーで、ストーリーが進行していく。
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進めているステージでどのような冒険スキルが出現するかはメニューから確認可能。
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冒険スキルを複数獲得してからのバトルは爽快感が半端ない! 圧倒的な手数で魔物を攻撃しまくっていく。
 ステージは3分前後でクリアーできるくらいのサックリ感なので、ちょっとした合間にも遊べるし、集中力が切れることなく楽しめる。ストーリーを少し進めると“オートプレイ”も開放される。

 ステージが始まったらオートプレイをタップすれば、移動の入力すら必要なくなるので超便利! ただし、冒険スキルも勝手に選んでしまうため、冒険スキルだけは欲しいものを自分で選んだほうがよさそう。オートプレイ時でも移動や冒険スキル選択など、こちらが入力した操作が優先される。
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オートプレイはかなり優秀。敵の攻撃をしっかりと避けながら的確に魔物を攻撃していく。
 ただし、追尾する攻撃や、フィールドに仕掛けられているダメージトラップなどには被弾が多い。基本はオートプレイで放置でもよさそうだが、そこそこ手ごたえのあるステージを進める際は、手動操作で戦ったほうが安全かもしれない。

 バトル中は魔物にダメージを与えることで“必殺技ゲージ”が溜まっていき、一定量溜まると必殺技が使用可能。武器の種類によって攻撃種類や範囲が変わるが、大ダメージを与えられる大技、という認識でオーケー。

 ゲージは比較的溜まりやすいので、あまり温存せずにガンガン使ったほうがバトルが楽になるし、必殺技で魔物を倒せばグロウ結晶を多く落とすので、冒険スキル獲得に必要なゲージを溜めやすくなる。必殺技もオートプレイ中は勝手に使ってくれるが、必殺技の使用だけ任意にすることも可能。
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必殺技発動時は派手な演出が入るが、システムで演出のカットも可能。
 ステージの基本的な進みかたはこんなところ。

 システムとしては難しくないし、ヴァンサバ系のゲームを遊んだことのある人ならばすぐになじめるはず。もちろんヴァンサバ系が初めてという人も、少しプレイすれば仕組みはすぐに理解できるはずだ。

3人パーティーでの冒険だが、ステージ上で戦うのはひとりのみ。状況に応じて仲間を切り換えて戦う

 ストーリーを少し進めると、キャラクターがふたり加わって3人パーティーになる。ステージ上に3人同時に出現するのではなく、操作するキャラクターを交代させる形だ。

 画面上には3人のキャラアイコンが表示されており、タップすれば、そのキャラがフィールドに登場して操作していたキャラは控えに入る。

 キャラ交代は移動中でもバトル中でもいつでも可能なので、HPが減って危ないと思ったら交代してもいいし、近距離用、遠距離用の武器をキャラごとに装備しておき、戦況に合ったキャラを入れ換えながら戦うということもできる。

 ちなみに、操作キャラがチカラ尽きると自動で別のキャラがバトルへ参加。3人全員がチカラ尽きると全滅となりステージ失敗となる。
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 また、武器や後述するメモリには“いきなり冒険スキル”という特殊効果が付いているものがあり、この効果は3人の仲間全員で共有できる。交代せずキャラひとりで突き進む場合も、残りふたりのキャラに“いきなり冒険スキル”を付けておけば、その効果の恩恵を受けながら戦えるわけだ。

 たとえば、いきなり冒険スキル“れんさうち”が付いたメタルウイングを装備した主人公がいる場合は、ステージ開始時にいきなり冒険スキルの効果を発動できる。効果はひとつだけだが、この効果は3人全員が共有している。
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ステージ開始時、画面上部に効果が発動したいきなりスキルが表示される。
 残りふたりの仲間にも、“はやぶさ旋風”が付いたはやぶさの剣、“れんごく弾”が付いたほのおのつるぎを装備した場合は、ステージ開始時に、これらの効果も発動し、計3つのいきなり冒険スキルの効果を3人全員が得られるというわけだ。
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3人に装備すると、いきなりスキルが3種類発動! これは仲間全員にかかる効果だ。
 この効果の有無でキャラクターの強さがかなり変わるので、いきなり冒険スキルの組み合わせを考えるのも楽しい。

 ただし、いきなり冒険スキルがついている武器は★3(このゲームでは最高ランク)のみなので、ふくびき(ガチャ)で当てる必要はある。そのふくびきだが、選び直しができる★3確定チケットを最初に1枚もらえたり、スタンプでも★3武器確定が複数あるなど、比較的★3武器を手に入れやすい。CBT仕様なのかはわからないが、ぜひ正式リリース時も踏襲してほしいところだ。
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育成要素てんこ盛り! キャラを育てるためにとにかく素材を集めたい!

 主人公を含めた仲間たちの育成要素も十分過ぎるほどに用意されている。

 まずは職業。CBTでは戦士、武闘家、盗賊、魔法使い、僧侶の職業が用意されていて、自由に転職できる。職業には得意武器があるものの、得意ではない武器種も装備可能。「強い武器を手に入れたけど育てている職業で使えない」ということはないので安心していい。得意武器の場合は、ちょっとしたステータス強化が加わる、程度に考えておけばいい。
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 また、職業には“職業パネル”が用意されていて、素材を集めてパネルを解放していくことでステータスアップや職業スキルの開放・強化などが行える。
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ビッグシールドなど、特定の職業スキルは武器のいきなり冒険スキル同様、仲間全員に効果が発動する。これらも考えてパーティー構成を考えるのも楽しい。
 武器・防具も素材を使って強化可能。強化すると攻撃力や守備力が上がるだけでなく、一定の強化レベルに達するとダメージアップ、呪文耐性などの効果も得られる。職業レベルはもちろんだが、装備の強化レベルも上げていけばステージ攻略がかなり楽になっていく印象だった。
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 装備枠にはアクセサリーもあり、交換所やイベント報酬などで手に入る。こちらも強力な効果が発動するものが多かった。
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 そして育成要素の最後は“メモリ”と呼ばれるもの。『ドラゴンクエストウォーク』のこころシステムと言えばわかりやすいかもしれない。魔物のメモリを装備するとキャラが強化されるというものだ。メモリにはD~Sのランクがあり、同じ魔物のメモリでも、高ランクほどステータス上昇量や特殊能力の効果値が上昇する。
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ブラウニーのメモリAとSの比較。ステータスだけでなく、特殊能力の効果も上昇する。
 同じ魔物、同じランクのメモリが複数ある場合は、組み合わせてランクアップが可能。たとえSが直接手に入らなくても、低ランクのメモリを集め続ければ、いずれはSが完成する。メモリは基本的にステージクリアーなどの報酬で手に入る。
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 メモリの特殊効果の中には、武器のいきなり冒険スキルのように装備するだけで効果が発動するものがある。これも仲間全員が共有できるので、ステータス値だけでなく、便利な特殊効果が発動するメモリを集めるのも楽しい。

 武器のいきなり冒険スキルとメモリのいきなり冒険スキルがある程度揃ってくると、ステージ開始直後からサクサク進めやすい。そこへ、さらに冒険スキルを得ることで同効果を強化したり、新たな冒険スキルを発動させて爽快感あるバトルが可能になっていく。
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冒険スキルで得られる能力が、ステージ開始時から発動させられるものもたくさんある。
 物語をある程度進めて魔物が強いと感じてきたら、これまでのステージを周回しつつ職業レベルを上げ、魔物のメモリを集めてランクアップ。武器防具や職業パネルの素材を集めて強化しキャラクターを成長させていく、というのがゲームの大きな流れになる。

 筆者もこの記事を執筆中、魔物が強いと感じてきたので現在キャラクターを育成中だ。
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装備の強化素材などは通常ステージでも手に入るが、それぞれ専用の強化素材が数多く手に入るステージも用意されている。

強力な魔物と戦えるさまざまな種類のステージも

 ステージには前述した物語や強化素材などが手に入るもののほか、イベントクエストやほこら、全力組手など、強力な魔物と戦える歯ごたえ抜群のステージも用意されている。どれもクリアーすることで貴重なアイテムなどが手に入るが、かなり難度は高め。キャラをしっかり育成させないとクリアーは難しそう。

 しかし、目標があるからこそモチベーションを高めたままキャラ育成ができる。
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 最後に筆者がもっともハマっているものを紹介したい。それはずばりマルチプレイ! 

 ほかのプレイヤーを含めた計4人で、つぎつぎに襲い掛かってくる無数の魔物を倒し、城門を突破されるのを防ぐという防衛戦なのだが、魔物の数がとにかく多い。そこに4人のプレイヤーがさまざまな冒険スキルを手に入れながらガンガン攻撃するものだから、ハチャメチャ感というか爽快感が半端ない。

 防衛戦は5フェーズまであり、5フェーズ目にはボスが出現。ボスを撃破すれば防衛成功でクリアーとなる。
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 防衛戦は通常のステージに比べて多くの経験値が手に入るほか、専用のポイントを獲得できる。そのポイントで貴重なアイテムなどを交換できるので、ついつい熱くなってしまう。

 CBTではマルチプレイの参加に専用チケットが必要だったり、マルチプレイの開催時間も決められているという制約があるものの、ふだんはストーリーを進めたり素材集めなどをしながら、マルチプレイの開始時間になったら即マルチに参加、という感じで楽しんでいる。

 まだCBT開始から2日間ほどプレイしたのみで高難度のステージなどはクリアーできてはいないものの、現時点ではかなりおもしろく感じた。

 手軽に楽しめつつも、ガッツリとした育成要素がプレイを継続するモチベーションを上げてくれるのが個人的に気に入ったところ。CBTは21日まで開催しているのでガッツリ楽しみ、あとは正式サービス開始を心待ちにしたい。