『レッド・デッド・リデンプション』日本発売15周年。時代の終焉をリアルに描いた史上最高の西部劇。オープンワールドの歴史に残る一作【今日は何の日?】

“西部劇の『GTA』”などとも呼ばれた名作

 2010年(平成22年)10月7日は、プレイステーション3(PS3)およびXbox 360用ソフト『レッド・デッド・リデンプション』が日本で発売された日。本日で発売から15周年を迎えたことになる。なお、北米での発売日は2010年5月18日。
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 『レッド・デッド・リデンプション』は、ロックスター・サンディエゴが開発を手掛けたアクション・アドベンチャーゲーム。略称は『RDR』。『レッド・デッド・リボルバー』に続く、『レッドデッド』シリーズの2作目にあたる作品だ。続編の『レッド・デッド・リデンプション2』も2018年10月26日に発売されている。

 前作のアクションゲームからオープンワールドゲームにシフトし、非常に高い評価を獲得。世界各国で数々のゲームアワードにも輝いた。『
グランド・セフト・オート』シリーズなどと同様に、オープンワールドゲームの代名詞的な名作のひとつと言えるだろう。

 プレイステーション4(PS4)およびNintendo Switch版のリマスター作品が発表から時を置かず2023年8月17日に発売され、メディアを賑わせたのがまだまだ記憶に新しいところ。ゆえに、本作を最近遊んだばかりというプレイヤーもいるだろう。
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 本作の主人公は、かつて無法者集団“ダッチ・ギャング”の一員だった“ジョン・マーストン”。法と秩序が確立されつつある20世紀初頭(1911年)、連邦捜査官に妻と息子を人質に取られたジョンは、家族を解放する交換条件として、かつての仲間である元ギャングのメンバーを捕まえることを強要されてしまう。

 家族のためにジョンはみずからの過去と対峙。無法者たちとの血みどろの戦いに身を投じていく……というのが物語のはじまりだ。

 『レッド・デッド・リデンプション』の魅力のひとつは重厚な人間ドラマで間違いない。急速に変わりゆく時代の中で、愛する家族と自身の“償い(リデンプション)”を求める過酷な物語は多くのゲームファンの心を鷲掴みにした。

 彼らがどんなに真面目に生きようとしても過去の罪が許されないという、悲劇的で報われない償いの描写は西部開拓時代の終焉そのものを体現しているようで何とも切ない。足を洗っても血塗られた過去に引き戻される、というのは物語の定番でもあるけど、筆者などはそこにグッと来てしまった。

 続編
『RDR2』は本作の前日譚にあたる物語で、ジョンが所属していたダッチ・ギャングの始まりと終わり、そしてギャングから抜けるまでの経緯が描かれているので、『RDR1』と『RDR2』はぜひともセットで遊びたいところだ。
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 オープンワールドゲームということで、徹底的に作り込まれた西部劇の世界ももちろん見どころだ。広大な荒野や街、山々など、西部開拓時代の雰囲気がリアルに再現されているのは凄いのひと言。日本人には映画やドラマでしかなじみがないが、まさにそんな世界でカウボーイみたいな生活ができるのだからおもしろい。

 フィールドでランダムに発生するイベントも豊富で、困っている市民の救助から盗賊集団の撃退まで西部劇のあるあるエピソードが満載。花形とも言える“決闘”だって再現してくれていて、西部劇の主人公気分を存分に味わえる。

 『レッド・デッド・リボルバー』にあった“デッドアイ”は継承されていて、一時的にスローモーションとなり、特定の敵をロックオンして連続で早撃ち可能と、スタイリッシュかつ爽快に銃撃が楽しめる点もよかった。

 前述の本作のリマスター版は現在、プレイステーション4およびNintendo Switchに続いてSteam、Epic Gamesでも発売中。

 Xbox向けのリマスター版は発売されていないが、Xbox Series X|S、Xbox One XではEnhanced機能によりオリジナル版でリマスター相当の映像が楽しめるといった具合。オープンワールドの名作を15周年の機会に楽しんでみるのもいいだろう。

 リマスター版にはもともとダウンロードコンテンツだった『
アンデッド・ナイトメア』も収録しているので、こちらも併せてプレイ可能なのがうれしいところだ。
これまでの今日は何の日?