『子どもたちの庭』“来世の寿命”と引き換えに隠匿された“あの世”のメカニズムを解き明かす、“賽の河原”風アクションパズル×SFアドベンチャー【BitSummit the 13th】
 「おもしろい! で、この魅力……どう紹介すればいいんだ……?」

 そんな戸惑いとともに熱中しながらプレイしたのが、健康機構が開発中、Steamにて配信予定のゲーム『
子どもたちの庭』。

 2025年7月18日(金)、19日(土)、20日(日)に京都・みやこめっせにて開催中の“BitSummit the 13th”に出展中のタイトルです(1F-D30)。
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 ゲームの舞台は、洗礼を受けていない死者が行き着くとされている“辺獄”。この宗教色の強い空間が、SF的な独自設定により管理された場所として描かれているのが、本作の世界観のとくに象徴的なポイント。

 プレイヤーは、辺獄にある“輪理管理ユニット”を取り扱う存在となり、この場所の常連(?)である子どもにナビゲートしてもらいながら、ユニットのシステムを学んでゆきます。
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 ちなみに、今回の試遊機は画面タッチによる操作が採用されており、これは正式版ではマウス操作でも代用できるようになる模様。

 ゲームはこのユニットから閲覧できる“リポートファイル”を読み込むところからスタート。色のついた言葉をタップすると子どもがこれを解説してくれるのですが、肝心なところは黒塗りにされていて、テキスト全体の意味を把握することは出来ません。
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 ここで活用するのが、子どもの左にある“残り供給寿命 21年”という不穏な表示。これはこの子どもが“来世で与えられる寿命”を意味しており、これを消費することで、黒塗り文字の開示が可能になるのです。

 黒塗り文字を開示するとこの作品の世界設定への理解が進むほか、このあと説明する“石積みアクションパズル”を有利にプレイすることにつながる場合も。黒塗り文字ごとに消費寿命は個別で設定されているのですが、消費寿命が多いものほど恩恵も大きい傾向にある模様。新たなレポートが読めるようになるたび、ある程度は積極的に開示していったほうがよいのかもしれません。
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 ちなみに、ナビゲートしてくれる子どもによると、これまでの彼は“黒塗り文字を読みたくて寿命を削りすぎてしまうため、いつも幼くして寿命を迎え、すぐに辺獄に戻ってきてしまう”とのこと。

 これまでにいろいろな人の“うっかりエピソード”を聞いてきましたが、“好奇心のあまり、うっかり来世の寿命を削り過ぎてしまう”というのは初めて聞いたパターンでした。

 “石積みアクションパズル”パートでは、“おんぶつ”と呼ばれるさまざまな形をした石を積み上げます。おんぶつを「指定されたラインまで積み上げる」、「足場に10個乗せる」など、ミッションごとにクリアー条件は異なっており、これにあわせてチャレンジ前におんぶつの性質のセッティングを行います。
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 というのも、おんぶつには通常の“汎用型”以外にも、ほかのおんぶつにくっつく“粘着型”や、なにかに触れると爆発する“爆発型”などがあり、ミッションの条件にあわせて「どの形のおんぶつにどんな性質を組み合わせると有効なのか?」を都度考えることになるのです。

 新たなおんぶつの性質は、リポートファイルの黒塗り文字を開示したとき手に入る場合があり、そしてより多くの性質を駆使してステージクリアーするほどボーナスが入り、子どもの来世の寿命をたくさん取り戻せます。
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 黒塗り文字を読むために寿命を削るのは怖いけれど、これによっておんぶつの種類を増やせば、より多くの寿命を取り戻せるかもしれない……。

 まず世界観に強く惹かれる本作ですが、“リスクとリターンの絶妙な駆け引きにより、世界観とゲームプレイが密接に絡み合っている、だからこそ夢中にさせられる”というのが、筆者にとって本作いちばんの魅力でした。
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 子どもの寿命は“輪理管理ユニット”の動力源にもなっており、完全に寿命を失うと生まれ変われなくなってしまうと同時に、この世界も正常な機能を失ってゲームオーバーになってしまう模様。また、この子どもはなんらかの疾患を抱えており、それはどうやら生まれ変わっても引き継がれ続けるものであるようです。

 ゲームを進めるなかでときどき解禁される動画ファイルは、“子どもの秘密”に関するであろう意味深なものになっており、先が気になったところで今回のデモ版は終了。
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 リポートを読む、石積みをプレイする、動画ファイルを観る。これらをくり返すことで宗教的なモチーフに大胆なSF的解釈を加えた世界設定が少しずつ明かされていく作りは、好奇心を刺激されてゾクゾクするようなおもしろさがありました。

 さらにプレイを続けたらどんな真実が待っているのか、確かめられる日が待ち遠しいです。
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