実写版『8番出口』の小説が本日(7/9)発売。著者は川村元気。映画版の監督/脚本や『君の名は。』なども手掛けるヒットメーカー自ら執筆
 実写映画『8番出口』の小説版が2025年7月9日に発売された。

 原作は、無限に続く地下通路からの脱出を目指す大ヒットウォーキングシミュレーターゲーム。映画の主演は二宮和也さん。小説は実写版の監督/脚本を務める川村元気氏みずからが執筆したものである。映画ではカットされた“異変”をはじめ主人公の心の動きなども描かれているという。

 映画『8番出口』は8月29日に全国東宝系で公開予定だ。
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以下、プレスリリースを引用

全世界で社会現象になった無限ループゲームを二宮和也主演で実写映画化! 映画公開を前に、監督自ら書き下ろした小説『8番出口』本日刊行

株式会社水鈴社(本社:東京都渋谷区 代表取締役社長:篠原一朗)は、川村元気氏による小説『8番出口』を、2025年7月9日(水)に刊行します。
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 地下鉄の改札を出て地上へと向かうため地下通路を歩いていく。天井には【↑出口8】の看板。しかしいつまでも出口に辿り着くことができない。何度もすれ違う同じ男に違和感を覚え、やがて自分が同じ通路を繰り返し歩いていることに気付く。地下通路の壁には謎めいた【ご案内】が貼られている。

 異変を見逃さないこと
 異変を見つけたら、すぐに引き返すこと
 異変が見つからなかったら、引き返さないこと
 8番出口から外に出ること
 次々と現れる不可解な異変を見つけ、絶望的にループする無限回廊から抜け出すことができるのか――?
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地下通路 小説『8番出口』収録
 ゲームクリエイター、KOTAKE CREATE氏によって2023年に制作され、累計180万ダウンロードを記録した世界的大ヒットゲーム「8番出口」。本作をもとにした小説と映画を、この夏、相次いで刊行、公開することとなりました。
 小説
『8番出口』は、映画の監督と脚本を務めた川村元気氏による書き下ろし。『告白』『悪人』『君の名は。』『怪物』などの企画・プロデュースを始め、自身の小説をみずから監督した『百花』など、数々の世界的ヒット映画を製作。小説家としても35の国と地域で翻訳され累計270万部を突破した『世界から猫が消えたなら』や『億男』『四月になれば彼女は』『神曲』『私の馬』など話題作を発表。映画と小説で、数々のヒット作を生み出してきた氏による最新作です。
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地下通路マップ 小説『8番出口』収録
 地下通路という閉鎖的な空間のなかで、行くか引き返すかの無限の2択を繰り返すというゲームをもとに、驚嘆さえ覚える深みと広がりでその世界を解釈し物語を生み出した川村氏。人生観、死生観、現代人に共通する罪の意識を、読むもの観るものに深く突きつけます。
「グローバルで闘っていくためには、国籍やジェンダーや人種など、自らのアイデンティティを全部背負ったユニークな作品をつくらねばならない。では自分のアイデンティティは何かと考え、日本というゲーム大国でビデオゲーム世代として生まれ育ったこと、映画人としてずっと携わってきたアニメーション映画の表現、小説家としてのストーリーテリングとテーマ性、この全キャリア・全得意技を投入してみようとチャレンジしました。結果、カンヌ映画祭においても、よく物語のないゲームからあのような物語を創出した、と驚かれ、同時に面白がってもらえました」
 映画監督業と並行し執筆された小説は、映画では表現しえない主人公たちの進行形の頭の中、心の動きがすべて描かれ、更には、映画ではカットされたいくつかの【異変】も小説で読むことが出来る、双子のような作品です。また、小説本体の中にも、さまざまな【異変】(謎解き)をちりばめています。異変を見逃さず、謎解きのヒントを手に入れながら、物語をお楽しみください。
川村氏が『8番出口』を余すところなく語る
 そして、8月29日(金)には、実写映画『8番出口』が全国東宝系で公開されます。主演を務めるのは二宮和也氏。今年のカンヌ国際映画祭では、オフィシャルセレクションに選出され「ミッドナイト・スクリーニング部門」で上映されました。日本での公開に先駆け世界で注目の作品となり、既にアジアやヨーロッパの30以上の国と地域で上映が決定しています。
映画『8番出口』公式サイト
 無限にループする地下通路で精神の極限に追い込まれるサバイバル体験。果たしてその結末は――。小説だけでも楽しめ、更に映画を観るとエピソードの裏付けを確認するために再び小説を手に取りたくなる、映画と小説でもループに迷い込むこと必至の極上エンターテインメント作品です。

【書籍情報】

・発売日:2025年7月9日
・定価:977円(本体888円+税10%)
・体裁:文庫サイズ判
・頁数:176頁 2色印刷
・装丁:佐野研二郎+村松弘友紀(MR_DESIGN)
・電子書籍:同日発売
※実際の配信の有無や価格などは電子書籍ストアにより異なります。詳しくは、各ストアにてご確認ください。

【著者プロフィール】

川村元気(かわむら・げんき)
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1979年横浜生まれ。
『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『君の名は。』『怪物』などの映画を製作。2011年に「藤本賞」を史上最年少で受賞。12年に発表した初小説『世界から猫が消えたなら』は、35の国と地域で翻訳出版され累計270万部を突破。他の著書に小説『億男』『四月になれば彼女は』『神曲』『私の馬』、対話集『仕事。』『理系。』、翻訳を手がけた『ぼく モグラ キツネ 馬』等。22年、自身の小説を原作として、監督を務めた映画『百花』が公開。同作で第70回サン・セバスティアン国際映画祭「最優秀監督賞」を受賞。25年、監督作『8番出口』が第78回カンヌ国際映画祭正式招待作品に選出された。