
『有翼のフロイライン Wing of Darkness』を手掛けたインディーゲーム制作チーム、プロダクション・イグザビリティーズの最新作『ぎるぐる』のプレス向け発表会“間世巡りの会”が2025年5月21日、渋谷サクラステージ内の404 Not Foundにて開催された。
ステージには開発者の奈良輪和史氏(プロダクション・イグザビリティーズ)を始め、本作の主題歌を担当する中島愛さんや、ビッケ役の声優・伊藤ゆいなさんも登場。開発にまつわるトークや、主題歌の発表、ゲームプレイを交えながらの作品紹介などが行われた。ここでは、その模様をお届けしよう。
ステージには開発者の奈良輪和史氏(プロダクション・イグザビリティーズ)を始め、本作の主題歌を担当する中島愛さんや、ビッケ役の声優・伊藤ゆいなさんも登場。開発にまつわるトークや、主題歌の発表、ゲームプレイを交えながらの作品紹介などが行われた。ここでは、その模様をお届けしよう。
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『ぎるぐる』は、生と死のあいだに存在する世界“間世(はざまよ)”に迷い込んだ主人公の三津真央(みつ まよ)が、現世に戻る旅の途中で、間世で死を望む者たちと出会い交流していく“ドラマツルギーリアルタイム タクティカルアドベンチャーゲーム”。Steamにて2025年6月19日に発売予定だ。
東急不動産も参加する“Game Creator Finding”の第1弾タイトルに
本作は渋谷を拠点にインディーゲームクリエイターを支援する、東急不動産とスケルトンクルースタジオの共同プロジェクト“Game Creator Finding”の第1弾タイトルということで、まずは東急不動産から花野修平氏、Skeleton Crew Studio代表の村上雅彦氏が登壇し、プロジェクトの狙いなどについての説明した。
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「なぜ東急不動産がインディーゲーム支援に参加しているのか」という点について、花野氏は渋谷に新しい価値を創造するという事業の一環として行われているプロジェクトだと説明。ゲーム制作のサポートを通じてクリエイターや企業との連携を生み出し、今回のイベント会場にもなっているプロジェクトの拠点となる“404 Not Found”を中心に、インディーゲームの発信やファンが集まれる場を設けることで、訪れた人が渋谷への愛着が湧くといった循環を目指し、結果として渋谷の価値創造へとつなげるといった狙いがあることを話した。
登場キャラクターたちは「ひと言で言うとクズなんですよ」
続いて、本作の企画・シナリオを担当したディレクターの奈良輪和史氏、声優の伊藤ゆいなさん(ビッケ役)に加えて、聞き手として元ゲーム実況者でAnnulus代表の細越啓寛氏が登壇。
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まずはストーリーについての話題に。奈良輪氏は「いまの時代を映した物語のゲーム作品を作りたい」という思いから制作が始まった作品だったことを話し、「現代社会に対するアンチテーゼみたいなものがシナリオに入っている」と紹介した。また、仏教や死生観などもストーリーの根幹部分を担う要素とのことで、本作に登場する各キャラクターたちは仏教の言葉“四苦八苦”に当てはめてアイデアを膨らませたことも解説した。
登場キャラクターたちについては、「ひと言で言うとクズなんですよ」と奈良輪氏がコメントし会場を驚かせると、作品の舞台となる世界の水先案内人という立ち位置のビッケを演じた伊藤さんも「ビッケの立場だと、たくさんのクズに巡り会って感情がぐるぐるしながら演じさせていただきました」と笑いを交えながら収録を振り返った。
伊藤さんが「収録が進むにつれて『ぎるぐる』の世界観を深く知っていった」と話すほど急ピッチで制作が進められていたそうで、奈良輪氏は「昼に収録して、夜にシナリオを書いていた」という制作秘話も明かされた。
登場キャラクターたちについては、「ひと言で言うとクズなんですよ」と奈良輪氏がコメントし会場を驚かせると、作品の舞台となる世界の水先案内人という立ち位置のビッケを演じた伊藤さんも「ビッケの立場だと、たくさんのクズに巡り会って感情がぐるぐるしながら演じさせていただきました」と笑いを交えながら収録を振り返った。
伊藤さんが「収録が進むにつれて『ぎるぐる』の世界観を深く知っていった」と話すほど急ピッチで制作が進められていたそうで、奈良輪氏は「昼に収録して、夜にシナリオを書いていた」という制作秘話も明かされた。
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死生観など重めのテーマを持つ本作だが、ゲーム自体は終始暗い雰囲気というわけではなく、「キャラクターの掛け合いは楽しくておもしろいけど、深く考えると“これはまずいな”と気付くようなシナリオになるように考えました」(奈良輪氏)と、会話パートはあえて明るい雰囲気を意識したそうだ。
じつは根が暗いタイプの中島さんが「心をさらけ出して歌えた」という主題歌
ここで、主題歌を担当した中島愛さんが登場し、中島さんもまだ観たことがないという楽曲のMVの映像も先行公開された。会場で公開された映像はまだ未完成のものとのことで、中島さんは「このクオリティーで未完成なんですか?」と、映像の高い完成度に感激していた様子だった。
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主題歌を中島さんに依頼した経緯についての話もあり、もともと中島さんのファンだったという奈良輪氏は「叶わないと思うけど、自分は中島さんに歌えてもらえたらクリエイターを辞めてもいい」という熱意のもと打診したところ、念願叶った形になったのだそう。
暗さと明るさが混在するような楽曲ということで、歌いかたに悩んだことを明かした中島さんは、過去にあまり歌ってこなかったタイプの楽曲ということもあり、「私の声ってフワフワしている方向性で捉えてもらうことが多かったので、最初は世界観に合うのかが不安でした。でも、矛盾だらけの世界の中で“あなたはどうしたいの?”っていう強い感じの歌声よりも、私の“どっちにでも行けるよ~”みたいな、芯があるようでないような声が生きればと思って歌わせていただきました」とコメント。
これに対して奈良輪氏は、“生と死”などの対極が作品のコンセプトになっていることもあり、「内容の重い歌詞に対して対極を表現するには柔らかい声がいいと思っていたので、その部分を感じ取っていただけていたのはすごくうれしいですね」と感謝を述べた。
また、中島さん自身はじつは根が暗いタイプだそうで、「Aメロの部分は”ふだんの陰鬱とした本当の自分を隠さずに歌っていい”というディレクションをいただいて、心をさらけ出して歌えたような感じがして、個人的にもこの楽曲に出会えてよかった」と話した。中島さんの新たな一面も感じられそうな楽曲となっているようだ。
暗さと明るさが混在するような楽曲ということで、歌いかたに悩んだことを明かした中島さんは、過去にあまり歌ってこなかったタイプの楽曲ということもあり、「私の声ってフワフワしている方向性で捉えてもらうことが多かったので、最初は世界観に合うのかが不安でした。でも、矛盾だらけの世界の中で“あなたはどうしたいの?”っていう強い感じの歌声よりも、私の“どっちにでも行けるよ~”みたいな、芯があるようでないような声が生きればと思って歌わせていただきました」とコメント。
これに対して奈良輪氏は、“生と死”などの対極が作品のコンセプトになっていることもあり、「内容の重い歌詞に対して対極を表現するには柔らかい声がいいと思っていたので、その部分を感じ取っていただけていたのはすごくうれしいですね」と感謝を述べた。
また、中島さん自身はじつは根が暗いタイプだそうで、「Aメロの部分は”ふだんの陰鬱とした本当の自分を隠さずに歌っていい”というディレクションをいただいて、心をさらけ出して歌えたような感じがして、個人的にもこの楽曲に出会えてよかった」と話した。中島さんの新たな一面も感じられそうな楽曲となっているようだ。
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実機でのデモプレイも。アドペンチャーパートとタクティカルパートを披露
続いて、奈良輪氏が実際にゲームをプレイしながら本作を解説するコーナーへ。本作は、三津真央とキャラクターたちの交流を描くアドベンチャーパートと、魑魅魍魎を仲間たちと倒すタクティカルパートで構成されているのだが、デモではその両方が披露された。
死を望むヒロインたちの物語がくり広げられるアドベンチャーパートでは、キャラクターどうしの掛け合いは全編フルボイスで展開されていた。感情的に話すビッケとクールな真央の愉快な掛け合いもあり、奈良輪氏が意識したと話していたキャラクターどうしの明るく軽快なやりとりも確認することができた。
死を望むヒロインたちの物語がくり広げられるアドベンチャーパートでは、キャラクターどうしの掛け合いは全編フルボイスで展開されていた。感情的に話すビッケとクールな真央の愉快な掛け合いもあり、奈良輪氏が意識したと話していたキャラクターどうしの明るく軽快なやりとりも確認することができた。
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リアルタイムタクティカルパートでは、編成したキャラクターの中からひとりを操作し、自陣の拠点を守りつつ、敵のメイン拠点を壊せばクリアーとなる陣取り的なルールのゲームシステムであると解説。また、各拠点を壊すことで敵にかけられたバフを解除できるといった仕掛けもあり、画面上のミニマップを見ながら「どの拠点から壊していこうか」という戦略的な立ち回りも必要そうなシステムとなっていた。
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『ぎるぐる』は、主人公の三津真央、水先案内人のビッケのほかに5人のキャラクターが登場。選択によってストーリーが変わり、出会わないキャラクターもいるらしい。さらに、各キャラクターの行く末も選択肢によって異なってくるのだとか。奈良輪氏によると、書いたシナリオ量は文庫2冊分(!)とのことで、歯応えのあるストーリーが満喫できそうだ。
2025年6月19日にSteamで発売される本作。興味が湧いた方は公開されたばかりの主題歌のMV動画や、Steamストアページで公開されているずんだもんとビッケのゲーム解説動画などを確認しておくと、より作品の世界観を知ることができるはずだ。