【Apex】シーズン25最新情報。新レジェンド“スパロウ”のパッシブは2段ジャンプ。アリーナ復活、シーズン後半には1対1モード登場。ボセックが爆発矢を発射可能に
 エレクトロニック・アーツのバトルロイヤル型FPS『Apex Legends』(エーペックスレジェンズ)にて、2025年5月7日(日本時間)よりシーズン25“プロディジー”が開幕。

 新シーズンの開幕に先駆け、メディア向けに開発者によるオンラインプレゼン&インタビュー、先行プレイが実施された。そこで判明した、新レジェンド“スパロウ”の能力詳細や復活するアリーナの概要、新たなランクマッチシステムなど最新情報をまとめて紹介する。
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※事前情報につきリリース時には多少の変更が生じる場合もある。[IMAGE]
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スパロウはイタリアの若き賞金稼ぎ。ブリスクにスカウトされてApexゲームに参戦

 スパロウは、賞金稼ぎの家系に生まれたイタリア人のレジェンド。明るく、少し目立ちたがりな一面を持つが、根は謙虚な性格である。

 若くして“天才”と称されるほどの才能を持ちながらも、家族とは折り合いが悪く、孤独な日々を送っていた。そんな折に出会ったのが、野良猫のアルテミスだった。いまではスパロウにとってかけがえのない相棒であり、ゲーム内でもバナーやアニメーションなど、さまざまな場面でその姿を見ることができる。
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 家族に疎まれた過去は、スパロウがApexゲームに臨む理由にもつながっており、その時期にApexゲームの主催者であるブリスクにスカウトされ、戦いに身を投じることを決めた。彼はいまこの戦いで実力を証明し、尊厳と敬意を取り戻すことを目指している。再び家族に認められるために……。

 デザイン面においては、パーマがかった金髪に赤を基調とした装いを身にまとい、背中には矢筒、腕には発射装置を装備。クールなビジュアルで、スマートかつ華やかな印象を放っている。

 開発者によると、スパロウはローバに対して好意を抱いているという。また、ミラージュとはユニークな掛け合いが展開されるとのことで、レジェンドどうしのやり取りにも注目したい。
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パッシブで2段ジャンプ可能、矢を放って索敵&エリアコントロール

 スパロウは、パッシブでアグレッシブに立ち回りつつ、矢を放って遠距離から索敵できるリコンクラスのレジェンドだ。ここからは気になるパッシブ、戦術アビリティ、アルティメットの詳細を解説していく。

パッシブアビリティ:ダブルジャンプ

 空中でジャンプボタンを押すことで、もう一度ジャンプできる2段ジャンプを搭載。壁登り中にジャンプ入力をすることで、より高い位置まで飛び上がることが可能だ。

 この2段ジャンプにはクールタイムが設定されており、アッシュのダッシュに近い使用感。連発こそできないものの、タイミングを見極めて使えば立ち回りの幅を大きく広げられるだろう。

 とくに壁登り性能は非常に高く、高所を取る動きにおいて大きなアドバンテージを発揮する。壁際でのキャラコンや撃ち合いでも強さを実感でき、上下の動きを交えた差し合いで相手を翻弄しやすい印象だ。

 さらに、ボセックボウを装備している際に矢を追加で取得できるパッシブも備えている。爆発矢の実装により強化された新たなボセックとは相性がよく、中長距離での撃ち合いで活躍の幅が広がるだろう。

戦術アビリティ:トラッカーダーツ

 一定時間、周囲をスキャンする設置型の矢を放ち、検知した敵の位置を部隊全体に共有する。遠距離からの索敵を可能にするこのアビリティは、安全圏から情報収集を行い、撃ち合いに有利な状況を作り出す。

 また、調査ビーコンを遠距離から起動することもでき、利便性がかなり高い。スキャン時には敵までの距離も表示されるので、状況判断がしやすくなるだろう。一方で、スキャンした相手と40メートル以内に接近すると距離の表示は消えるようだ。

 遠距離索敵に特化した性能は、ブラッドハウンドやシアといった近距離索敵系とは明確に差別化されており、クリプトのような操作の煩雑さもない。移動しながらでも情報を敵の取れるため、テンポを損なわずに立ち回れるのが大きな強みだと感じた。

 チャージ数は初期状態で3発。アップグレードによって4発に増加するほか、もうひとつの強化ではマーキングした敵に向かう際の移動速度が上昇する攻撃的な効果が得られる。索敵と攻勢を両立できるアビリティだ。
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アルティメットアビリティ:スティンガーボルト

 大きな矢を放ち、着地地点にエネルギーフィールドを展開するアルティメット。フィールド内に入った敵には電気ショックが発生し、継続的に20ダメージ&スロー効果を与える。敵の動きを封じつつ、攻めの起点としても利用できる攻守にわたって効果的なアビリティだろう。

 パッシブで飛び上がり、敵の遮蔽物裏に展開することで妨害しながら有利なポジション取りにつなげられる。また、室内戦ではフィールドをトラップのように使い、敵が建物に入りづらくするなど、状況に応じて使い分けられるのも利点だ。

 レベル3アップグレードでは、チャージ数が最大3つに増やせる。ただし、フィールドの範囲と1発あたりのダメージは減少するため、広範囲をカバーしたい場面に向いていると感じた。もう一方のアップグレードでは、アルティメットで与えたダメージに応じてシールドと体力が回復する。

 どちらの強化も魅力的で、マップ構造や立ち回りによって選び分けることで柔軟な戦術が展開できるだろう。
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 総じてスパロウは、リコンでありながら、コントローラーのようにエリアを制圧する役割もこなせる、幅広い場面で活躍が期待できるレジェンドだ。

 加えて、パッシブの2段ジャンプにより、高所への移動や壁を利用した立ち回りなど、スカーミッシャーにも匹敵する機動力を発揮。また、戦術アビリティでは遠距離から敵の位置を把握し、チーム全員の戦況判断をサポートできる。さらに、アルティメットは敵の動きを鈍らせることで有利な撃ち合いを展開させるだけでなく、ほかレジェンドのアビリティと組み合わせることで大きな効果を引き出す。

 とくに、ヒューズのマザーロードやホライゾンのブラックホールなど、さまざまなレジェンドとのコンボはおもしろそうだ。スロー状態の敵に対して、パスファインダーのジップラインやアッシュのフェーズティアで一気に詰めるといった展開も狙えるだろう。

 単独での立ち回りはもちろん、チームでの連携を意識した運用など、いろいろな局面に対応できるポテンシャルの高いレジェンドだ。

アリーナ復活。シーズン後半には1対1モードも登場

 シーズン25にて、3対3で戦うアリーナモードが復活する。ルールは、相手チームを全滅させることで1ポイント獲得し、先に規定ポイントに到達したチームが勝利。装備や武器、アビリティをラウンドごとに強化していく基本的な流れはそのままに、新たなレジェンドや武器のリワークによって、よりダイナミックなバトルが楽しめるようになっているとのこと。

 加えて、勝利条件にも調整が行われ、3ラウンド先取で勝利できるようになる。以前の仕様では、お互いに2ラウンドずつ勝利した場合はタイブレーカーとなり、2ラウンド差が付くまでくり返す仕様だったため、決着がつかない場合、最終的に9ラウンド目のサドンデスまでもつれ込むこともあった。今回の調整により、テンポ感が向上し、さらに快適なプレイ体験が期待できる。

 そして、シーズン後半には、1対1での撃ち合いが楽しめる新モード“アリーナ:デュエル”も登場予定だ。これにより、実力を試す機会が増え、競技的なおもしろさも一層高まるだろう。
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ボセックが通常武器となり、爆発矢が使用可能に。トリプルテイクはケアパケ武器化

 新シーズンでは、ボセックボウが通常ドロップ武器に復帰する。ただし、通常の弾薬とは異なり、矢はサプライボックスからまとめて入手できない仕様となっている。ボセックには始めから40本の矢が付属しており、撃った矢は地面やデスボックスから回収できる仕組みだ。

 また、大きな変化として、フラググレネードを消費することで爆発矢を発射できるようになった。爆発矢は着弾後に少し遅れて爆発するため、精密なエイムを求められることなく、幅広い場面で活用できる印象だ。
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 代わりに、トリプルテイクは再びケアパッケージ武器へ移行。これにともない、ガンシールドジェネレーターが搭載され、発射レートも体感でかなり向上している。これまで以上に高い火力と連射性を兼ね備えた強力な武器になっていると感じた。さらに、P2020には調整が入り、弾が大幅に拡散する仕様になるという。

 アタッチメント関連では、スカルピアサーが復活し、ウィングマンなどのヘッドショットダメージを上げられるように。また、新たに金のスナイパーストックも実装。装備すると、武器を構えた際の移動速度が武器収納時とほぼ変わらないレベルに向上する。

 これらのアップデートによって、ロングボウや30-30リピーターといった武器も扱いやすくなったように思う。シーズン全体を通して、中遠距離武器の重要性がさらに高まることが予想されるだろう。

パスファインダーが以前の性能に回帰。アサルト&スカーミッシャークラスは弱体化

 今回は、パスファインダーに大きな調整が施されている。ジップラインゼンでの被ダメージ軽減率が再び50%に戻り、グラップルのクールタイムも使用距離に応じた10〜30秒の可変式に変更された。

 さらに、アップグレードによってアルティメットまたは戦術アビリティの追加チャージが得られるようになり、これまで以上に機動力が向上している。以前のような自由自在な動きが戻り、前線を切り開く役割を担いやすくなった印象を受ける。
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 また、クラスパークにも変更が加わっている。アサルトクラスのバトルサージは、スキャン効果が削除されて移動速度の上昇がスプリント中のみ発動する仕様に。スカーミッシャークラスは、チャージノックからアビリティの追加チャージ効果が削除される。

 現状、突出して強力だったアサルトとスカーミッシャーへの弱体化によって、リコンなどほかのクラスへの注目度が高まる可能性もあるのではないか。今後の環境変化にも注目していきたい。

ランクラダーシステム導入。上位10%で特別なダイブ軌道がもらえる

 ランクマッチに関しては、新たにランクラダーシステムが導入される。毎週末に開催され、各々の実力に応じた100人規模のラダーで順位を競う形式となっている。

 各ラダーでは、最新10試合の成績が順位に反映される。また、新シーズンから懐かしのダイブ軌道の報酬も復活し、上位10%に入ったプレイヤーには特別なチャンピオン軌道が授与される。
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 さらに、シーズン報酬を得るには最低25試合のプレイが必要となるほか、シーズン中のベスト10試合のスコアも評価に加算される仕組みだ。これにより、単発の好成績だけではなく、安定して好パフォーマンスを発揮できるプレイヤーがより評価される形になるだろう。

 実際の環境がどうなるかは始まってみないとわからないが、報酬もしっかりと用意されているため導入される新要素に期待が膨らむばかりだ。
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シアの調整予定は? 今後アローを使える武器の実装は? 気になるQ&Aをピックアップ

 今回、シーズン25に関しての開発インタビューも実施。スパロウに関する質問をはじめ、今後アローを使える武器の実装やシアの調整予定など、気になるQ&Aをピックアップして紹介する。

Amanda Doiron(アマンダ・ドイロン)

『Apex Legends』Narrative Director。(文中はアマンダ)

John Ellenton(ジョン・エレントン)

『Apex Legends』Sparrow Legend Designer。(文中はジョン)

Eric Canavese(エリック・カナベーゼ)

『Apex Legends』Lead BR Designer。(文中はエリック)

Evan Nikolich(エヴァン・ニコリッチ)

『Apex Legends』Design Director。(文中はエヴァン)

Chris ‘C4’ Cleroux(クリス・シーフォー・クルー)

『Apex Legends』Director of Player Investment。(文中はクリス)

スパロウについて

――スパロウは、どのようなコンセプトで開発されたんでしょうか?

ジョン
 まず最初に出てきたのが、戦術アビリティのアイデアでした。何らかの形で罠を設置し、敵のポジションを動かすことができるような能力を考えていたんです。そこから、アーチャーやハンターといったファンタジー的なイメージが広がっていきました。

 弓を使わせたいといった想いもあったので、さらに発展させていく中で「アルティメットはエリアをコントロールできるゾーン系の効果にしよう」と考え、開発を進めていった結果、スパロウはそのコンセプトをすべて反映したキャラクターとなりました。

――スパロウのスキルと相性がよさそうなレジェンドはいますか? たとえば、どのような組み合わせが効果的でしょうか?

ジョン
 まず、ヒューズのアルティメットとの組み合わせですね。ヒューズのアルティメットで敵を囲んで、そこにスパロウのアルティメットを放つ。このコンボはかなり強力だと思います。それから、コースティックもゾーンコントロールに優れたレジェンドなので、組み合わせるのは非常に有効だと感じています。

 また、スパロウの能力は、敵がその場にとどまれなくなるような状況を生み出します。それを利用して、レヴナント、パスファインダー、マッドマギー、アッシュといったアサルトやスカーミッシャー系のレジェンドで攻める戦術が効果的です。

 さらに、スパロウは敵の動きを追跡する戦術アビリティも持っているため、敵がゾーンを離れたタイミングを味方に共有し、アグレッシブな攻撃系のレジェンドでその隙をついて攻撃する立ち回りもできますね。

――戦術アビリティのトラッカーダーツに対して、何かカウンターはあるのでしょうか?

ジョン
 はい、そこはしっかり意識して開発しました。スパロウ側だけが一方的に有利になるのではなく、対峙する相手側にもフェアになるように設計しています。

 スパロウが得た情報はチームに共有されるんですが、同時に発見された側も「自分たちが見つかった」というのが分かるようになっています。そのため、スパロウ側は情報を得られますが、相手にもバレて警戒されます。お互いにとってフェアなバランスになっていると思います。

――設置されたトラッカーダーツは、壊すことはできるのでしょうか?

ジョン
 設置されたトラップは壊すことができます。実際、トラッカーダーツ自体はかなり脆くて、1回撃てばすぐに壊れる程度の耐久性です。

 仮にダーツが発動してスキャンされた場合でも、その情報がチームに届くまでには少し時間があります。おおよそ2秒程度の猶予があるため、そのあいだに破壊すれば自分の位置情報がスパロウ側に伝わることはありません。

 ただし、壊されたという事実自体はスパロウ側に通知されるので、その情報をもとに位置をある程度推測されることはあります。つまり、カウンタープレイは可能ですが、完全に情報を遮断できるわけではないという仕組みです。

――スパロウの猫は、ヴァンテージのエコーのようにつねに付いてくるのでしょうか?

アマンダ
 いえ、エコーのようにつねに出ているわけではありません。どちらかというと、アッシュのネズミのように特定のタイミングで登場するイメージですね。頻度も同様です。

 ただ、アルテミスはかわいいので、ずっと見ていたいというプレイヤーもいるかもしれません。毎シーズン「もっとアルテミスを出して!」なんて声が上がるようになるかもしれませんね(笑)。

――アルティメットで放つ矢は、インターセプターパイロンやキャッスルウォールで防がれるのでしょうか?

ジョン
 はい、防がれます。インターセプターパイロンには無効化されますし、キャッスルウォールに当たれば壊されてしまいます。そのため、こうした防衛アビリティを突破するには上から射ることが非常に重要になりますね。

――このタイミングで、あえてリコンクラスのレジェンドを投入した理由はありますか?

ジョン
 既存のレジェンド構成を見たときに、そろそろリコンクラスのキャラクターを追加してもいい時期だと判断しました。最後に加えたのがヴァンテージで、それ以降は偵察系がやや少なかった印象です。

 スパロウは、敵を探知する偵察能力に加えて、トラップのようにエリアを制御する能力も持っています。コースティックのような、いわゆる典型的なトラップ型とは異なる形ですが。

 いまのキャラクターバランスを考えると、リコンとコントロールの要素が足りないと考えていたので、その両方の役割を補う存在としてこのタイミングで登場させました。

――スパロウは個性的でクールなデザインをしていますが、ほかのレジェンドと差別化するためにデザイン面で工夫した点があれば教えてください。

ジョン
 開発初期から賞金稼ぎというコンセプトでは進めていたのですが、そこがひとつ大きなチャレンジでした。

 というのも、賞金稼ぎとひと口に言っても、人によって思い浮かべるイメージがまったく違うんですよ。たとえば
『スター・ウォーズ』のボバ・フェットのようなキャラクターを想像する人もいれば、クリント・イーストウッドのような西部劇風のイメージを持つ人もいる。そうした“賞金稼ぎらしさ”を誰にでも伝わるようなビジュアルで表現するのが、なかなか難しかったです。

 その過程で、ミリタリールックやウェスタン風など、さまざまなスタイルを試しました。ただ、ウェスタンのテイストはあまり合わないだろうと考え、最終的にはアーチャー、つまり弓を使うキャラクターとして方向性を定めました。

アマンダ
 このビジュアルに落ち着いたことで、そこからは制作もスムーズに進んだと思います。賞金稼ぎという設定をビジュアルで表現するのは想像以上に難しかったですが、アーチャーという要素を加えることで、独自性のあるデザインに仕上がったと感じています。

――ほかのレジェンドたちと、何か特別な関係性やユニークなやり取りはあるのでしょうか?

アマンダ
 もちろんです。スパロウはローバに好意を持っているので、そのやり取りが見られると思います。ローバは時折からかうこともありますが、それも楽しめるポイントですね。また、ミラージュとのおもしろい掛け合いも期待してください。

 一方で、コースティックに対しては少し苦手意識を持っているようです。ただ、スパロウは非常に賢くておもしろい性格をしているので、そのユニークさがセリフにも表れるでしょう。

――スパロウがアルテミスと強い絆を結ぶようになったきっかけは何ですか?

アマンダ
 スパロウがまだ一族の一員だったころ、アルテミスはたまに彼の前に現れていたんです。ある時、アルテミスが怪我をしていたので、スパロウがその面倒を見ていたこともありました。ただ、その時点ではまだお互いに強い絆があったわけではありませんでした。

 ところがある日、スパロウが一族に疎まれて傷つき、家に戻ってきたとき、そこにアルテミスがいて彼を癒してくれたんです。この出来事が大きな転機となり、ふたりは深い絆で結ばれることになりました。

――アビリティ面について、現在の能力に落ち着くまで開発段階でとくに苦労した部分はありますか?

ジョン
 アルティメットに関してはいろいろと試行錯誤がありました。たとえば、宇宙船的なものが登場してロケットを発射する案や、ターゲットを追尾するものも試しました。しかし、最終的にこれらはゲームの性質にフィットしないということでボツに……。

 アルティメットの最終的な方向性としては、トラップを仕掛けてゾーンを支配し、敵を追い出してその場所を叩くというパターンを確立したかったので、そこのデザインに時間がかかりました。それでもいまの形で落ち着いて非常に満足しています。

 また、パッシブアビリティのダブルジャンプについてもバランスを取るのが難しかったですね。レジェンドの動きに影響を与えるものなので、あまりやりすぎるとゲームバランスが崩れる危険性があるんですよ。そのため、効果的でありながらも過剰にならないよう、細心の注意を払って調整しました。

ほかのレジェンドについて

――ヴァンテージ、オクタン、ホライゾンといったレジェンドにも、今後何らかの調整が加えられる可能性はありますか?

ジョン
 はい。とくにALGSで頻繁に使われているレジェンドにはつねに注目しています。プレイヤーひとりひとりが、そうしたレジェンドをどのように使っているか、あるいは使っていないかという点もチェックしており、必要に応じて調整を行っています。

――シアのピック率が非常に低いですが、何か調整は行われるのでしょうか?

ジョン
 現時点ではシアに関して特別な変更は予定していませんが、彼のポジションについてはしっかりと認識しています。シアは調整が非常に難しいレジェンドで、やりすぎるとゲームバランスが崩れる恐れもあります。そのため、現在はシアに新たなプレイスタイルやアプローチを見つける必要があると考えており、今後のアップデートで彼の使いかたをより魅力的にできるよう取り組んでいきます。

武器調整について

――ほかの武器と比べて、ボセックボウが持つ個性とはどういったものですか?

エリック
 やはり、いちばんの特徴は爆発矢ですね。ボセックボウの存在感を大きくしている要素のひとつです。

 爆発矢は、たとえ直接当たらなくても時間差で爆発して周囲の敵にダメージを与えることができます。グレネードなど、ほかにも爆発系の武器はありますが、弓でそれができるというのはかなりユニークですよね。

 また、かつてボセックボウは通常ドロップ武器として非常に強力で、猛威を振るっていました。そのため、現在はケアパッケージに移行し、より限定的な使われ方をしていますがその分、特別な武器としてしっかりと調整されています。

 ボセックボウは、遠距離から攻める新たなスタイルを提供する、ちょっと変わった立ち位置の武器だと思っています。

――シーズン24で強化された武器は弱体化されるのでしょうか?

エリック
 いくつかの武器については、状況を見ながら弱体化を検討しています。ただ、シーズン24で加えたすべての強化をもとに戻すつもりはありません。

 たとえばP2020ですね。いまの環境でプレイされている方なら実感されていると思いますが、かなり強力な性能になっています。こういった武器に関しては、必要に応じて微調整を加えていく予定です。

 基本的には、“武器を強化する”という方針を維持しつつ、全体のバランスを整えていきたいと考えています。そのため、新シーズンも全体的にはナーフよりもバフのほうが多くなっていますね。今後も、プレイ状況を見ながら適切な調整を重ねていきます。

――アローをスナイパーアモに変更する案を検討したことはありますか?

エリック
 検討はしましたが、それが理想的だとは感じませんでした。ボセックボウは従来のように弾薬を使わず、ファンタジー感を大切にしたいという想いがあります。実際にスナイパーアモを使ってテストを行ったこともありますが、結果としてあまりよい印象を受けなかったので現在の形に落ち着いています。

 それでも、ボセックボウは非常にユニークな立ち位置の武器なので、実際のプレイ状況やデータを注視しつつ、必要があれば今後も柔軟に調整していきたいと考えています。

――今後、アローを使える武器が新たに登場する可能性はあるんでしょうか?

エリック
 今後の計画については、まだ詳しくお話しできませんが、さまざまな可能性は検討していますし、実際にいくつか試している段階でもあります。ぜひ今後にご期待ください。

そのほかゲームシステムついて

――アリーナを常設コンテンツにする予定はありますか?

エヴァン
 現時点では、アリーナを常設する予定はありません。しかし、プレイヤーの反応を見つつ、もしアリーナに対する支持が非常に高ければ、常設も選択肢のひとつとなるかもしれません。プレイ状況やエンゲージメントのデータを見ながら、必要に応じて調整を行う方針です。

――プレデターのダイブ軌道は、今後再び登場するのでしょうか?

クリス
 以前のようなダイブ軌道がそのまま戻ってくることはありません。現在は、ランクラダーの順位に応じたダイブ軌道があり、たとえばエフェクトの部分が赤くなるなどの演出が用意されています。

――背後の足音が聞こえにくいといったオーディオの問題は修正されていますか?

エヴァン
 はい、その点については私たちも重点的に取り組んでいます。まだ100%解決されたとは言い切れませんが、オーディオエンジン全体の改善は継続して行っており、この問題についても引き続き注視しています。詳細はまだお話しできませんが、つぎのシーズン、あるいはシーズン26〜27あたりで、さらなるアップグレードを予定しています。
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