『ペルソナ4 リバイバル』体験版レビュー。『P4G』がフルリメイク。3Dグラフィックと演出から“世界の広がり”を感じ、八十稲羽での青春の日々をさらなる高みへ。バトルは「バトンタッチ」で快適に

『ペルソナ4 リバイバル』体験版レビュー。『P4G』がフルリメイク。3Dグラフィックと演出から“世界の広がり”を感じ、八十稲羽での青春の日々をさらなる高みへ。バトルは「バトンタッチ」で快適に
 リメイクの方程式が、ここに示された!?
広告
共通パーツ画像
“八十稲羽”の空気を全身で感じながら、JRPG史上でも屈指の人気を誇る名ストーリーを味わおう。
 2027年2月にアトラスから発売予定のRPG『ペルソナ4 リバイバル』(以下、『P4R』)。プラットフォームはプレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、Xbox Game Pass、PC(Windows/Steam)に対応予定となっている(パッケージ版はプレイステーション5のみ)。本記事では、東京ゲームショウ2026に出展予定となる同作体験版のレビューをお届けする。

『P4R』体験版の内容

 2026年9月に30周年を迎える『ペルソナ』シリーズ。現在ナンバリングタイトルは『5』まで数えられており、『ペルソナ4』は約20年前の2008年7月10日にプレイステーション2でリリースされた。さらにその後の2012年6月14日には、さまざまな追加要素が盛り込まれた『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』(以下、『P4G』)が登場しており、本作はこの『P4G』のフルリメイク版という位置付けとなっている。

 今回の試遊では、東京ゲームショウ2026で出展される試遊版と同じく、以下の2シナリオを体験。

  • ch01 STORY……ゲーム序盤、主人公&陽介のペルソナ覚醒
  • ch02 DUNGEON……雪子姫の城の探索(“千枝の影”との戦闘まで)

 これに加えて、今回の試遊では、特別に4月18日〜20日の3日間を自由にプレイさせていただいた。なお、記事に加えてプレイ動画も公開している。こちらも合わせてチェックしてほしい。

プレイ動画

※画像は開発中のものです。

アニメーションやイベント演出を気軽に楽しめる“STORY”モード

 体験版では、どちらのモードを選んでも『P4R』の雰囲気を存分に味わえるようになっている。まずはアニメーションやイベント演出を楽しみたいという人や『ペルソナ』シリーズのバトルをあまり知らない、もしくは忘れてしまったという人は“ch01 STORY”を選ぶといいだろう。

 このモードでは、主人公および主人公の“相棒”となる花村陽介がペルソナ能力に覚醒することになる、ゲーム序盤の“異様な商店街”での一連のイベントを楽しめる。

一新されたグラフィックや演出が生んだ圧倒的な臨場感

 『P4R』では、キャラクターだけでなく建物を含めた街全体のモデリングが一新された。加えてイベントごとにカメラワークや演出も新たに設定され、オリジナル版以上の臨場感が生み出されている。筆者はこのシーンを何度もプレイして知っているはずなのに、ワクワクが止まらなかった。
キャラクターの頭身だけでなく、建物もよりリアルな造型に描き直されている。
会話や選択肢表示時のUIもリニューアルされた。

アニメスタジオ“MAPPA”による2Dアニメーション

 主人公がペルソナ能力に覚醒するシーンでは、2Dアニメーションが挿入される。『P4R』の2Dアニメはスタジオ“MAPPA”が新たに描き起こしたものが使われていて、期待に違わぬクオリティ。しかもイベントシーンからほぼシームレスに行き来するため、作品世界への没入感が途切れることもない。

3Dのカットシーンも力が入りまくり!

 重要なイベントシーンでは、2Dアニメーションのほかに3Dのカットシーンが挿入されることもある。『P4R』ではキャラクターの3Dモデルがトゥーン調で描かれていることもあって、表情や動きなどの表現はほとんど2Dアニメと遜色ない。

バトルの演出もよりスタイリッシュに!

 演出が進化したのはイベントシーンだけではない。バトルでもかなりの部分で変化を感じさせてくれる。UIがよりテレビチックなデザインになっているし、スキル使用時のカットインもかっこいい。

 主人公たちだけでなく敵も大きさを含めてグラフィックが一新されている。さらに背景も緻密に描かれていたり、細かく動いていたりと、作り込みがハンパじゃない。

 ボス戦などのイベントバトルでは、テキストガイドやクマによるアドバイスが挿入されることも。『P4R』の敵はよりハッキリとわかるアクションをしてくれるので、『P4G』のときよりも戦いやすくなった一面もあるかも。

ダンジョン探索やバトルを楽しむなら“DUNGEON”モード

 もうひとつの“ch02 DUNGEON”モードでは、4月17日の“雪子姫の城”初回探索をプレイ可能だ。迷うことはほとんどないと思われるが、ワンボタンで目的地へのガイドを表示させられるので、困ったら使おう。

 ただし、2階に上がってすぐの大広間に入るとイベントバトルが始まってしまう。ダンジョン探索をじっくり味わいたい人は、ガイドにしたがって階段を上がらずに少しウロウロしてみるといい。

正々堂々突き進む脳筋系プレイヤーもニッコリ! 新アクション“ガード”

 よりゴージャスなビジュアルになったダンジョン。

 移動中に敵を背後からアタックすると“チャンスエンカウント”となって有利な状態で戦闘を始められるのは変わらないが、『P4R』ではさらに敵シンボルからの攻撃を“ガード”することができるようになった。ガードに成功すると敵がひるむので、その隙にアタックするとチャンスエンカウントでバトルを始められる。

 『ペルソナ』あるあるで、たまに考えごとをしながら移動していてウッカリ敵に気付かれてしまい、迎え撃たなければならなくなることも。そんなとき、ガードを使えば敵に気付かれていたとしてもチャンスエンカウントを狙えるのだ。隠れながら進む……そんな繊細なプレイはちょっと苦手、という筆者のような人間にもありがたい新要素である。

新要素“バトンタッチ”を駆使して“総攻撃”を狙おう

 『P4R』では、弱点属性を突くなどして敵をダウンさせて発生した“1MORE”を、ほかの仲間に託せる“バトンタッチ”機能が使えるようになっている。『ペルソナ5』以降、シリーズではすっかり定着した便利機能であり、『P4R』でも採用してくれて本当にありがたい。

 これを活用すれば、弱点属性の異なる敵が複数出現しても対応するスキルを持つキャラクターに切り換えながら攻撃できるので、すべての敵からダウンを奪うことも難しくなくなる。そして全員をダウンさせたら超強力な全体攻撃“総攻撃”が発動できる。

 もちろん、新たな演出がそれらすべての要素で描き起こされていて、しかも見た目こそ華やかだが処理は超スムーズでストレスフリー。何度発動してもひたすら便利で気持ちいい、なんて優等生なシステムなのだと感動させられた。

歪んだ表情がリアリティーを際立たせる! キレイだけが美ではない

 DUNGEONモードのラストは、“千枝の影”とのイベントバトル。疾風属性が弱点だが、“風の防壁”で弱点を消してきたり、“マハジオ”で電撃属性に弱い陽介をダウンさせてきたりする、厄介な敵でもある。

 いやらしい敵の行動にどう対処するのか? 『ペルソナ』らしい骨太な難度の戦いがいよいよここから始まる。

 一方で、ここでもペルソナチーム入魂の3Dカットシーンが挿入される。本誌の紹介記事などではかわいらしい表情ばかり見せてくれている千枝だが、このシーンでは“もう1人の千枝”が狂気をはらんだ姿に。しかし、そんな表情だからこそ目が惹きつけられてしまう……。

 『P4R』ではボイスが新たに収録されており、当時でさえ超豪華メンバーと言われた声優陣にさらに磨きがかかって怖いくらいの演技が味わえる。体験版で見られるイベントシーンは全体のうちのほんのひと握りに過ぎないが、そのクオリティは十分に体感できるはずだ。

田舎町“八十稲羽”での生活はよりリアルに描かれる

 今回、特別に八十稲羽での日常生活のパートもプレイさせていただいた。八十神高等学校や八十稲羽の街を散策したり、クラスメイトやマリーとの“コミュ”を楽しんだりと、序盤からさまざまに楽しめるのは『P4R』でも同じ。
フィールドはエリアごとにシームレスに歩き回れるようになっている。

小物の追加などグラフィックの強化で増した“生活感”

 ダンジョン同様、学校や街も新たにマップがよりリアルなサイズで描き起こされて、視点も360度自由に回転できるように。『P4G』の構造ほぼそのままではあるものの、道路脇の雑草や立て看板などの小物が追加されるなどして、生活感が大幅に増していた。

 時間の移ろいによる変化や、街の住人たちとの会話も、グラフィック&演出の進化でより味わい深いものになっている。

“倫理の諸岡”たちも装いを新たに登場!

 八十神高等学校もグラフィックが一新され、だいぶ広くなった印象。もっともやること、できることは変わらず、授業でのクイズやクエストといった『ペルソナ』シリーズや『P4G』でおなじみの要素は、基本的にはそのまま(授業の内容は新しいものになっているかも……)。

 個人的には、倫理の諸岡先生の個性的な顔立ちがどうなったか気になっていたのだが、頭身が上がったくらいではあの存在感は変わらないようで安心した。

新たな演出が加わってよりドラマチックに展開するコミュ

 さまざまな人々と関係を築き、特別なイベントを楽しんだり、ランクを上げてペルソナ合体にプラス効果をもたらせるようになる“コミュ”。『P4R』ではイベント表現やランクアップ時の演出が大幅に強化されたほか、ランクアップ時に当該アルカナのペルソナが1体もらえるようになっている。

 コミュのイベントは、本編以上に生活感があるものが多く、クラスメイトたちとのみずみずしい青春が味わえるものもあれば、田舎町ならではの閉鎖的で嫌な面を感じるものも。ただ、いずれも『P4G』と会話内容は同じでも背景や演出が変わっているため、以前プレイしたことがある人でも新鮮な気持ちで楽しめるのではないだろうか。

UIは視認性と使いやすさが両立されたものに

 あらゆる面でリニューアルされている『P4R』だが、UIもオリジナル版のテイストは残しつつも大幅に変わっている。『ペルソナ4』のイメージカラーである黄色、“マヨナカテレビ”を想起させる“昭和のテレビ”をモチーフとしたデザインはより強調されるようになった。

 色使いや文字の大きさ、大胆に配置したキャラクターイラストなど、とにかく視認性が高く、一方ですぐに目的の行動が取れるよう直感的なボタン配置になっていて使いやすい。『ペルソナ』シリーズと言えばスタイリッシュなUIと言われるが、この使いやすさとの両立こそ最大の特徴だと言える。

体験版プレイで感じたこと

 今回の試遊は、プレイ時間こそわずかだったものの、多くの驚きがあった。とくにグラフィック・演出面のこだわりはすさまじく、相変わらずすばらしい音楽とともに八十稲羽の世界にどっぷりと没入。会話時に3Dキャラが口パクするのはほかのタイトルでもよくあることだが、口の動きをきちんと発音に合わせているのには驚かされた。

 また、システムやUIのブラッシュアップなど、プレイを快適にする改善も随所に施されていて「ここまで細かく改善するなら、一から作り直したほうが早いのでは……?」と感じたくらい、いたれりつくせりだった。

 ここまで作り直すならストーリーにも手を入れて……となりそうなものだが、どうやら本編に関しては余計な手は加えていないらしい。それは、新規ユーザーはともかく、“八十稲羽に帰ってきたい”ユーザーにとってはむしろありがたいだろう。

 かつての名作をリメイクすることについては、つねに賛否がつきまとう。しかし、『P4R』は“喜ばれるリメイク”に対して一定の答えを出してくれるのではないだろうか。序盤をプレイしただけだが、そのくらいの仕上がりのよさを感じた。

関連動画

      この記事を共有

      本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

      週刊ファミ通最新刊
      週刊ファミ通表紙
      購入する
      ebtenamazon
      電子版を購入
      bookWalker