背景の壁を使ったウォールランが気持ちいい

『ザ・ローグ:プリンス オブ ペルシャ』は、ユービーアイソフトから発売されたローグライト2Dアクションゲーム。今年(2026年)で誕生から37周年を迎える『プリンス オブ ペルシャ』シリーズの1作となる。
開発を手掛けたのは名作『Dead Cells』で知られるEvil Empire。本作は『Dead Cells』で“ローグライト”というジャンルの魅力を世界へ広めた同社が、『プリンス オブ ペルシャ』にそのノウハウを持ち込んだ作品と言えるだろう。



もともと本作は2024年5月27日からPCでアーリーアクセスを開始。1年以上コミュニティからのフィードバックを反映させながら、2025年8月21日にようやく正式版発売となった。
ちなみに、本作のアーリーアクセス開始日は2024年5月14日の予定だったのだが、『Hades II』(ハデス2)のアーリーアクセスが2024年5月7日に突然開始されたため、その影響で約2週間延期したのがおもしろい。
開発元みずからが、競合を避けるためジョークを添えつつ延期を発表したことは当時かなり話題になったので覚えている人も多いんじゃないかな。
プレイヤーは主人公のプリンスとなり、闇の魔術を操るフン族の軍勢に襲われた都市クテシフォンを救うため、何度も戦いを挑むことになる。倒れても魔法の力で時間を巻き戻し、新たな力を得ながら王都奪還を目指していく……というのが物語だ。
本作がおもしろかったのは、やはり自由度の高いパルクールアクションだろう。2Dサイドビューの作品でありながら、画面背景の壁を活かした立体的な動きが可能なので「移動しているだけで気持ちいい」のだ。横から見れば足場が存在しない広大な吹き抜けであっても背景に壁さえあればウォールランで駆け登れるのが何とも爽快だった。



自動生成されるステージは当然毎回ランダムで組み替わるため、同じステージでも異なる攻略方法で楽しめる。操作レスポンスがよくテンポが速いところも「もう1回」と思わせてくれる要因となっていたはずだ。
武器や強化要素を自由に組み合わせ、その回ごとに異なるプレイスタイルで遊べるビルド構築もローグライトならではの見どころだった。
ペルシャ伝統楽器と現代的なヒップホップサウンドを融合させたような独特のサウンドトラックも印象深い。イラン系アメリカ人アーティストのASADI氏による、自身のルーツを取り入れた楽曲群も間違いなく魅力のひとつとなっているだろう。
本作『ザ・ローグ:プリンス オブ ペルシャ』は、シリーズの新しい方向性を示す1本になっていると思うので、正式版発売1周年のこの機会に遊んでみるのもいいんじゃないかな。










