ラノベ的用語が満載の激アツ王道ストーリーも魅力

『蒼き雷霆 ガンヴォルト』は、インティ・クリエイツから発売された2Dアクションゲーム。現在も続くシリーズの記念すべき1作目で、多くのアクションゲームファンからの熱い支持を得ている作品だ。同社は『ロックマンゼロ』シリーズを始めとする多数の人気作の開発を手掛けてきたが、創業以来初めてのパブリッシングタイトルとなったのが本作だった。
もともとインティ・クリエイツと『ロックマン』シリーズや『鬼武者』シリーズなどで知られる稲船敬二氏とのコラボレーションで誕生した作品で、いまでは複数の続編やスピンオフが制作されるまでに成長を遂げている。
舞台となっているのは、人類の中に“第七波動(セブンス)”と呼ばれる特殊能力を持つ者が現れ始めた近未来。国内の秩序は巨大複合企業“皇神(スメラギ)グループ”の統制によって平和に保たれているかのように見えていたが、じつはその裏では能力者の保護を名目とした強制収容や研究と称する非人道的な人体実験が行われていた。
その真実を知り、反・皇神を掲げるレジスタンス“フェザー”に所属する主人公“ガンヴォルト”もまた第七波動の能力者のひとり。彼のもとに皇神のバーチャルアイドル“電子の謡精(サイバーディーヴァ)モルフォ”の抹殺命令が下ったことから、物語は大きく動き始める……といった導入になっている。


メーカーが公式に発表しているジャンルが“ライトノベル2Dアクション”となっているだけに、少年マンガのような熱い展開が目白押し。何よりタイトルからして“蒼き雷霆(アームドブルー)”だし、“第七波動(セブンス)”や“電子の謡精(サイバーディーヴァ)”などのルビを使って読ませる中二病全開の用語がてんこ盛りだ。
もっとも魅力的だったのは爽快なアクション。“ダートリーダー”(ショット攻撃)でロックオンし、“雷撃鱗(ライゲキリン)”を放つことで威力の高い雷撃を敵に誘導して撃破できるのが気持ちいい。雷撃の本数が増えるほど与える威力も上昇したので、多くのユーザーががんばって大勢の敵をロックオンしてから一掃したことだろう。



成長要素もあった。“雷撃鱗”の強化はもちろん、レベルアップでHP強化やスキル覚醒もできたし、素材を手に入れて70種類以上の装備アイテムの開発をするなんてことも可能だった。
“電磁結界(カゲロウ)”のおかげでガンヴォルトは敵の攻撃を受けると残像とともにオート回避してくれるので、アクションゲーム初心者にもやさしいところもよかった。
加えて、シリーズでおなじみとなっていく“クードス”の存在もおもしろい。敵にダメージを与えることで貯まるコンボポイントのようなもので、ハイスコアを狙うなら多く稼いだほうがいい。これはこれで燃えるし、多く稼げば素材も多数入手できるが、クードスが1000ポイントを超えるとミッションのBGMが“電子の謡精モルフォ”の歌に変化するのがとくに激アツだった。



バトルとバックに流れる歌という組み合わせは、筆者のような『マクロス』好きにはより響くものがあるし、モチベーションの上がり幅も桁違い。しかも全8曲もあるのがたまらなかった。『ガンヴォルト』シリーズの楽曲が好きというファンは多そうだ。そのせいもあってか、2024年2月15日にはまさかのリズムゲーム『GUNVOLT RECORDS 電子軌録律』(サイクロニクル)が発売されている。
2016年8月25日にニンテンドー3DS用の続編『蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪』(そう)が発売されてシリーズ化。本編最新作は2022年7月28日発売の『蒼き雷霆 ガンヴォルト 鎖環』(ギブス)で、こちらは現在すべての現行機で遊ぶことができる。また、スピンオフとしてアキュラを単独主人公にした『白き鋼鉄のX』シリーズを始め、多数のタイトルも発売されている。
最新作は、2025年7月24日にNintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、PC(Steam)で発売された(Steam版は23日発売)『蒼き雷霆 ガンヴォルト トライアングル エディション』。『蒼き雷霆 ガンヴォルト』、『蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪』、『蒼き雷霆 ガンヴォルト 鎖環』の3作品がいずれもブラッシュアップされて収録されており、より快適にプレイすることができる。なお、今年(2026年)10月22日にはNintendo Switch 2 Edition版も発売される予定だ。











