バンダイナムコエンターテインメントより発売される『Echoes of Aincrad』は、『ソードアート・オンライン』(以下、『SAO』)の“アインクラッド編”を、完全新作のアクションRPGとしてリブートしたタイトル。2026年7月9日(Steam版は7月10日)発売予定で、対応機種はプレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、PC(Steam)。 5月9日、本作のプレミアムエディションに収録されている長編プロモーションアニメ『Unanswered//butterfly』を劇場で楽しめるスペシャルイベントが東京と大阪で開催された。アニメの中では、ゲームシナリオの裏側で起きていたサイドストーリーが描かれる。




イベントの第1部では、キャストを招いた舞台挨拶も行われ、豪華メンバーが集結した。
▼舞台挨拶登壇者(敬称略)
- 松岡禎丞(キリト役)
- 戸松遥(アスナ役)
- 黒沢ともよ(エミルン役)
- 内山昂輝(レックス役)
- 加藤礼愛(劇中歌『Reach for the Rainbow』担当)
- 理名(劇中歌『Reach for the Rainbow』担当)
- 吉平“Tady”直弘(ポリゴン・ピクチュアズ/監督・脚本)
- 二見鷹介(バンダイナムコエンターテインメント/プロデューサー)
- マフィア梶田(MC)
イベント終了後、プロデューサーの二見鷹介氏と劇中歌『Reach for the Rainbow』の歌唱を担当する加藤礼愛さん、理名さんがインタビューに応じてくれた。ふたりが抜擢された経緯や収録時のエピソードをうかがったので、ぜひチェックしてほしい。

写真左から二見鷹介氏/理名さん/加藤礼愛さん
加藤礼愛さん(かとうれいあ)
『Echoes of Aincrad』およびプロモーションアニメの劇中歌『Reach for the Rainbow』において、イオリの歌唱を担当。文中は加藤。
理名さん(りな)
『Echoes of Aincrad』およびプロモーションアニメの劇中歌『Reach for the Rainbow』において、ララの歌唱を担当。文中は理名。
大役のプレッシャーを乗り越えて日本語と英語バージョンを収録
――スペシャルイベントを終えての率直な感想を教えてください。
二見
久しぶりに『SAO』の映像作品をお見せすることができました。“『SAO』成分”を補充できたファンの方たちの笑顔がうれしかったですね。
理名
私にとって初めての個人の仕事である『SAO』で、作品のファンの方たちにお会いする機会を迎えられてよかったなと思います。本当にたくさんの方に愛されてきたんだろうなというのが、客席から伝わってきましたし、愛されてきた『SAO』という作品の一員として舞台に立つことができて本当にうれしかったです。
加藤
初めて舞台挨拶をしたのですが、緊張しました(苦笑)。でも、会場に来てくれていた父が「うまくしゃべれていたよ」と声をかけてくれたので、ホッとしています。
――緊張されているようには見えませんでした。
加藤
やはり歌うことのほうが得意と言いますか、みんなの前で話すのはちょっと苦手なので……。でも、楽しかったので参加できてよかったです。
――加藤さんと理名さんに劇中歌『Reach for the Rainbow』の歌唱をオファーした理由を教えてください。そもそもふたりのキャラクターに歌わせることは最初から決めていたのでしょうか?
二見
イオリとララというキャラクターがいて、ふたりでユニットを組む流れは当初から考えていました。イオリとララの歌唱をどなたにお願いするか考えるにあたって、10代中盤の方にお願いしたいと思いました。
『SAO』のアインクラッドには、10代で閉じ込められてしまったプレイヤーも多くいる。本来であれば学校に行って勉強や部活に励んだり、友だちと遊んだりできたはずなのに、アインクラッドに囚われてそこで生きていかないといけない。そういった生の熱量みたいなものを、10代の若いアーティストに歌で表現してもらいたいと考え、礼愛さんと理名さんを紹介してもらいました。

作中に登場するイオリ(写真左)とララ(写真右)。
二見
おふたりはまだプロに成り立てだったり、プロになる準備中だったりしたのですが、プロとして大人に立ち向かっていく流れの中でこの曲を歌っていただいたときは、どこかしら稚拙なところはあるものの、非常にフレッシュでしたし、つらいこともある中で前に進まなきゃという感情と言いますか、説明しても表現しにくいものを歌ってくれたので、おふたりにお願いしてよかったです。
(加藤さんと理名さんのほうを見て)でも、収録のときはめちゃくちゃ迷っていましたよね。
――そうなんですか?
二見
英語をどうやって歌おうとか。理名さんは英語の歌が初めてでしたし、加藤さんも曲を出しているわけではなかったので。プロとして人前で歌うことに対して、発音を気にしていたよね。英語の先生に「もっと、もっと声を出して」と言われたりして。英語の歌の収録は8時間にもおよびましたが、ふたりの成長は本当にすごかったです。1時間前と比べてもものすごく成長していて、40代の僕にはもうマネできないなって(笑)。アインクラッドで生きるキリトやアスナの気持ちを、歌で体現してくれたと感じています。

――『Echoes of Aincrad』と『Unanswered//butterfly』には、若いオリジナルキャラクターが多数登場します。彼らとの親和性も考えて、加藤さんや理名さんのような若いアーティストを起用したのでしょうか?
二見
そうですね。プレイヤー自身にアインクラッド編の冒頭を体験してもらいたいという思いがあったので、おふたりが歌唱を担当したイオリとララに関しても、キリトたちと同じような年齢にしようというのは決めていました。登場人物とアーティストの年齢を近い年齢にすることは決めていて、ゲーム自体は6年くらい作っていましたが、加藤さんと理名さんにオファーしたのは2年前だったかと思います。
――理名さんと加藤さんの第一印象を覚えていますか?
二見
アニメ『ガールズバンドクライ』のテレビ放送が始まる前に理名さんがボーカルを務める“トゲナシトゲアリ”のライブに行ったのですが、1曲終わるたびに水をがぶ飲みしている姿が印象に残っています(笑)。加藤さんは、都内のホールで歌っている姿を拝見したときに、当時はプロではありませんでしたが、ステージで何かを表現したいんだなっていう熱量を感じたのを覚えています。ふたりがユニットを組んだらおもしろいだろうなと思いましたね。

歌声に涙を流すエミルン。アインクラッドの人々にとっても音楽はなくてはならないものだ。
――理名さんと加藤さんに、今回のオファーを受けたときの感想をお聞きしたいです。理名さんはどうでしたか?
理名
『SAO』はビッグタイトルですし、父もアニメを見たことがあると話していました。まだデビューしたばかりの自分に、『SAO』のゲームの劇中歌を歌ってほしいとオファーがあったのは信じられませんでしたが、それよりもうれしい気持ちが強かったです。皆さんの期待に応えられるようにがんばろうと、ふだんの仕事に対するモチベーションがいっそう高まったのも覚えています。
――英語バージョンを歌うプレッシャーは?
理名
オファーがあったときは、日本語だけと認識していたので、英語もあると知ったときに時が止まりました(苦笑)。それくらい英語は苦手なのですが、受けたからにはがんばろうって。

二見
お伝えしてはいたのですが、オファーの仕方がわかりにくかったのかも……? すみません。もっとストレートにわかりやすくお伝えすればよかったですね。
――緊張していてきちんと伝わっていなかったのかもしれないですね……? 加藤さんもオファーを受けたときの感想を教えてください。
加藤
私は小学生のときに、アマチュアで歌える女の子ということで、いろいろな番組に呼んでいただきましたが、中学生になると“最強小学生”みたいなキャッチコピーが消えてしまって。番組にもあまり呼ばれなくなり、このまま歌う機会がなくなってしまうのかな、どうしようと思っていたときにオファーをいただきました。なのでとてもうれしかったですし、とても大きなお仕事だったのでビックリしました。
――英語で歌うことへの不安などは?
加藤
私は洋楽を歌うのが得意だったので、不安はなかったです。むしろ自分の声で英語の歌を世界に広めるという夢が叶うと思って、ドキドキしました。

――喜びのほうが大きかったと。劇中歌『Reach for the Rainbow』の歌詞や曲の第一印象を教えてください。
理名
私はふだんバンドではアップテンポで歌詞がギュッと詰め込まれている曲を歌うことが多いので、『Reach for the Rainbow』のような曲をじっくり真剣に聴くことはあまりない経験でしたが、なんてすばらしい曲なんだと思いました。この曲をきっかけにバラードも聴くようになって、自分の中の音楽に対する思いや考えも変わりました。
この曲の歌詞でいちばん好きなのは、サビの前の「こんなにも傷ついた心でしか歌えない歌がある」というフレーズです。これまで経験してきたものを歌に乗せるというのがすごく刺さって、これからの私の音楽人生においてもずっと心に残るフレーズだなと感じました。もちろん、すべてステキな歌詞だと思うので、本当にすみずみまで聴いてほしいです。
加藤
『Reach for the Rainbow』を初めて聴いたときに、すごいロングトーンの曲だなと思いました。私の歌唱力で歌えるのかなと感じたのを覚えています。とくに好きなフレーズはラストのサビ前の展開です。「新しい春の芽吹きのために」とタネがバーっと咲く感じがステキだと思いました。
――どちらのフレーズも注目ですね。収録で印象に残ったエピソードもうかがいたいと思いますが、やはり8時間かかったという英語の収録がとくに印象的でしたか?
加藤
そうですね。
理名
休憩を挟みながらでしたが、収録室に8時間もいたことがなかったので新鮮でした。
――ちなみに、日本語の収録時間は?
二見
3時間30分くらいだったと思います。
理名
英語バージョンの収録のインパクトが強すぎて覚えていない(苦笑)。
一同 (笑)。

理名
私のふだんのレコーディングはだいたい1曲2時間くらいで、2曲収録するときでも、早ければ2時間以内に終わることがあるので、8時間はふだんの4回分……。そう考えると、相当時間をかけて収録したなと思います。
二見
でも、理名さんは「英語が苦手」と言っていましたが、先生に教えられてどんどん上達していったのでビックリしました。表現力も広がっていきましたし、歌いかたに力がこもるようになって。加藤さんもどんどん成長していったので、収録に立ち会わせていただいて、僕自身ものすごくいい経験になりました。英語の勉強にもなりましたしね。
――ちなみに、日本語と英語はどちらのほうが歌いやすかったですか?
理名
私は絶対に日本語のほうが歌いやすかったです。英語は苦手というのもあって、そちらに意識が持っていかれちゃうので……。こんなことを言ってすみません!
二見
大丈夫ですよ(笑)。
加藤
私は洋楽を歌い慣れていたので、どちらかというと英語のほうが歌いやすかったです。
――(笑)。互いの歌声を初めて聴いたときの感想もお聞きしたいです。
理名
礼愛ちゃんのことはずっと前から知っていました。すごく歌が上手で、「なんだこの子は!」と衝撃を受けていましたが、大きくなった礼愛ちゃんの生の歌声を聴いて、改めてすごいなと感じました。
自分よりも歳下で歌の活動をしている子に会ったのも初めてでしたし、声質も私とはぜんぜん違っていて、私にはないものを持っているというか、礼愛ちゃんから学べることがたくさんあるなと思いました。
加藤
ありがとうございます。理名さんはふたつ歳上のプロの方なので、初めてお会いしたときはめちゃくちゃ緊張しました。歌声を聴いたときは、さすがプロだなと思いましたし、『SAO』のような作品もピッタリ合うと感じました。
――今後、イベントなどでファンの前でおふたりで歌う予定はありますか?
二見
現時点で予定はありませんが、機会があれば歌ってほしいですよね。別々で収録して作中で流しているので、同時に歌ったときにどうなるんだろうっていう期待はあります。そういう機会をもし作れるなら作りたいとは思いますが、まずはゲームをプレイしたり、プロモーションアニメを見ていただいたりして、加藤さんと理名さんの歌を聴いてほしいですね。そのうえでファンの方たちの反応を見ながら、おふたりに歌ってもらえるチャンスがあれば実現させたいと思います。
――加藤さんと理名さんの生歌を聴ける日を楽しみにしています! 最後に、ファンや読者に向けてメッセージをお願いします。
二見
イオリはもともとアイドルで、ララはイオリのことを知っていて、ある意味目指していたような関係性があるのですが、ゲーム内には自分の持ち歌を歌っているララをイオリが見ているシーンがあって。プロとして歌っていた曲をほかの子が歌っている。イオリが抱えている葛藤や悩みなどが見られるシーンもゲームには入っていますので、そういったところにも注目してもらえるとうれしいです。加藤さんと理名さんの初々しさや、お互いに持っていないとお話しされていたところを、イオリやララと重ね合わせて見ると、より楽しんでいただけると思います。
理名
二見さんのお話をお聞きして、ララとイオリがどんな人生を歩んできたのか、ふたりの背景にどんなエピソードがあるのか、ますます楽しみになりました! 私自身、ゲームやアニメが大好きなので、制作チームの一員としてゲームに携われているのがうれしいですし、発売したその日にゲームをプレイして皆さんといっしょに楽しみたいと思います。
加藤
『Reach for the Rainbow』をすみずみまで聴いていただいて、好きなフレーズや歌詞があれば教えてください。プロモーションアニメはエミルンたちの友情を見て感動しました。ゲームのストーリーも感動できると思うので、皆さんもぜひ最後までプレイしてください。
ひとりのプレイヤーとなってアインクラッドを冒険できる最新作
『Echoes of Aincrad』は、『SAO』の“アインクラッド編”を、完全新作のアクションRPGとしてリブートしたタイトル。バンダイナムコエンターテインメントより、7月9日(※Steam版は7月10日)発売予定で、対応機種はプレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、PC(Steam)。
本作の主人公はあなた自身。これまでの家庭用ゲームで軸としてきた原作主人公のキリトを通しての英雄体験ではなく、自分自身のアバターでアインクラッドを駆け巡る主人公体験が楽しめる。