パンツ一丁姿が忘れられない
『魔界村』は、カプコンから発売された横スクロールの2Dアクションゲーム。もともとは1985年9月から稼働していた同タイトルのアーケードゲームで、カプコンの代表作のひとつであり、絶大な人気を誇る作品だ。
そんなタイトルの移植版がファミコンで遊べるとあって筆者を含めた当時の子どもたちは歓喜の声を上げたのだが、いざ遊んでみるとあまりの“激ムズ”っぷりに今度は悲嘆に暮れることになったのも、いまとなってはいい思い出。
現代ではアーケード版より難しいと評される、伝説の作品。“死にゲー”という言葉が生まれるよりも前からその概念を完成させていたパイオニアと言えるかもしれない。
物語の始まりは墓場でのデート(?)から。主人公の騎士“アーサー”が王国のプリンセスと墓場で仲よく語らっていると、突如魔界の使者が現れ、プリンセスを連れ去ってしまう。アーサーは鎧を身にまとい、愛するプリンセスを救い出すため、単身魔王の城へと乗り込んでいく……というのが『魔界村』のプロローグ。
アーサーは槍、短剣、たいまつ、斧、十字架といった5つの飛び道具を手に、墓場や森、巨人だらけの館や幽霊の街など、多種多様なステージを乗り越え、魔王の城に鎮座する大魔王の討伐を目指す。
ステージ開始前にはゴールまでの全体マップが表示され、自分がどの位置にいるかわかるようになっていたのが印象的。投げるスピードが速く3連射できる短剣が非常に使い勝手がよく、見つけたら必ず取っていた人は筆者だけではないはずだ。
アーサーがやられるまでの演出も非常にユニークで、1回接触すると鎧が弾け飛んでパンツ一丁の姿に。その状態のままさらに敵に接触してしまうと骨と化して1ミスとなるところもおもしろかった。
激ムズな『魔界村』の代名詞的な存在が“レッドアリーマー”だろう。ステージ1の途中から登場する中ボス……いや単なるザコ敵の1体なのだが、トラウマにして至高の宿敵でもある。
ふわふわと飛んでこちらの攻撃を避けたかと思えば、いやらしい軌道で火の玉を吐きながら突っ込んでくるといった具合。変則的な動きに惑わされ、火の玉に焼かれたりレッドアリーマー本体と接触したり。大げさではなく、レッドアリーマーを突破できず諦めたプレイヤーが当時は多数存在しただろう。
ただ、ヤツがいるからこその緊張感であり、激闘の末に撃破できたときの喜びや達成感も半端ではないものがあった。
ちなみにこのレッドアリーマーだが、『魔界村』がシリーズ化されて新作が出るたびに“レッドアリーマーキング”だの、“レッドアリーマーエース”だのと出世していった。レッドアリーマーを主役としたスピンオフ作品『レッドアリーマー 魔界村外伝』シリーズすら存在する。
40周年という大きな節目に、ファミコン版『魔界村』で遊びたくなったならNintendo Switch Onlineに加入してダウンロードするのが手っ取り早い。アーケード版とはグラフィックも前述の難度などもかなり違いがあるので、ぜひ確認してみてほしい。
本家のアーケード版『魔界村』に挑むなら『カプコンアーケードスタジアム』。『魔界村』だけでなく続編の『大魔界村』も遊べるうえ、カプコン往年の名作が勢揃いしているのでおすすめだ。
シリーズ最新作なら『帰ってきた魔界村』。現代の技術で甦った決定版とも言えるタイトルで、言わば令和の『魔界村』。こちらもかなりの手応えがある“死にゲー”ではあるが、現代らしく初心者にも配慮した難易度も用意され、遊びやすくなっている。














