2026年5月1日~3日の3日間開催された日本最大級の格闘ゲーム大会“EVO Japan 2026”では、メディア向けに山中丈嗣プロデューサー、関根一利ゲームディレクター兼リードバトルデザイナーが登壇し、メディアブリーフィングを実施した。




アニメ×アメコミ格ゲー!
開発を手掛けるアークシステムワークスは、アニメがそのまま動き出したかのような3Dグラフィックを得意としている。アークシステムワークスが独自にアレンジを加えた、ジャパニメーションチックなヒーローたちが登場するのは、本作の大きな魅力のひとつ。

なお、マーベル作品には“アース”というさまざまな世界が存在し、それぞれに番号が振られている。たとえばマーベルが正史と定めているのは“アース616”。マーベルの実写映画群“MCU”には“アース199999”という番号がある。『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』はマーベルから正式にアースに属することが認められ、“アース358”の番号をいただいたと、プチ発表もあった。
358という数字に意味があるのかは不明だが、風水では縁起のいい幸運の数字として扱われている。全然関係ないかもしれないけど。
テーマは誰でも遊べる格ゲー!
本作はそこにメスを入れており、チームバトルゲームなのに、1キャラクターのみを使いこなせるだけでも問題ない、というバトルシステムになっている。体力はチーム全体で共有になっており、1キャラクター+サポート役の3名で運用してもバッチリ戦えるのがポイント。

もちろん交代も可能で、交代を交えながらのコンボや立ち回りもでき、上級者向けの幅も広い。筆者は何度も試遊してきたが、そこの懐の深さは、格ゲー上級者の多いアークシステムワークスファンにもしっかり刺さる内容だと感じている。
そこはもちろん担保されつつ、本作は初心者がゲームを始めやすい、チームバトルゲームになっているのが重要なところ。好きなマーベルキャラクターを、誰でも気持ちよく動かせることを非常に重視して開発しているそうだ。コンセプトとして“誰でも遊べる格闘ゲーム”を目指したそうで、プレイヤーが出せない技は絶対に作らないことを指標にしていたと、関根氏は語る。
たとえば、本作の必殺技はコマンド入力でも出せるが、ワンボタンで出すことも可能。さらに、コンボもボタン連打でくり出すことができる。基本的な攻防をボタン連打とワンボタンの必殺技で行い、余裕があればキャラクターごとの特性を発揮するユニークスキルボタンを使ってみる、という感じで、だいたいこの3つだけでも戦えるカジュアルな操作性になっている。
ちなみにワンボタン必殺技は操作形態を選ぶのではなく、システムとして組み込まれているので、コマンド入力でもいいし、ワンボタン必殺技でもいい、というハイブリッドなシステム(格ゲーファンには同じくアークが開発した『GBVS』とほぼ同じと言えば伝わるだろうか)。
山中氏が印象に残っていると語ったのが、本場アメリカで試遊台を設置したときのお話。小さな子どもたちがワイワイと本作で盛り上がっているシーンを見て、とてもうれしかったのだそうだ。対戦格闘ゲームとして目指すところはもちろんあるものの、カジュアルに格闘ゲームに触れてほしい。そのとき見た子どもたちの笑顔こそが、本作の目標であることを、開発チームにも伝えているのだという。

参戦キャラクターの基準
やはりキャプテン・アメリカは絶対に必要だ、などのお決まりの部分で決めたりしつつも、サプライズとして予想外なキャラクターも一部選出したりもしているとのこと。とくに本場アメリカのファンですら知らない人が多いくらいマイナーな“デンジャー”は、まさにサプライズだろう。

ペニー・パーカーもサプライズ枠のひとりで、ペニーは大きなロボットに乗って戦う。ロボット操縦キャラクターという枠は、格闘ゲームの歴史の中にいくつか存在し、その枠にペニー・パーカーを抜擢したそうだ。もともと原作が日本のアニメや漫画をリスペクトした作品だったこともあり、その相性のよさも理由のひとつだという。

チームとストーリー
このチームはひとり用のストーリーモードでの活躍がメインになっているほか、チームごとのキャラクター性能の指針になっているそうだ。たとえば“ファイティング・アベンジャーズ”は王道的な人物たちを中心にしているとのこと。それもあって性能としても、バランス型、シューティング型、パワー型、スピード型といった4人になっているのではないだろうか。

ストーリーは、“プロモーター”というキャラクターが地球に襲来し、それに対抗するためにヒーローたちがチームを結成していく、という流れ。その結成する理由や過程を描く、群像劇をフィーチャーした物語が楽しめるそうだ。そこを描くために作られたのが、発表されているオフィシャルチームというわけだ。
なおストーリーの理解を深め、マーベルの世界観をより深く知れるように、ゲーム内には用語集や人物相関図なども用意されているという。マーベルを知らない人にも、本作きっかけで興味を持ってほしいと取り入れたそうだ。
また格闘ゲームゆえに、やはり自分ならではのチームは作りたいところ。ただ、チーム名を自分で決めるとなると、けっこう悩んでしまうもの。その点本作では、4人の組み合わせによって“それっぽい”チーム名が生成されるシステムが採用されている。リーダーに付随したワードと、残りの3人のメンバーによって、最適なチーム名になる仕組みだ。
マーベルらしい言葉、そのヒーローに付随したワードチョイスはすべて人力でリストアップしているので、地味にすごく労力が掛かっているシステムだと、関根氏は語る。バトル開始時にはナレーターがチーム名を読み上げるのだが、その言葉の抑揚なども、すべての組み合わせで違和感がないように複数パターン収録しているというこだわりぶり。
また初情報として、チーム名を自動決定に任せるだけでなく、自分でワードを選んでチーム名を決めることも可能とのこと。あくまで予想だが、おそらく1ワード+1ワードを自分で選んで、オリジナルチーム名を作れるのではないだろうか。
残りキャラクターのヒント!?
チームコンセプトとともに残る6キャラクターのヒントも少しだけ語られ、ドクター・ドゥームはヴィラン(悪役)なので、ヴィランチームになる模様。ゴーストライダーはアンチヒーローゆえに、アウトローのチームになるとのこと。ほかの3名も何かしら癖の強いメンバーが集まりそうだ。

ユーザーとアッセンブル!
アークシステムワークスとSIEがタッグを組んで開発しいるという点でも“アッセンブル”であることに加えて、そこに日本のプレイヤーも海外プレイヤーも“アッセンブル”してゲームを作り上げていくことを目指したとのこと。
そのため、公式Discordチャンネルなども活用し、プレイヤーの意見交換も盛んにおこなっている。βテストなどの際にはアンケートも実施されていたのだが、そこで用意されたアンケート項目はものすごく多かった。それでも熱心に答えてくれるプレイヤーが数多く存在するおかげで、いい方向にゲームを導けているとのこと。

アメコミシェーダーもあり!
スキンはSIEより発売されている『Marvel's Spider-Man 2』とコラボしたスパイダーマンの衣装のほか、原作のキャプテン・アメリカの姿にできるものなど、アメコミファンやクラシックな格ゲーファンにも刺さる内容になっている。

ちなみに初出し情報として、本作は基本アニメ調のシェーダーを採用しているが、コンフィグで“アメコミシェーダー”にも変更できるとのこと。アメコミ風の見た目で、クラシックなアイアンマンを使えば、またひと味違う体験ができそうだ。
『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』は、2026年8月7日発売予定。気づけばもう発売日も迫っているのだが、開発陣はこの発売日が、微妙にプレイヤーへ浸透していないと認識しているそうだ。8月7日発売、8月7日発売ですよ!


















