子どもでも親しみやすいひと工夫がうれしかった
世界的な話題作であっても、『SimCity』はもともとお高いPC用の作品だけに軽々には手を出せない高嶺の花。筆者的にも“何だかすごくインテリジェンスなゲーム”という認識だったし、ふつうのファミコンゲーマーにとっても“遊びたくても遊べない”一種の憧れの存在だった。
そんな作品がマリオのいるスーパーファミコンにやって来てくれるというのだから、発売が決まったときのワクワク感はそれはもうすさまじいものだったはずだ。

プレイヤーは新興都市の市長となり、何もない原野に住宅、商業、工業地区を配置して50万人が住む“メガロポリス”作りを目指す。税率の調整や公害対策、ときに襲い掛かる災害に立ち向かいながら、“Dr.ライト”とともに理想の街を作り上げていく……というのが『シムシティー』の大まかな内容だ。
恐らく誰にとってもうれしかったのはDr.ライトの存在になるだろう。そもそもが大人向けな作品だけにPC版は淡々と進む感じだったが、スーパーファミコン版には開発者のウィル・ライト氏をモデルにしたDr.ライトという助役さんのガイドキャラクターが登場する。
市長であるプレイヤーと住民とのパイプ役として的確なアドバイスをしてくれるのはもちろんだが、ときに髪を振り乱してパニックを知らせてくれるなど表情豊な面も併せ持ち、このキャラクターのおかげで難しいシミュレーションゲームがかなり“親しみやすい遊び”へと変貌してくれていたと思う。


作曲家、岡素世氏が手掛けたBGMも癒しで街の規模によって楽曲が変化。また、スーパーファミコン版では時間の経過とともに街のグラフィックが四季折々に変化するところもよかった。視覚的な飽きさせない工夫も家庭用ゲームならではといった感じで、発展した自分の街を眺めて悦に浸る人も多かったと思う。
人口が一定数に到達したり、特定の条件を満たすことで特別な建物のプレゼントがあるのもスーパーファミコン版ならではの要素。市長の家やカジノ、動物園といった建物もうれしかったが、やはり“マリオ像”のプレゼントは格別だった。
メガロポリスに達成することでもらえる記念のプレゼントだけにかなりのレアモノ。筆者も憧れていたと思うが、おそらく入手できていない。自分の街にマリオ像を建てられた人がじつに羨ましい。
災害のひとつとして、PC版ではゴジラのような怪獣が出現する点も本作の見どころのひとつだった。スーパーファミコン版ではその怪獣の代わりにクッパが登場して、街を破壊していく。悲しいけどファンにはたまらないという相反する、二律背反の気持ちが何とも言えなかった覚えがある。


以降、任天堂から発売された続編としてはニンテンドウ64の64DD用として『シムシティー64』が存在。そのほかのシリーズ作品は、イマジニアやエレクトロニック・アーツなどから発売されている。また、“シム”を冠する『シムアース』や『シムアント』などの作品も登場して大きな話題を呼んだ。
せっかくの周年記念ではあるが、権利的な問題があるからか残念ながらスーパーファミコン版『シムシティー』をいま遊ぶのは非常にハードルが高い。
本作に関連したことを言うなら『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズでは“ドクターライト”がアシストフィギュアとして登場している。ただし、“Dr.ライト(ロックマン)”もいるので間違わないように。








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