初代『ナムコミュージアム』30周年。36タイトル+αのアーケード作品がPSで復刻。「これぞ永久フォゾン版だ」と当時のゲーマーをうならせた【今日は何の日?】

byででお

初代『ナムコミュージアム』30周年。36タイトル+αのアーケード作品がPSで復刻。「これぞ永久フォゾン版だ」と当時のゲーマーをうならせた【今日は何の日?】

各作品を遊べるうえに貴重な資料も……まさに美術館!

 1995年(平成7年)11月22日は、ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)からプレイステーション(PS)で『ナムコミュージアム VOL.1』が発売された日。本日で30周年の節目を迎えた。

 『
ナムコミュージアム』は、1970~1980年代のアーケードゲームをほぼそのままのクオリティーで複数収録したオムニバスソフト。プレイステーションより前の家庭用ゲーム機でもアーケードゲームの家庭用移植は存在していたものの、その多くが家庭用向きにアレンジされていた。画面のレイアウト(※)まで含めて、アーケード版そのままの内容で楽しめる機会は滅多になかったのだ。
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※1980年代のアーケードゲームは縦長(アスペクト比3:4)の画面のものが多い。家庭用移植の際、横長(アスペクト比4:3)のテレビで遊べるようにするためレイアウトを変更するケースがほとんどだった。

 『ナムコミュージアム』発売当時の筆者は大学生。小学生のころからゲーセンで過ごしてきた筆者にとって、ゲームセンターで遊んだ名作の数々が現行の家庭用ゲーム機で遊べることは衝撃であり、とてもうれしかった。

 ちなみに『ナムコミュージアム』は6回に分けて発売されており、それぞれの収録作品は以下の通り。

ナムコミュージアム VOL.1(1995年11月22日発売)

  • パックマン
  • ラリーX
  • ニューラリーX
  • ギャラガ
  • ボスコニアン
  • ポールポジション
  • トイポップ

ナムコミュージアム VOL.2(1996年2月9日発売)

  • キューティQ(※)
  • ゼビウス
  • マッピー
  • ギャプラス
  • グロブダー
  • ドラゴンバスター
※『キューティQ』の隠し要素として『ボムビー』も遊べた。

ナムコミュージアム VOL.3(1996年6月21日発売)

  • ギャラクシアン
  • ミズ・パックマン
  • ディグダグ
  • ポールポジションII
  • フォゾン
  • ドルアーガの塔

ナムコミュージアム VOL.4(1996年11月8日発売)

  • パックランド
  • 源平討魔伝
  • アサルト
  • アサルトプラス
  • オーダイン
  • イシターの復活

ナムコミュージアム VOL.5(1997年2月28日発売)

  • メトロクロス
  • バラデューク
  • ドラゴンスピリット
  • パックマニア
  • ワルキューレの伝説

ナムコミュージアム アンコール(1997年10月30日発売)

  • キング&バルーン
  • モトス
  • スカイキッド
  • ローリングサンダー
  • ワンダーモモ
  • ロンパーズ
  • ドラゴンセイバー
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『ナムコミュージアム アンコール』の限定版についてくる特製ケース(左)と、『ナムコミュージアム』全6作(右)。
 筆者と同じアラフィフ世代のゲーマーなら、どれも名作ばかりだと感じるはず。当然ながら、当時アーケードゲームを遊ぼうと思ったら稼動しているゲームセンターへ行かないとプレイできなかった。そのうえ1980~1990年代はタイトルの種類が多く、新作がリリースされるたび入れ替えられてしまう。

 そのため、ほんの数年前のゲームがどこへ行っても遊べない……というのは当たり前。10年以上昔の作品ともなると、さまざまなゲームセンターを巡り、オールドゲームコーナーを探し回ってもお目当てのタイトルに出会えることは滅多にない。

 そうなると、懐かしの作品を遊ぶために残された道は家庭用ゲーム機やPCへの移植作品に頼るしかない。PCエンジンやスーパーファミコン、X68000(※)などにクオリティーが高めの移植作品はあったものの、ごく一部の人気タイトルだけだ。
※シャープから1987年に発売されたパソコン。当時としてはずば抜けて性能が高い。スプライト機能のおかげで高度な内容のゲームを実行できた。なお、お値段は当然高め。

 「もっと昔のアーケードゲームが遊びたい! とくにナムコの作品を……」と、筆者が日々願っていたところに、プレイステーションで颯爽と発売されたのが『ナムコミュージアム VOL.1』だった。『ギャラガ』や『ポールポジション』といった人気タイトルと並んで、ゲームセンターではほとんど見かけることがなかった『トイポップ』も収録されていて、とても感激したのを覚えている。
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『トイポップ』(画像はアーケードアーカイブス版のもの)。
 本作を初めて手に取ったとき、目に焼き付いたのがジャケットにデカデカとデザインされた“n”の文字。これはナムコのロゴの1文字目で、『VOL.1』ということは少なくとも5作は出るんだな……というワクワク感を与えてくれた。実際は『アンコール』まで出て全6作となったのだが。6作目のジャケットが登録商標マークの(R)なのを知ったときは「そうきたか!」と膝を叩いた。

 余談だが、この“namco”のロゴは高さを1とすると横の長さが7.65(ナムコ)となる。ついでにもうひとつトリビアを書いておくと、『
ナムコミュージアム アンコール』(限定版)のプレイステーションの品番は“SLPS-00765”。こちらはソニー・コンピュータエンターテインメント(現ソニー・インタラクティブエンタテインメント)の粋な計らいによるものなんだとか。

 『ナムコミュージアム』の魅力はソフトが遊べることだけではなく、当時のインストラクションカード(筐体に貼り付けられた説明書)やポップ、基板などが閲覧できたのも楽しかった。
『VOL.3』からは“映画館”や“図書館”が実装。入口で“受付小町”が出迎えてくれるところからテンションが爆上がり。まさに“ミュージアム”の名にふさわしい作り込みに、当時の筆者は思わず「これはまさに永久フォゾン(保存)版だ!」と感激してしまった(唐突に失礼。ここはだじゃれのくに)。

 『ナムコミュージアム』はこの6本で終わりではない。その後もゲームボーイアドバンス、プレイステーション・ポータブル(PSP)、プレイステーション2(PS2)、ニンテンドーDS、Wii、プレイステーション3(PS3)、Xbox 360、Nintendo Switchでリリースされ、ナムコの名作をいつでもご家庭で楽しむことができた。
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『ナムコミュージアム アーケードHITS!』(PS2)
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『ナムコミュージアム』(Switch)
 現在は、アソビストア内にある特設サイトにて、ナムコレジェンダリーIPのグッズを購⼊可能。また、ナムコのクラシックゲームを遊びたいと思ったらハムスターの『アーケードアーカイブス』が充実しているのでおすすめ。往年のナムコ作品が好きな⽅は、それぞれ覗いてみてはいかがだろうか。
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