各作品を遊べるうえに貴重な資料も……まさに美術館!
『ナムコミュージアム』は、1970~1980年代のアーケードゲームをほぼそのままのクオリティーで複数収録したオムニバスソフト。プレイステーションより前の家庭用ゲーム機でもアーケードゲームの家庭用移植は存在していたものの、その多くが家庭用向きにアレンジされていた。画面のレイアウト(※)まで含めて、アーケード版そのままの内容で楽しめる機会は滅多になかったのだ。
『ナムコミュージアム』発売当時の筆者は大学生。小学生のころからゲーセンで過ごしてきた筆者にとって、ゲームセンターで遊んだ名作の数々が現行の家庭用ゲーム機で遊べることは衝撃であり、とてもうれしかった。
ちなみに『ナムコミュージアム』は6回に分けて発売されており、それぞれの収録作品は以下の通り。
ナムコミュージアム VOL.1(1995年11月22日発売)
- パックマン
- ラリーX
- ニューラリーX
- ギャラガ
- ボスコニアン
- ポールポジション
- トイポップ
ナムコミュージアム VOL.2(1996年2月9日発売)
- キューティQ(※)
- ゼビウス
- マッピー
- ギャプラス
- グロブダー
- ドラゴンバスター
ナムコミュージアム VOL.3(1996年6月21日発売)
- ギャラクシアン
- ミズ・パックマン
- ディグダグ
- ポールポジションII
- フォゾン
- ドルアーガの塔
ナムコミュージアム VOL.4(1996年11月8日発売)
- パックランド
- 源平討魔伝
- アサルト
- アサルトプラス
- オーダイン
- イシターの復活
ナムコミュージアム VOL.5(1997年2月28日発売)
- メトロクロス
- バラデューク
- ドラゴンスピリット
- パックマニア
- ワルキューレの伝説
ナムコミュージアム アンコール(1997年10月30日発売)
- キング&バルーン
- モトス
- スカイキッド
- ローリングサンダー
- ワンダーモモ
- ロンパーズ
- ドラゴンセイバー
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そのため、ほんの数年前のゲームがどこへ行っても遊べない……というのは当たり前。10年以上昔の作品ともなると、さまざまなゲームセンターを巡り、オールドゲームコーナーを探し回ってもお目当てのタイトルに出会えることは滅多にない。
そうなると、懐かしの作品を遊ぶために残された道は家庭用ゲーム機やPCへの移植作品に頼るしかない。PCエンジンやスーパーファミコン、X68000(※)などにクオリティーが高めの移植作品はあったものの、ごく一部の人気タイトルだけだ。
「もっと昔のアーケードゲームが遊びたい! とくにナムコの作品を……」と、筆者が日々願っていたところに、プレイステーションで颯爽と発売されたのが『ナムコミュージアム VOL.1』だった。『ギャラガ』や『ポールポジション』といった人気タイトルと並んで、ゲームセンターではほとんど見かけることがなかった『トイポップ』も収録されていて、とても感激したのを覚えている。
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余談だが、この“namco”のロゴは高さを1とすると横の長さが7.65(ナムコ)となる。ついでにもうひとつトリビアを書いておくと、『ナムコミュージアム アンコール』(限定版)のプレイステーションの品番は“SLPS-00765”。こちらはソニー・コンピュータエンターテインメント(現ソニー・インタラクティブエンタテインメント)の粋な計らいによるものなんだとか。
『ナムコミュージアム』の魅力はソフトが遊べることだけではなく、当時のインストラクションカード(筐体に貼り付けられた説明書)やポップ、基板などが閲覧できたのも楽しかった。『VOL.3』からは“映画館”や“図書館”が実装。入口で“受付小町”が出迎えてくれるところからテンションが爆上がり。まさに“ミュージアム”の名にふさわしい作り込みに、当時の筆者は思わず「これはまさに永久フォゾン(保存)版だ!」と感激してしまった(唐突に失礼。ここはだじゃれのくに)。
『ナムコミュージアム』はこの6本で終わりではない。その後もゲームボーイアドバンス、プレイステーション・ポータブル(PSP)、プレイステーション2(PS2)、ニンテンドーDS、Wii、プレイステーション3(PS3)、Xbox 360、Nintendo Switchでリリースされ、ナムコの名作をいつでもご家庭で楽しむことができた。
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