ちっちゃなロボが廃墟世界を旅していく『MotionRec』は、優しいチルい雰囲気と発見の喜びに満ちたパズルプラットフォームアクションだ。10月27日よりSteamでPC向けに配信開始され、価格は1200円。
マップギミックも駆使して欲しい軌跡をRecし、次の部屋への道を切り拓く
主人公のロボットRec(レック)は、カセットテープのデッキがついたかわいいロボット。移動は左右移動とジャンプぐらいしかできないが、自分の動きの軌跡(モーション)を記録(Rec)し、再生するとその軌跡の通りに動けるという機能がついている。
このRec機能を使うと、たとえば床を真横に歩いた時の軌跡を使って床がなくなっている所を平行移動したり、エレベーターで上に移動した時の軌跡を使って通常ジャンプでは行けない高所にたどり着けたりするのだ。
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最後はΓ型の軌跡が必要なので、どうにかしてルームの中でその形状の軌跡を記録したら(左)、あとはもう再生するだけ(右)。
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上下移動してるエレベーターを使うと(左)、一気に上に移動できる(右)軌跡をRecできる。
要するに、各ルームの出口や何か集めたほうがいいらしい“音符”は通常移動ではたどり着けない場所にあるので、マップギミックを利用してそこに行けるような軌跡を描いてRecできたらオーケー、という形式のゲームだ。
今年『Öoo』をスマッシュヒットさせた生高橋氏の作風に近く、ギミックの説明は一切されず、まずは試して機能を把握してから、“欲しい軌跡”を描くのにそのギミックをどう活かせるかを考えるという感じ。
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この矢印が何なのかとかは全然説明されない。でもそれでいい。
正解後にくれる“ご褒美デザイン”がスゲーいい
同タイプのゲームと同じように正解を見つけた時はそれだけで嬉しいんだけど、『MotionRec』の場合は特に、割と勘で「こんな感じにやるってこと?」って試したのが正解だった時の楽しさが特に強かったのが印象的。
というのも、見えてる範囲のパズルをクリアーしたら見えてない範囲までクリアーできちゃってたり、次の部屋に同じ軌跡でクリアーできるもっと複雑なバージョンが用意されてたり、ゲームデザイナーからのご褒美が用意されているのが大変いい。
なんというか設計を通じて「そのモーションでこういうのも行けるんですよ」というメッセージを受け取ったような気分と言えばいいだろうか? そういう開発者の気配りが感じられると、こちらも信頼して「あそこに見えてるとこも多分行けるでしょ?」とチャレンジする気にもなるってもんだ。(そしてほぼ間違いなく追加目標の音符がちゃんと仕込まれてる)
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こういう先が見えない箇所で、とりあえず行けそうな所に行く方法を見つけ出すとそれが正解だったりして。
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「あれ、あそこ行けるんじゃね?」に頑張って行ってみるとちゃんと応えてくれる信頼感が生まれてくるっていうか。
また本作、チルいサウンドや雰囲気も抜群によく、背景美術や大きなエリアの合間に出てくる謎めいたエモい映像などからいろいろと世界観について連想させてくれる。
一応のクリアーまでは、記者の場合は途中ちょっと詰まったのも含めて6時間半ぐらい。もっと早い人はいるだろうし、逆に音符全ゲットの完全クリアーまではもっとかかるだろうから、あくまで目安と考えてもらいたい。
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なんかやたらとレトロなテクノロジーが出てきて面白い。
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「昔はロボットが活躍した工業世界だったんかな?」とか連想がはかどっていい感じ。