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【バイオ9】『バイオハザード レクイエム』恐怖だけでなく、最高にエンタメなシーンも存在。複数の視点を切り替えられるようにした経緯や謎のアイテム“空のインクリボン”などについて開発陣に直撃【gamescom2025】

【バイオ9】『バイオハザード レクイエム』恐怖だけでなく、最高にエンタメなシーンも存在。複数の視点を切り替えられるようにした経緯や謎のアイテム“空のインクリボン”などについて開発陣に直撃【gamescom2025】
 2025年8月20日~24日にドイツ・ケルンで開催された欧州最大規模のゲームイベント“gamescom2025”。同イベントにカプコンブースにて、2026年2月27日発売予定の『バイオハザード レクイエム』が世界初となるプレイアブルでの出展が行われた。
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 本記事では、本作のプロデューサーを務める熊澤雅登氏と、ディレクターを務める中西晃史氏へのインタビューをお届けする。一人称と三人称視点を切り替えられるようにした経緯やデモの反響などについて聞いた。

熊澤雅登氏クマザワマサト

『バイオハザード レクイエム』プロデューサー。文中は熊澤。

中西晃史氏 ナカニシコウシ

『バイオハザード レクイエム』ディレクター。文中は中西。

――日本メディアの本作に関するインタビューは、gamescom2025が初めての機会ということで、改めてにはなりますが、本作のコンセプトやこだわったポイントを教えてください。

中西 
コンセプトは“やみつきになる恐怖”です。僕が担当した前の作品は『バイオハザード7 レジデント イービル』になるのですが、そのときはとにかく怖く作って、恐怖にフォーカスすることを意識していました。ただ、そうするとどうしてもゲームプレイが薄くなってしまうところがあったので、本作ではゲームプレイとしても怖がれて、恐怖を乗り越えた高揚感がやみつきになることを目指して制作をしています。

――ナンバリング相当の『バイオハザード』シリーズ作品としては、初めてプレイステーション5、Xbox Series X|S世代のみに絞ったタイトルになります。そうしたことで新たに実現できたことなどはありますか?

中西 
今回の出展しているデモでも感じていただけているかと思いますが、やはりグラフィック表現はいままでできなかったことが実現できています。光と影や主人公のグレースの髪の表現などはとくにわかりやすいかと。髪の毛の見た目や動きもそうですが、グレースがライターを持っているときに三人称視点で見ると、その明かりが髪越しに見える透過の表現や、冒頭のカットシーンの汗ばんだ表現など、彼女の感情が伝わるような表現というのは、いままでは実現できなかった部分です。
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――そういったところまで表現することで、より恐怖も増すということですね。
中西 
そうですね。彼女が怖がってる姿に共感してほしいという意図があります。

――本作の大きなポイントとして、一人称視点と三人称視点を自由に切り替えられますが、そのようにした経緯を教えてください 。

熊澤 
近年の『バイオハザード』は一人称視点の『バイオハザード7』や『バイオハザード ヴィレッジ』、三人称視点の『RE:』シリーズの両方の視点で展開しています。そうした状況の中で、どちらか片方の視点の作品だけを遊んでいた方からすると「これまでの作品とは視点が違う」という理由で本作に興味を持っていただけない可能性もあるのかなと。そこでナンバリング相当の最新作を作るのであれば、両方の視点を採用することで、より多くの方に遊んでもらえるのではと考えました。それがいちばん大きな理由です。

中西 
それに合わせて、一人称視点はやっぱり怖いので、三人称視点にすることで、少し怖さを緩和できるという狙いもあります。

――三人称視点でプレイするとクリーチャーに追われているときに、グレースが転んだり、一人称視点にはない演出も行われていますが、開発はたいへんではないのでしょうか? また、転ぶ以外にもそういった要素はありますか?

中西 
もちろん作業は増加しますが、単純にカメラを切り替えるだけでは、そのシチュエーションに合わなかったんですよね。一人称視点の動きのまま三人称視点に切り替えるとグレースがただ歩いているだけで味気がなかったので、キャラクターを表現するうえで、彼女が怖がりということをより見せられるような演出を追加しました。転ぶ以外にもシチュエーションに合わせた動きを入れているので、期待していただければと。
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――それぞれの視点に違った魅力があって、一度クリアーした後、もうひとつの視点で遊び直すと新たな発見もありそうですね。
中西 
そうですね。結果としてそれぞれいいところがあるようになったので、ぜひ両方の視点で楽しんでいただきたいです。

――ちなみに今回出展されているデモを始める際に、「このシーンは一人称視点がおすすめです」というようなメッセージが表示されていましたが、逆に「三人称視点がおすすめです」というメッセージが表示されるシーンも存在するということでしょうか?

中西 
いえ、あの表示はデモのために用意したもので、本編中でシーンごとに表示されるものではないです。

――あくまで、今回のデモは一人称視点がおすすめということですね。

中西 
その通りです。

――“gamescom Opening Night Live 2025”で公開されたトレーラーでは、グレースの母親らしき人物も登場しました。念のための確認ですが、彼女はグレースの母親で、『バイオハザード アウトブレイク』のアリッサ・アッシュクラフトと同一人物なのでしょうか?

熊澤 
同一人物で間違いないです。今回あのような映像を公開させていただいたのは、新しい主人公を迎えるにあたって、グレースのキャラクター性というものをもう少し感じてほしいという想いがあったからです。

――そうなってくると、『アウトブレイク』でのアリッサの活躍を知っておいたほうがいいような気がするのですが、そのあたりはいかがでしょうか?

中西 
これは声を大にして言いたいことのひとつです。本作ではいまご質問いただいたアリッサ以外にも、過去作での大きな出来事であるラクーン事件も絡んできます。そうすると、過去作を知らないと楽しめないのではないかと心配されているお客さんもけっこういらっしゃるようなのですが、本作は何も知らなくても100パーセント楽しめるようになっているので、安心してください。もちろん、過去作を知っていると150パーセント楽しめるようになっています。

――本作が初めて遊ぶ『バイオハザード』でも問題ないということですね。

中西 
そうですね。主人公のグレースも本作が初登場ということで、過去に起きたことはあまり知らないので、シリーズを初めて遊ぶという人でも、彼女といっしょに怖がったり、いろいろなことを知っていったり、追体験が楽しめるになっています。

――ちなみに1stトレーラーでは、崩壊しつつも少し原型をとどめている建物があったりするラクーンシティも映っていましたが、現在はどのような状況なのでしょうか?

中西 
残念ながら詳細はお話しできないのですが、やっぱり気になりますよね。じつはそれが本作でラクーン事件を扱った理由でもあります。おそらく皆さんが期待しているようなものを用意していますので、ぜひ実際にプレイしていただければ、納得してもらえると思います。

熊澤 
これだけお伝えしておきたいのが、今回のデモで遊んでいただいた場所は、ラクーンシティにある施設ではないです。

中西 
今回のデモを見て、「(ラクーンシティは)意外と壊れないんだ」と勘違いされているかたがけっこういらっしゃるようなので、説明させていただきますと、本作でもいくつかのエリアがあり、その中のひとつとしてラクーンシティも登場しますが、デモの場所はそれ以外のエリアになっています。
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――ちなみに『バイオハザード7』や『バイオハザード ヴィレッジ』の体験版は、本編と別軸の物語になっていましたが、今回のデモは本編の一部を切り出したものなのでしょうか?
中西 
アイテムの配置などはデモ用にアレンジしていますが、基本的には本編から切り出したものになっています。

――gamescom2025の会場では、一般のユーザーが世界で初めてデモを体験できる機会になりましたが、プレイした方の反響はいかがですか?

熊澤 
僕たちが想像していた以上に「怖い」と言ってくださっていて、すごくうれしい限りです。

中西 
デモだけではなく、動画も含めても皆さんに期待以上の反応をいただけて、開発チーム一同喜んでおります。

――デモに登場した謎のクリーチャーが話題を呼んでいますが、どのような存在なのでしょうか?

中西 
現時点ではまだまだお話しできないことも多いのですが、いちばん答えられない質問ですね(笑)。やっぱり、ホラーゲームとしては何も知らない状態で遊んでいただくのがいちばん楽しいと思いますので。

熊澤 
想像をかき立てながら、楽しみにお待ちいただければと思います。
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――ちなみにデモで登場した“空のインクリボン”という謎のアイテムも注目を集めていますが、こちらは本編中にも登場するのでしょうか?
中西 
ここだけの話ですが、本編にも登場します。どのように使用するかはご想像にお任せします。
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――日本のユーザーがデモなどに触れられる機会はいつ頃になりますでしょうか?
熊澤 
より多くの方に遊んでいただける機会を増やせればと考えておりますので、 続報をお待ちください。

――それでは最後には発売を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします。

熊澤 
想像以上の反響をいただいて、開発チームもすごくモチベーションになっているので、引き続き開発をがんばっていきます。また、現時点ではあまりお伝えできていなかったのですが、本作は感情の起伏が激しいゲームになっています。恐怖もあれば、最高にエンターテイメントなシーンもあったり、感情の起伏を最大化できるようなゲームを目指しているので、ぜひ発売後にそういったところを楽しんでいただけるとうれしいです。

中西 
まだまだ出せてない情報も多いのですが、個人的には言いたくてしょうがないです(笑)。発売に向けて徐々に話していければと思っていますので、これからも応援をよろしくお願いします。
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      集計期間: 2025年08月28日02時〜2025年08月28日03時