『Path of Exile 2』0.3.0アップデート情報まとめ&インタビュー。移動が爆速化し、サポジェム・クラス調整で不満点が改善か。全エグザイル待望の無人トレードも!

byQマイン

更新
『Path of Exile 2』0.3.0アップデート情報まとめ&インタビュー。移動が爆速化し、サポジェム・クラス調整で不満点が改善か。全エグザイル待望の無人トレードも!
 Grinding Gear Gamesが開発・パブリッシャーを手掛ける人気アクションRPG『Path of Exile 2』(早期アクセス中)が、2025年8月29日に大型アップデートとなる“RISE OF THE ABYSSAL” (アビサルの復活)を実施する。

 前作『
Path of Exile』の続編となる本作は、無数のレアアイテム・装備を集めながら、獲得した装備を組み合わせて自分だけの最強ビルドを構築するというリピート性の強いアクションRPG。対応機種はプレイステーション5、Xbox Series X|S、PC。
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 大型アップデートに先駆けて、2025年8月19日にはアップデートの全容を伝えるライブ配信が行われた。ここでは、そこで発表された情報をまとめて紹介する。

 なお、大型アップデート “RISE OF THE ABYSSAL”の配信と同時に、本作が無料で遊べるフリーウィークエンドイベントが各プラットフォームにて行われる。期間は8月30日5時から9月2日5時まで。
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キャンペーン“ACT4”

 キャンペーン(メインストーリー)に新章となるACT4が追加。これまでのACTとは異なり、キングスマーチにある船に乗って、8つの島を好きな順番に攻略していくというひと味変わった内容になっている。100種類の新モンスター、16の新エリア、12体の新ボスが登場と、ボリュームもかなりのものになりそうだ。
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インタールード

 新たに3つのミニアクト“インタールード”が登場。ACT4のクリアー後にプレイする要素で、ACT1~3の後日談を描いた物語が展開される。プレイヤーはふたたび各ACTの舞台へと赴き、新たな脅威を排除することとなる。インタールードはレベル60~65帯になることが想定されており、クリアー後はエンドコンテンツへと突入。これに伴い、難易度“残酷”(いわゆる2周目)は廃止される。

 各インタールードには6〜7のエリアがあり、ボスは全部で4体登場する。また、本要素は一時的なものであり、今後ACT5が実装されたら残酷同様に廃止される予定。なお、インタールードに登場するボスやエリアはエンドゲームにも登場するとのこと。

スプリント

 非戦闘時に使用可能な全クラス共通の高速移動アクション。ドッジ(回避)ボタンを長押しすることで発動し、かなりの早さでフィールド上を走って移動できるようになる。持続時間に制限はなく、エリアの端から端まで素早く移動することも可能で、モンスターから逃げるのにも使える。ただし、スプリント中に攻撃を受けると地面に倒れてしまうため、注意が必要だ。
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サポートジェムの改善

 本アップデートから、同じサポートジェムを何個も装着できるようになった。たとえば、すべてのスキルジェムにマーシャルテンポのサポートジェムを装着することも可能ということだ。これによりビルドの選択肢の幅が一気に広がる。

 さらに、各サポートジェムのティアが5まで拡充され、ティアごとに性能が強化された同名ジェムも登場するようになった。サポートジェム“タブルバレル・サポート”を例にすると下記のような感じだ。

ダブルバレル・サポート(ティア1):追加の弾を得られる代わりに、リロード速度が30%低下
ダブルバレル・サポート(ティア2):追加の弾を得られる代わりに、リロード速度が20%低下
ダブルバレル・サポート(ティア3):ティア2の効果に加え、敵を強打でスタンさせた際、自動的にリロードされるようになる

 これにより、サポートジェムの成長感が増し、レベルを上げてビルドを強化していくおもしろさに深みが生まれる。ティア3で追加される効果が、自分のビルドに合わない場合はあえてティア2のものを使うといった選択肢も。
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リネージュサポートを追加

 これは簡単に言うと、サポートジェムのユニーク版だ。原石を使った生産ではなく、エンドゲームのボスドロップや報酬として入手できる。その効果は非常に強力で、たとえば、リネージュサポート“ラサの猛攻”は、前述した“ダブルバレル・サポート”の上位版で、回避ロール時にスキルをリロードし、さらに装填できる弾数も増加させる。ただし、リロード手段はこの効果“のみ”になる。

 強力で尖った効果だが相応のデメリットもあり、従来のサポートジェムとの棲み分けがされている印象。本アップデートでは40種類のリネージュサポートが追加されるとのこと。

トレードシステムの改修

 既存のプレミアムスタッシュタブを用いたトレード方法に加え、売り手がいなくても、出品されているアイテムや装備を購入できる、完全な“非同期型トレードシステム”が導入される。

 新たなトレードシステムは、ACT4にて登場するキングスマーチのNPC“アンジュ”を隠れ家に招待することで利用可能となる。アンジュは“マーチャントタブ”と呼ばれる非同期型トレードを可能とする特殊なスタッシュタブを持っており、ここにアイテムや装備を入れて販売額を設定することで、トレードサイトへの登録が行われる。

 ほかのプレイヤーは従来のトレードと同じように、公式のトレードサイトを用いて検索を行う。目当ての装備がマーチャントタブに入っている場合は、対応するボタンを押すことでゲーム内のキャラクターが相手の隠れ家へと自動で移動。アンジュに話しかけることで、マーチャントタブ内にあるすべての商品を自由に選んで買うことができる。ただし、アンジュを介して商品を購入する場合は、手数料として金貨(ゴールド)も必要になる。

 商品が売れた場合は、オンライン時に通知が届くほか、アンジュの頭上にエフェクトが表示される。売り手はアンジュに話しかけて売り上げのカレンシーを受け取ろう。

 また、本アップデートから公式サイトにて、プレミアムスタッシュタブをマーチャントタブに無償で変換する機能も登場。既存のプレイヤーは新トレードシステムのために新たにスタッシュを購入する必要はない。ただし、変換できるプレミアムスタッシュタブは、本アップデート実装以前に購入したものに限られるので、これから始めるプレイヤーがこちらのトレードを利用するには、新たにマーチャントタブを購入する必要がある。

 非同期型トレードシステムの登場によって売り手は利益を得やすくなり、買い手は自分の好きなタイミングで商品の購入が可能になる。売り手がオフラインだろうと、AFK(離席)だろうと、無反応だろうと関係ない。これにより本作の経済はより大きな発展を遂げることになりそうだ。

クラスにまつわる多数の調整

 本作ではビルド構築の要となる調整や新要素が多数実装されている。ひとつずつ見ていこう。

ディフレクト

 回避を軸にしたビルドを強化する新たな防御システム“ディフレクト”が追加される。回避とは異なり、ディフレクトはあらゆる攻撃に作用し、成功するとその攻撃から受けるダメージが40%軽減される。装備には回避率に応じて、ディフレクト値を得られるmodが付与されるようになり、パッシブツリー上にも多数の取得手段が追加されるようだ。

 ディフレクトは回避とは別に判定されるため、通常攻撃に対しても防御性能が強化される。さらに回避と違って最大確率の上限が存在しないため、特化させればあらゆる攻撃に対して100%ディフレクトを発動させることも可能とのこと。
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ブロック可能攻撃の拡充とハントレスのパリィ強化

 ボスが使う特定のスキル(赤く光る攻撃予兆)を除き、すべての攻撃がブロックできるようになった。それに伴い、バランス調整のために最大パッシブブロック率は少し引き下げられている。このブロック可能範囲の変更は、ハントレスのパリィにも適用されるため、以前よりもパリィの実用性が増しているのも大きなポイントだ。

近接戦闘における命中率の強化とミニオンの命中率廃止

 敵と近距離で戦った際、命中率が大幅に上昇するようになった。命中率に悩む近接ビルドの使い勝手が大きく改善されている。さらに、プレイヤーに随伴する仲間“ミニオン”の攻撃が、必ず命中するように変更された。

アーマーが属性ダメージにも適用

 アーマーは物理ダメージのみを軽減するものだが、本アップデートからはそれが見直され、属性ダメージにも軽減が適用されるようになった。また、これまで以上に装備やパッシブツリーといったさまざまな箇所でアーマーを付与できるようになり、汎用性が大きく広がる。
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スキルによる減速時間の短縮とクロスボウの改善

 移動中に使用できるすべてのスキルで発生する移動速度の減速時間を短縮。さらに、クロスボウのリロード中に起きる移動ペナルティが廃止され、よりスムーズな戦闘が可能となった。

呪いスキルの効果を統合

 火、氷、雷、それぞれに分かれていた3種類の呪いが廃止。3属性すべてに効果を及ぼす単一の呪いに統合された。たとえば“フロストボム”のように、これまで冷気曝露を与えていたスキルは、今後“元素曝露”を付与するようになる。

武器の切り換え時間を撤廃

 異なる武器セットの切り換え時間を撤廃。よりスムーズに武器を持ち帰られるようになった。

エレメンタル・インフュージョンの導入

 “エレメンタル・インフュージョン”は、異なる属性どうしを連携させる新要素だ。特定のスキルを発動すると、その属性に対応した“エレメンタル・インフュージョン”が生成され、そこに別の属性攻撃を重ねて加えることでスキルの能力が強化される。

 たとえば、フロストボムが爆発すると、地面に冷気のインフュージョンが生成される。その地点に“スパーク”を放つと、冷気のインフュージョンを得て、冷気を帯びた投射体のノヴァが放たれるようになる。

 エレメンタル・インフュージョンはさまざまなスキルに追加されるので、異なる属性魔法を組み合わせる楽しさが増える。
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筋力、器用さ、知性の要求値引き下げ

 武器・防具やジェムなどの筋力、器用さ、知性の要求値が25%引き下げられた。これにより、スキルツリーでステータス値のパッシブを無理して取得しなくてもよくなり、ツリーでのポイント振り分けの自由度が大幅に上昇する。

新スキルジェムの追加と既存スキルジェムの調整

 新たなスキルジェムの追加に加え、既存のスキルジェムの効果を調整。エンドゲームまでしっかり使い続けられるような効果に変更されている。

パッシブツリーと一部アセンダンシークラスの調整

 各クラス向けにパッシブツリーの選択肢を大幅に増加。全体で150を超える新しいノータブルノードが追加されており、クラスごとに20前後、小規模なクラスターと併せて配置されている。また、一部アセンダンシークラスの調整も実施されており、配信では以下のアセンダンシークラスについて触れられた。下記以外にも、さまざまな調整が行われているようだ。
アセンダンシークラスの調整例
・ブラッドメイジ:“サングイマンシー”を無償化し、残りの強力な能力にすぐアクセスできるように改善。
・インファーナリスト:“デーモンフォーム”の変身中に武器ステータスを失う効果を撤廃。
・タクティシャン:新たなノータブルが追加。異なる種類のトーテムやバリスタごとに異なるオーラを得られる。
・チャユラの信奉者:新しいスキルを追加し、混沌ダメージで発火、感電、凍結などを引き起こせるようになった。“イントゥ・ザ・ブリーチ”と“エンブレイス・ザ・ダークネス”が強化され、4ポイントノードにあった効果を基礎スキル自体に統合。新ノータブル“グラスプ・オブ・ザ・ヴォイド”を獲得可能に。
・ジェムリング リージョネア:“クリスタライズド・イミュニティーズ”にて、もっとも多くソケットしているサポートジェムの色に応じて異なる状態異常耐性を得る。各色を同数ソケットしていれば、3種類すべての耐性を得ることも可能。
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新リーグ“アビサルの復活”

 禁断の魔術と死霊術を操る種族“アビサル”が、各地の地面の亀裂から出現し、人々を襲い始めた。プレイヤーはフィールドにある亀裂から出現する敵を倒し、亀裂の封印を行っていく。

 亀裂を封印すると、大穴からより強力なボスのアビサルが出現。ボスはそのフィールドでプレイヤーが倒したアビサルモンスターが持っていたmod(追加効果)を有するという特徴があり、これを討伐することで報酬が得られる仕組み。
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 難度が上がるほど、亀裂と大穴の数が増えて、より強力なmodを持つボスが出現するようになる。中にはより変質mod “アビサル・モディファイア”と強力な効果をを備えた敵が登場することも。

 ボスを倒した際、運がよければ地下洞窟“アビサル・デプス”が開くこともある。ここでは、より強力なmodを備えたモンスターが出現。本エリア固有のドロップアイテムも存在する。

 また、アビサルは周囲のモンスターにも影響を及ぼす。たとえば、アビサルの影響を受けたローグ・エグザイルを倒すと、その場で復活し、複数のアビサル・モディファイアを持つリッチボーンとして再登場する。リッチボーン化したエグザイルを倒すことができれば、彼らが持つ固有のユニークジュエルを手に入れることができる。
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 さらに、アビサルを倒したときにもらえる古代の骨片を使うことで、装備に特別なmodを付与することができる。これらは、ランダムに表示された3つの中から、好きなmodを選ぶというもので、『PoE』のヴェールmodに近いシステムのようだ。付与できるmodの中には特別なものもあり、ヴェールmodと比べるとよりニッチなプレイスタイルにも対応できる、とのこと。

 この要素はエンドゲームで使用するウェイストーンにも適用可能。強力なmodを付与することで、マップの難易度と報酬を強化できる。

エンドゲーム

 ACTクリアー後のメインコンテンツとなるエンドゲームにも新たな要素が加わった。

新マップとウェイストーンの仕様変更

 25種類の新しいエンドゲームマップを導入。これらのマップには新たにモンスターやボスが登場する。

 さらに、マップで使用するウェイストーンのプレフィックスとサフィックスの内容を、前作
『PoE』のマップと同じ仕様に変更。つまりプレフィックスとサフィックスが多いほど難しくなる代わりに、報酬がよくなるということだ。なお、レベルリングにも調整が入り、レベル90台半ばまで到達しやすくなるように調整されている。

ピナクルボスのコンテンツへの挑戦方法の変更


 各コンテンツでドロップするスプリンター(欠片)を集め、それをレルムゲートで消費してピナクルボスのコンテンツに挑むという方式に変更された。レルムゲートに入場する際、挑戦するボスの難易度を選べるようになり、その難しさに応じて要求されるスプリンターの数が変化。なお、灰の裁定者は従来どおり、各種断片を集めて挑むこととなる。

 また、“アービター”の難易度が2種類のみに変更。ひとつ目は従来通り、シタデルから入手できる断片を必要とする。ふたつ目の“ウーバー・アービター”には“カラミティの断片”が必要。断片はシタデルのボスから入手できるほか、ボス系のアトラストリーに最大ポイントを振りわけることで、シタデルが最高難度に達している場合にのみドロップする。

クラフトシステムを調整

 本アップデートでは、クラフトシステムもパワーアップ。エッセンスの効果が変更されるほか、新たなカレンシーやオーメンなども追加され、より強力な装備を安定して制作できるようになった。
クラフトの新要素一覧
・エッセンス:マジックアイテムをレアアイテムにアップグレードしつつ、特定のmodを特定の数値で付与できるように変更。エッセンスのティアが高いほど、付与できる数値も増加する。
・新カレンシー:変成のオーブや増強のオーブ、混沌のオーブ、王者のオーブといった、特定のカレンシーに上位版を追加。アイテムにより強力なmod効果を付与できるようになる。
・新オーメン:つぎに使う可能性のオーブがアイテムを破壊せず、同じクラスのランダムなユニークアイテムを生成するようになる“古代のオーメン”や、つぎにレアアイテムへ使用する神のオーブが、そのモッドの数値を再ロールし、通常の最小値や最大値を超えることを可能にする“聖別のオーメン”などを追加。
・リコンビネーター:modの引き継ぎをしない代わりに、新たなmodをひとつ付与できるようになる機能を追加。

開発者インタビュー

 開発スタジオGrinding Gear Games共同創設者のひとりであり、本作のディレクターを務めるジョナサン・ロジャース氏に、前回の大型アップデート0.2.0でのユーザーの反応や、本アップデートでのこだわりなどを伺った。

ジョナサン・ロジャース氏

ディレクター

――大型アップデート0.2.0“Dawn of the Hunt”全体を振り返ってみていかがでしょうか?

ジョナサン
 アップデート0.2.0では、私たちが解決したかったさまざまな諸問題がすべて対応しきれなかった部分がありました。アップデート0.3.0では、0.2.0で起った問題やプレイヤーの皆さんが抱いた不満を解決できる要素を盛り込んだつもりです。

――0.2.0では大小さまざまなアップデート(パッチ)が実施されました。印象に残っているものを教えてください。

ジョナサン
 アイテムドロップに関する問題を解決したアップデート0.2.0gが印象的です。ユーザーが抱いていた不満を解決するひとつの手段になったのではないかと思っています。

 ただ、それでもすべての問題を解決したわけではありません。0.2.0ではプレイヤーの皆さんからのフィードバックが多く寄せられました。開発メンバーはそれらの意見をもとに、ゲームにどのような改善をすべきか、真剣に議論しました。私たちの答えがアップデート0.3.0になります。

 私たちの答えがすべて正解になるかはわかりませんが、少なくとも現時点で考えられる最善の答えを0.3.0で表現できたと思っています。0.3.0実装後も引き続きフィードバックを見ながら、さらなる改善を行っていきたいです。

――0.2.0で追加された要素の中で、とくにプレイされた要素は何だったのでしょうか?

ジョナサン
 コンテンツとしては“アズメリのスピリット”を多くの方にプレイしていただけました。クラスはやはり新クラスのハントレスがもっともプレイ率が高かったです。

――ハントレスといえば、パリィの仕様が0.3.0で改善されますよね。

ジョナサン
 ボスが放つ一部の攻撃(赤い攻撃予兆が発生するもの)以外、すべての攻撃をパリィできるようになります。

――ハントレスのパリィのようなアクション性の強い要素は今後も追加していくのでしょうか?

ジョナサン
 ゆくゆくは近接武器(剣の実装を含む)を使った何かしらのアクションを導入できたらと考えています。ただ近接系のクラスは、遠隔系のクラスに比べて完成度を高めるのが非常に難しいです。そのため、いまは検討や試行錯誤を重ねている段階で、具体的な内容については決まっていません。
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――正式リリースが待ち遠しいです。具体的な日程は決まっているのでしょうか?

ジョナサン
 当初は2025年内の正式リリースを予定していましたが、現時点では難しいと思います。恐らく2026年の上旬になるのではないでしょうか。

 というのも、正式リリース前に達成しなければならないことがふたつあるからです。ひとつは、キャンペーンモード(ACT)を最後まできちんと完成させること。そしてもうひとつは、プレイヤーの皆さんが納得いくようなゲームバランスを作り、それを維持し続ける体制を作ることです。このふたつが達成されなければ、正式リリースはできません。

――今回のアップデートでとくに力を入れている部分、注目してほしい部分はどこですか?

ジョナサン
 もっとも重要な点は、サポートジェムの改善・追加です。今回の調整によって、ビルドに多様性が生まれ、これまで使われることのなかったジェムも日の目を見ることになると思います。ぜひ新たな可能性を試行錯誤しながら、キャラクターのカスタマイズを楽しんでいただきたいです。

――これまでは前作『PoE』と比べ、テンポの悪さを指摘する声が目立ちました。今回のアップデートでそれが改善された印象を受けるのですが、それについてはどうお考えでしょうか?

ジョナサン
 『PoE』のプレイヤーを含め、より多くの方に楽しんでいただけるようなゲームデザインを目指しています。本アップデートの目標というのが、“ゲーム全体のフローとスピードを改善しつつも、『PoE2』が持つ戦闘体験を損なわないこと”です。それを実現するために、難易度“残酷”(ACTの2周目)の廃止やスプリントの導入、クラス調整による戦闘テンポの改善などを行っています。今後もゲーム全体のテンポを意識しつつも、本作が持つ戦闘のおもしろさを損なわないようなアップデートを積極的に行っていきたいです。
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――ACT4やインタールード3つのゲームボリュームはどれぐらいでしょうか?

ジョナサン ACT4とインタールード3種の想定プレイ時間は、それぞれ8時間ぐらいでしょうか。プレイスタイルやゲームにどれだけ慣れているかで変わると思います。

――インタールードはすべてのACTが実装されるまでプレイできる認識でいいのでしょうか?

ジョナサン
 インタールードはACT5がリリースされるまで配信し続ける予定です。というのも、ACT5がリリースされれば、エンドコンテンツにたどり着くまでに十分なボリュームを確保できていると思いますので、以降はインタールードは不要だと考えています。
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――これまでのリーグ要素(リチュアルやエクスペディションなど)はすべて残るのでしょうか?

ジョナサン
 はい。それらの要素は引き続き、遊べるようにしていきます。

――早期アクセス中に新たなクラスをどの程度実装するのか、大きな目標や予定はありますでしょうか?

ジョナサン
 本作には12のクラスがあり、それを早期アクセス中にすべて実装する予定でしたが、現実的に間に合わない可能性が高いです。前述のとおり、ACTの完結と持続可能なゲームバランスの提供を最優先しており、それが正式リリースの条件としています。逆に言えば、その条件さえ満たせれば、すべてのクラスが出揃っていない状態でも正式リリースする可能性は十分にあります。
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――本アップデートから、無人販売トレードが可能になりました。今後はブラウザのトレードサイトを使わずに、アイテムが購入できるようになる可能性はあるのでしょうか?

ジョナサン
 じつは現在ゲーム内だけで完結できるよう、ブラウザを経由せずにプレイヤーが販売しているアイテムや装備を検索するシステムを開発中です。いつになるかはわかりませんが、今後のアップデートで実装できればと思っています。

――ちなみに、0.3のテストプレイでジョナサンさんがいちばん遊んでいるクラスがあれば教えてください。

ジョナサン
 いまいちばん好きなのは、ウォーリアーですね。ウォーリアーが持つ火属性系スキルが気に入っていて、それを使ってガンガン敵を倒しています。
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