
美しい海の表現に心を奪われた
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108人の仲間が織りなす群像ドラマを描く『幻想水滸伝』シリーズの第4弾。初代『幻想水滸伝』のキャラクターデザインを務めた河野純子氏がプロデューサーを担当しています。河野氏は近年『百英雄伝』(※)のキャラクターデザインも務めたので、PS2世代でなくともイラストを見たことがある人は多いでしょう。
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本作は初代『幻想水滸伝』の150年前を舞台とした物語が描かれます。そのためシリーズのキャラクターはほとんど登場しませんが、300年にわたって真の紋章・ソウルイーターを守り続けてきたテッドは本作でも健在。初代『幻想水滸伝』で主人公に心を開いたテッドですが、本作では真の紋章を持つがゆえの苦悩が描かれます。
人見知りであった彼が『幻想水滸伝IV』の前向きな主人公に感化されて外の世界に飛び出すという展開は感慨深いものがありますし、『幻想水滸伝IV』をプレイすると初代『幻想水滸伝』を遊びたくなります。
物語は、ガイエン海上騎士団の訓練生である主人公が正式な騎士と認められるところから始まります。海賊ブランドと出くわしたことで海上騎士団のグレン団長の手に“罰の紋章”が宿りますが、海から攻めてきた敵船団に対して罰の紋章の力を使ったことでグレン団長は力尽きてしまい、そばにいた主人公が罰の紋章を譲り受けることに。しかし、主人公はグレン団長を手に掛けたという無実の罪を着せられて流刑となってしまうのです。そうして、無実を信じてくれた仲間ふたりと流刑船の中で寝ていたネコボルト族のチープーとに旅を出る……といった流れです。
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前述したように海が舞台となっており、島と島のあいだの移動手段は船。海図を出して向かいたい方角にカーソルを合わせて移動する方式や島にぶつかると別の方向に船首が向きを変えてしまうことなど、操作に慣れるまで時間がかかりましたが、海上で味わえる孤独感や爽快感、未知のものに出会えるかもしれないワクワク感は本作でしか味わえないものでした。
バトルは参加メンバーが従来の6人から4人になり、テンポのいい戦闘が楽しめました。海上の戦闘では主人公のパーティーのほかに、ふたつの控えのパーティーを構成しておくことが可能で、メンバー交替コマンドを選ぶことで、ターンを消費せずにメンバーを切り替えられます。魅力的なキャラクターが多いシリーズなので、12人のキャラクターを取り替えながら戦えるのはうれしかったですね。
また、これまでの“戦争イベント”に変わる“海戦”も。海上に設定されたマス目を移動して“紋章砲”を撃ち合うバトルとなっていて、シミュレーションゲームのようなふだんの戦闘とは異なる雰囲気のものが楽しめました。ほかにも、シリーズおなじみの“ちんちろりん”や“釣り”といったミニゲームもあり、冒険を進める進める楽しさがありました。
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翌年の2005年9月22日には本作の外伝作である『Rhapsodia』(ラプソディア) がPS2で発売。ジャンルはシミュレーションで、本編の内容を補完するようなストーリーが展開しました。
『幻想水滸伝』シリーズはナンバリングが『幻想水滸伝V』まで発売され、その後は世界観を一新した『幻想水滸伝ティアクライス』や『幻想水滸伝 紡がれし百年の時』が発売されました。その後はしばらく動きがありませんでしたが、今年(2025年)3月6日にNintendo Switch、プレイステーション4(PS4)、Xbox One、PC(Steam)で『幻想水滸伝 I&II HDリマスター 門の紋章戦争 / デュナン統一戦争』が発売。6月5日にはNintendo Switch 2版も発売されています。プレイしたという人も多いのではないでしょうか。