2025年6月29日に8周年を迎えた、スマートフォン向けアプリ『アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ』(以下、『ミリシタ』)。それを記念して、高槻やよい役の仁後真耶子さんにインタビュー。約20年の付き合いとなるやよいとの歩みを聞いた。
※本インタビューは2025年6月中旬に実施しました。
※本インタビューは2025年7月3日発売の週刊ファミ通(2025年7月17日号 No.1905)に掲載したものに加筆、修正を行ったものです。仁後真耶子さん(にご まやこ)
12月2日生まれ。東京都出身。『圧倒的遊戯ムゲンソウルズZ』(れう役)、『機動戦士ガンダム戦記』(メイ・カーウィン役)、『レインボーアイランド~パティーズ☆パーティ』(パ
ティ役)『ドラゴンクライシス!』(江藤実咲役)、『おまもりひまり』(沙砂役)、『銀魂』(幼少期の日輪役)などに出演。
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後輩アイドルを気遣う面倒見のよさがやよいの魅力
──『アイドルマスター』シリーズは、今年で20周年を迎えます。いまの率直な気持ちを聞かせてください。
仁後
今年は各所で『アイドルマスター』20周年という言葉をお聞きしているので、改めてその重みを感じていますし、昔の出来事を思い出したりして、感慨深い気持ちになっています。ただ、『アイドルマスター』はいつも新しい挑戦を続けています。気が付いたらこんなにも長く活動してきたんだと感じますし、正直にお話しすると20年も続くとは思っていなかったので、少し驚いている部分もあります。
──ゲーム以外にもライブなどもけっこうな頻度で行われてきましたからね。
仁後
そうなんです。家庭用ゲームもたくさんリリースされましたし、私たちは『ミリシタ』にも参加して、ずっと活動させていただいているので、本当にあっという間でした。
──やよいとも20年の付き合いになりますね。オーディションのことは覚えていますか?
仁後
最初にオーディションを受けたときは、とくに演じるアイドルの指定はなく、自由に演じてほしいとのリクエストでした。途中で、少しだけ指定のセリフがありましたが、そのオーディションではアイドル役には決まらず。その後、高槻やよい役で受けてほしいと改めてオファーをいただいて、そこでやよい役に決まりました。やよいは、素朴で素直、元気いっぱいな女の子で、オーディションを通じて彼女にとても惹かれていたので、選んでいただけてうれしかったです。
――オーディションで、とくに印象に残っていることはありますか?
仁後
マネージャーさんが同席してくださったのですが、オーディションが始まる前に「仁後ちゃんはこの役、受かりそうな気がする」と言ってくださったんですよね。マネージャーさんってそういうのがわかっちゃうんだなと、受かった後にビックリしました(笑)。
──それからやよいとともに歩んで来られましたが、演じる際に大事にしていることはありますか?
仁後
やよいは何に対しても素直で前向きにがんばれる子なんです。不安なことがあっても、それを乗り越えて前に進んでいける子なので、そこはずっと意識して忘れないようにしています。あと、やよいは人前ではネガティブな面をあまり見せず、朗らかに、周囲を明るくしてくれるので、私もそうありたいなと思いながら演じています。
――ちなみに、初期のディレクションで印象に残っていることはありますか?
仁後
やよいの口癖で、すごくテンションが上がってうれしい気持ちのときに発する「うっうー!」というセリフがありますが、最初は字面の通りに読まず、感極まったときに出る声にならないような声として収録していました。ですが、あるときに「字面の通りに、うっうー! と言ってください」と言われて。それまで生きてきた中で、「うっうー!」と言ったことがなかったので、とてもビックリしたことを覚えています。自宅ですごく練習して、つぎの収録までに馴染ませようと努力した記憶があるほどです。そこは、いまでも大事にしていますね。
――それでは、ステージに立つときに心掛けていることはありますか?
仁後
やよいの魅力は元気なところなので、私もステージ上では明るく元気に歌って踊って、やよいらしさを感じていただけたらと心掛けています。ですので、始まる直前まで体力を温存して、出た瞬間にバチッとスイッチを入れていますね。
──そんなやよいと出会ってから、『ミリオンライブ!』、そして『ミリシタ』もスタートしました。
仁後
初めて『ミリシタ』が始まるとお聞きしたときは、『ミリオンライブ!』と何が違うのかがよくわからなくて、何度もスタッフさんにお尋ねしました(笑)。その中でもとくに歌織さんと紬ちゃんが新しく765プロに加わるというのが印象的で、また仲間が増えるのはうれしいなと思った記憶があります。
──後輩ができて、やよいにも先輩らしい一面が見えてきましたね。
仁後
やよいは少し先にアイドル活動を始めているので、後からアイドルになった子たちにアドバイスするシーンなどもあります。お姉さんっぽい、頼りになる一面がより見られるようになりましたよね。
──6人兄弟姉妹の長女ということもあってか、後輩を気遣うやさしい姿が印象的です。
仁後
やっぱり、後輩の子たちが不安を抱えていないか、気になってしまうんだと思います。そこが、やよいの素敵な一面ですよね。一方で、後輩の子たちの中にはやよいよりも年齢が上で、人生経験が豊富な子もいるので、逆にやよいが助けられているところも見かけます。そうした、これまではあまりなかった一面が見られるのもうれしく感じます。
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「ライブがうまい」と赤羽根健治さんも太鼓判を押す765プロオールスターズの魅力
――『ミリオンライブ!』のアイドルたちで、とくにお気に入りのアイドルはいますか?
仁後
私はゲームをたくさんしていないので、マニアックな知識は持ち合わせていないですが、北沢志保ちゃんは大好きです。志保ちゃんのストーリーにやよいが関わることが過去にありまして、それまでは志保ちゃんのことを詳しくは知らなかったのですが、台本を読んで一気に惹かれました。
――対象的な性格ですが、家族思いな面は共通していますよね。
仁後
そうなんです! しかも、ふたりは同い年! 正反対な部分がありますが、共通する部分も多いので、魅力的に感じています。ちなみに、765プロだと(萩原)雪歩が好きです。引っ込み思案だけど、すごく芯が強くて、ずっと大好きです。
――楽曲については、いかがですか?
仁後
『Brand New Theater!』が好きですね。1回目の“ハッチポッチフェスティバル”のときに歌わせていただきましたが、当時は『ミリシタ』がリリースされて間もないころで、みんなドキドキとワクワクに包まれていたので、その空気感の中にいっしょにいれたのが楽しかったです。「とびらあけて さあ 行こうよ」と始まるのも、前向きで希望に満ち溢れていて好きです。やよいにも似合うだろうなと私もテンションが上がっていました。だから、また歌えたらいいなと思います。
──“ハッチポッチフェスティバル”といえば、今年3月に約7年半振りに2回目が開催されましたね。
仁後
前回は初めてお会いする方が多くて、私自身もあまり余裕がありませんでした。そこからたくさんのキャストさんと交流させていただいたので、今回は余裕をもってステージに臨むことができました。初めて歌う楽曲も多くてすごく新鮮な気持ちで楽しめました。
──後輩の方といっしょにステージに立つときは、やはりいつもとは違う感覚ですか?
仁後
雰囲気がぜんぜん違いますね。私はみんなと年が離れているため、気を遣わせてしまうかな? と思っていたのですがいざ話してみるとおもしろい子が多くて。別の日に参加する子とかも、レッスンが同じ時間だったときにわざわざ私の部屋まで挨拶にきてくれたりして。久しぶりに会えた子もいて、うれしかったです。
――現地で拝見させていただきましたが、アンコール前に765プロオールスターズの皆さんだけのステージのときの盛り上がりがすごくて、皆さんのパフォーマンスのすごさを改めて実感しました。
仁後
やっぱり、それぞれの個性が濃いので、みんなが全力でパフォーマンスしたら力のあるステージになるんだなと思います。
――2025年の1月に赤羽根健治さん(アニメ『アイドルマスター』プロデューサー役)にインタビューさせていただいたときに、「765プロオールスターズの皆さんの魅力は何だと思いますか?」とお聞きしたところ、「ライブがうまい」とおっしゃっていて。歌やダンスだけではなく、会場全体を巻き込んで盛り上げていく空気感などを含めたパフォーマンスのすごさを語っていただいたのですが、皆さんのステージを見て、「赤羽根さんが言っていたのはこういうことか!」と改めて感じました。
仁後
そういっていただけてうれしいです。765プロオールスターズのみんなといっしょに歌った『Do the Idol!! ~断崖絶壁チュパカブラ~』も、レッスンはみんなといっしょにできなくて、ゲネプロのときに初めて合わせることができました。
そのときに、みんながいろいろな案を出していて、ライブへの熱量がとても高いと改めて感じました。それに触発されて、私も山崎はるかさん(春日未来役)のアドバイスのもと、ポシェットを身に着けてステージに立つことにしました。それも、みんなの熱量のおかげだと思います。
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――ほかに、出演されたライブでとくに印象深いものはありますか?
仁後
生バンドで開催された“THE IDOLM@STER MUSIC FESTIV@L OF WINTER!!”はとても楽しかったです。バンドの皆さんがすごく親切で、リラックスしながら歌えましたし、ポップアップで登場も初めて挑戦させていただいて印象的でした。昼と夜の2回公演でしたが、昼公演では失敗しちゃったんですよね。それで、夜公演のときにメンバーのみんなが成功できるように見守ってくれていて。温かく応援してくれてうれしい気持ちになったことを覚えています。
それと、2014年の“THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2014”では、いつもは元気な曲を歌うことが多いのに、そのときは『チクタク』をひとりで歌って。ゆったりとした曲を歌うのは珍しいので、新鮮でした。ステージでは振り付けもなしで、ダンサーさんたちが踊ってくださる状態で、そのぶん、じっくりと客席を見ることができて、ペンライトで染められた景色を堪能できたのもうれしかったですね。
あと、ずっと昔に平田宏美さん(菊地真役)と地方で『キラメキラリ』をいっしょに歌ったときに、宏美さんが「ホップステップジャンプ!」で、両手両足を思いっきり伸ばして大ジャンプしていて、「すごいな」と感心したことをすごく覚えています(笑)。
『キラメキラリ』つながりだと、“バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル2nd”のときに若林直美さん(秋月律子役)と歌ったのですが、直美さんが「ゲームの振り付けの通りにやりたい」と言って、私よりも張り切って、振り付けの先生と相談しながら練習していました。そんな直美さんに負けないように、いっしょにレッスンするのが楽しかったです。
『キラメキラリ』って、すごく早口の曲で、最初のころはひとりだと歌い切れなくて悔しい思いをいっぱいしたんです。だから、いろいろな人に手伝ってもらっていたんですよね。なので、たくさんの人といっしょに歌ってきたのですが、とくに宏美さんと直美さんといっしょにステージに立てたのが思い出深いです。
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――ライブとしては、8月に765プロオールスターズ+全員揃っての単独ライブも控えていますね。
仁後
765プロオールスターズの単独は約3年ぶりですよね。今回は滝田樹里さん(音無小鳥役)も含めた765プロオールスターズ+として全員参加するので、20年経ってもみんなといっしょにやることがすごくうれしいですし、楽しみです。いまみんなで準備中なので、楽しみに待ってくれているプロデューサーさんに素晴らしいステージをお届けできたらなと思います。
――いまから待ち遠しいです。そのほか、2025年10月には、やよいと水瀬伊織のxRライブの開催が予定されています。
仁後
以前、真と雪歩のxRライブを見させていただいて、やよいにも絶対やってほしいと思っていました。それを、伊織ちゃんといっしょに実現できるとお話をいただいたときは本当にうれしかったです。やよいと伊織がいっしょにいる場面はあまり多くない印象ですが、やよいといっしょにいるときの伊織はすごくかわいらしいんですよね。今回はいっしょにパフォーマンスをして、掛け合いも見ることができるので、どのようなライブになるか、私もとても楽しみです。
――タイトルも、“いつまでもなかよし!”で、期待が高鳴ります。
仁後
ライブのキービジュアルはお花畑になっていますが、これは、ふたりのライブの光景を走馬灯のように思い出してほしいという願いが込められているとスタッフさんから聞いたので、ライブでもふたりのなかよしなところを見ることができたらいいなと思いました。
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ゲーム外での活躍は、やよいの人柄のよさと温かいプロデューサーの応援から
――やよいとしては、大阪府高槻市の観光大使に選ばれるなど、ゲームを飛び出した活躍も目覚ましいです。
仁後
私がやよいの観光大使のことを知ったのは、友人からのメールでした。「観光大使、おめでとう」とだけ送られてきて、何のことかわからなくて。それで詳しく聞いてみると、高槻市の観光大使にやよいが選ばれたと教えてもらって、事前にはまったく知らされていなかったので驚きました。その後、坂上さん(※)が高槻市を訪れて委嘱状を受け取っている様子をニュースで見て、コロナ禍じゃなかったら、私も行きたかったなと少しうらやましく思いました(笑)。
※坂上陽三氏。元『アイドルマスター』シリーズ総合プロデューサー。――トークイベントなどにも出演されたかと思いますが、実際に高槻市に足を運んでみて、いかがでしたか?
仁後
すごく住みやすい、いい街だなと思いました。大阪の賑やかな繁華街と違って落ち着いていますし、郊外すぎるわけでもない。自然と緑の光景が楽しめつつ、オシャレなお店屋さんでのショッピングも楽しめる。子育てにもよさそうな街だなと。やよいも住んでいそうな素敵な街だなと感じました。ぜひまた訪れたいです。
――私は大阪出身ですが、やよいは観光大使として、子どもからお年寄りにまで、地元の方に広く受け入れられていると知り合いから聞きました。
仁後
それはすごくうれしいです。きっと、やよいの人柄のよさも受け入れてもらえる要因だったのかなと思います。始まりは、やよいの誕生日に高槻市のやよい軒さんにプロデューサーさんたちが集まっていたことだと思いますが、それを好意的に受け止めていただけて、いまでは活躍の場をいただけている。プロデューサーさんのおかげでもあります。本当にありがたいです。
――多岐に渡って活躍しているやよいですが、『ミリオンライブ!』のアニメでも先輩アイドルとして登場しました。
仁後
ずっと『ミリオンライブ!』のアニメ化を楽しみにしていたので、ついに実現したのが本当にうれしかったです。オープニングの『Rat A Tat!!!』がすごく好きで、最後のほうには歌いながらアニメも見ていました。内容としても、アイドルたちの新しい一面を描きつつ、未来ちゃんがアイドルになる過程もしっかりと描写されていて、楽しんで見させていただきました。正直、1クール(12話)で終わっちゃうのがもったいないと感じました。
――そういった声が多かったのかOVAも発表されましたし、そちらも楽しみですね。『ミリシタ』としては、8周年に合わせて記念楽曲『蝶々むすび』が登場します。
仁後
これまでの周年楽曲は、前向きで明るく爽やか、みんなで歌うと楽しくなる楽曲が多かったイメージですが、『蝶々むすび』は、「これ本当に周年楽曲なの?」と思うぐらい独特な雰囲気で驚きました。やよいとしても、慎重にレコーディングしました。『蝶々むすび』ではやよい感を曲の中に盛り込むのが難しくて。やよいに寄せすぎると楽曲のよさが失われるので、何度も歌いながらいい塩梅を探していきました。とくにサビの最後のリズムが取りづらくて苦戦しました。そのぶん、聞きごたえのある楽曲になっていると思うので、ぜひ楽しんでほしいです!
──それでは最後に、プロデューサーさんへメッセージをお願いします。
仁後
プロデューサーさんたちは、アイドルたち、そしてコンテンツに深い愛を持ってくださっています。そのおかげで、『アイドルマスター』は20周年、『ミリシタ』は8周年を迎えることができました。これからも好きでいてほしいですし、温かいプロデューサーさんばかりですので、気になっている方にもどんどん触れていただけたらうれしいです!
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