2025年7月18日~7月20日まで京都・みやこめっせで開催されるインディーゲームの祭典“BitSummit the 13th(ビットサミット ザ・サーティーンス)”。
2日目の本日7月19日、2025年度のアワード受賞作品が発表された。メディアパートナー賞のひとつ“ファミ通賞”は、ホラー好き5人で構成されているというインディーゲーム開発チーム“Prank Maker”が鋭意開発中のホラーアドベンチャー『HAUNTED STREAMER』が受賞。
受賞に関してPrank Makerは「こんな不謹慎なゲームを選んでくれてありがとうございます!」とコメントを残している。

本記事では、そんなファミ通賞を受賞した注目作『HAUNTED STREAMER』を紹介していく。
心霊スポットに無防備でやってきたアホな動画投稿者・配信者が最初に死ぬ、というのはホラー映画あるある。『HAUNTED STREAMER』はそんなアホ配信者(ウマちゃん)に自分がなれるホラーアドベンチャーだ。映画を見ているとき「はい最初の犠牲者ー」と思ってバカにしていた存在に、まさか自分がなるとは。

貯蓄が底をつき配信者で一発逆転を狙うウマちゃん。言動がいちいちアホっぽいが初配信の成功を祈っているというかわいい一面もある。配信外でもマスクをつけている点はツッコまないように。
試遊デモ版では、登録者とお金を稼ぐべく心霊スポットの一戸建て住宅(廃墟)に侵入することに。ウママスクで安心した方(あるいはなめていた方)、残念だが本作のホラー描写はガチだ。

ホラーの雰囲気たっぷり。イベント中の周りに人がいる状況じゃなかったらプレイできなかったかも。
さて、心霊スポットにやってきたアホな配信者がやることといえばなんだろうか。コメント返し? 視聴者サービス? おもしろいトーク?
いやいや“視聴者の無茶振りに応えて心霊スポットを荒らす”ことだよな! 本作では視聴者からスーパーチャット風の無茶振りに応えられるのだ。

雰囲気ある仏壇。視聴者からおりんを鳴らせと言われてノリノリでやってしまう。
仏壇のおりんをめちゃくちゃに鳴らしまくったり、超絶に汚いお風呂の水を飲んでみたり、幽霊とツーショットを撮ったり、死体(かもしれないブルーシートに包まれた物体)を蹴ったり。罰当たりレベル100みたいなことができてしまう。

こんなお風呂の水飲んだら呪いとか関係なく病気で死ぬのでは?
もちろん無茶振りに応えればリターンは大きい。動画が盛り上がって視聴者も増えやすくなるし、なによりお金がもらえる。貯金0のウマちゃんにとってはありがたい話だ。ただひとつ問題なのは……

電気は来ていないはずなのについているテレビ。近づくと突然人の顔が浮かび上がる。ウマちゃんはもちろん、筆者もふつうにビビった。
その分ちゃんと呪われることだろうか。まぁ当たり前なんだけれども。というかこんなことをしたら呪霊、怪異はもちろんふつうに神も仏も呪ってくるだろ。自業自得すぎて同情もできないけど、こいつが自分自身のアバターなんだよなぁ。
(自己憐憫は置いておいて)つまり、呪われるリスクに対するお金&登録者のリターンで天秤を図りながら、ギリギリをせめるチキンレース的システムとなっているのだ。ホラーは逃げるのがふつうなのに、本作では自分から危険に突っ込んでいかないといけない。斬新だなぁ。

結局お風呂の水を飲んでみた。お金がないから仕方がない。
なお、呪われたり、怪現象に巻き込まれたりすると正気度が減少。完全に削られると呪われて死んでしまう。とはいえ怪現象がお金&登録者数につながるのでなんとも世知辛い話だ。
青スパ、緑スパでちまちま稼ぎつつラインを見極めるのか、あるいは赤スパでデカい一発を当てるのか戦略はウマちゃん(プレイヤー次第)。ひとつ言えるのはどうせ帰っても0が並ぶ貯金通帳を見なくてはならないという、別のホラーが待っているということだ。
ちゃんと怖い……んだけど
ホラー描写、雰囲気もしっかりと作り込まれている本作。周囲に人があふれている試遊の状況でも背中がヒヤリするほどだった。
試遊版の廃墟はふつうの一軒家だが、だからこそ恐怖がかきたてられるというもの。ふつうの場所や建物も人の怨念や忌まわしい行動によって、呪いの地に変化してしまうということなのだから。

家主は医者の父親。奥さん、子どもと暮らしているらしいが、どうやら“理想の家族”とやらにご執心の模様。
突然の金縛り、誰もいないはずの背後から聞こえてくる子どもの声、調べるうちに判明する不穏な家族状況、そして刻一刻とその存在感を強めてくる呪霊、最後に明かされるおぞましい真実。これはガチガチのホラーアドベンチャーに再評価しないとな……と思った矢先……

ついにこの家の呪いの中心とも呼べる呪霊が登場……

したのに「マジかよ」みたいなリアクションのウマちゃん。たくましいというかなんというか。
この顔である。ちょくちょく流れるウマちゃんの言動でどうしても笑っちゃうのだ。やっぱりバカゲーかも。
確かにちゃんと怖いし、おぞましい背景もある。あるんだけどウマちゃんがかなーり楽観的なおバカなので、どんなに怖くてもほっこりしてしまう。あんなにバカバカ言っていたのに、気がつけば落ち着かせてくれる頼れる存在になっていた。

あんなことがあっても元気なウマちゃん。残穢とか気にしないんだろうか。
ホラースポットに行ってはお金と登録者を稼いでまた行く、といった構造も相まって1ステージあたりのゲームスパンも短くホラー初心者にはオススメしやすいタイトルかもしれない。
恐怖溢れるガチガチホラーとひとさじのおバカな配信者、スパチャ風のリスクリターンシステムなどを楽しめる『HAUNTED STREAMER』は、PrankMakerよりPC(Steam)にてリリース予定。気になった人はウィッシュリストに登録しよう。