【D2メガテン】「シナリオはあらすじだけで5回修正しました」“ライドウらしさ”を実現するためこだわりつづけた1年半の奮闘記。『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』コラボ記念インタビュー

byヒゲメガネ長谷部

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【D2メガテン】「シナリオはあらすじだけで5回修正しました」“ライドウらしさ”を実現するためこだわりつづけた1年半の奮闘記。『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』コラボ記念インタビュー
 セガより配信中の『D×2 真・女神転生 リベレーション』(以下、『D2メガテン』)にて、『RAIDOU Remastered: 超力兵団奇譚』(以下、『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』)とのコラボイベントが実施される。
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 本記事では、サバトマ岩サキプロデューサー(文中:岩サキ)に、イベント詳細や意気込みについてうかがった。
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サバトマ岩サキプロデューサー近影

『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』コラボの舞台裏。発表前から仕込みが進行

――今回のコラボはどのような経緯で実施に至ったのでしょうか?

岩サキ
 『D2メガテン』ではハーフアニバーサリーである夏のコラボを行うことを恒例化させています。ただ恒例化はマンネリにもつながる要素ともなり得るので、そこを打破すべく、皆様に好評いただいている“縁祭”に絡めて盛り上げたいなと思いました。

 しかしただ『
真・女神転生』シリーズのキャラクターを登場させて“縁祭”をするのではなく、将来的な広がりも視野に入れて派生作品とのコラボを実施したくアトラスさんに相談をしたところ、当時まだ一切の情報が出ていない『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』のお話を聞かせていただきました。

 私たちとしては願ってもないお話だったのですが、アトラスさん側からも「いっしょに盛り上げてほしい」とお話をいただき、それで実施が決定しました。

――発表前タイトルとのコラボが進むというのは、かなり衝撃的だったのでは?

岩サキ
 こちらとしては「なにか派生作品とコラボができれば」と相談を持ちかけただけだったので、『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』が開発中であることを聞かされて本当に驚きましたね。

――『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』発表前から動いていたということですが、具体的にどれくらい前から今回のコラボ企画は動いていたのでしょうか?

岩サキ
 アトラスさんに相談をしたのが2024年の3月くらいだったので1年半ほど前から動いていた計算になりますね。こうして早くから決まったこともあり、通常のコラボよりも開発期間を長く設けることができたため、コラボキャラクター“葛葉ライドウ&ゴウト(※)”(以下、ライドウ&ゴウト)は通常悪魔よりもかなりのコストと時間をかけて制作している力作となります。
※葛は正しくは中が「ヒ」
――そんなライドウ&ゴウトですが、『D2メガテン』ではどのようなキャラクターとして登場するのでしょうか? スペック面からお話をお聞かせください。

岩サキ
 今回のコラボでは、正真正銘の十四代目葛葉ライドウ、その人が登場します。ライドウは悪魔召喚を駆使して戦う“悪魔召喚師(デビルサマナー)” なので、『D2メガテン』では“バディ悪魔”という、ライドウと悪魔とがいっしょに戦うシステムを採用しています。
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――“バディ悪魔”のシステムは、このコラボをきっかけに構想・開発がなされたのでしょうか? それとももともと企画自体はあったのでしょうか?
岩サキ
 “縁祭”に関連して構想自体はありましたが、今回のコラボがなければ実装はもっと先になっていたと思います。また『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』とコラボができたからこそ、作り手にもいつも以上の熱が入り、とてもいいクオリティのシステムに到達できたと思っています。

――“バディ悪魔”も含め、ライドウ&ゴウトのスペックをお教えください。

岩サキ
 ライドウ&ゴウトは、非常に高い攻撃力を持ったアタッカーです。そしてヨシツネやモー・ショボーを悪魔召喚し、これを切り替えて戦う汎用性の高さも大きな特徴です。

 スペックだけでもかなり高いのですが、とくに注目してほしいのは“特異型”という新しいスタイルを持っていることです。従来の打撃型や魔法型という枠に当てはまらない、新たな攻撃の型である“特異型”は、敵の防御力やダメージ軽減をすべて無視して攻撃できます。敵の防御力がどれほど高くとも、そして100%のダメージ軽減を持っていたとしても、これらを完全に無視して攻撃できます。

 また召喚:ヨシツネでは“八艘跳び”をイメージしたバディスキルを所持しています。これも非常に強力で、ライドウ&ゴウトと合わせると9回攻撃をしかけられるアクティブスキルです。記憶にある限りでは、この攻撃回数は単体攻撃としては最大級ですね。そもそもの高い攻撃力に加え、“特異型”で敵の防御を無視した多段攻撃をしかけられるため、使っていて爽快なアタッカーとなります。

 ちなみに“特異型”は、スキル使用にMPではなくHPを消費するという特徴があります。そのため運用はMP消費以上にシンプルになっています。またモー・ショボーのバディスキルは自己HP回復となっているため、攻撃のヨシツネ、防御のモー・ショボーと切り替えて戦うことが重要です。うまく立ち回ることができれば、高いHPを保ちながら強力な攻撃をし続けることもできるので、使いこなせば汎用的な運用も可能です。

――ちょっと強すぎるように聞こえますね(笑)。これはバランス調整も難しかったのでは?

岩サキ
 たしかにスペックだけを見れば強すぎるように思えるかもしれません。しかし現在の『D2メガテン』は防御側が強い環境にあるため、攻め側の爽快感を作り、これを機に始めた方でもシンプルに楽しめるようにするにはこれくらいの突破力が必要だろうと。

 正直にお話をすると挑戦的な部分もありますが、“アタッカーとしてちゃんと敵を倒せるか”という観点で綿密に調整を施しています。ライドウらしさを追求した圧倒的な火力を実現しつつ、幅広いプレイヤーの方々がゲーム体験を楽しめるように調整しているので、ご安心ください。

――今回、キャラクターの名前が“ライドウ&ゴウト”となっていますが、ゴウトはバトルに参加するのでしょうか?

岩サキ
 ゴウトも登場しますし、3Dモデルも力を入れて作成します。ただしゴウトは直接戦闘をせず、近くで見守る存在になります。

 ライドウとゴウトはいっしょにいるべきだろうという考えのもと、実装した形ですね。シナリオ中ではゴウトがライドウの肩に乗るなど、収まりのいい形で登場します。制作や監修には困難もありましたが、力を抜かずに作り上げたので、ぜひゴウトの動きにも注目してください。

アトラスとの連携とシナリオ制作の挑戦

――『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』の制作がアトラス側で動きながら『D2メガテン』でも開発が進むというのは、珍しいケースですよね?

岩サキ
 そうですね。コラボにあたり、モーションに関しては『D2メガテン』用に私どもでゼロから作成しました。細部までこだわって開発しているので、ぜひ注目してください。

――モーションはすべて『D2メガテン』サイドで作られたのですね。こだわりの点について、詳しくお聞かせください。

岩サキ
 『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』の資料や動画をもとに、アトラスさんに監修していただきながら制作しました。「この動きはライドウらしくない」といったご指摘をもとに、ブラッシュアップを重ねてきたので皆様にも満足いただけるクオリティになっていると思います。
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――細かい調整が重ねられているのですね。
岩サキ
 とくにアタックモーションにはこだわりましたね。固有スキルが強いため、アタックを使う機会は多くはないと思うのですが、剣を振るモーションにはとにかくこだわっているので、ぜひ見ていただきたいです。

――冒頭のお話でアトラスさんとは「ともに盛り上げていこう」という話でまとまったと聞いていますが、アトラスさんは監修のほかにどういった点で関与しているのでしょうか?

岩サキ
 基本的には監修がメインとなっていますが、今回のコラボではPRの面でも協力体制を敷いています。『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』の情報を伝える生放送で『D2メガテン』とのキャンペーン情報が紹介されたり、『D2メガテン』の生放送で『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』の告知を行ったりといった形ですね。これまで以上の相互連携が行えたので、いい経験の詰まった施策になりました。

――監修は基本的に3Dモデルやモーションをチェックしてもらった感じでしょうか?

岩サキ
 イベントシナリオも監修していただいています。今回はシナリオにもかなり力を入れていて、その分ほかの実装物よりもスケジュール期間を設け、アトラスさんにも綿密に監修していただいています。

――シナリオ制作でとくにこだわった箇所や挑戦した点をお教えください。

岩サキ
 まず今回のイベントは“東京奪還イベント”という種類のイベントになります。これまでこの種類のイベントはシナリオの読み返しに対応していなかったのですが、今回はシナリオにかなりの力を入れているので、シナリオを読み返せるように改修しています。

――監修をクリアーする上で、とくに大変だったのはどういった点ですか?

岩サキ
 もっとも苦戦したのはシナリオですね。どれだけ苦戦したかというと、あらすじの段階で第5稿までかかったほどです(笑)。

――あらすじというと、プロットの前段階ですよね? そこで5回のリテイクはすごい!

岩サキ
 そうですね、本当にスタートラインで躓いていた形です。ライドウが『D2メガテン』の世界に来る理由や動機、そして何のために戦うのかといった根本的な部分をうまくまとめることができず、何度も調整をしました。『D2メガテン』の世界観と『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』の世界観を融合させるのに時間がかかったという感じですね。
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――開発を通して新しい発見はありましたか?
岩サキ
 葛葉ライドウというキャラクター性を、より鮮明に、そして高い解像度で理解できるようになったのは個人的には新しく得られたものだと思っています。監修を通じて、アトラスさんの開発チームがライドウに対して持つ想いや熱量をヒシヒシと感じて、私たちもその熱に当てられて熱くなりましたね。

 たとえば『D2メガテン』ではキャラクターステータス画面をタップするとキャラクターのセリフが聞けるようになっているのですが、アトラスさんから「プレイヤーが喋らせたいタイミングに応じてライドウが都度喋るのは、ライドウのイメージと異なる」というリクエストをいただき、ライドウはタップしても喋らないように設定しています。

 「キャラクターの声やセリフを好きなタイミングで聞ける(読める)のはいいことだ」と疑問を持つことなく考えていたので、アトラスさんの視点、こだわりは学びになりました。そういった点でもキャラクターへのリスペクトは表れるのだと。

注目ポイントとD2メガテンの未来

――インタビューの冒頭で「将来的なことも考えて、派生作品も扱っていきたい」というお話がありました。『D2メガテン』のこれから、具体的にはここから先1年についてお聞かせください。今後はどのようなアクションや施策を実施していくのでしょうか?

岩サキ
 今年の『D2メガテン』は“激動の1年にしよう”という方針を掲げており、攻めの姿勢を大事に進めています。派生作品とのコラボも、この攻めの姿勢の表れであり、大きな挑戦です。そして挑戦した甲斐もあり、大きな学び、経験も得られているので、これらを活かしていきたいと思っています。

 また『D2メガテン』は今年の1月に7周年を迎えたのですが、これからもお客様に新しいものを届け続け「7年も経ったのに、まだこんなに新しいことをやってくれるんだ!」という驚きや喜びを与え続けられるよう、来年、再来年も挑戦を続けていきます。

――今後の新しい挑戦も楽しみです! ただもう少しヒントがほしいです! たとえば何月ごろを楽しみにしていてほしいとか、何か情報をいただけませんか?

岩サキ
 そうですね。8月末に注目していてください。9月に大きなことがあるわけではないのですが、そこで今後の展望についてお話しをしようと考えています。具体的にどのような情報を発信するかはまだ言えないのですが、直近では9月に注目してほしいです。おそらく生放送などで発表するかと思うので、楽しみにしていてください。

――最後に、読者へひと言メッセージをお願いします。

岩サキ
 今回の『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』とのコラボは、ハーフアニバーサリーの第2弾として、非常に力を入れて制作しました。お客様やユーザーさんに暑い夏を乗り越えて楽しんでもらえるよう精一杯作っておりますので、ぜひログインして遊んでいただければと思います。

 アトラスさんと密に連携を取り、いろいろとご協力をいただき、とにかくクオリティの高いコラボとなっておりますので、アトラスのファンの方や『ライドウ リマスター: 超力兵団奇譚』を遊んで興味を持った方にも、ぜひ一度覗いてみてほしいです。期待に応えられるものを作っている自信がありますので、ご期待ください。

 また今回のコラボと同タイミングで行われるアップデートでは“烙印”の所持数上限増加や虹特効という新要素の追加も行います。ゲームから離れてしまった方がより遊びやすく、そしてよりおもしろく遊べるようなアップデートとなっているので、『D2メガテン』の進化にもご注目ください。

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集計期間: 2025年07月26日02時〜2025年07月26日03時