
PKK(プレイヤーキラー・キラー)であるハセヲの復讐劇
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いまでこそオンラインゲームを題材にした作品は多いですが、『.hack』はその先駆けとも言える作品。当時の筆者は編集部のメンバーが続々とオンラインゲームにハマっていくなか、人といっしょにRPGを遊ぶことにどうしても重い腰が上がらなかったのですが、「オンライン風のゲームなら遊んでみたい」と『.hack』をプレイしました。
“メンバーアドレス”を交換した仲間といっしょに冒険したり、ゲーム内でのキャラクターと実際の人物の性格がぜんぜん違っていたりと、オンラインゲーム独自の雰囲気をたっぷり楽しめる内容になっています。筆者は関西弁の女剣士レイチェルがすごく好きだったので、『.hack//G.U.』で彼女のその後が描かれたのはうれしかったですね。
『.hack//G.U.』は、前作『.hack』から7年後の物語。前作の“The World”から“The World R:2”に新生した世界が舞台となっており、PK(プレイヤーキル)が実装されたことで殺伐とした雰囲気をしているのが特徴です。ゲームの序盤は親切なプレイヤーが冒険を助けてくれたと思ったら、じつは悪質なPKだと判明する展開になっており、物語に意外性がありましたし、本作の世界観がすぐに理解できるのでとても上手だなと思いました。
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前作の主人公カイトが王道の主人公像であったことに対し、復讐鬼であるハセヲは尖った人物ですが、物語の中で成長していくのでしっかり感情移入することができました。ちなみに、三爪痕(トライエッジ)がカイトにそっくりで、声優もカイトと同じ相田さやかさん。そのため、「三爪痕(トライエッジ)はカイトなのか!?」とハラハラした方も多いのでは?
仲間たちも個性豊かで、冒険を進めることでリアルでの素顔や奥に秘めた悩みなどが明かされていくことになります。とくに注目なのはヒロインのアトリ。『Vol.3 歩くような速さで』のサブタイトルの意味がわかったときは号泣しました。また、朔望も印象深いです。時折性格がガラリと変わるのがおもしろいのですが、じつはこのキャラクターにも秘密が……。ぜひゲームをプレイしてください。
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また、ネットゲームの雰囲気も強まり、画像付きの掲示板があったり、メール機能が充実していたりと、独自の世界観にたっぷりと浸かれました。
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また、合わせてチェックしてほしいのが、本作にまつわる実話が描かれた書籍『エンターテインメントという薬 -光を失う少年にゲームクリエイターが届けたもの-』。ゲームで人を救えるということがわかる内容となっており、「エンターテイメントの持つ力って本当にすごい」と伝わるので、ぜひご一読を。