
これが、『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』(以下、『HUNDRED LINE』)の体験版をプレイした率直な感想だ。本作は『ダンガンロンパ』の生みの親である小高和剛氏らトゥーキョーゲームスと、アニプレックスがタッグを組んで手掛ける完全新作のアドベンチャーゲーム。学園生活を過ごすアドベンチャーパートと、謎の敵“侵校生”に立ち向かうシミュレーションRPGパートから構成されている。
『HUNDRED LINE』の対応プラットフォームはNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)とPC(Steam)で、発売日は2025年4月24日。発売に先駆けて2025年2月19日からSteamで体験版が配信される(Switch版は後日配信予定)。本作は学園を100日間防衛するというストーリーだが、体験版はプロローグから7日目までをプレイでき、セーブデータは製品版へ引継ぎが可能となっている。
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『ダンガンロンパ』の小高氏と『極限脱出』シリーズの打越鋼太郎氏が初めて共同でシナリオに取り組んだタイトルということで、筆者はアドベンチャーパートに注目していた。しかし実際に遊んでみると、遊び応えのあるシミュレーションRPGパートにも、すっかり魅了されてしまった。2024年9月に実施されたメディア向けセッションリポートで、「ストーリードリブンのゲームなので、(シミュレーションRPGパートの)難易度は低めにしています」と語る小高氏の発言を信じていただけに、これはうれしい誤算だ。
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今回、大きなネタバレなどには配慮しているものの、新たに明らかになったゲームシステムを紹介するにあたってストーリーに触れたりもしているため、新鮮な気持ちで遊びたい方は注意してほしい。
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『ダンガンロンパ』を彷彿とさせる展開にニヤニヤが止まらない!
主人公の澄野拓海は、家族や幼なじみの柏宮カルアと“東京団地”で平凡な日常を過ごしていた。だが、拓海の穏やかな日々は、突如現れた正体不明の襲撃者によってもろくろ崩れ去る。みずからを“SIREI”と名乗る謎のロボットに異能の能力“我駆力”を授けられた拓海は、襲撃者を退けるもカルアと離れ離れになり、見知らぬ教室で目を覚ます……。
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もちろん、『ダンガンロンパ』シリーズを遊んでいなくても楽しめるストーリーになっているのでご安心を。『ダンガンロンパ』のプレイ経験問わず、心揺さぶられるストーリーになっており、体験版の範囲だけでも『ダンガンロンパ』をプレイ済みの筆者も「え……、マジで!?」と呆気にとられる展開もあった。
序盤から予想だにできない展開や伏線になりそうなネタが多く、体験版を遊ぶだけでも、小高氏や打越氏が手掛けるシナリオへの期待が高まるはずだ。
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最終防衛学園での生活は自由度が高め。生徒と交流して戦力も強化できる
拓海たちの最重要任務は、学園を襲撃してくる“侵校生”から防衛することだが、“侵校生”たちは毎日攻めてくるわけではない。大きなイベントが起こらない日は、午前と午後に自由時間がそれぞれ用意されており、ほかの生徒たちと交流したり、施設を利用したりできる。
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また、頭にマークのついたキャラクターに話しかけると、いっしょに“学究活動”を行える。“学究活動”は、生徒たちの個性を掘り下げる会話イベントのようなもので、実施すると拓海の成績が上昇していく。成績は、国語、数学、理科、社会、体育の5種類で、生徒たちの武器“学生兵器”の強化などに影響する。つまり、意中のキャラクターとの交流を楽しみつつ、戦力アップも狙える一石二鳥のシステムというわけだ。
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体験版で利用できた施設は、VR訓練室と学生兵器強化のふたつ。前者は、自由時間中に何度でも挑めるシミュレーションRPGのフリーステージで、クリアーすると学生兵器強化で必要な“BP”を入手できる。後者の学生兵器強化は、学生兵器に紐づいたスキルをレベルアップできる施設。利用するにはBPのほかに、後述の探索で入手できる資材も必要になる。
入手可能なBPや資材は限られていたので、どのキャラクターを優先して強化するかは好みが分かれそう。筆者はお気に入りのキャラクターをとことん強化し、一騎当千の活躍をさせるのが好みなのだが、本作は複数のキャラクターをバランスよく育てたほうが戦いやすいと感じた(詳細はシミュレーションRPGのパートにて)。
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シミュレーションRPGパートは初心者から上級者まで楽しめる作りが好印象!
シミュレーションRPGパートは、“WAVE”ごとに出現する“侵校生”と戦い、敵ボスの撃破といった勝利条件を達成するとクリアーできる。“WAVE”は味方、敵の順でターンが進行。味方が行動する際は“AP”を消費するのだが、APは次ターンに持ちこせるほか、特定の敵を倒しても獲得できる。
バトルでは、このAPの使いかたが攻略のカギに。うまくAPを増やしながら立ち回ることができれば、味方の行動回数が増えるので、いわゆる“ずっと俺のターン”のような動きも可能になる。ただし、行動済みのキャラクーは疲労状態になり、1マスしか移動できなくなるという問題も……。
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慣れるまで苦労するかもしれないが、この制限があるからこそ、どうすれば1ターンでできるだけ多くの敵を倒せるか、試行錯誤を重ねてしまった。味方と敵の初期配置が固定されており、用意されたであろう答えを、詰将棋のように見つけるのも楽しい。拓海の固有能力 “特異復習”で戦闘をすぐにやり直すことができるのも、かゆいところに手が届いていると感じた。
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また、HPが減った味方を回復するスキルがなかったのも特筆すべき点だろう。敵に囲まれてしまうとあっという間にピンチになってしまうが、仲間が戦闘不能になっても一発逆転が狙いやすい。というのも、本作では味方が戦闘不能になることで、強力な“必殺我駆力”を放ったり、味方を強化したりするのに必要な“VOLTAGE”ゲージが大幅に溜まる。
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しかも、瀕死状態の味方が命と引き換えにくり出せる“決死必殺”まで用意されているうえ、戦闘不能になった味方は次WAVEには自動的に蘇生される、戦闘後のリザルトでボーナスが加算されるおまけ付き。むしろ味方が戦闘不能になることを推奨する作りになっているのだ。“決死必殺”はゲージが溜まっていなくても発動できるのもミソ。“決死必殺”を発動→溜まったゲージでほかのキャラクターが必殺我駆力”を使うといったコンボで、大ダメージも狙うのも気分爽快だった。
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7日目までの戦闘で、奥深いバトルの一端は堪能できたが、仲間になったキャラクターはこれまでに公開されている15人中5人だけと、まだ3分の1程度。今後さらなる施設やシステムが開放されていけば、さらに歯応えのある戦いが堪能できそうだ。アドベンチャーゲーム好きはもちろん、シミュレーションRPG好きも満足できる作品に仕上がっていると感じた。良質なストーリーとバトルにぜひ触れてみてほしい。
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製品情報
発売時期:2025年4月24日(木)
価格:通常版…7,700円(税込)、デジタルデラックスエディション…9,900円(税込)
ジャンル:“極限”と“絶望”のADV
対応機種:Nintendo Switch/Steam
対応言語:[Nintendo Switch]テキスト 日本語、ボイス 日本語 [Steam]テキスト 日本語、英語、繁体字、簡体字、ボイス 日本語、英語
企画:トゥーキョーゲームス株式会社
開発:メディア・ビジョン株式会社
販売:株式会社アニプレックス
CERO:D(17才以上対象)
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