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『Final Knight(ファイナルナイト)』レビュー。エルフ・ドワーフ・ドラゴンあれこれゴチャッと感がたまらない! デッキ構築ローグライクな魅力も内包したベルトスクロール

byオクドス熊田

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『Final Knight(ファイナルナイト)』レビュー。エルフ・ドワーフ・ドラゴンあれこれゴチャッと感がたまらない! デッキ構築ローグライクな魅力も内包したベルトスクロール
 敵がいっぱいいて、味方もいっぱいいて、画面には数字が所せましと並んでいて……。

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 そんなごちゃついた画面、皆さまはお好きでしょうか。僕は大好きです。

 2oclocksoftが贈る『Final Knight』(ファイナルナイト)は、そんな“ごちゃっと感”が魅力のゲーム。4人ひと組の小隊を操作して、画面の端より襲い来る敵たちを薙ぎ倒していく2Dのベルトスクロールアクションだ。本稿では、そのデモ版である『Final Knight: Prologue』(ファイナルナイト:プロローグ)を遊んだレビューをお届けする。
※本記事は、エルフもドワーフもドラゴンもワチャワチャなベルトスクロール『ファイナルナイト』の提供でお送りします。

まるでデッキ構築系ローグライト? 膨大な組み合わせのパーティ編成が楽しい

 世界観はいわゆる“THE・ファンタジー”なものを想像してもらえれば問題ないだろう。ドラゴンがいて、トロールやゴブリンがいて、魔法があって……という感じ。プレイヤーは拠点である“夜明けの殻の駐屯地”に集まった冒険者から4人を選抜し、パーティを組んで冒険へと旅立っていく。
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ここが夜明けの殻の駐屯地。いろいろな施設担当のキャラクターが所狭しと配置されている。
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クエストを受注して冒険へ向かう。ざっくりと報酬や登場する敵などが参照できる。
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いちばん右がボス。道中でアイテムや装備などをどんどん入手しながら進み、パーティ全体を強化していく。
 アクションはかなりシンプルで、基本的にはステージを進んでいく中で出会った敵へスキルをひたすらぶつけていくだけ。敵の行動に合わせて回避したり、行動を妨害するスキルで支援したり、自身が操作するキャラクターによって違いはあれど、そこまで複雑な印象は受けなかった。

 では、このゲームならではの魅力は?

 それは冒頭でサラっと流した
“4人1組のパーティ編成”にある。端的に言うと、その組み合わせが膨大すぎるのだ。
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 このゲームにはかなりの種類キャラクターが登場する。戦士に大槌使い、パラディンにクレリック、アーチャーにウィザード、
職業(クラス)だけでも15種ほどあり、ここには到底書ききれないぐらいの種類がある。ほかにもエルフ、ドワーフ、人間といった種族の差、さらには傭兵だったり海賊だったり、それぞれが抱えた背景なんかも異なっていたりする。

 これらの要素は直接ダメージ量などに関係するほか、“チーム全体のドワーフを強くする”といったような、種族や背景を参照した強化などに使われる。同名の背景がいればさらに効果アップ! という
編成人数に応じたシナジーを発揮するものもあるので、編成がじつに悩ましい。
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拠点で編成できる人数だけでもこれぐらい種類が。
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パーティ全体での強化は、ステージ攻略中にいろいろと手に入る。種族や背景に関わらないタイプのものも。
 さらにキャラクターはステージの道中でどんどん組み換えが可能。ステージをクリアーすると、その後に装備や消費アイテムなどの報酬を得られるほかに、パーティメンバーをひとり入れ替えることができる。ドワーフ&海賊の、同質な4人パーティなんかを組んで、シナジーもりもりの構成を作りあげることもできてしまうわけだ。
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ステージ中に登場するキャラクターの中には、拠点では選択できなかったような職業、種族、背景を組み合わせたものも。出たキャラクターによってどうパーティを構成するのか、プレイヤーの腕が試される。
 感覚としては、デッキ構築系ローグライトに近いだろうか。基礎となるデッキ(パーティ)があり、それらの内容を入れ替えながらそれにあった強化を施していき、最後のボスまで挑みに行くわけだ。

 さまざまな効果のついた装備を集める、いわゆるハクスラ(ハック&スラッシュ)のような要素も。デモ版ではボスドロップ以外の入手した装備を持って帰れなかったが、製品版ではそういった要素も実装されるのだろうか。期待したい。
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装備品に書いてある内容を読みつつ、誰にどれを装備させるかを吟味する。こういう瞬間がいちばん楽しいかもしれない。
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どういった特性の装備を出すかは、自身の手でカスタマイズ可能。筆者は攻撃力至上主義の脳筋野郎なので火力が伸びるものばかり出るようにしていた。
 アクション面もけっこう筆者好みに仕上がっている。パーティ全員を個別に操作する……ということはできないが、仲間キャラクターの位置だけは頻繁に、かつスピーディーに入れ替えが可能。敵に絡まれた魔法使いなどの後衛キャラクターを移動させたり、敵の攻撃範囲から離脱させるように全体を動かしたり、かなり自由に動かすことができる。
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 これだけ聞くと「じゃあただのキャラクター配置ゲーかよ!」となってしまうが、いやいや、本作はちゃんとアクションゲーム。
もちろんキャラクターを直接操作することも可能なので安心してほしい。4人全員を操作するのが無理というだけで、ふたりまでなら操作対象を切り替えつつ、プレイヤーの判断で細かく動かすことができる。敵の攻撃を見て回避をしたり、状況に応じてスキルをぶつけたりなど、操作自体はかなりシンプル。
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 基本的にはスキルを撃ちつくしたらキャラクターを切り替えてまたスキルを撃って……という流れになるだろうか。操作があまり忙しくないので、そのぶん
全体の配置を意識しながら戦うほうに脳リソースを割けるようになっている。

 筆者は難易度ノーマルまで(イージーから段階的に開放)遊んだが、それでも自分が操作するキャラクター以外にもしっかり気を配って配置を組み替えながら攻略しないとふつうに全滅するぐらいの難しさ。「適当にスキルを撃ち尽くしたらもうひとりに切り替えて……あ、こいつ敵の攻撃食らいそうだから位置変えてあげて、んでもう一回スキルぶち込んで」と
、アクションゲーム脳とシミュレーションゲームのような配置脳を切り替えながら遊ぶ感覚が新鮮でおもしろかった。
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うまく切り替えつつコンボを稼ぐ。HIT数にどこまで意味があるかは最後までわからなかったが、とりあえず大きな数字は気持ちいのでヨシ!
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全滅するとこんな画面に送られる。自分たちを倒した敵が“復讐の対象”と書かれているのがおもしろい。
 遊んでいて感じたのは、『Final Knight』はカジュアルな操作感ながらもいろいろなゲームの魅力が内包されているということ。画面もそうだが、そういったジャンルも“ごちゃっと”した感じがおもしろい。ただの2Dベルトスクロールではない、独自の楽しさに満ちたゲームになっていた。

 ランダム要素も多く、リプレイ性も高いことがうかがえる。現状のデモ版ではかなり機能が限られていることもありその深みを存分に味わえたとは言えないものの、
製品版が楽しみになるような要素がたくさんあったことは間違いない。
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個人的には、このフィードバック担当の赤髪おねーさんの実装が楽しみ。
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あとはもう少し和訳が洗練されればいいな、とも思う。現時点でも味があって好きではあるのだが。
 ストーリーはかなり荒いと感じたので、そのあたりは人によって好みがわかれるだろうか。とはいえ、このあたりも今後のアップデートにより改善される可能性は高い。なんで冒険者たちはドラゴンに乗って移動しているのか。そもそも世界にいっぱい魔物がいるのはなぜなのか。最終目標はいったい何なのか。気になる謎はたくさんあるので、ぜひとも製品版を心待ちにしたいところだ。

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 そんな
『Final Knight』デモ版はもちろん無料でプレイ可能。気になる方はぜひ、Steamのストアページにまで足を運んでみてほしい。

作品概要

  • タイトル:『Final Knight: Prologue』(ファイナルナイト:プロローグ)
  • メーカー:2oclocksoft
  • 価格:無料
  • 発売日:配信中(2024年9月2日)
  • ジャンル:アクション

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