
本作は『真・三國無双』シリーズの原点回帰を掲げ、シリーズの持つ“一騎当千の爽快感”などの魅力はそのままに、より“三国志”のドラマを濃厚に描くなどの、これまでのナンバリングタイトルとは一味違った体験を楽しめる意欲作だ。
本記事ではメディアプレビュー向けのバージョンをお借りして、実際に遊んでみたゲーム序盤のプレイレビューをお届けしよう。
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濃密に描かれる三国志の物語
本作は、武将像が全体的にシックな感じに落ち着いていながらも、『無双』らしさは損なわないようなバランス感を実現。もちろんデフォルメは効いているのだが、より現実感の強い武将たちのドラマが描かれていく。
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タイトルによってもまちまちだが、だいたい“なんとなく戦いが起きた経緯”などは多少説明はあっても、あくまでアクションゲームとしての1ステージといった感じで、戦いの経緯・人間関係などは深く描かれることは少なかった。
この人物がどういった背景を持っているのか、なぜこのような戦争が起きたのかなどが深く語られていくのが本作。“三国志”を知らなくても、イチからストーリーラインを追えるようになっている。
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主人公は姿形が決まっていて、自身の物語を持っている。バトル以外では無口系主人公で、自分の選んだ選択肢でのみセリフを発するようなタイプ。
主人公なりの魅力は確かに感じられるのだが、そこまで個性が強いわけではない。だったら「キャラクタークリエイト方式でもよかったのでは?」と感じる部分も。とはいえ、遊んでいくうちに決まった主人公だからこそ、感じられる魅力もあるのではないだろうか。
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これまでとは異なる武将のイメージ
たとえば劉備たちは、自身たちの志のもとに集まった義勇軍でしかなく、これから世間に名を売っていく手前の状態。曹操もまだ、出世街道の途中といったところ。劉備や曹操は、立ち振る舞いもかなり若く、これから大物になっていく片鱗は見えつつも、これまでの『真・三國無双』シリーズとは描かれかたが少し異なる。
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シリーズの張角はかなり誇張され、張角を熱狂的に信じる党員の集まり、といった感じの描かれかただった。張角自体もややコミカルなことが多く、アクションゲームとしての“1ステージ目のボス”といった印象が強いひとも多いだろう。
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ゲームとしてはやはり“三国志”の導入パート、にはなるのだが、張角まわりのエピソードだけでもボリュームが盛りだくさん。黄巾の乱とともに、孫家(孫堅や孫策)、劉備、曹操といった3つの陣営がどのように成り立っていくのか、そしてその周囲の人間関係が濃密に描かれる。
そして董卓も、黄巾の乱に関係する周囲のひとり。董卓の言動や考えかたは、やはり悪逆非道であることは変わりないのだが、シリーズ作品で誇張された"醜さ"ではなくひとりの武将として真摯に描かれている印象。その考えかたもある意味では正解とも言え、董卓ならではの芯があり、こちらも決して“単なる悪役”みたいな描きかたはされていない。
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この手の活躍をする作品だと“歴史の裏で、じつは活躍していた名もなき英雄”のような描きかたをすることも多いが、本作の主人公はそうではなく、活躍しているうちに“戦場を知るものならば、噂を聞いたことがある”くらいの立場へとどんどん昇格していくのが心地いい。陣営に属し、活躍していくとどうなるのか、製品版の物語がより気になった。
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圧倒的なバトルの爽快感
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ただ敵が大量に出るだけでなく、攻撃頻度なども高めで、ひとりで突っ込めばピンチに陥ってしまうようなシステムにもなっているので、“敵兵士が大量に立っているだけ”みたいな印象はナシ。しっかりと大量にいるからこそ、プレイヤーの行く手を阻むような作りになっている。
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いろいろとシステムはあるものの、シンプルに通常攻撃と強攻撃を組み合わせた攻撃だけでも、それなりに攻略はしやすい。“これができないと攻略できない”みたいなアクションの作りにはなっていないのでご安心を(大ボス戦など、一部例外除く)。また、難易度選択もあり、低難度にすればシステムの一部が簡単になる要素もある。
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武将との攻防は一見複雑ではあるのだが、ようは外功を削っていけばいいだけなので、慣れていくと考えかたはシンプル。そこに相手のガード不能技へのカウンター“発勁”であったり、ジャスト回避などを絡めると有利に立ち回れる程度に抑えられている。
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とくに、いわゆるジャストガードである“弾き返し”はとてもいい。相手の攻撃がくるタイミングでガードをすれば弾き返しとなり、相手を怯ませながらカウンターを叩き込める。成功猶予時間はそこそこ緩く、完全にジャストでなくてもいいほか、攻撃モーション中だろうと成功すれば弾き返しができる。“攻め手を緩めず、防御もできる”のが、“無双”アクションとして、とてもいいシステムだと感じた。
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ステージの高い戦術性
本作でもそれは同じだが、ステージごとに取れる戦術がかなり異なり、その戦術に合わせて専用のイベントが多数用意されていたりするため、ステージ攻略の幅がものすごく広い。このあたりが、シリーズが当初から掲げていた“タクティカルアクション”の部分であり、単なる一騎当千のアクションゲームではない部分に原点回帰している。
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また、こういったイベントや作戦を無視して、ひとりで単独で突っ込んで攻略してもいい。本作には“士気”などのシステムがあり、単独で突撃すると超不利な状態で戦うことになるので難度がグンと跳ね上がるのだが、それでもうまくプレイすればひとりで大軍団を倒すことも可能だ。
ちなみに指示などを無視した活躍もできるが、そうすると多数用意されたイベントを見ることなく終わってしまうかもしれない。それはそれである意味痛快ではあるが、ステージごとの個性を楽しみたい人は、何かしらの方針に従ったほうがよさそうだと感じた。
また、チャレンジしたい人は自分だけで活躍してもいいが、味方陣営はゲームの都合でかなり弱く、放置しているとすぐ敗北してしまうことも。一方で、味方を助けたり活躍を重ね、味方の士気を大きく上げると、自分がなにもせずとも戦場全体を攻略してくれるほどに強力になったりもする。そのため、本作は“士気”がかなり重要だ。
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ちなみに大ボス戦のみ、“死にゲー”とまではいかないが、高い難度を誇る。ボス専用のアクションを多数持っており、骨太な難敵を倒すパートとなっている。『無双』シリーズは、この手の大ボス戦だと、はっきり言って単調なことがかなり多かった(根本が“無双”できるアクションを重視しているからだろう)。
本作はそもそも武将戦が細かい攻防を楽しめる作りになっているので、やはり大味な部分は少しだけあるのだが、ボス戦としてもしっかりと成り立っていると思う。
アクションRPGらしさの満点
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武器は使い込むと“習熟度”がアップしていき、攻撃回数が増えるなどの恩恵がある。習熟度がアップすると主人公のレベルである“境地”が上昇し、基礎ステータスなどがアップ。本作はバトルで得た経験値でレベルアップするのではなく、各武器の経験値で上がった、武器ごとのレベル=主人公のレベルとなる。
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また、戦場での活躍などに応じて、スキルポイントをゲットできる。スキルを得ると新アクションや新パッシブスキル、基礎ステータスアップなどの恩恵がある。スキルはツリー式で、境地レベルに応じて新ツリーが解放されていく。
さまざまな要素が成長要素につながっていて、主人公の育成を楽しみながらステージを攻略できるのがおもしろいところ。こちらも一見複雑なのだが、突き詰めると“好きな武器を使って活躍する”だけ。
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今後が気になるストーリー!
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やはりシリーズファンも気になるのは武将たちが、特定条件でのみ発動できる、相棒である“随行武将”としてしか使えない点だろう。しかも、各陣営3人が随行武将対象で、計9人のみ。もちろん、自分の好きな武将を使って攻略したい気持ちはすごくわかる。
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まだまだ陣営それぞれに属してからのシーンなど、序盤のプレイではわからない部分もあるが、武将たちとの交流や本作独自のシーンは、大筋の物語と相まってとても楽しい。これが武将たちの視点からだった場合、いつも通りの関係性で、もう見たことがあるような“三国志”のドラマを見るだけだっただろう。
プレイアブルではないものの、物語を盛り上げる武将たちは多数登場し、こちらもそれぞれ交流も楽しめる。オリジナル主人公だからこその魅力をぜひとも味わってみてほしい。
なお、本日(2024年11月22日)より体験版の配信がスタート。おもにアクション部分を体験できるようになっているので、まずは“圧倒的臨場感”で描かれる戦場を体験し、本作の爽快感を堪能してみてはいかがだろうか。