カラフルな色彩でラインアップを拡充
本体にはロムカートリッジのほか、セガ・マイカードと呼ばれるカード型ソフトの差込口が付いているのが大きな特徴。セガ・マイカードで発売されていたSC/SGシリーズのタイトルでも遊べる互換性があったので、当時のユーザーにはなかなか重宝されたのではないだろうか。セガ・マークIII用ソフトも当初はセガ・マイカードで発売されていたが、容量が少なかったために次第にロムカートリッジへと移行していった模様。
当時のゲームセンターはセガのゲームが圧倒的な存在感を放っていて、中でも体感ゲームシリーズは憧れの的。『スペースハリアー』や『アフターバーナー』、『アウトラン』などは大きなお兄さんたちが占拠していたりもしたので、なかなかに近寄りがたく、思うように遊べなかったせいもある(笑)。
そんなタイトルを本機では思う存分にプレイできたのだから、欲しくならないわけがなかった。ほかにも『ファンタジーゾーン』、『忍 -SHINOBI-』、『青春スキャンダル』など、人気移植タイトルが多数登場。『ファイナルバブルボブル』を始めとするセガ以外の移植作にも魅せられた。
現在も続く人気シリーズ『ファンタシースター』の初代作品もセガ・マークIIIで誕生。3Dダンジョン内でのヌルヌル動くアニメ処理は、当時凄まじいほどの衝撃を受けたものだった。こちらはFM音源にも対応したタイトルでもあったので、周辺機器の“FMサウンドユニット”を接続すればBGMも素晴らしいものに様変わりしてくれた。
1987年10月18日には、マスターシステムが発売。これはもともとセガ・マークIIIの海外向け仕様の本体だったものに、FMサウンドユニットや連射機能などの機能を追加したマシン。本体カラーもブラックになり、未来っぽいデザインがイカしていた。筆者は所持していなかったので見たことはないのだが、ソフトを挿さずに電源を入れると『スペースハリアー』の音楽をバックにデモが流れるらしい。